第2節 地域における文化芸術の振興

2.地域における文化芸術活動への支援

 文化庁では,優れた文化芸術に身近に接することができ,地域に根付いた文化芸術活動が活発に行われるようにするため,個性豊かな文化芸術の振興,文化芸術の国際交流の促進,文化芸術を支える人材の育成など,地域における文化芸術の振興を図っています。

(1)ふるさと文化再興事業

 ふるさと文化再興事業は,地域において守り伝えられてきた個性豊かな祭礼行事,民俗芸能,伝統芸能などの伝統文化の継承・発展を図り,一体的・総合的な保存・活用を進めることを目的としています。具体的には,地域の伝統文化の継承・発展のためのマスタープラン(基本計画)の策定やこれに基づいて実施される伝承者などの養成,用具などの整備,映像記録の作成などの事業を支援し,地域の活性化を図っています。

(2)「文化芸術による創造のまち」支援事業

 地域文化リーダー(指導者)の育成や,地域の顔となる芸術文化団体の育成,シンポジウムなどによる発信・交流を通じた文化芸術活動の活性化を図ることにより,我が国の文化水準の向上を目指す「『文化芸術による創造のまち』支援事業」を実施しています。

(3)国民文化祭

 国民の文化芸術活動への参加意欲を喚起するとともに,国民の文化芸術活動の水準を高めるため,全国規模の文化の祭典である国民文化祭を,都道府県などとの共催で開催しています。平成18年度は,「やまぐち発 心ときめく 文化維新」をテーマに,11月3日から11月12日まで山口県で開催しました。

(4)地域文化芸術情報オンライン整備事業

 芸術家,芸術団体等の全国的な情報データベースを構築し,様々な検索機能を用いて,自治体,公立文化施設,学校,文化団体等と,芸術家,芸術団体との連携を促進するとともに,特色ある各地域の文化芸術活動情報を提供し,地域における文化芸術活動を活性化することを目的としています。

(5)文化力活用都市支援事業

 地域の特色ある文化芸術の力(「文化力」)を教育,福祉,観光,産業振興等の文化芸術以外の様々な分野に活用し,まちづくりを進めようとする「文化力」活用の新たな方策や課題について,有識者による調査研究を行うとともに,内外の先進的な事例を全国に情報発信することとしています。

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