都道府県名 大阪府
指定校名 茨木市立白川小学校
国民誰もが相互に人格と個性を尊重し合う「共生社会」の実現に向けて
研究経過においては、研究のねらい・研究内容とも計画通り推進できている。
以下に研究経過等を報告する。
1 人権教育年間指導計画において障がい者理解教育をより充実させるための学習(授業・体験・交流)に取り組んだ。例えば、1年生は、「もりのシランプリ」2年生は、「さっちゃんのまほうのて」、3年生は、「Aさんと共に学んで 見えてきたこと」など学年の実態や学級にいる障がいのある児童に焦点を当てて、授業を行った。
登場人物に寄り添いながら、様子や気持ちが理解できた。
Aさんのことを理解し、紙芝居を通して1、2年生にも分かってもらうことができた
2 体験学習では、アイマスク体験では、目の不自由な人の生活や気持ちに寄り添うことができた。敬老会でのカレンダー作りのプレゼントやお手紙、運動会への招待状(高齢者)を出したりした。また、児童会行事「白川子どもまつり」では昔遊びを教えてくださったり、地域の方を招待したりした。
3 交流活動では、本校の特別支援学級との交流を始め、新1年生の体験入学を行い、1年生と手作りおもちゃで遊んだり、5年生が学校案内を行ったりした。中学校との交流は、特別支援学級交流会を始め、クラブ体験や音楽交流会・授業体験・出前授業など連携を深めることができた。
○特別支援学校に通っている『あいつ』をからかい、痛めつけた『ぼく』とその仲間の行動を考える。
○日頃の自分たちの行動(からかい、ふざけなど)をふりかえり、さらに障がい者に対する思いを再度考えてみる。
○自分も障がいのある人を差別している部分があったので、そんな自分にむしゃくしゃした。
○3人は、都合のいいことばかり言っていて、本当に腹が立った。やり方が本当にひどい。
一人一人が、特別支援学級や障がいについて理解が深められた。
(1) 障がい者理解を深めるための授業作りは学力保障部会、人間関係作りは人権部会、というように、今ある部会とのリンクで、特別支援教育の推進を図ることができた。
(2) 一人一人の実態把握については、 気づきシート、個別の指導計画は、作成し始めてから2年目になった。引き続いて作成し、校内で共通理解することができた。
(3) 個別の支援について、保護者の同意を経て、教育研究所と連携し、実際の支援に結び付けることができた。
(4) 地域、保護者への啓発として、「白川っ子だより」の発行や、講演会を開いたことで、相談件数も増え、教育研究所につなぐことができた。
(1) 特別支援の視点を授業展開にどのように生かすか研究を進めたい。
(2) 教室の環境作りや、視覚支援など、各学年の取組を、系統付けて全体のものにしたい。
(3) 特別支援学級の児童はもちろん、通常の学級の児童も互いの違いを認め合って育つ学級集団作りを引き続き、目指していきたい。
(4) 学校の気づきから、保護者との話し合いをスムーズにするために、担任だけでなく、校内委員会を活用していきたい。
(5) 個別の指導計画に基づいた実践結果を検証し、それを学年でまとめて持ち上がり、個人情報を守りながらも、参考にしやすいようにしたい。
(6) 早目の気づき、早目からの支援のため、1〜2年生のうちに丁寧に子どもを観察する方法を研究していきたい。
(7) 学校での特別支援教育の取組と啓発活動を通して、保護者・地域の方々の理解を一層深めたい。
今年度も、国民誰もが相互に人格と個性を尊重し合う「共生社会」の実現に向けて、研究を推進していく。
初等中等教育局特別支援教育課
-- 登録:平成21年以前 --