皆様の高校や地域等で活用いただける、よりよい高校づくりのための様々なアイデアやツールを紹介しています。実際にここで紹介しているツール等を活用した事例記事についてもぜひご覧ください。
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吉田高校では、生徒に身に着けてほしい8つの力を教育目標「吉高GP」として明文化し、これに基づいた授業改善や学校行事の見直しを行っている。下記資料はそれらの取組で活用されるシートの一例である。吉田高校の教職員が自発的に作成しており、各教職員で個別に作っているものが横展開するなどして、「吉高GP」は今や学校運営の中心にあると言っても過言ではない。
広島創生イノベーションスクールでは1~10段階の簡易ルーブリック評価を実施している。この評価の特徴がレベル1と10に当たる評価文だけを決め、評価レベルは生徒自身が自己評価をする。その後、生徒同士の議論による相互評価、大人たちからのフィードバックをもらう第三者評価を実施し、複層的な評価となっている。
山北高校は、平成31年度から文部科学省の「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」に採択された。その事業における計画内容は、地域課題をテーマにしながら、SDGsにも焦点を当てている。
稔ヶ丘高校でチーム強化のために積極的に活用している東京都の事業がある、それは都立学校「自立支援チーム」派遣事業だ。東京都教育委員会は、平成28年度から都立高校等における不登校・中途退学未然防止対策として、実施している。
この自立支援チームでは①中途退学の未然防止、②不登校生徒への支援、③生徒及びその家族が抱える課題への福祉的支援、④都立高校を中途退学した生徒への就労・再就学支援を行っており、YSW(ユース・ソーシャルワーカー)とは、若者の自立を支援する「ユースワーカー」の役割と「ソーシャルワーカー」の役割を一体化したものだ。
若者(高校生)の成長を阻害する諸要因の解決を図りながら、自立した社会人へと成長していくための支援(いわば、福祉と教育を統合させた若者への支援)がYSWに期待されている。
(出所:東京都HPより)
仙台第三高校では、授業改善のための組織を、構造図に落とし込み、各教員の受け持つ取組が全体の中でどういった位置づけになるか、一目で理解できるようにしている。これにより、組織構造の見える化をするとともに、仙台第三高校の取り組む2つのプロジェクト(GS(グローカルサイエンス)とJD(授業づくりプロジェクト))を横断した一体的な組織構造を形成している。
長吉高校では、生徒に関する教員同士の情報共有、コミュニケーションを助けるツールとして「気づきシート」と「高校生活支援カード」を作成している。「気づきシート」は生徒の発達障害の可能性に気づくために活用されており、「高校生活支援カード」は大阪府が作成したものをベースに独自にアレンジして、生徒の状況や保護者のニーズを把握するために活用されている。
coming soon
和気閑谷高校では、「生徒自身が、自身の成長を『メタ認知』できる状態を内在化させることが重要」との認識のもと、生徒と教員が協働して学びを評価する仕組みを取り入れている。授業の目標をルーブリックの形で生徒、教員双方で共有することにより、生徒は、今受けている授業が自身のどのような成長と紐づいているのかメタ認知することができる。
仙台第三高校では、定義の曖昧なアクティブラーニング(AL)について、「自校にフィットしたAL型授業の開発をする」、との目標のもと、2つのALを設定している。非構成的ALと構成的ALの2つのALはその目的や振り返りの方法が異なることから、状況に応じて使い分け、活用している。
仙台第三高校では、これまで、単元計画や授業設計は教員がそれぞれ、個別に「一人で」行うことが一般的だった。しかし、現在の仙台第三高校ではいくつかの教科において、教員同士が「協働して」単元計画を作成している。
例えば国語科1年教科担任団では、以下のような単元計画を、「主担当」or「サポター」と役割を分担しながら協同して作成している。場合によっては、国語科以外の教科教員が国語科の単元計画にアドバイスをすることもある。
ブレインズオンとは、「生徒が何とか理解しようと、考え、もがいている状態」。
つまり、脳がオンの状態でアクティブに学んでいる状態を示す。
例えば、以下のような状態はブレインズオンとは言えない。
熊本県立第二高等学校では、探究型授業を全校的に推進していくためのツールとして活躍する「ルーブリック評価表」や、「授業改善のための工夫の見せどころシート」「定期考査試験 採点基準」を作成している。いずれもICEモデルの視点を取り込み、生徒の「深い学び」の実現に寄与している。
多治見高校では、アクティブラーニングに立脚した問題の開発や評価(ルーブリックの研究)を行ってきたが、それらが生徒の学びの質の保障に向けて全体の中でどう機能的に位置付けられるかの整理が不明確であったこと等から、「深い学び」の実現に課題を抱えていた。そこで、G.ウィギンズ、J.マクタイ『理解をもたらすカリキュラム設計』(日本標準2012)を参考にして目標設定、評価、授業計画を一体化し、加えて、教育目標や教科目標の位置付け→成果の評価方法→授業案の順に設計を行う「逆向き設計」の考え方による授業デザインを開発し、授業設計に活用している。
この授業デザインは、教育目標や、生徒に身につけさせたい資質・能力と、授業で与える「本質的な問い」との関係を明確化し、重視しているという点で、アクティブラーニングを深化し、その先にあるカリキュラム・マネジメントを支える重要なツールである。
島根県が地域・教育魅力化プラットフォームに協力し開発した、主に魅力化に取り組む高校における学習環境と生徒の成長の見える化を目的としたアンケート調査。生徒用と、その高校の魅力化に関わる大人を対象とした大人用の2種類がある。集計結果は「高校魅力化チェックシート」として各校に返され、「チェックシート振り返りシート」による振り返り例を参考としながら、学校での現状把握や目標設定に役立ててもらうことを目的としている。
和気閑谷高校では、生徒がその授業を通して学んだこと、成長したことなどについて、自ら1枚の用紙に文章でまとめる「一枚ポートフォリオ」(OPPシート)を用いて、振り返りの機会を作っている。使用方法は次の通り。
普段は三つ折りにして、毎時、教師⇔生徒でやりとりをします。
「毎回の記述を平常点に加えたり、または得点化しなくても、うまくまとめていたり重要なポイントをきちんと押さえられていたりすることを褒めてやることで、生徒の意欲は格段に上がります」(池上先生)
山北高校の校長が発案者となり、学校に事務局を置く、同窓会を主体とした新たな基金を立ち上げた。 PTA、同窓会役員を運営委員会の構成員とし、集まった基金の使途を運営委員会に諮っている。委員会に了承されれば、スポーツ以外にも生徒の教育活動向上のために自由に使うことが出来る、自由度の高い財源だ。