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社会教育士

これからの子どもたちの学びには、社会教育の視点が必要

安田 隆人さん

[ 岡山県 ]

浅口市立寄島小学校 校長

安田 隆人さん

平成元年から岡山県内小学校教諭として勤務し、平成7年から平成9年マレーシア国クアラルンプール日本人学校教諭、平成13年から平成15年旧浅口郡船穂町教育委員会派遣社会教育主事、平成16年から平成20年岡山県教育委員会倉敷教育事務所社会教育主事、平成21年から平成23年岡山県教育委員会岡山教育事務所社会教育主事(社会教育主事は1年間)、平成24年から平成26年岡山県教育庁生涯学習課(総括副参事~副課長)と、学校、教育委員会事務局両方での勤務を経験。平成27年からは浅口市立鴨方東小学校長として学校現場に戻り、コミュニティ・スクールの導入、働き方改革を一体的に推進し、優秀教職員組織表彰及び地域学校協働活動推進に係る文部科学大臣表彰を受彰、学校の働き方改革の優良事例としてテレビや新聞等各種メディアにも取り上げられる。令和元年から現職。令和3年度からコミュニティ・スクール推進員(CSマイスター)。趣味は、ロードバイクでの緩やかなサイクリング。

Q. まずは、校長として勤務した前任校、現任校での取組についてお聞かせください。

  •  前任校の鴨方東小学校では、働き方改革のモデル校の指定を受け、コミュニティ・スクールの導入も併せて行いました。 コミュニティ・スクールの導入にしろ、学校の働き方改革にしろ、教職員だけの視点ではなく、学校外の視点を取り入れる必要があると考えています。これは、私のこれまでの経験から、様々な立場の人がつながり、様々な意見やアイデアを出し合いながら、物事を決めたり、解決したりしていくというプロセスがとても重要であり、また、非常に効果的であると感じていたからです。 そこで、教職員、保護者、地域の方々によるプロジェクトチームを立ち上げ、働き方改革とコミュニティ・スクールを一体的に進め、どちらも効果的に取り組めるようなシステムの構築を目指しました。 そして、実際に取り組んでみて、「費用対効果や時間対効果など生産性を高める働き方」などの教職員にはない発想や、「創造的で効率的な職場環境づくり」などの民間企業等による様々な視点からの意見があり、大変効果的であったと感じています。 現任校の寄島小学校においても、コミュニティ・スクールの導入が校長としてのミッションの一つでしたので、寄島地区の実態を把握するために、小中学校の教職員、保護者、地域住民、児童生徒に、寄島の強み(魅力)と弱み(課題)についてアンケート調査を行いました。

  •  アンケートの結果から、寄島には、海の恵みや伝統文化・文化財といったたくさんの強みや魅力がある一方、児童生徒の規範意識の低下や地域のつながりの希薄化といった課題も明らかになったことから、コミュニティ・スクールを進めるためのプロジェクトチーム作りを行うとともに、寄島地区の保育園、こども園、小学校、中学校が連携し、5歳児から中学校3年生まで、保育活動や生活科、総合的な学習を核にした、地域に開かれた教育課程「よりしま学」の開発に取り組んでいます。教職員が机の上だけで考えるのではなく、実際にフィールドワークを行い、地域の方々から意見を聞いたり、学ぶ側である中学生の考えを聞いたりしながら、創り上げていくことが大切であると考えています。 これは、社会教育に関わってきた経験があったからこその考えかもしれません。社会教育において、机の上だけで考えるのではなく、地域というフィールドを実際に見て、「ひと・もの・こと」に触れながら、学びのプログラムを創り上げる、ということはとても大切な考えですし、それがあることによって、より魅力的で効果的なプログラムにすることができるという実感があります。

