資料1-2 (別紙1)第206回ユネスコ執行委員会 SDG4及びESDに係る議論

1.【議題6-1】SDG4の世界的/地域的調整及び支援

  (1)ユネスコによる報告概要

  • SDG-教育2030ステアリング・コミッティにおいて、2019年国連ハイレベル政治フォーラムへのインプットのために文書作成中。
  • グローバル教育2030会合(2018年12月)では、ブリュッセル宣言を採択し、「誰一人取り残さない」、より構成で包摂的な教育の法制化、ESD/GCEDの強化、資金動員の増加等の8つの優先分野に就いて合意。
  • ユネスコはESD及びGCED活動を通じたグローバルレベルでのSDGターゲット4.7のモニタリングを主導。

  (2)全体の議論

  • 多くの国が関心を持ち積極的に発言。
  • SDG4-教育2030の進展に対する事務局への謝辞とともに、アフリカやラテンアメリカの国から地域会合へのフォローアップを求める発言や、移民・難民を含む包摂性に焦点を当てるべきという発言あり。

  (3)日本からの発言

  • SDG4の達成に向けた取組に対し我が国は、信託基金等を通じ貢献を果たしており、今後も継続して支援。

2.【議題6-2】2019年以降のESD(持続可能な開発のための教育)

  (1)GAP後継枠組のポジションペーパー案の要点

  • 【ESD for 2030の目標】:17のSDGs達成を通じた、より公正で持続可能な社会の構築。
  • 【ESD for 2030アプローチ】:行動の変容、構造的変更、科学技術の進歩した未来の観点からのアプローチの必要性。
  • 【実施枠組】:5つの優先行動分野を維持し、5つの優先行動分野のパートナーネットワークが横断的に活動するための一つの包括的ネットワークを構築する。SDGs達成のために、5つの優先行動分野の取組強化。
  • 【財政及び事務面の実施】:通常プログラム・予算によるESD for 2030の実施。多様な通常外予算の獲得。加盟国にはvoluntary contributionを求める。

  (2)全体の議論

  • 多くの国が関心を持ち積極的に発言。
  • ESD for 2030の進展に対する事務局への謝辞とともに、各国からESDを重要視し前向きに取り組む旨の発言や、ユネスコ/日本ESD賞に対する日本への感謝と継続の有効性(ナイジェリア)の発言あり。

  (3)日本からの発言

  • ESDのGAP後継枠組において、ESDがSDGs全ての目標達成に貢献することが明確に示されたことは重要。
  • GAP後継枠組のプレ・ローンチイベントを開催、ユネスコ加盟国の参加を歓迎。

  (上記発言に対する教育事務局長補のコメント)

  • プレ・ローンチイベント開催について言及していただき感謝。ESDはユネスコスクールなどをツールとして、気候変動などの問題に分野横断的に取り組んでいくべき。

※SDG4-教育2030に関し、全てのSDGsの実現の鍵としてESDの重要性が再確認されるとともに、「ESDに関するグローバルアクション・プログラム(2015-2019)」(GAP)の後継枠組みである「持続可能な開発のための教育:SDGsの達成に向けて(ESD for 2030)」の実施の方向性に関する提案が決議された。

※事務局長に対し、本件については第40回ユネスコ総会及び第74回国連総会で承認を得るよう要請がなされた。

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