動物が楽しく踊るリズムループをつくろう
- 学習活動の分類:
- 対象学年:
小学校第3学年
- 対象教科等:
音楽
- 教材タイプ:
ビジュアル言語
- 使用ツール:
- 実施主体:
戸田市立戸田東小学校
- 実施都道府県:
埼玉県
- 事業区分:
市区町村事業
- 自治体名:
戸田市
- 学校名:
戸田市立戸田東小学校
- 情報提供者:
管理者
- コスト・環境:
タブレット型端末3人1台利用
- 実施事例の詳細:
動物が楽しく踊るリズムループをつくろう(PDF)

学習活動の概要
1) 題材の目標
・拍子やリズムに関心をもち、音楽づくりに進んで取り組む。
・拍子やリズムの特徴を感じ取りながら、拍の流れにのって表現する。
・反復や変化などの音楽の仕組みを生かし、思いや意図をもって、まとまりのあるリズムやリズムループをつくる。
2) 指導にあたって
本題材の前半では、学習指導要領A表現(3)-ア「いろいろな音の響きやその組合せを楽しみ、様々な発想をもって即興的に表現すること」、また後半では、表現(3)-イ「音を音楽に構成する過程を大切にしながら、音楽の仕組みを生かし、思いや意図をもって音楽をつくること」に基づき指導するものである。
まず、1次と2次の1時間目では、低学年で身に付けてきた拍の流れやリズムに対する感覚を生かし、手拍子によるいろいろなリズムの組合せを試しながら即興的に表現したり、タブレット型端末を使ってリズム・パターンの組合せを試しながらリズムループをつくったりする。これらの活動を通して、「まとまりのあるリズム」がどのような特徴(反復や変化)をもっているのかに気付くようにする。次に、本時(2次の2時間目)では、これまで学んだことを生かして自らの思いや意図を明確にしたり友達と伝え合ったりしながらリズムループを構成していく。最後に、3次では、手拍子のリズムづくりやリズムループづくりで工夫したことを生かしてグループで手拍子リズムの音楽をつくり、まとまりのある音楽を工夫して表現するための能力をより伸ばしていくことを重点に学習を展開していく。
指導にあたっては、興味・関心をもって主体的に創作活動ができるよう、教材・教具の特性を生かして視覚的に音楽の仕組みが捉えられるように工夫したり、試行錯誤を行いながら音楽づくりに取り組む時間を多く設定したりすることで、拍にのってリズムパターンをつくり出す楽しさや、友達と協働して音楽をつくり上げる喜びを味わえるようにする。
また、手拍子による平易なまとまりのあるリズムづくりの学習体験を、タブレット型端末のアプリによる複雑なリズムループづくりに生かしていくことで、リズムが生み出す音楽の面白さに気付き、学習の深まりを実感できるように配慮する。
3) 教科の学習とプログラミング教育の関連
音楽科の授業において、プログラミング体験を取り入れた学習活動を展開していく上で大切にしたいことは、あくまで「音楽活動」を中心に据え、思いや意図を実現させていく学習プロセスの中で、「プログラミング的思考を生かして、音楽的な試行錯誤を行っていく」という流れを考える、ということである。
使用する学習ツールに関しても、プログラミングを学ぶために作られたものだけではなく、音楽を楽しんだり学んだりすることを目的に開発されたもので、できるだけ操作の習得に時間がかからず、直感的に扱うことができ、自然と音を聴いて確かめながら試行錯誤が行えるようなものが望ましい。
本時の学習では、リズムに合わせて動物たちが楽しく踊りだす、「LOOPIMAL(ルーピマル)」というアプリケーション(iOS版)を活用する。5種類のリズムパターンのパネルを画面上に8個配置し、並び方を考えて8小節のリズムループ※をつくり出すという音楽づくりの活動を行う中で、試行錯誤のプロセスを意識しながら、音楽的な試行錯誤を行えるように学習活動を展開していく。
前時の学習活動では、児童はまずLOOPIMALでつくることができる様々なリズムパターンの組み合わせによってできるリズムループを自由につくる、いわゆる「ティンカリング」を楽しむ。リズムパターンを自由に並べてリズムループをつくることの面白さや、そのリズムにのって愉快に踊る動物達の動きを楽しむことを通し、どのようにすれば、面白いリズムを組み合わせたり、その面白いリズムによって、動物達を楽しく踊らせたりすることができるか(=発想を得ることができるか)を、試行錯誤を行いながら自由に体験する。そして、次の段階として、前時までに行った、手拍子でリズムをつくったり、リズムパターンを思い思いに並べてリズムループをつくったりして楽しんだ活動において、つくったリズムの中に反復や再現といった法則性があるという気付きなどに結び付け、音楽表現において思いや意図を実現させるための試行錯誤へと発展させていく。
リズムループづくりでは、①リズムパターンに対応した図形を並べて8小節のリズムループを演奏させること(順次処理)、②アプリケーションが8小節のリズムループを繰り返す設定になっていることを理解して用いること(反復処理)などの音楽づくりを行っていくことになる。順次処理をさせるために並べた一つひとつのリズムパターンを部分として捉え、反復されるリズムループの全体像の中で、それをどう効果的に配置するかを考えることで、「反復」や「変化」といった音楽の仕組みを意識し、音楽表現の工夫に生かしていくことが期待される。
※リズムループ:リズム・パターンやそれが組み合わされたものを、何度も繰り返す(円環:ループ)ことで音楽をつくる手法、またはそれによってつくられた音楽のこと。ポピュラー音楽等でよく用いられる。
参考添付資料
実施事例の詳細(PDF)
関連教材情報
LOOPIMAL
教材タイプ: | ゲーム |
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動作環境: | iOS |