市民とのコミュニケーション風景
プレゼンテーション風景

Q. 安田校長先生の学校経営構想の中には、常にコミュニティ・スクールがあるように思います。コミュニティ・スクールの意義をどうお考えでしょうか?

  •  コミュニティ・スクールはとても重要だと考えています。 そもそもの話ですが、子どもを育てるには、学校・家庭・地域それぞれに役割があります。それぞれがその役割を果たしていけばよいのですが、核家族化、少子高齢化で地縁関係が希薄になり、人とのつながりができにくくなっていたり、子育てに悩み、相談する仲間もつくりにくいような保護者が増えていたりする、そのような状況にあるのではないでしょうか。

  •  それぞれの役割を、それぞれが果たすことができない状況にあるとすれば、三者が顔を突き合わせて、地域全体で子どもを育成する手立てを考えていくしかないですよね。これをすべて学校教育だけで行うということにしてしまう、つまり、家庭ですべきこと、地域ですべきこともあるはずなのに、学校だけが担うというのはどこか無責任な話のように感じます。 その仕掛けとして地域との連携協働、仕組みとしてのコミュニティ・スクールは、大変効果的な手法ではないかと思います。

コミュニティスクール風景

Q. 安田校長先生が保護者や地域住民を巻き込みながら、学校のこと、地域のこと、そして、子供たちのことを考えていくようになったのには、何かきっかけがあったのでしょうか?

  •  保護者や地域住民を巻き込むことが重要であると考える理由は、これまでお話しした通りです。 そして、これらのことを仕掛けていくためには、管理職もしくは地域連携担当教職員自身が、学校外の地域教育資源である「ひと・もの・こと」へ目を向け、フットワーク軽く、地域と関わる力、またそれらを取り入れようとする力が必要となります。 私の場合、その力は、社会教育に携わる中で培ってきた力ではないかと思います。14年間社会教育行政に関わり、赤ちゃんから高齢者までの全ての世代、子育て広場、婦人会、老人会、自治会、青少年団体など様々な方々と関わりながら、体験活動や様々な学習プログラムを実施する中で、参加する子どもや保護者、地域の方々の笑顔に出会い、ともに達成感を共有することができました。涙あり、学びあり、そして、たくさんのお叱りあり、という感じでした(笑)。

  •  「人は出逢いの数だけ、人間としての年輪が大きくなる」と言われますが、14年間の「出逢い」と「人と触れ合うことによって得られた多様な学び」が今は私の財産です。 そして、さらに得たものとしては、「人と人とをつなぐ」というテクニックといいますか、手法、心意気です。SNSでのやりとりが主流になり、IoTの活用など大変便利な世の中になった今だからこそ、人と人が顔の見える関係でアイデアを出し合い、課題解決をすることが大事なのではないでしょうか。

安田 隆人さんの正面写真
安田 隆人さんのインタビュー風景

Q. 「人と人をつなぐテクニック」を社会教育に関わる中で学んだという話がありましたが、学校教育だけでは学べないことが社会教育にはあるのでしょうか?

  •  現学習指導要領では、子どもたち自身が課題を見つけ、他者と協働してその課題を解決するための方策を考えていくことであったり、そういった学びを地域資源である「ひと・もの・こと」を活用し、地域と連携・協働しながら創り上げていくことが求められています。 最近では、修学旅行一つとっても、ただ旅行に行くだけではなく、現地の文化や歴史を子供たち自身で学んだりしながら、旅行企画書を作ってプレゼンしたりと、学びというものをしっかりと意識した教育活動へと進化させている、そのような動きも出始めてきていますよね。 しかし、教職員のなかには、大学の教育学部を卒業し、社会経験があまりないまま働くこともあり、職員自身に体験活動の経験や、親や先生以外の大人との関わりがあまりないような場合であると、なおさら、上記のような授業づくりの価値や学びの本質に気づけなかったり、地域や社会の「ひと・もの・こと」に目を向けたり、地域との関係づくりを行っていくことが容易ではない、ということもあるのではないでしょうか。(そもそもそのような授業づくりを行う余裕がない、という課題の改善も考える必要があります。)

