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(5)メディアに望む

 情報化社会を迎えたとはいえ、多くの人々は新聞やテレビなどの従来型のメディアから情報を得ており、これらの社会的影響力は依然大きい状況にある。
 このことを受けとめて、メディアは、科学技術に関する情報を、わかりやすく親しみやすく十分に伝えて欲しい。

 人々が科学技術について情報を得る際、その手段としては、テレビ・新聞が圧倒的であり、また、人々が科学技術への理解を深めるために必要な取組としては、メディアによる情報伝達を重視していることが調査により明らかとなっている。このように、人々が科学技術への理解を深めていく上で、メディアの影響力は非常に大きく、メディアが果たす役割は大きく期待されている。
 しかしながら、現状としては、メディアによる科学技術関係の情報発信は少ない状況にある。人々の関心が低いから情報発信を多くすることはできない、という論法は鶏と卵の関係といえる。メディアの効果は大きく、メディアが科学技術に対する人々や子どもの関心を高める必要性は高いのである。また、メディアは、社会にとっての科学技術の必要性・意義といった問題を、広く鳥瞰的に論じることもできる。
 こうした状況をメディア関係者は認識し、科学報道を重視しているか、十分な量の情報を発信しているか、人々にわかりやすく親しみやすく伝えているか、ということを日頃気にかけ、人々の科学技術に対する興味関心を喚起していく役割を果たしていくことが望まれる。また、科学技術の負の面を過大に扱い過ぎて、バランスある見方を損なっていないか、という点を十分に顧み考慮していくことが求められる。
 このような点に配慮しながら、子どもや大人の科学技術への理解を促進する内容を伴った報道、ドキュメンタリー・解説番組の製作・配信、科学技術雑誌の出版などを、時宜を得て、人々に受け入れられやすい形で行っていくことが大いに期待される。

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