令和5年度の戦略的創造研究推進事業の戦略目標等を決定しました

令和4年3月31日

 令和5年度における科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業の戦略目標と、日本医療研究開発機構(AMED)の革新的先端研究開発支援事業の研究開発目標を決定しましたので、お知らせいたします。
 令和5年4月以降、JST・AMEDにおいて、CRESTやさきがけ等のプログラムで研究提案の公募を開始する予定です。全国の研究者の皆さまからの意欲的な提案を期待しています。

1.概要

 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「戦略的創造研究推進事業(新技術シーズ創出)」は、文部科学省が定めた戦略目標の下、組織・分野の枠を超えた時限的な研究体制(ネットワーク型研究所)を構築し、将来のイノベーションの源泉となる基礎研究を戦略的に推進する競争的研究費事業です。
 また、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「革新的先端研究開発支援事業」は、同様に文部科学省が定めた研究開発目標の下、革新的な医薬品や医療機器、医療技術等の創出を目的とした基礎研究を推進しており、JST戦略的創造研究推進事業と一体的に運用しております。
 これらの事業で公募する、チーム型のCREST(JST/AMED)、個人型のさきがけ(JST)/PRIME(AMED)などのプログラムは、30年以上に渡って、多くの研究者コミュニティに根付いた科研費と並ぶ基幹的な競争的研究費です。
 これまで、「Nature」などの著名な科学誌に投稿される論文を多数創出しており、さらに京都大学・山中伸弥教授によるiPS細胞の樹立等のノーベル賞受賞につながる研究や、東京工業大学・細野秀雄教授によるIGZOディスプレイの材料開発の研究を推進するなど、多岐に渡る新しい技術シーズの創出に貢献しています。さらに、採択が若手研究者の昇進の重要な契機になるなど、トップ成果の創出とともに、人材育成にも大きく寄与しています。

 これらの事業における令和5年度の戦略目標と研究開発目標の策定にあたっては、論文動向や研究者アンケート等の分析の他、有識者ヒアリングやワークショップの開催等を通じて、科学的価値や経済・社会的インパクト等、多角的な観点から議論を行いました。政策的な要請等との関連も踏まえ、

  • 海洋と二酸化炭素の関係性の解明など、将来のフロンティア開拓へ貢献するもの
  • 新たな半導体になりうる材料の研究など、次世代サイエンスの育成に貢献するもの
  • 人々のストレスの影響に焦点をあてた研究など、挑戦的なライフサイエンス基盤の創出に貢献するもの

に関する内容として、全部で6件の目標を決定いたしました。
 
        

 なお、本内容は円滑な事業の実施に向け予算成立に先立ち発表するものであり、国会審議の状況により変更等が生じる可能性があり得ます。

令和5年度戦略目標・研究開発目標 (PDF:672KB)PDF 
戦略的創造研究推進事業の特徴・強み (PDF:792KB)PDF  

2.令和5年度 戦略目標及び研究開発目標

(1) 量子フロンティア開拓のための共創型研究【JST】 (PDF:664KB)PDF

  (English Version)Co-creative research for opening up the quantum frontier

(2) 海洋とCO2の関係性解明と機能利用【JST】(PDF:956KB)PDF

  (English Version)Elucidation of the relationship between the ocean and CO2 and maximization of ocean functions

(3) 新たな半導体デバイス構造に向けた低次元マテリアルの活用基盤技術【JST】 (PDF:1098KB)PDF

  (English Version)Fundamental technologies for utilizing low-dimensional materials in new semiconductor device structures

(4) 人間理解とインタラクションの共進化【JST】 (PDF:1155KB)PDF

  (English Version)Mutual development of human-computer interaction and understanding of human behavior

(5) 革新的な細胞操作技術の開発と細胞制御機構の解明【JST】 (PDF:536KB)PDF

  (English Version)Development of innovative cell manipulation technologies and elucidation of cellular regulatory mechanisms

(6) ストレスへの応答と病態形成メカニズムの解明【AMED】 (PDF:828KB)PDF

  (English Version)Elucidation of stress responses and pathogenic mechanisms

3.今後の予定

  今後、JST、AMEDにおいて、戦略目標等の達成に最適な研究領域と研究総括等を選定し、4月以降、CRESTやさきがけ等のプログラムで公募を開始する予定です。幅広い分野の研究者の結集と融合により、イノベーションの源泉となる研究成果が創出されるよう、全国の研究者の皆さまからの意欲的な提案を期待しています。
 
スケジュール(予定)
・4月中旬  JST・AMEDにおいて研究提案の公募開始
・6月以降  研究提案の選考
・10月以降  研究開始
※スケジュールは現時点の見通しであり、変更等が生じる場合があります。
詳細はJST及びAMEDのホームページ等で確認してください。
JST 戦略的創造研究推進事業のホームページ
AMED 革新的先端研究開発支援事業のホームページ

お問合せ先

科学技術・学術政策局 研究開発戦略課
齋藤、宇都宮
03-6734-3983(内線3979)

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(科学技術・学術政策局研究開発戦略課)