環境・身体・コミュニケーションと融合するプログラミング

  • 学習活動の分類:

    C教育課程内で各教科等とは別に実施するもの

  • 対象学年:

    小学校第1学年, 小学校第2学年, 小学校第3学年, 小学校第4学年, 小学校第5学年, 小学校第6学年, その他

  • 教材タイプ:

    アンプラグド

  • 使用ツール:

    「からだでプログラミング」(フジテレビKIDS制作), 自立活動の時間で利用する自作教材

  • 実施主体:

    畿央大学教育学部西端研究室

  • 実施都道府県:

    奈良県

  • 事業区分:

    総務省事業

  • 情報提供者:

    管理者

  • コスト・環境:

    アンプラグドで実施

概要

本モデルの対象とする障害種別は、知的障害・肢体不自由・病弱の重複障害である。特徴は、自立活動六区分のうち、環境の把握、身体の動き、コミュニケーションに着目し、プログラミング教育の基盤にしたことである。その理由は、新学習指導要領より導入されるプログラミング教育とは、理論を基盤としている点、一歩一歩着実に積み重ねていく点において非常に親和性が高いと考えたからである。特に、肢体に不自由のある児童生徒を対象とするため、自身の「身体の動きに合わせた」プログラミング教育を特徴とした。
畿央大学及び大阪教育大学の教員志望の学生を中心にメンターを育成した。育成講座では特別支援教育専門の教員が特性や支援について講義を行い、実際に障がいのある子どもを対象にした「放課後ディサービス」のプログラミング塾講師が子どもたちの作品を紹介した。また、育成講座最終では、先生役、子ども役、メンター役と役割分担をし、模擬授業を行い、相互評価を行った。
プログラミング教材として、「からだでプログラミング」(フジテレビKIDS制作)を利用した。コマンド(矢印、ひらがな、動物の絵等)が描かれた段ボールを組み立て、それにあわせて子どもたちが体を動かしたり、声や鳴き声をだしたりする映像である。これを見ながら、奈良養護学校の児童・生徒は、自立活動の一環として体を動かすとともに、「順次」「繰り返し」「条件分岐」などの「プログラミング的思考」を理解することを目的とした。(なお、実践においては、「からだでプログラミング」(特別版)を活用いただきたい。)
実証校の先生からは「コマンドの選び方で、生徒の考えが可視化されるようになった。」「コマンドを確認しながら主体的に学べるようになったので、他の学習場面においても自発的な学習を促す指導法の一つになるだろう。」との評価を得た。メンターからは「特別支援教育には障がいや特性への個別対応が必要で、デジタル化と親和性が高いことを再認識した。」という感想を得た。

参考添付資料