  •  ですので、学校だけで行おうとするのではなく、「社会教育」のもつ、学びの視点であったり、多様な人とのつながりやネットワークをいかに生かそうとするか、社会教育と関わる中で職員自身がどのように学びを深めていくか、といった視点をもつ必要があります。 社会教育士は、まさにその社会教育の専門性を講習や養成課程で学び、実践していく者のことですよね。そして、社会教育士の専門性、ということを考えると、先ほどお話しした、学びの視点やネットワークといった社会教育の持つ可能性を引き出すことができるということ、その視野の広さ、ということかなと思います。繰り返しになりますけど、教職員には、従来の授業づくりの専門性に加えて、授業の枠を超えた多様な場面で学びを引き出し、他者との協働による解決を促すような、学びのオーガナイザーとしての資質能力が求められているのですから、この「社会教育士」制度を活用しない手はないですよね。

相談風景
プレゼンテーション風景02

Q. 社会教育士という言葉が出てきました。今年度から、社会教育主事講習及び養成課程を修了した者は、「社会教育士」と名乗ることができるようになりました。この社会教育士について、これからの期待も含めて改めてお聞きしたいと思います。

  •  これから受講しようかなあと考えている皆さん、社会教育には、学校教育のように学習指導要領も教科書もないので、やればやるだけ、返ってくるものがあります。 私は、社会教育主事は(当時は社会教育士という称号はありませんでした。)、「プランナー(企画)」「プロデューサー(演出)」「プロモーター(推進者)」「プログラマー(計画)」であるということを学びました。4つの「P」ですね。また、加えて、「コンサルタント(助言者)であれ」、「コーディネーター(調整役)であれ」、と言われていますが(これは2つの「C」と言えますでしょうか)、特にコンサルタント機能は大事だと考えています。「私が支援しますから、一緒にしませんか?」と伴走していく姿ですね。

  •  学校や地域とあらゆる場面で、課題解決や人づくり・まちづくり・つながりづくりのコーディネートやコンサルティングができる社会教育士には大いに期待したいと思います。これから持続可能な社会を実現するために、キーマンとなりうる人材ですね。多くの方が受講し、様々な場面で活躍され、全国各地でその成果が出てくるといいなと思います。

Q. これまでのお話からも、社会教育の考え方を学校づくりにも地域づくりにも生かそうとする視点が重要であると感じます。そこで、学校づくりの面で、教職員がそういった視点を持てるようになるために必要な学びについて、もう少し詳しくお話しいただけますか?

  •  やはり、管理職や地域連携担当教職員だけでなく、全職員が熟議などに参画したり、コミュニティ・スクールの部会組織の打ち合わせや会議に積極的に参画したり、地域の方々に自身で学校支援ボランティアを積極的にお願いしたりするなど、地域の方々との関わりを持つ時間を増やすことですね。そして、そのための時間を確保する工夫も必要です。このことによって、教職員が、学校の中だけでの学びに加え、外から学校を見ている方々からの考え方に触れながら新たな学びを得ることができるので、これからの教職員に必要な資質向上の一助になるのだと思います。 また、地域連携担当教職員を「地域連携担当教職員」というチームにして、チーム内でのOJTを活性化するというのも手ではないでしょうか。ここに社会教育士がいて、チームを引っ張っていってくれるとなおいいですね。

  •  そして、学ぶ機会としては、教職員には様々な研修の機会もありますが、先ほどから話が出ています、社会教育主事講習を受講することが、視野を広げることにつながったり、人との繋がり・ネットワークの構築につながったりと、大きな財産になると思います(私も教諭時代に受講しました。)。 特に、若い職員にはチャンスがあればぜひ受講していただきたいと思っていますし、声掛けをしています。若いうちから学んでおいた方がいい。 子どもたちにとって必要な学びを考えたときに、学校教育は、地域との連携・協働なくして推進できない状況なのですから、管理職は、教職員に対して、社会教育主事講習の受講を積極的に勧めて欲しいと思います。管理職には人材育成という大きな役割があります。これからの教育に必要な学びとは何なのか、管理職自身もしっかりと考える、そして、教職員が主体的に参加できるような環境をつくる、そういう視点を持っておかなければならないと思います。自戒の意味も込めてですけれども。

