特別支援教育について

第2章 都道府県・市区町村・学校の取組 学習支援講師による巡回指導の実際 東京都足立区

概要

 区特別支援指導委員会で必要と認めた通常の学級に在籍するLD・ADHD・高機能自閉症等の児童生徒に対して、学習支援講師(区非常勤講師、教員免許所有者)8名が週1回程度巡回指導を行う。巡回指導対象の児童生徒に対して、巡回支援チーム(指導主事、臨床心理士、校長OB、通級指導学級担任等)による巡回支援を実施し、巡回指導計画作成及び個別指導計画(東京都様式)作成への助言を行う。

キーワード

 校内委員会の充実 巡回支援チームと学習支援講師の連携協力 巡回支援・巡回指導結果の校内体制への引継ぎ

1.巡回支援・巡回指導の手順

(1)校内委員会で学習支援講師の要請を判断

  1. 保護者の了解を得て、巡回支援、巡回指導を申請する。
  2. 学習支援講師に依頼する内容を明確にする。

(2)特別支援指導委員会で巡回支援・巡回指導の決定

  1. 申請書(校内委員会所見、専門家所見等)及び添付資料(諸検査結果)をもとに、巡回支援、巡回指導の決定及び支援方法を判断する。

(3)巡回支援・巡回指導の実施

  1. 巡回支援により児童を観察し、巡回指導計画を作成する。
  2. 保護者の承認を得る。
  3. 週1回程度巡回指導として、個に応じた指導を実施する。
  4. 担任は個別指導計画を作成し、支援・指導を行う。
  5. 巡回支援チームと学習支援講師がケース会議により、巡回指導内容等を検討する。

(4)特別支援指導委員会で巡回支援・巡回指導の評価

  1. 巡回指導は3ヶ月を1クールとし、巡回支援、巡回指導を評価する。
  2. 最長2クール6ヶ月までの継続決定、今後の支援方法を判断する。

(5)巡回支援・巡回指導の結果を踏まえ、校内体制で支援・指導の継続

  1. 巡回支援、巡回指導の結果及び特別支援指導委員会で判断された支援方法等をもとに、担任は個別指導計画を改善し、巡回支援以降の支援・指導をすすめる。

2.成果と課題

  1. 成果:学習支援講師の支援により、児童の支援目標の一部は達成し、新たな課題が明確になった。
  2. 課題:学習支援講師の指導内容等が個別指導計画に十分に生かされるようにする。

平成18年度モデル事業 「通常の学級への支援体制」の流れ

平成18年度モデル事業 「通常の学級への支援体制」の流れ 図

平成19年度 「通常の学級への支援体制」の流れ

平成19年度 「通常の学級への支援体制」の流れ 図

-- 登録:平成21年以前 --