都道府県名 鳥取県
地 域 名 東部地域,中部地域,西部地域
特別支援学校の卒業生の進路状況を踏まえ、職業教育の充実及び教員の資質の向上並びに進路指導における関係機関等との連携強化を図り、就労率の向上を図る。
企業関係者を特別支援学校に招聘し、企業のニーズに応じた作業学習等、職業教育に関する授業(作業工程等)の改善を図る。
教員が企業等に行き、職業教育等に必要な知識技能を習得したり、障害の種類や程度に応じた業務内容を探ったりして、進路指導及び就労支援に役立てる。
全県立特別支援学校の進路指導担当者等が特別支援学校を会場として、職業教育(作業学習等)に関する授業を参観して、職業教育に関する指導の在り方について研究、協議する。
高等部教員を中心に、障害者職業センターと連携して、ジョブコーチ的支援の研修を実施し、職場実習や作業学習等における支援や進路指導に役立てる。
「就労移行支援のためのチェックリスト」等を参照して、学校で活用しやすい評価表を作成し、生徒の課題等を明確にする。
教育委員会、特別支援学校、ハローワーク等の労働関係機関、福祉関係機関、企業等による全県の職業自立連携協議会を設置し、研究全体の運営を行う。また、各地区(3地区)で職業自立連携協議会を設置し、関係機関が集まり、地区内の就労支援のための連携の強化を図る研究を行う。
【全県】
【各地区】
県立特別支援学校に、企業関係者を招き、直接生徒の状況や学習支援の様子を見学するなどの機会を設けることにより、障害の特性や障害者雇用に向けた取組、様々な制度等についての理解の促進を図り、新たな職場実習先の開拓につなげる。
ハローワーク、就業・生活支援センターと連携して、職場開拓、卒業生へのフォローアップを行う体制作りを行う。
卒業生及び実習先の就労形態(勤務時間やワークシェア)をフォローアップ時や実習時に調査し、今後の特別支援学校の就労促進につなげる。
保護者、生徒及び教職員の就労に対する意識調査を実施し、特別支援学校の就労促進の課題を探る。
特別支援学校の生徒の職場実習を県の機関等で受け入れ、受入側及び学校側の改善点や雇用形態を探るとともに企業への就労促進を図る。(特別支援学校生徒アルバイト事業も県の教育機関で実施(単県))
(1) 各特別支援学校において、社会人講師(就労支援アドバイザー)の招聘、教員のスキルアップ研修、職業教育研究協議会の実施などにより、授業改善等の取組を行うことで、就労につながる作業学習等の改善点を明らかにすることができたか。
(2) 各特別支援学校において、障害者就業・生活支援センターやハローワーク等と連携して企業を訪問することで、職場実習先や就労先を開拓するための方策を明らかにすることができたか。
(3) 関係機関と連携した職場開拓やフォローアップ及び就労につながる支援の取組を行いながら、連携の方法や体制作りを明らかにすることができたか。
(4) 県教育委員会において、「県職業自立連携協議会」における協議及び県教育委員会関係等での職場実習やアルバイト事業の受入等を踏まえ、特別支援学校における職業教育の改善点や効果の上がっている取組を示すことができたか。
学校名 | 内容 | 授業の変容 |
白兎養護学校 | 労働局で登録されている就労支援アドバイザーを招聘。製品として質のよいものを作る意識・整理整頓をして道具を使いやすくすること、コピー機、印刷機等の使用に慣れる等を指摘。 | 整理整頓について各作業で確認し、生徒に分かりやすく使いやすい道具等の配置をした。コピー機等の使用については授業に取り入れた。 |
倉吉養護学校 | 卒業生の受入雇用主を招聘し作業学習を参観。 | 雇用主側の移行支援の参考となったという意見が多く、理解啓発の一助となった。 |
皆生養護学校 | 就労を目指している職種の雇用主(コンピュータ関係)を招聘。パソコン操作の専門的・職業的なアドバイスを享受。 | 指摘のあったパソコン操作について改善に取り組んだことにより、生徒の意識・意欲が高まった。 |
7校において、企業関係者等を招聘し、作業学習等の技術的指導を受けた。 具体的な技能の指導を受けることでより完成度の高い製品となり、生徒が関心を持って取り組むことができた。
夏季休業中、実習前を中心に企業等へ行き、事前に作業
内容を研修した。(右図)
本校生徒の実習先として可能か確認(鳥盲)
作業工程の分析を実施(白兎)
学校名 | 派遣者数 |
鳥取盲学校 | 2名 |
鳥取聾学校 | 2名 |
鳥取養護学校 | 19名 |
白兎養護学校 | 10名 |
倉吉養護学校 | 10名 |
皆生養護学校 | 11名 |
米子養護学校 | 44名 |
日 時 | 平成19年11月6日(火) |
参加者 | 各特別支援学校高等部職員 計26名 |
