大会後の運営管理に関する検討ワーキングチーム(第5回)

1.日時

平成28年7月12日(火曜日)15時00分~16時29分

2.場所

文部科学省16階科学技術・学術政策研究所会議室

3.議題

スポーツ団体における利活用計画について(ヒアリング)
・公益財団法人日本サッカー協会様、公益社団法人日本プロサッカーリーグ様
・公益財団法人日本陸上競技連盟様

4.出席者

文部科学省/冨岡文部科学副大臣(座長)
スポーツ庁/髙橋次長(事務局長)
内閣官房/中川総括審議官
JSC/池田理事
東京都/岡﨑理事

5.議事概要

<議題 スポーツ利活用計画等について(ヒアリング)>
日本サッカー協会(JFA)様、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)様

  ○ サッカーは、W杯が4年毎なので、4年周期で予選大会が行われており、例えば、今年はW杯最終予選が行われている。オリンピックはその間に予選・本大会が行われている。

  ○ サッカーは、日本代表戦を行うインターナショナルマッチウィーク(10日間、試合日・移動日・休息日を含む)が設定されていて、その間は各国のリーグ戦等の公式戦は行われない。毎年3月、6月、9月、10月、11月の各月にウィークがあり、各2試合、最大計10試合行われることが想定される。

  ○ 招致の可能性がある国際大会、国際試合については以下のとおり。
    ・FIFAクラブワールドカップ
        2017~2018年はUAEで開催、その後、日本開催を招致予定。2年周期で開催国が変わることを想定している。
    ・FIFAコンフェデレーションズカップ
        5大陸のチャンピオンとW杯開催国の6カ国で行われる世界ナンバーワンを決める大会。
    ・FIFAワールドカップ
        世界最高の大会であり、現状では、同じ大陸で連続して開催することはできないことと、様々な大陸での開催を鑑みて、対象となるであろう開催年を想定している。
    ・FIFA女子ワールドカップ
        2023年に招致予定。

  ○ 開催の可能性がある大会、試合については以下のとおり。
    ・FIFAワールドカップ2次予選
        2次予選は5カ国のホーム&アウェイ方式(以下「H&A」)。実施方式については過去に変更されているが、現行の方式で想定している。
    ・国際親善試合
        原則としてインターナショナルマッチウィークにおいて、国内で開催される親善試合。

  ○ 現行スペックから、FIFA規定に基づく8万席の確保と、ホスピタリティエリアが不十分であり充実させること、トラック上部への観客席の増設を行いピッチサイドまで迫り出すような臨場感のある観客席の配置を行う場合には、これらの大会・試合を行う可能性がある。

  ○ 詳細を詰める必要はあるが、施設の運営主体者や運営体制について、前向きに協議をさせていただきたい。

  ○ 利用に当たっては、施設使用料の配慮をお願いしたい。また、施設の運営主体者や運営体制について、協議をさせていただきたい。

  ○ 臨場感は、観客席からピッチまでの距離が重要となる。サッカー専用の吹田は、メインスタンドからタッチラインまでの距離が7m、サイドスタンドからゴール裏までが10m。また、埼玉は、メインスタンド側が14m、ゴール裏側が17mであり、非常に臨場感がある。

  日本陸上競技連盟 様

  ○ 新国立競技場をメイン会場として招致する国際大会は、世界陸上、アジア陸上、U-20世界陸上、アジアジュニア陸上が考えられるが、これらの大会招致はすべて入札で行われ、大会は2年に1回行われている。

  ○ 国際大会を開催するに当たっては、国際陸上連盟が承認するクラス1の競技場でなければならない。クラス1の条件は、1、3万人収容、2、観客席上部への屋根の設置、3、徒歩圏内のウォーミングアップ場の設置。

  ○ 定期的に開催する主催競技会は、ゴールデングランプリ、ジュニアオリンピックのほか、地方開催を行っている日本選手権、インターハイ、全国中学陸上が考えられる。

  ○ 全国大会の開催に当たっては、日本陸連が定めた一定の基準を満たす「公認第1種」又は「公認第2種」の競技場が条件となるが、このような規程を設けているのは、インターハイは5日間で3千人、中学選手権は3日間で2千人ぐらいの子供達が参加する。怪我なく、パフォーマンスをしっかり発揮するためには、ウォーミングアップ場で準備をすることが望ましいからであり、競技会場でウォーミングアップはできないので、2つの競技場が必要というルールを設けている。

  ○ 主催大会は、これ以外にも協力団体が行うものもある。例えば、学生の大会は、旧国立では頻繁に行われていた。日本インカレ、関東学生、マスターズ、定時制の大会を行っていた。

  ○ 陸上競技場の使用全体を100%とした場合、25%が大会開催。75%は区の陸上競技大会、区の小・中・高校生の大会、運動会・体育祭などが行われ、多岐にわたって使用されているという現状がある。

  ○ 民間団体の使用は、陸上競技というよりも、ランニングイベントに多く使われている。国内では、距離の短いマラソンやロードレースを含めると、3千のイベントがあると言われている。ブームなので、日本陸連としてもこのブームを文化にするように、ロードレースコミッションを設立し、何をすべきかを検討している。

  ○ 皇居でのランニングは象徴的ではあるが、道路でのマラソンは、非常に危険であり、迷惑であるとのクレームを受けている。狭い中を我が物顔で走るジョガーは歓迎されない。神宮外苑の広いところでランニング文化の拠点となる、それが医療費削減の象徴となると考えている。これまでは競技中心の陸上を取り扱っていたが、ウェルネス陸上、市民のスポーツ・陸上に関しても力を入れていきたいと考えている。

  ○ 陸上競技は、使用日数では、サッカー、ラグビーよりも圧倒的に多いが、営業ベースに乗せられるかが課題。

  ○ 国立競技場に対する一般的な想いというか、文化の中に「国立競技場は聖地」という想いが皆さんある。オリンピックの後に極力、陸上競技を開催していきたいといった陸上競技の仲間の強い想いがある。日本陸連としては、利用頻度が高くなるような運営も考えていきたい。

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