職員がプリントを確認している写真

Q. 話をお聞きしていて、改めて学校全体のマネジメントをする校長の役割も非常に重要であると感じます。社会教育行政に長らく関わってこられた安田校長先生は、校長としてどのように学校と地域のことを考え、また、行動してこられたのでしょうか。

  •  子どもたちにとって、地域の方々は、様々な人生経験を積み重ねてこられた人生の先輩であり、教育者と言えますし、教職員や親とは違った、親近感のある関係性を保ちやすい存在です。そして、地域の方々と子どもたちが関わることによって、子どもたちの社会性やコミュニケーション力の向上、心の落ち着き、さらには、生徒指導の問題を未然に防ぐことにもつながってきます。 また、地域の方々は、自分たちの地域の子どもたちに、健やかに育ってほしいと願っていますし、さらに言うと、「将来この町を盛り上げてほしい」「様々な場面で活躍してほしい」という願いもあります。 目指すところは同じ、じゃあ、連携しましょう、協働しましょう、という方向性になるのは当然のことです。同じ方向を向いて共に考え進めていくことで、子どもの教育活動は充実し、地域では、大人と子ども、大人同士の「顔の見える化」が図られ、win-winの関係となる。社会でも、学校でも、地域でも、これからはwin-winの関係、「お互いさま」という考えが基本となるのではないかと思います。 14年間の社会教育行政を終え、久しぶりに学校へ校長として赴任したとき、この「社会教育魂」だけは忘れずに、という思いで様々な活動に取り組んできました。そして、まず考えたことは、人との良好な信頼関係作りですね。教職員と良い関係を築くこと、地域の方々と良い関係を築くこと、さらには、教職員と地域の方々が良い関係を築くことです。

  •  ある有識者の先生のお話ですが、全国における、人が常駐している公共施設の数を見ると、次のようになります。

    小学校 約20000  交 番 約6000
    公民館 約14000  図書館 約3000中学校 約10000

     数字の上からも、小中学校や公民館が、いかに人が集まりやすいかということが分かるのではないかと思います。中でも小学校は、歩いてでも行ける距離である場合が多いのではないでしょうか。 そして、学校は、多くの方にとって、自分が通った経験がある場所であり、自分の子どももしくは孫が通っている、通っていた場所であり、愛着が深い場所だと思うのです。と同時に、一旦その関係がなくなってしまうと、学校は地域の方々にとって敷居が高いと思われてしまう。ですから、熟議をしたり、学校支援ボランティアとして来てもらうことで、また、子どもたち、それに教職員とも関わる機会をつくり、増やすことが大切です。 特に、熟議は効果的だと考えています。新採用職員、ベテラン職員、若者、高齢者、民間企業、PTA役員、民生委員・児童委員、学校支援ボランティアなど、多様な方々が集まり、育てたい子どもの姿や、学校・家庭・地域それぞれの課題等を共有し、フラットな関係で考えやアイデアを出し合えますし、何より楽しく取り組めます。実際に本校で行った熟議の事後アンケートの結果を見ても、すべての教職員、地域住民が、お互いにそれぞれの良さを認める記述をしていました。 こうした熟議を重ねること、学校支援ボランティアを効果的に導入することで、教職員と地域の方々との関係性は確実に良い方向に向かうと考えています。

