ドーピング防止活動の取組

 

ドーピング防止活動の取組

ドーピングは,スポーツのフェアプレイ精神に反し,競技者の健康を損ね,薬物の習慣性から社会的な害を及ぼすばかりか,人々に夢や感動を与えるスポーツそのものの意義を失わせ,国民の健康的な生活や未来を担う青少年に対して悪影響を及ぼすものです。
国際的には,1999年(平成11年),各国のスポーツ関係者と政府関係者の協力のもと,国際的なドーピング防止活動に関する教育・啓発活動等を行うことを目的とする世界ドーピング防止機構(WADA)が設立され,世界的なドーピング防止活動の推進体制の整備が行われています。
我が国では,平成13年9月に財団法人日本アンチ・ドーピング機構(JADA)が設立され,国内におけるドーピング検査及びアンチ・ドーピングに関する普及・啓発を実施しています。
このような中,国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)では,ドーピングの撲滅を目指して,2005年(平成17年)10月に開催された第33回ユネスコ総会において,WADAを中心とした国内及び世界レベルでの協力活動における推進・強化体制の確立を目的とした「スポーツにおけるドーピングの防止に関する国際規約」が採択され,我が国は2006年(平成18年)12月に同規約を締結しました。
文部科学省では,同規約に義務を確実に履行し,我が国におけるドーピング防止活動の一層の推進を図るため,平成19年5月9日に「スポーツにおけるドーピングの防止に関するガイドライン」を策定しました。
 その後,平成30年10月,「スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法律」が施行され,平成31年3月には,同法の規定に基づく「スポーツにおけるドーピング防止活動に関する施策を総合的に推進するための基本的な方針」が施行されました(これに伴い,「スポーツにおけるドーピングの防止に関するガイドライン」は廃止されました)。
 我が国は,国内において,ドーピング防止に関する教育・啓発の推進,ドーピング検査専門人材等の育成・確保,研究機関が行う研究開発の促進に取り組むとともに,アジア地域を代表するWADA理事国・執行委員国として,国際的なドーピング防止活動の発展に貢献しています。

スポーツにおけるドーピング防止に関する国際規約 (2005年第33回ユネスコ総会で採択)

1. 概要

○平成17年10月19日,第33回ユネスコ総会で採択されたドーピング防止に関する初めての世界的な規約。
○スポーツにおけるドーピング(競技能力向上のための禁止物質の使用等)が競技者の健康,フェアプレーの原則,不正行為の撲滅,及びスポーツの将来に重大な影響を及ぼしていることを懸念し,ドーピングの撲滅を目指して,世界ドーピング防止機構(WADA)を中心とした国内レベル及び世界レベルの協力活動を推進・強化する体制を確立することを目的とする。

2. 規約締約国の主な役割

○規約の目的を達成するため,国内的及び国際的な規模で適当な処置をとること。(第3条)
○ドーピング防止機関等が補助金若しくは贈与によってドーピング管理を行えるよう,資金を供与すること。(第11条)
○WADAの重要な任務を支援する。(第14条)
○WADAに対して資金供与を行う原則を支援する。(第15条)
○ドーピングの防止に関する教育及び研修の計画を支援し,立案し,及び実施する。(第19条)
○ドーピングの防止に関する研究を奨励し,及び促進する。(第24条)

スポーツにおけるドーピングに関する国際規約

 

スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法律(平成30年10月1日施行)

1. 概要

スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法律(以下,「ドーピング防止活動推進法」)は,スポーツ基本法及びスポーツにおけるドーピングの防止に関する国際規約の趣旨にのっとり,ドーピング防止活動の推進に関し,基本理念を定め,国の責務等を明らかにするとともに,基本方針の策定その他の必要な事項を定めるものです。

2. 主な内容

○基本理念(第3条)
○基本方針(第11条)
○人材の育成及び確保(第12条)
○研究開発の促進(第13条)
○教育及び啓発の推進等(第14条)
○情報の共有等(第15条)
○国際協力の推進等(第16条)

 

スポーツにおけるドーピング防止活動に関する施策を総合的に推進するための基本的な方針(平成31年3月14日施行)

1. 概要

文部科学省では,ドーピング防止活動推進法の第11条の規定に基づき,平成31年3月に「スポーツにおけるドーピング防止活動に関する施策を総合的に推進するための基本的な方針」(以下,「基本的な方針」を策定しました。「基本的な方針」は,ドーピング防止活動に関する施策を総合的に推進するための基本的な事項等について定めるものです。

2. 主な内容

第1.ドーピング防止活動の推進に関する意義等
第2.ドーピング防止活動の推進に関する基本的事項
第3.その他ドーピング防止活動の推進に関する必要な事項

 

 

お問合せ先

スポーツ庁参事官(国際担当)

(スポーツ庁参事官(国際担当))