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4.6つのメッセージ−科学技術理解増進活動を担う機関・人々に期待すること−

(1)教育機関に望む
 私たちが様々なことを学ぶ場は、やはり何をおいても学校教育であるといえる。このことから、最新の科学技術を学校教育に反映させつつ、子どもたちの科学技術に関する興味関心を高め、その能力を伸長していくことが必要である。
 このため、小学校・中学校・高等学校等の理科・数学(算数)教員の養成・支援を充実し、教員が新しい科学技術に積極的に対応して、これを意欲的に学校教育に取り込んでいくことができるようにしよう。

1. 小学校・中学校・高等学校等における教員の支援
 子どもの科学技術に対する興味関心や理解を深めていく上で、学校における理科・数学(算数)教育を充実していくことは非常に重要である。このため、学校においては、理科の教員が実験等の授業準備を十分行い、充実した授業を行えるよう、たとえば、校務負担の軽減や、実験等の校内研修の充実を図っていくことが求められる。
 また、理科教員は、青少年のための科学の祭典等、地域の科学技術関連行事への参加・協力や授業準備・教材作成に向けた野外調査活動、さらには理科教育に関する各種研修会への参加などのために、学外において活動する機会が多くある。これらの活動は、教員が最新の科学技術の動向を把握したり、地域の他機関の人々と連携・情報交換を行ったりするなど、新しいカリキュラムや教材作成等教育内容の充実や指導力の向上に大いに役立つものであり、その趣旨や内容、校務運営への支障等を校長等が十分に判断した上で、当該教員の研修として位置づけ支援していくことが望まれる。
 さらに、教員の教育活動を支援するため、学校は大学と連携し、教育活動に関心の高い学生を学校へ派遣してもらい、授業準備や授業支援の場で活用していく等の工夫を行っていくことも必要である。また、教育委員会においては、理科教員が実験・観察・調査研究など工夫した様々な教育活動を展開できるよう、学校の状況に応じ、教員を加配することを検討することも望まれる。

2. 大学における教員等の養成
 大学は教職課程における教育内容・方法の充実に加え、高度な知識と実践力を有する教員を養成するため専門職大学院制度の活用を図るなど、優れた理科・数学(算数)教員を養成し、また、その資質を一層向上させるために、本格的に取り組むことが求められる。
 また、大学においては、特に、たこつぼ型に陥りやすい博士課程における教育のあり方に留意しつつ、学生が専門分野以外の様々な分野にも視野を広げ、いろいろな職業や立場の人々と十分コミュニケーションをとりながら、広く社会で活躍していけるよう、幅広い知見とコミュニケーション能力を養成していくことが必要である。
 同時に、科学技術が常に「社会のため」にあるかどうかを問い直しつつ研究開発活動にあたる精神を持つよう、学生たちを育むことが望まれる。

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