事例概要
川崎市では、保有する学校施設のうち、築年数が20年以上の施設が全体の約7割を占めており、老朽化への対応が課題となっていた。老朽化したストックを多く抱える中、厳しい財政状況においては、改築需要を抑制する必要があり、また、新学習指導要領等に基づく多様な学習内容や形態に対応した高機能かつ多機能な施設環境の整備に加え、防災対策、バリアフリー化、普通教室やトイレ等の子供たちの学習・生活空間の快適化、環境負荷の低減等のさまざまな配慮が学校施設には求められていた。
このような背景から、川崎市では「学校施設長期保全計画」を策定し、その中で学校施設の目標耐用年数を80年と設定。内外装改修や設備改修等の老朽化対策、教育環境の質的向上、環境対策を行う改修を一体的に行う再生整備を進める方針が決定された。
菅生小学校においては、上記計画に基づき、耐用年数80年を目指した再生整備が行われた。具体的には、老朽化対策、環境対策に加えて、校舎中央部へのメディアセンターの設置、収納や掲示のスペースを拡充する等の普通教室周りの環境整備、内装の木質化、トイレの快適化等が実施された。このような整備により、改修前の校舎が抱えていた様々な課題を解消し、多様な学習活動を展開できる学習空間が実現されている。
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