平成17年12月
学校施設整備指針策定に関する調査研究協力者会議
教室は、児童生徒にとって一日の大半を過ごす学習及び生活のための空間であり、学校教育活動を行うための基本的な教育条件の一つである。この教室について、近年、教育内容の変化や教育方法の多様化などに対応して、多目的スペースやコンピュータスペースが設置されるなどの多機能化、高機能化が進むとともに、健康的かつ安全・安心な環境を確保することや、省エネルギー・省資源など環境に配慮した整備が求められている。
また、「規制改革・民間開放推進3か年計画」(平成16年3月閣議決定)等において、教室の天井の高さに係る基準の見直しの必要性について検討を求められていた。
このような教室を取り巻く諸状況を踏まえ、本協力者会議では、教室等の室内環境の在り方等について、基本に立ち返って検討することとし、平成16年8月から、国立教育政策研究所との連携の下に多面的な検討を行った結果を、今般、報告書として取りまとめるに至ったものである。
本報告書は、第1章において教室環境づくりの経緯と現状を述べ、第2章において教室の天井高さの在り方を含め教室等の室内環境の在り方について検討し、建築基準法施行令における教室の天井高さに関する特例の廃止を提言した。また、第3章においては教室等の良好な室内環境を確保するための方策について提言している。
本協力者会議は、平成17年9月に本報告書第2章までの部分を中間報告として取りまとめており、これを受けて、同年11月7日には、「建築基準法施行令の一部を改正する政令」が公布・施行され、学校の教室の天井高さに係る特例が廃止されている。本協力者会議は、この特例の廃止を生かして、より良好な教室環境を持った学校をつくっていってほしいとの趣旨のもとに、第3章を加え、最終報告書として取りまとめたところである。
学校設置者等におかれては、この報告書の趣旨を踏まえ、学校関係者の緊密な連携協力の下、教室を利用する児童生徒の声にも配慮しつつ、教室環境に影響を及ぼす要素を総合的に検討しながら、創意工夫により良好な教室環境づくりを一層推進されることを期待するものである。
1 | 教育内容・方法の多様化に対応した教室環境づくり | |
2 | 健康的かつ安全で豊かな教室環境づくり | |
3 | 教室環境に係る規制の在り方の見直し |
1 | 今後の教室環境づくりに向けて
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2 | 教室の天井高さの在り方について
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1 | 良好な教室環境づくりを進める際の基本的な考え方
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2 | 教室の天井高さに係る計画・設計上の留意点
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3 | 教室環境づくりの創意工夫の事例(天井高さを中心として)
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