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第6章 サービス科学・工学の推進に関わる者の連携と各々の役割

 サービス科学・工学の推進に当たっては、そもそも関係者の間でサービスに関する共通認識が十分でなく、その推進の目的も共有されていないのが現状である。したがって、まず関係者がサービス科学・工学の意義、推進の目的、対象とするサービスについての共通認識の下に取り組むことが必要である。
 また、それぞれの関係者は、密接に連携しつつ、社会の多様な課題を適時・的確に把握し、経済的・社会的価値の高いサービスを効果的・効率的に創出するため、サービス科学・工学を推進していくことが求められる。その際、具体的な課題達成のための明確な目的と意志を持って取り組み、有益な価値を創出することを目指すことが重要である。
 研究機関やサービス提供者は、研究の成果である手法やモデルを社会へ適用することによってその効果を確認し、これを通じ、手法やモデルのさらなる磨き上げを行い、また、それらの普及活動に努めることが、今後さらなるサービス科学・工学の発展に繋がるとの認識の下、サービス科学・工学の推進に取り組んでいくことが必要である。
 また、サービスの実施にともなう各種のデータが研究のために提供されることが、サービスイノベーションに繋がることに鑑み、サービス提供者は、サービス科学・工学の推進に必要なデータを可能な限り研究者に提供することが望まれる。
 最後に、関係者は、サービスの提供側と利用側だけではなく、これを取り巻くもの(環境等)を一つのシステムとして捉えつつ、サービスの研究や実施に当たることが必要である。サービスが社会や地球環境等にも影響を与え得るということも認識し、今後の社会のあるべき姿に対応したサービスイノベーションによって、社会に価値を創出していくことが重要である。

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