これまで行ってきた活動内容については、文書・写真・映像などの形できちんと整理をし、年に一度など定期的に報告書としてまとめることが望ましい。このことにより、活動実績や課題の整理がなされ、以下で述べる活動評価や活動内容の情報発信に利用することができる。活動中に発生したトラブルについても、原因や解決策などとともに記録しておき、今後の活動に反映させることが望ましい。しっかりとまとめられた活動報告書は、外部に対して組織や活動をPRする重要な材料ともなるため、日常的に活動内容を記録するようにしておくことが必要である。
活動の節目において、当初の目標がどれくらい達成できたかを評価する必要がある。これは、その組織の活動をより良いものにし、かつ息の長いものとするためにも欠かすことのできないプロセスである。評価は、目標達成度のほか、当初の計画・スケジュール通りに活動が進んだかどうか、組織は円滑に動いたかどうか、地域の人的・物的資源の活用や連携はうまくできたかどうか、事故・トラブルなどへの対応は十分だったか、など様々な項目について行なう。また、組織の運営者だけではなく、参加者やボランティアを受けた側からも意見を聞き、いろいろな角度からその活動に対する評価を収集している団体も見られる。
評価によって浮き彫りになった問題点については、メンバー全員で改善策を話し合い、次の活動で取り入れるべきものがあれば重要なもの・緊急性の高いものから順次フィードバックさせるようにする。
多くの団体では、活動内容や成果など、その組織がこれまで行ってきたことについて、様々な媒体を利用して広く発信している。これは、単なるPRにとどまらず、その組織に対する信頼性を高めて新たなボランティアやさらなる支援の獲得につなげたり、活動が認知されることにより既存のボランティアの意欲を高めるなど、多くのメリットが考えられる。媒体としては、ボランティアセンターの広報誌やホームページ、地域の広報誌や新聞などが一般的である。
また、よりインパクトの強い方法として、活動の成果を踏まえた学習会・講習会を開催して地域の人々に直接成果を伝えることもある。地域の公共施設や店舗などで成果物の展示や活動内容の実演を行なうことも効果的である。このような発表の場を設けることにより、地域の人々とじかに接することでより強いアピールが可能になることや、活動に対する生の意見を聞くことができ今後の活動につなげることができることなどが、メリットとして挙げられる。
生涯学習政策局社会教育課
-- 登録:平成21年以前 --