地域人材を活用してコストを抑えた再現性の高いモデル

  • 学習活動の分類:

    E学校を会場とするが、教育課程外のもの

  • 対象学年:

    小学校第3学年, 小学校第4学年, 小学校第5学年, 小学校第6学年, その他

  • 教材タイプ:

    ビジュアル言語, ロボット

  • 使用ツール:

    Scratch, mBlock, mBot

  • 実施主体:

    株式会社テックプログレス

  • 実施都道府県:

    京都府, 広島県, 愛媛県

  • 事業区分:

    総務省事業

  • 情報提供者:

    管理者

  • 実施場所:

    学校

  • コスト・環境:

    PCは1人1台、実証校帰属

 

概要

■モデルの意義・目指そうとしていることや、特徴(特異性、利点)

『学校現場での再現性が高いモデル(低コスト、人材確保を容易に)』
2020年小学校プログラミング教育導入にあたり、検討が求められる障壁が大きく2つある。
1点目は、制約やリソースに限りのある学校状況にあわせた提供コンテンツの問題である。
2点目は、指導にあたるメンターの確保および育成の問題である。

そこで、本実証実験では、上記2点の障壁をなるべく取り除き、全国の学校現場で等しく導入がしやすい「再現性・実現性」の高い授業モデルを目指した。

具体的に、1点目の学習内容については「低コスト、実施・調達の容易さ」を、2点目のメンター確保・育成については「主婦や高齢者などの地域人材活用」をキーワードに掲げ、必修化の意義を「より多くの子どもに、創造的な活動としてのプログラミングに興味を持つきっかけを提供できること」と定義した。

■なぜそのモデルを設計・採用するに至ったか

<テックプログレスが子ども向けにプログラミング教育事業を始めた経緯と思想について>

1. すべての子どもにとって、主体的に学びに向かう姿勢は大事である
2. そうした姿勢を生む源泉は好奇心である
3. 今の子どもたちはデジタルに関心が強く、学びのツールとして最適である
4. プログラミングは社会的にも求められるスキル・能力であり、副次的な効果も魅力的である

プログラミング学習は子どもに主体的な学びの姿勢を身につけることができる最適な手段のひとつと捉えており、結果としてプログラマーやエンジニアになりたいと考える子どもが出てくることは大歓迎であるが、それらの育成を目的とした技能教育は目指していない。

つまり、プログラミングを学ぶことは目的ではなく、子どもの主体性を伸ばすための手段と考えている。

<学校でのプログラミング教育に求めること>

テックプログレスでは、プログラミング学習が子どもにとってつまらないと思う対象になってはいけないという危惧があり、学校はスキル養成所でなく、「プログラミングって楽しい、もっと学んでみたい!」と思わせるきっかけをより多くの子どもに届ける場となることを期待している。

<本題:モデル着想の経緯>

以上より、メンターに求められる能力は決して高いプログラミングスキルでないと考えている。
こうした前提を踏まえ、モデル構想時には「地域によって偏りがある人的・経済的リソースになるべく影響を受けず、子どもにとって魅力的なコンテンツを提供できる再現性・実現性の高さ」を最も重視した。

そこで、本実証実験では下記2点の仮説を立てて、検証を行った。
1.「授業形態や内容次第では、先生(のサポートほとんどなしに)主導でなくとも、子ども同士で創造的な活動ができるのではないか」
2.「メンターはどの地域でも確保が容易な主婦や高齢者などでもなり得るのではないか」

参考添付資料

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