このたび、2025年ユネスコ/日本ESD賞について、日本からユネスコへ推薦する3件を決定しましたので、お知らせします。
事業名:一次情報収集ツールRule Watcherを用いたグローバル人材を育成するサステナブル・イノベーション探究学習プログラム(株式会社オシンテック)
事業概要:教育機関、NGO、青少年団体と連携し、内発的動機を育む探究型学習を主軸とした様々な形態の講座や講義を提供。受講者に講義等を通じて、独自の視点から社会課題を見つめなおし、政策一次情報等を自動収集するRule Watcherを活用し、世界の実例を調査し、今日の世界に対する理解を深める。
評価のポイント:
・企業活動としての取組であり、探究学習のための支援として、他国からの参加者も多く、これからの社会では大切な活動と思われる。
・内発的動機にフォーカスし、学習者の個人的な関心や課題感をベースとして社会問題を理解し具体的な行動と変容を導き出すプログラムはESDを通じた学びの方策として新たな変化をもたらす可能性を有する。
事業名:交流と対話的学びから取り組むSDGs・若者意識の考察と改善(名古屋経済大学市邨高等学校)
事業概要:ICTを活用し、国連、JICA、企業等の協力を得て、世界の難民問題・貧困問題とその解決を目指す取組について学びながら、生徒自身が協働国際支援活動を実施し、持続可能な開発目標(SDGs)について学ぶ。こうした活動を通じて生徒自身の自己肯定感の向上だけでなく、多文化主義、文化相対主義、グローバルシチズンシップへの理解が深まっている。
評価のポイント:
・ICTを活用した国内外の学生との交流、直接的な支援活動を通した双方向的な学習等、先駆的な実践である。
・日本と台湾の高校生が共に学び、専門家や専門機関と通じ、難民・貧困等の問題に理解を深め、実際の支援行動に取り組むことは高校生にとって得難い経験である。このような体験を得た高校生たちが継続的、自発的に行動する市民へと成長する基盤づくりとしてプログラムの価値は高い。
・日本では身近ではない難民支援に取り組むことで、高校生にとって学ぶことが多く、難民をリスペクトできる点や学ぶべき点もあるのではないかという視点も得られたことを期待したい。
事業名:困難に直面する若者がユニークな平和の担い手となるための若者のエンパワーメント及び普及啓発(特定非営利活動法人アクセプト・インターナショナル)
事業概要:紛争地等において困難を抱える若者の問題意識や思いを受け止め、共に考えるカウンセリング、平和の担い手となる準備を進めるための基礎教育、職業訓練、ビジネス研修等を実施。
評価のポイント:
・アプローチが難しい紛争地域等において活動を展開し、多くの受益者が存在していることが評価できる。
・武装勢力や犯罪、紛争の影響を受けた若者へ教育や職業訓練の機会を提供するだけでなく、こうした若者自身が平和の担い手として変化していくことをサポートする革新的な取組である。
例年、秋頃にユネスコより受賞者が発表され、11月頃に表彰式が開催されます。
ユネスコ/日本ESD賞について(※ユネスコのウェブサイトが別ウィンドウで開きます)
2025年「ユネスコ/日本ESD賞」国内公募については、こちらのページをご覧ください。
2025年「ユネスコ/日本ESD賞」の国内公募について
<担当>
文部科学省国際統括官付ユネスコ第二係
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