第4章 私立学校の振興のために

第4章のポイント

 我が国の私立学校へは,大学生の約75パーセント,高校生の約30パーセント,幼稚園児の約80パーセントが通っており,それぞれの建学の精神に沿って個性豊かな活動を展開し,我が国の学校教育の質・量両面にわたる発展に重要な役割を果たしています。
 文部科学省は,このような私立学校の振興を重要な政策課題と位置付け,様々な振興方策を講じています。
 具体的には,学校法人が,近年の急激な社会状況の変化に適切に対応し,様々な課題に対して主体的・機動的に対応していくため,学校法人の管理運営制度の改善などを柱とする私立学校法の改正を平成16年に行いました。また,私立学校の教育研究条件の維持向上や学生やその保護者の経済的負担の軽減等を図るために,経常費補助を中心とする私学助成の充実を図るほか,税制面からも必要な支援を行っています。さらに,少子化の進展等により近年厳しさを増しつつある学校法人の経営環境を踏まえ,学校法人の経営改善努力を支援するとともに,17年5月には経営困難な学校法人への対応として,在学生の就学機会の確保等のための対応方針を取りまとめたところです。