我が国の映画,アニメ,マンガなどのメディア(注1)芸術は,"ジャパン・クール"と呼ばれ,国際的に高い評価を受けています。我が国のメディア芸術が,日本の新しい文化として今後更に,重要な役割を果たすことが期待されています。
映画は,国民の多くに支持され親しまれている総合芸術であり,かつ海外に日本文化を発信する上でも極めて効果的な映像媒体です。映画・映像振興の重要性については,平成15年4月に「映画振興に関する懇談会」で取りまとめられた「これからの日本映画の振興について−日本映画の再生のために−」や,18年6月の知的財産戦略本部決定「知的財産推進計画2006」においても言及されています。また,16年6月には「コンテンツ(注2)の創造,保護及び活用の促進に関する法律」も成立し,国全体として映画・映像振興に取り組んでいます。
文化庁では,平成16年度から,魅力ある日本映画・映像の創造,
日本映画・映像の流通の促進,
映画・映像人材の育成と普及等,
日本映画フィルムの保存・継承を四つの柱とする「『日本映画・映像』振興プラン」を総合的に推進しています(図表2-9-4)。
メディア芸術の振興を図るため,文化庁では,優れたメディア芸術作品の発表や顕彰,鑑賞の場である「文化庁メディア芸術祭」を開催しています。来場者数,応募作品数ともに増加傾向にあり,平成17年度は,約6万8,000人の来場者と,約1,800作品の応募がありました。また,海外のメディア芸術祭への参加などを支援し,我が国の優れたメディア芸術作品を海外において発表する場を提供しています。
さらに,メディア芸術プラザ(参照:http://plaza.bunka.go.jp(※文化庁メディア芸術プラザホームページへリンク))において,コンピュータ・グラフィックスをはじめとする新しいメディア芸術の創造活動に役立つ各種の情報や素材の提供,優れたメディア芸術作品の紹介,作品発表の場の提供などを行っています。平成17年度のサイトアクセス数は,月平均25万178件(対前年度比131パーセント)で,メディア芸術の情報提供等の重要な役割を果たしています。