全国の公立学校に在籍する日本語指導が必要な外国人児童生徒の数は、平成17年9月現在で2万人を超えており、ここ数年増加傾向にあります。
これらの外国人児童生徒の中には、日常会話程度の日本語を習得しながらも教科学習に必要な日本語の習得が難しく、なかなか授業に参加できないなどの状況が少なからずみられます。
JSLカリキュラムは、外国人児童生徒が学校での学習や生活に円滑に適応できるようにするため、日本語指導の初期学習から教科学習につながる段階までをカバーするものとして、平成13年度より研究開発を進めてきました。
小学校編は平成15年度に刊行し、これまで各関係の皆様に活用いただいておりますが、この度、中学校編として、国語科、数学科、理科、社会科、英語科の5教科についてとりまとめました。
本中学校編のとりまとめにあたっては、多様な背景を持つ外国人生徒が「日本語で学ぶ力」を確実に身に付けることができるよう、学校における授業づくりを支援するための様々な配慮を盛り込み、作成しました。具体的には、各教科において生徒が確実に学習すべき基本的な事項を抽出した学習項目、学習単元の一覧やワークシート、また、授業でよく使う日本語表現とポルトガル語、中国語等の主だった言語との対訳表を添付するなどの工夫を行いました。
関係者の皆様におかれましては、JSLカリキュラムを授業実践や研修の指導資料等としてご活用していただき、外国人児童生徒への日本語指導の一層の充実を図っていただきたいと考えております。また、学校現場等において活用いただく中で、本カリキュラムへのご意見等もお寄せいただければ幸いです。
終わりに、本カリキュラムの作成に当たり、多大なるご協力をいただいた協力者及び関係者の皆様方に心より御礼申し上げます。
平成19年3月
文部科学省初等中等教育局国際教育課長
手塚義雅
1.JSLカリキュラムとは 2.日本語による「学ぶ力」の育成 3.学習内容の理解を促すための日本語の工夫 4.個々の生徒に応じたカリキュラムづくり 5.JSLカリキュラム開発の手続き 6.JSLカリキュラムの成果物と構成 7.JSLカリキュラム活用の留意点 |
1.「日本語支援の基本的な考え方」 2.「日本語支援の5つの視点」 |
・学校教育におけるJSLカリキュラム(中学校編)の開発実施要項 ・学校教育におけるJSLカリキュラム(中学校編)の開発に係る協力者会議本会議委員 ・学校教育におけるJSLカリキュラム(中学校編)の開発に係る協力者会議部会委員 |
総合教育政策局国際教育課
-- 登録:平成21年以前 --