ミーティング風景
市民と学生との交流風景

Q. 色々とお話を聞いてまいりましたが、学校の働き方改革や組織マネジメント、地域との連携・協働、社会に開かれた教育課程の実現等に加え、不登校や特別支援等への対応など、学校には多くのことが求められています。正直大変ではないですか?

  •  そうですね大変といえば大変ですが、子供にとって必要なことであれば、やらなければならないと思います。これから先将来が見通しにくい社会の中でたくましく生き抜いていけるよう子どもたちを育てていく、大人が責任をもって子どもたちを社会に送り出すことが、重要であり最大のミッションですから。教職員の仕事は、とてもやりがいがあり、楽しいですよ。 そして、私が思うのは、新たなことにチャレンジする場合、初発のエネルギーが必要なのは当たり前のことだということです。事なかれ主義では、教育はできませんよね。そして、過疎化が進む本校の地域においては、地域とともにある学校づくりも、学校を核にした地域づくりも、ともに必須なんです。 学校と地域との連携・協働がシステム化され、地域からアイデアが出る、地域の力を生かすことができる、そのような提案型の組織体制が構築され、地域の方々が日常的に子どもに関わる環境が整えば、子どもが落ち着き、生徒指導面でも大きな成果が出ますし、子どもが落ち着けば保護者や地域住民等からのクレームの減少にもつながり、結果として教職員が働きやすさを感じることができると思います。

  •  ただし、新しいことを行う分、廃止できるもの、改善できるものは積極的に行う、スクラップ&ビルドはとても大切だと思います。特に、管理職がその意思を示すことは、職員も積極的に「やめる」「変える」といったことに抵抗を感じなくなるのではないかと思いますし、その意識を持つようになると思います。 気を付けなければならないことは、楽をするために、時間を縮減するために「やめる」「変える」のではないということ。そして、その行事や活動が何の目的で、子どもの成長にどう効果があるのか、しっかりと目的意識をもち、スクラップ&ビルドを行うことがとても大切だと思います。

安田 隆人さんの仕事風景
生徒と一緒に掃除をしている風景

Q. 最後の質問です。これからの未来を生きる子どもたちのために、安田校長先生はどのような学校をつくっていきたいと思いますか?そして、学校を核としてどのような地域をつくっていきたいと思いますか?

  •  本校は、全校児童数が5年後で50~60人減少すると見込まれていて、このままいくとどんどん縮小していく可能性があります。持続可能な学校づくり、持続可能な地域づくりについて、学校としても考える必要があります。 そういう意味で、学校が、道の駅のような存在になるというか、そうですね、「学びの駅」という感じでしょうか。そうありたいなと思います。地域の方々の憩いの場が学校であって欲しい。 子どもの支援のためだけに学校へ来るのではなく、学校へ来れば、自分自身も学ぶことができる、いわば生涯学習の場として活用していくことができ、子どもの支援もできる。学校が、「学校でお茶でも飲んで帰ろう」なんていう集いのカフェ的な存在であったら素敵ですね。 来年度仕掛けることができるかどうか分からないですけど、「よりしま大人の学校」が本校で開講できないか、地域の方々と連携して子育てサロンを本校でできないか、など色々と模索しています。 子どもも大人も同じ学び舎で過ごすことができれば、子どもたちは、良き大人の背中を間近で見て感じることができる、そこにはきっと様々な学びと成長があるはずです。そして、その子どもたちが大人になったときに、「今度は自分たちの出番!」と次の世代の子どもたちのために同じような動きができるようになれば本当にいいなと思いますし、このことが、大人になっても学校や地域と関わり続けることのできるきっかけ、懸け橋になってくれるようにも思います。持続可能な人づくりと学びの循環を構築できたらいいですね。 そんな学校と地域の関係であってほしいと切に願いますし、私の理想です。

  •  教職員は、5年程度で異動しますが、地域と子どもは変わりません。いい地域であり、いい学校であり続けるには、学校運営協議会のようなしっかりとした組織を構築し、子どもを介した学校や地域の課題について対話をすることが大切だと思います。 形だけの会議ではなく、学校はどんどん困っていることを話すし、地域の課題についても話す。そして、その解決のために、「誰が」「いつ」「どうすればいいのか」等についてアイデアを出し合い、さらに実行すること、そして、検証することが必要だと思います。 こうした循環を行っていくことが、学校と地域双方の信頼関係をさらに構築し、お互いに支え合い、成長し合える、そんな素敵な学校と地域を創っていくことに結び付いていくものと信じています。 これからも校長として何ができるか、学校として何ができるのかを考え続け、子どもたち、学校の仲間、地域の仲間とともにアクションを起こしていきたいと思います。

授業風景
安田 隆人さんのインタビュー風景02

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