内 容 | 〔授業公開〕倉吉養護学校高等部作業学習 〔授業研究〕 ・企業のニーズに合った作業学習は、基本的なあいさつ、報告、言われたことが素直にできること、さらに、場や状況に応じた対応力、コミュニケーション能力を身に付けさせることが必要であることを再確認した。 ・倉吉養護学校の流通サービス班の給食配膳時に友達の動きを見ながら自分で考えて動くこと場面を設定するなど情報交換を行った。 〔講義〕 「課題分析について」 鳥取障害者職業センター |
a 第1回(平成19年8月30日(木)鳥取県立倉吉養護学校)
内 容 | 鳥取県職業自立連携協議会の趣旨説明 平成18年度高等部卒業生の進路状況から職業教育について協議 |
〔協議内容〕 | ・実習において、課題を踏まえた目標が明らかになっていない。 ・実態把握や評価を充実させる必要がある。 ・スキルだけでなく、働く意義や意欲などについても指導すべき。 ・自己肯定感が高められず、希望する進路につけない生徒がいる。 |
b 第2回(平成20年2月18日(月)白兎会館)
内 容 | 平成19年度高等部卒業予定者の進路状況 平成19年度特別支援学校就労促進事業の成果と課題について |
〔協議内容〕 | ・将来、生徒が自分で納得し自信を持ってその道を歩んでいくために、学校において自己肯定感を高め、自分で考え、自分で判断し、自分で行動する場面を授業等に多く仕組むことが必要。 ・個別の教育支援計画(個別の移行支援計画)の活用が不十分。 ・働く上で余暇を充実させることは重要。卒業後の集える場が必要。 |
c 各地区で、障害者就業・生活支援センター等の主催の情報交換会が行われたため、地区の連携協議会を開催しなかった。
3地区(東・中・西)のうち西部地区では月に1回、東部中部地区は年1回の開催。
a 中部地区(平成19年7月5日(木)鳥取県立倉吉養護学校)
参加者 | 中部地区企業5社、保護者、倉吉商工会議所他 労働関係機関 |
内 容 | 講演 中部酒類酒販(特別支援学校卒業生雇用主) 授業参観(作業学習)、意見交換 |
〔意見交換〕 | ・生徒の「自分からあいさつする姿」や「一生懸命に作業する姿」から企業就労への意欲を感じた。 ・卒業生が手を抜かずに働くことが会社にもプラスになった。 |
b 西部地区(平成19年10月4日(木)鳥取県立米子養護学校)
参加者 | 西部地区企業9社、保護者、労働関係機関 |
内 容 | 授業参観(高等部作業学習) 講演 すし弁慶(特別支援学校卒業生雇用主)、質疑及び意見交換 |
〔意見交換〕 | ・「もどってまいりました」などあいさつを意識した指導を感じた。 ・食堂で実習ができると思った。 ・生徒は初めのうちは支援が必要であるが、支援すれば一人でできるようになる。この感覚が大切である。 |
c 東部地区(平成19年10月9日(火)鳥取大学附属特別支援学校)
鳥取県高齢 | ・障害者雇用促進協会主催事業 |
〔意見交換〕 | ・敬遠されがちな店舗清掃、資材搬入の仕事で障害者雇用。 ・トライアル雇用やジョブコーチの利用を積極的に行っている。 |
・ 夏季休業中を中心に実施。
学校名 | 職場開拓者 | 訪問企業数 | 実習受入企業数 |
鳥取盲学校 | 普通科教員 | 2 | 1 |
鳥取聾学校 | 進路指導主事 中・高等部教職員 |
24 | 19 |
鳥取養護学校 | 小・中・高等部教員 | 40 | 24 |
白兎養護学校 | 小・中・高等部職員 | 81 | 22 |
倉吉養護学校 | 校長・教頭・小・中・高等部教員 | 23 | 6 |
皆生養護学校 | 中学部・高等部教員 | 50 | 13 |
米子養護学校 | 進路指導主事 進路担当教員 |
36 | 17 |
〔受入を断られた理由〕
学校名 | フォローアップ者 | のべ回数 |
鳥取盲学校 | 元担任 | 電話のみ |
鳥取聾学校 | 進路指導主事、旧担任等 | 7 |
鳥取養護学校 | 小、中、高等部職員 | 10 |
白兎養護学校 | 高等部職員 | 38 |
倉吉養護学校 | 校長、教頭、小、中、高等部職員 | 8 |
皆生養護学校 | 高等部職員 | 8 |
米子養護学校 | 進路指導主事、旧担任 | 12 |
〔フォローアップ時に卒業生の問題となった内容〕
1 障害者雇用形態調査研究 過去3年間の卒業生の雇用業種について調査を行った。
就労時間4時間の雇用業種:清掃、皿洗い、調理補助
鳥盲の雇用業種:マッサージ、鳥盲講師 鳥聾の雇用業種:製造業
2 職場実習
産業現場等の実習において、事務補助として県の機関への受け入れを行い、実習業務内容の拡大を図った。(12名)
パソコン入力ではパソコンを使った授業の成果により、少ない支援で作業を進めることができた。休憩時間に何をしてよいか分からず戸惑う生徒がいた。
※ 特別支援学校アルバイト事業
県の教育機関で特別支援学校の生徒を受入を行った。(7名)(鳥盲0名)
〔受入場所〕図書館、博物館、教育センター、教育局、特別支援教育室
初等中等教育局特別支援教育課
-- 登録:平成21年以前 --