「りんご」と「さくら」は弘前市の主要な観光資源であるが,その剪定枝は薪などの燃料として利用されるほかはほとんど有効活用されておらず,多くが廃棄処分されていた。
こうした中「りんご/さくら和紙研究会」は,「りんご」と「さくら」の新しい活用方法として剪定枝を原料とした和紙の作製に取り組み,ねぷたや津軽凧といった伝統工芸をはじめ,お酒のラベルや絵はがき,商品パッケージなどの紙製品の研究開発に取り組んでいる。研究会ではこうした活動を通じ,産学官連携による新しい製品やサービスの開発など,青森県の魅力再発見,価値向上等による地域活性化を目指している。
鳥取大学の特徴ある研究の一つに菌類きのこ研究があります。きのこはカビの仲間で菌類に分類されますが、その中でも「子実体」と呼ばれる大きな器官を作る菌類です。日本国内には数千種ものきのこが存在していますが、一般にはシイタケ・マイタケ、えのきなどわずかなきのこが知られているだけで多くは未知です。きのこは食用のほか、漢方薬としての利用が知られていますが、資源としての価値はほとんど調査されていません。
鳥取大学では、国内の菌類きのこの遺伝資源の収集・分類・保存する技術開発と収集した遺伝資源を研究機関へ提供するための研究基盤整備を行っています。また食用品種の新しい栽培技術の開発、機能性成分を使った医農薬開発、栽培後の廃棄物のリサイクル化研究を通じて、きのこを核とした循環型資源利用システム開発ができる次世代を担う人材育成に取り組んでいます。
企画展示では、鳥取大学農学部附属菌類きのこ遺伝資源研究センターが、ナショナルバイオリソースプロジェクト中核拠点整備事業の支援を受けて取り組んでいる遺伝資源の収集・保存・分譲の取り組みと遺伝資源を使った活用研究の成果の一部を紹介します。
現在のところ、展示情報はありません。