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(4)企業に望む

 企業においては、科学技術理解増進活動の意義を認め、積極的に活動を行って欲しい。また、博士号取得者をはじめ、優秀な人材を多様な分野で採用・登用していくことや、技術的貢献を評価することにより、科学技術に関する職業の魅力を高めていって欲しい。

1. 企業による科学技術理解増進活動の推進
 当懇談会においては、本田技研工業株式会社が行う科学技術理解増進活動が紹介された。同社では、小学生から大学生までを対象に様々な学習プログラムを提供しており、小学校を対象としたロボットの訪問プログラムや、中学生を対象とした技術や自然を学ぶ2泊3日の「発見・体験学習」など、楽しみながら子どもの夢や好奇心をかきたてる取組を行っている。
 このように、産業界・企業が自らの活動に人材育成や社会的責任としての意義を認め、科学技術や産業技術に関する理解増進活動を積極的に進めていくことは、大変重要なことである。産業界・企業においては、たとえば工場見学プログラムを設けて子どもたちに現場を見せていくなど、積極的な取組を継続・発展させて行って欲しい。
 また、企業においては、経済的な利益の追求のみならず、広く社会に役立つ科学技術かどうかという観点からも常に検証することが望まれる。

2. 企業における博士号取得者等の積極的採用・登用の推進
 子どもたちは、科学技術に関する職業が魅力的であると感じたとき、理科・数学(算数)や科学技術に関心を持ち、これを懸命に学び、ひいては科学技術をリードしうる人材層となっていく可能性を高めていく。
 このことを踏まえ、企業においては、博士号取得者など、高度に科学技術を学んだ者を積極的に採用することや、これまでややもすると軽視されがちであった科学者・技術者による技術的貢献を十分評価していくこと、さらには、これらの人々が指導的地位に立って活躍できるよう、環境を整えていくことが重要である。
 このようにして、科学技術に関する職業を魅力あるものとし、科学技術を学ぶことが、子どもたちに明るい将来を展望させるものとなっていくことが望まれる。

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