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初等中等教育における当面の教育課程及び指導の充実・改善方策について(審議の中間まとめ)

平成15年8月7日
 

初等中等教育における当面の教育課程及び指導の充実・改善方策について
(教育課程部会「審議の中間まとめ」)の骨子

1  新学習指導要領や学力についての基本的な考え方等

  •   新学習指導要領の基本的なねらいは[生きる力]の育成。各学校では、家庭、地域との連携の下、[生きる力]を知の側面からとらえた[確かな学力]の育成のための取組の充実が必要。(※[確かな学力]とは、知識や技能に加え、自分で課題を見付け、自ら学び、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力まで含めた学力)
  •   教えるべき内容、考えさせるべき内容それぞれに即した指導、個に応じた指導などで「わかる授業」の一層の推進、「総合的な学習の時間」等を通じた体験的・問題解決的な学習活動の展開が必要。
  •   全国的・地域的な調査により、[確かな学力]の総合的な状況を把握し、各学校における指導の充実・改善や教育課程の基準の不断の見直しが必要。

2  新学習指導要領のねらいの一層の実現を図るための具体的な課題等

【上段:現状と課題、下段:当面の充実・改善方策】

(1) 学習指導要領の「基準性」の一層の明確化

  •   個性を生かす教育の取組が多くなされる一方で、学習指導要領の「基準性」や[はどめ規定]の趣旨についての周知が不十分であるため、適切な指導がなされていないところも見受けられる状況。
  •   学習指導要領の「基準性」に関する記述及び[はどめ規定]等の記述を見直し、学習指導要領の「基準性」を一層明確に示すことにより、個性を生かし、創意工夫あふれる教育を一層充実。
  •   学習指導要領は、「すべての児童生徒に指導すべき内容等を示したものであり、各学校においては、まずはこの内容の確実な定着を図ることが求められているが、各学校は、この指導を十分に行った上で、個性を生かす教育を充実する観点から、児童生徒の実態に応じ、示されていない内容を加えて指導することも可能である」という性格(基準性)を有しているところ。

(2) 教育課程を適切に実施するために必要な指導時間の確保

  •   各教科等に必要な指導時間が確保されなかったり、学校行事の時間が過度に削減されたりしている事例も。
  •   形式的に年間授業時数の「標準」を確保するのではなく、指導方法、指導体制の質的な改善を図りつつ、実質的に指導に必要な時間を確保することが課題。
  •   授業時数の実績管理や学習状況の把握などの自己評価、改善の実施、保護者や地域住民等へ計画や実施状況を積極的に公表し、説明責任を履行。
  •   各学校では、学校の実態に応じ、工夫(短縮授業の見直し、長期休業中の学校行事の実施など)を行った教育課程を編成。長期休業日の増減や二学期制等の工夫については、各教育委員会が教育的効果等を勘案して判断。

(3) 「総合的な学習の時間」の一層の充実

  •   「総合的な学習の時間」の趣旨に即した創意工夫あふれる取組が増加。一方で、「目標」や「内容」が明確でなく検証・評価が不十分な実態や、教員の必要かつ適切な指導を欠き、教育的効果が十分上がっていない取組も。
  •   学習指導要領の記述を見直し、その趣旨を一層明確化。各教科等の学習内容との相互の関連や計画的な指導、学年間・学校間・学校段階間の連携等を明示。
  •   各学校において「学校としての全体計画」の作成、各学年の目標や内容、評価の在り方等についての自己評価の実施等により、取組内容を不断に検証。公民館、図書館、博物館、社会教育関係団体等との連携・協力や、地域の施設や経験豊かな人材など多様な教育資源を把握し、活用。

(4) 「個に応じた指導」の一層の充実

  •   「学習内容の習熟の程度に応じた指導」の取組が進み、「補充的な学習」、「発展的な学習」を多くの小・中学校で実施し、効果を上げている状況。
  •   一方で、小学校で「学習内容の習熟の程度に応じた指導」が、小・中学校で「補充的な学習」・「発展的な学習」が学習指導要領に例示されていないなどのために消極的な取組も。
  •   学習指導要領の記述を見直し、小学校における「学習内容の習熟の程度に応じた指導」及び小・中学校の「補充的な学習」・「発展的な学習」を個に応じた指導の例示として追加することにより、実態や指導の場面に応じて効果的な指導方法を柔軟かつ多様に導入。

(5) 教育課程及び指導の充実・改善のための教育環境の整備等

【各学校の取組に対する各教育委員会及び国による支援等】
  •   各教育委員会等は、カリキュラムづくり支援(収集・蓄積・情報提供等)のためのセンター的機能の充実についての検討、創意工夫に満ちた特色ある教育課程(特に「総合的な学習の時間」の教育課程)の編成・実施・評価等についての実践的な研修を実施。
  •   国は、特色ある教育課程の編成・実施や教育委員会の取組の事例集の作成、実践研究や評価の研究を実施。
【保護者や地域住民等の連携・協力】
  •   保護者や地域住民等は、学校の取組に積極的にかかわり、学校・家庭・地域間の分担と協力により子どもを教育していくという視点を。
  •   各学校は、評価結果の公表、学校公開等の推進、保護者や地域住民等への説明・協力への呼びかけを一層充実。保護者や地域の関係者の学校運営への協力や外部評価の実施も。
  •   各教育委員会は、学校・家庭・地域の連携推進など教育ネットワークづくりの中心的な役割を。国は、これからの教育の在り方についての国民の意識の醸成に努力、保護者や地域の関係者等が学校運営に参画する仕組みを引き続き研究。
【新学習指導要領の趣旨やねらいについての継続的かつ積極的な周知等】
  •   国や各教育委員会は、特に校長や教員等に対し、新学習指導要領の趣旨やねらいを継続的かつ積極的に周知。保護者や国民一般に対しても正確に理解されるよう、国及び各教育委員会、各学校で分かりやすく周知。
  •   一方、国は新学習指導要領に対する受け止めに広く耳を傾け、不断の見直しを。

初等中等教育における当面の教育課程及び指導の
充実・改善方策について

(審議の中間まとめ)

平成15年8月7日

中央教育審議会初等中等教育分科会
教育課程部会


初等中等教育における当面の教育課程及び指導の充実・改善方策について(審議の中間まとめ)

(目次)

(初等中等教育局教育課程課教育課程企画室)

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