ユネスコエコパークへの登録について~第26回人間と生物圏(MAB)計画国際調整理事会での審議結果~(新規及び拡張登録案件)

ユネスコが実施する生物圏保存地域(国内呼称:ユネスコエコパーク)事業に関して、我が国からユネスコに推薦していた「志賀高原」(群馬県、長野県)の拡張登録について、スウェーデンで開催されている第26回人間と生物圏(MAB)計画国際調整理事会において6月12日(木曜日)に審議が行われ、拡張登録することが決定されました。
なお、昨日6月11日(水曜日)に新規登録決定された「只見」(福島県)及び「南アルプス」(山梨県、長野県、静岡県)を含め、我が国のユネスコエコパークは7か所となります。

ユネスコエコパーク登録に関するこれまでの経緯

  • 2013年(平成25年)9月 日本ユネスコ国内委員会第26回MAB計画分科会において推薦を決定
  • 2013年(平成25年)9月 日本ユネスコ国内委員会からユネスコ代表部を通じて推薦書をユネスコに提出
  • 2014年(平成26年)4月 生物圏保存地域国際諮問委員会が以下を勧告
    「只見」(福島県)-「条件付き承認」
    「南アルプス」(山梨県、長野県、静岡県)-「承認」
    「志賀高原」(群馬県、長野県)-「承認」
  • 2014年(平成26年)6月 ユネスコMAB計画国際調整理事会において登録を決定

ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)について

  1. 概要
    ユネスコエコパーク※(生物圏保存地域、英名:BR: Biosphere Reserves)は、生物多様性の保全、持続可能な開発、学術研究支援を目的として、1976 年(昭和51 年)にユネスコが開始。ユネスコの自然科学セクターで実施されるユネスコ人間と生物圏(MAB: Man and Biosphere)計画における一事業として実施。
    「世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約」に基づく世界遺産が、手つかずの自然を守ることを原則とする一方、ユネスコエコパークは、生態系の保全と持続可能な利活用の調和(自然と人間社会の共生)が目的。「保全機能」、「経済と社会の発展」、「学術的支援」の3つの機能をもつ地域を登録。そのため、ユネスコエコパークは、「核心地域」、「緩衝地域」と共に、「移行地域」(地域社会や経済発展が図られる地域)を設置。
    登録総数は、117 か国、621 地域(2013 年(平成25 年)5 月現在)。
    ※ユネスコエコパークは我が国の国内呼称。
  2. 期待される効果
    ユネスコエコパークの登録地は、ユネスコエコパーク世界ネットワークに登録。
    ユネスコという国際機関からの世界的な評価を受けることにより、自然環境の保全や自然と人間社会との共生に関する地域の取組を、国際的にも発信し、ネットワークを通じて情報の共有化が図られることや、それにより当該取組がより一層推進されることを期待。
    また、地域における持続可能な発展に関する学習の場としての活用、自然環境の保全や持続可能な資源の利活用に関する普及啓発、持続可能な社会の構築のための人材育成への貢献を期待。
  3. 我が国のユネスコエコパーク
    ・1980 年(昭和55 年) 「志賀高原」(群馬県、長野県)、「白山」(石川県、岐阜県、富山県、福井県)、「大台ヶ原・大峯山」(奈良県、三重県)、「屋久島」(鹿児島県)登録
    ・2012 年(平成24 年) 「綾」(宮崎県)登録
    ・2014 年(平成26 年) 「只見」(福島県)、「南アルプス」(山梨県、長野県、静岡県)新規登録、「志賀高原」(群馬県、長野県)拡張登録*
    *「拡張登録」とは、1995(平成7)年にユネスコエコパークの機能として、「経済と社会の発展」が追加されたため、それ以前に登録されたユネスコエコパークについて、その機能を果たす「移行地域」を追加するもの。

国際統括官付(日本ユネスコ国内委員会事務局)

ユネスコ第三係長 児玉 央子
電話番号:03-5253-4111(内線2557)

お問合せ先

国際統括官付(日本ユネスコ国内委員会事務局)

ユネスコ協力官 野田 孝夫
電話番号:03-5253-4111(内線2585)

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