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第3章 長期的な整備目標



1.   整備目標
   今後の国立大学等施設整備については、施設に求められる新たなニーズや施設の現状を踏まえ、引き続き世界水準の教育研究成果の確保を目指し、施設面におけるシステム改革に取り組みつつ、重点的・計画的整備を進める必要がある。
 また、我が国の高等教育及び学術研究の水準の向上と自立的な発展を図るためには、国立大学等が競争的環境の中で自主的・自律的な発展が図られるよう国が支援することが極めて重要である。
 しかし、老朽施設等の改善を要する施設を多く抱えている国立大学等がある一方、設置後間もない新しい建物で構成されている国立大学等があるなど、承継された施設状況は各法人ごとに大きく異なり、その整備にあたっては、個々の状況を勘案し整備を行う必要がある。
 以上のことから、これら改善を要する施設の解消を図り、現代の教育研究ニーズに対応した施設へ再生し、安定的な施設の維持管理・運営を実現可能にすることを長期的な整備目標とするべきである。

2.   長期的な整備目標(試算)
   建築物は、一般的に建築後概ね15年程度経過すると一部設備等が更新時期を迎え、さらに20年から30年で内・外装や設備等の大部分が更新時期を迎える。現在保有する国立大学等施設について、毎年一定量の老朽改善整備を行い、30年以上改善が行われないままの施設を生じさせない状態を、仮に、安定的な施設の維持管理・運営を実現可能な状態(以下「定常状態」という。)とすると、15年後に、定常状態にするためには、毎年約80万平方メートル(大学附属病院を除く)の老朽改善整備を行っていく必要がある(注7)(図13参照)。
注7    施設保有面積は、平成17年度末以降、変化しない場合を想定。また、一度改善整備を行った施設も25年後には再度改善が必要となるものと想定。現在約680万平方メートル(大学附属病院を除く)の老朽施設が存在し、老朽改善整備を一切行わないとすると老朽施設の量は15年後に約1,550万平方メートルとなる。これを約350万平方メートル(「定常状態」の老朽施設面積)以下に抑えるためには15年間に約1,200万平方メートル(約80万平方メートル毎年)の整備が必要となる。


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