第9章のポイント
これからの時代に心豊かで質の高い生活を送り，創造性に富む活力ある社会を築くために，文化芸術はますます大きな役割を果たすといえます。なぜなら，国民が文化芸術への関心を持ち様々な形でそれに力を注いでいくことは，一人一人の心に潤いをもたらすばかりか，経済の活性化や国際交流までも促していくことになるからです。そのことが多様な価値を認め互いを尊重しあう，平和で元気な暮らしを実現する力になると考えます。
本章では，第1部特集2で触れた「文化芸術振興基本法」，「文化芸術の振興に関する基本的な方針」に基づく，文化行政の新たな可能性を拓き，我が国の「文化力」の向上を目指す文化庁の取組を紹介します。