特別支援教育について

特別支援教育に関する教育課程の編成等についての実践研究

1.趣旨

 特別支援学校においては、障害の状態が極めて重度であったり、三つ以上の障害を併せ有する者が在籍したりするなど、障害の重度・重複化、多様化が進んでいる。これらの児童生徒等が自立し、社会参加していくためには、特別支援学校間の協力とともに、外部の専門家や関係機関との密接な連携を図った指導内容・方法の改善を図る必要がある。
 小・中学校等においては、発達障害の児童生徒をはじめ、様々な障害のある児童生徒等に対し、適切な指導及び必要な支援を行うことが求められている。
 また、学習指導要領については平成21年3月に改訂されたところであり、その定着のためには新しい内容に即した指導方法の改善・充実が求められている。加えて、学習指導要領は不断の見直しが求められていることから、国として実践研究を行い、改善に必要な実践データを収集していく必要がある。
 これらの特別支援学校等における喫緊の課題に対応し、自立と社会参加に向けた指導の改善を図るための施策を総合的に行い、もって特別支援教育の改善・充実に資する。

2.事業の内容

 地域や学校の実態等を踏まえつつ、以下の事項を参考として、具体的な研究事項を設定する。
 ア  障害の重度・重複化、多様化に対応した効果的な指導内容・方法に関する研究
 イ  関係機関と連携した職業教育や進路指導の改善に関する研究
 ウ  訪問教育に関する研究
 エ  小・中学校等における発達障害を含む障害のある児童生徒等への指導に関する研究
 オ 医療や心理学等の外部専門家を活用した指導方法等の改善に関する研究

3.事業の実施方法

(1)研究協力校の指定
 委託を受けた団体は、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校の中から、実践研究を行う学校を指定する。なお、単一の学校を指定することも、複数の学校を指定することも可能である。(以下、指定を受けた学校を「研究協力校」という。)また、研究の内容に応じ、便宜上、域内の特定の地域を指定することも可能である。

(2)研究組織の整備
 研究協力校は、通常の校務分掌とは別に研究の担当者を指定したり、必要に応じて外部の有識者を研究総括者として委嘱したりするなど、研究組織を整備し、計画的に研究を進めるものとする。

(3)研究協力校間の連携
 複数の指定校を指定して研究を行う場合、研究協力校は、地域や学校の実態等に応じ、様々な観点から研究を行うため、互いに連携して研究を実施するものとする。

(4)進捗状況の把握及び指導助言
 委託を受けた教育委員会は、研究の進捗状況を把握するとともに、研究協力校又はその設置者に対し、研究の実施や研究協力校間の連携等に関し必要な指導助言を行うものとする。

4.委託期間

 委託期間は原則として、委託を受けた日から当該年度末日までとする。ただし、事業の実績、予算の状況等を勘案し、適当と認めるときは、1回に限りこれを更新することができる。

お問合せ先

初等中等教育局特別支援教育課

(初等中等教育局特別支援教育課)

-- 登録:平成22年07月 --