インタビュー
公開日2020年12月23日
更新日2021年1月15日

Ontennaプログラミング教育環境無償公開のご紹介

このたび富士通は、音をからだで感じる装置「Ontenna(オンテナ)」の、プログラミング教育環境を無償公開しました。

文部科学省初等中等教育局 プログラミング教育戦略マネージャー
中川
なかがわ さとし

このたび富士通は、音をからだで感じる装置「Ontenna(オンテナ)」のプログラミング教育環境を、全国のろう学校や普通学校向けに無償公開しました。
12月11日に行われたオンライン記者説明会に出席して参りましたので、その様子と併せてご紹介します。

未来の学びコンソーシアム事務局

Ontenna[オンテナ]は音を身体で感じるデバイス

 Ontenna[オンテナ]は、髪の毛や耳たぶ、えリ元やそで口などに身に付け、振動と光によって音の特徴をからだで感じる装置です。ろう者と健聴者が共に楽しむ未来を目指し、ろう者と協働して開発されました。
60~90dB(デシベル)の音の大きさを256段階の振動と光の強さにリアルタイムに変換することで、音のリズムやパターン、大きさを知覚することが可能。反応する音量と光のON/OFFを切り替えられる機能も搭載しています。

富士通 グローバルサービスビジネスグループ ビジネスマネジメント本部 戦略企画統括部 事業企画部 Ontennaプロジェクトリーダーの本多達也氏によると、Ontennaは2012年から研究を開始し、2014年には情報処理推進機構(IPA)の「未踏プロジェクト」に採択され、2019年に製品化、現在では全国のろう学校で音楽、発話練習、体育の授業などで活用されています。

無償公開されるプログラミング教育環境

今回公開されたプログラミング教育環境では、ビジュアルプログラミング言語であるScratchを利用して、Ontennaの動きをプログラミングできます。

 

インストールが必要なソフトや事前準備の説明のほか、「総合的な学習の時間」でのプログラミング授業指導案、授業用スライド、ワークシートが、こちらのサイトからダウンロードできます。また、無料で Ontenna の貸し出しも行っていますので、ご活用ください。

Ontenna Programming-自分だけの Ontenna をつくろう。

オンライン記者説明会の様子



12月11日に行われたオンライン記者説明会には、開発者であるOntennaプロジェクトリーダーの本多達也氏のほか、共同で開発に携わった東京都立葛飾ろう学校 教務主任の杉岡伸作氏、富士通 理事 Fujitsu Way、産学官連携推進担当兼サステナビリティ推進本部長兼ダイバーシティ推進室長の梶原ゆみ子氏、本研究を支援した JST CRESTJPMJCR1781の研究代表である「xDiversity」落合陽一氏などが出席されました。
(JST:科学技術振興機構、CREST:戦略的創造研究推進事業)

 

Ontennaプログラミングサイトはこちら。

Ontenna Programming-自分だけの Ontenna をつくろう。

 

中川
なかがわ さとし

元外資IT会社 業務執行役員
東京大学 先端科学技術研究センター 客員研究員
文部科学省初等中等教育局プログラミング教育戦略マネージャー
(役職名は記事公表時のものです)