我が国における「持続可能な開発のための教育(ESD)に関するグローバル・アクション・プログラム」実施計画(概要)

持続可能な開発のための教育に関する関係省庁連絡会議
平成28年3月10日決定

1 本実施計画の位置づけ

・「国連持続可能な開発のための教育の10年(DESD)」(2005年~2014年)が終了し、2013年の第37回ユネスコ総会において「ESDに関するグローバル・アクション・プログラム(GAP)」が採択され、2014年の国連総会において、DESDの後継プログラムとして承認されるとともに、ユネスコが引き続き主導機関として指名された。
・2014年に開催されたESDに関するユネスコ世界会議において、成果文書として「あいち・なごや宣言」が採択され、GAPの開始が正式に発表された。
・本実施計画においては、GAPが定める5つの優先行動分野(1 政策的支援、2 機関包括型アプローチ、3 教育者、4 ユース、5 地域コミュニティ)に沿って、関係省庁が取り組んでいく事項を記載。

2 ステークホルダーの取組

(1)政策的支援(ESDに対する政策的支援)

・「ESD活動支援センター(全国・地方)」による全国的なESD支援のためのネットワーク機能の体制整備をはじめとして、a)教育政策へのESDの位置づけ、b)持続可能な開発に関する政策へのESDの反映、c)多様なステークホルダーの連携の促進、d)国際的なESDの推進、を政策的に支援する施策について記載。

(2)機関包括型アプローチ(ESDへの包括的取組)

・ESDを推進するモデル校の育成等、様々な機関が組織全体としてESDの実践に取り組むことを促進し、その取組を支援する施策について記載。

(3)教育者(ESDを実践する教育者の育成)

・「ESD実践の手引(仮称)」を活用した教職員研修や教材の作成等、教員を含む様々なESD実践者の能力を育成する施策を記載。

(4)ユース(ESDを通じて持続可能な開発のための変革を進める若者の参加の支援)

・ユースフォーラムの開催や全国ユース環境ネットワーク促進事業の実施等、持続可能な社会の担い手であるユースの参加を支援する施策について記載。

(5)地域コミュニティ(ESDを通じた持続可能な地域づくりの促進)

・多様なステークホルダーのネットワークの構築や、地方環境パートナーシップオフィスにおけるコーディネートの推進、ESDコンソーシアム事業の拡充等、地域における多様なESDに関する学習の機会の提供等に関する施策について記載。

3 点検・見直し・評価

・各ステークホルダーによる自主的な点検(モニタリング)を推奨する。政府においては、ESD円卓会議を活用するなどして、各ステークホルダーの取組状況を把握し、必要に応じて、ESD関係省庁連絡会議において計画の見直しに努めるとともに、積極的に情報を発信する。
・GAPのレビューも見据え、GAP最終年となる2019年に総括的なレビューを行う必要がある。

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