高校生等への修学支援

高校無償化制度見直しに係る国会審議録(抜粋)

平成25年1月6日 衆議院・文部科学委員会 議事録抜粋

●笠浩史委員(民主) (略)やはり、同じ学校の中であるいは同じ教室の中で、親の年収によって、まさに支援金がもらえる子ともらえない子が出てくるわけです。このことが子供たちにどういう精神的な影響を与える、あるいはそういうことはあっちゃいけないけれども、そのことによって何かいじめられるとか、いろいろなことだって起こり得る可能性というのは、私はこれはあり得ると思っているんですけれども、大臣、その点についての懸念についてはどのようにお考えでしょうか
○下村国務大臣 これは笠委員、お忘れになっているわけじゃないと思いますが、現行制度においても、私立学校等の生徒に対する就学支援金の加算申請の際に所得確認を行っているわけです。保護者から所得確認書類の提出に当たっては、封をした封筒で行う、事務室などの他の生徒の目に触れにくいところで行う、それから、学校への郵送で受け付けるなど、生徒、保護者への配慮を現行でも行っておりますけれども、それをさらに徹底して最大限行うように、今度はそれが公立学校で導入されるわけですから、改めて、それについては、都道府県に対してきちっとした指導をしていきたいというふうに思っております。
 この新制度においても、所得確認書類の提出に当たって、引き続き、生徒が親の収入を意識することがないように、そのような配慮を私立学校に対しては既にもうされていることであるし、それは今特に問題があるとも聞いておりませんが、都道府県に対しても十分な配慮を求めていきたいと思っています。

●菊田真紀子委員(民主) (略)今回、現場において無用な混乱、あるいは子供たちに心理的な悪影響を与えてはいけないと私は大変懸念をいたしております。
 親御さんが収入の状況に関してさまざまな個人情報を提出する際に、これがふとしたことで生徒間に知れ渡ってしまったり、あるいは外部に流出してしまったり、あるいはほかに悪用されるようなことがあってはならないというふうに思っておりまして、情報の管理というのが非常に大事であります。
 これまでも私立においてはそういう手続きをやっていたという御答弁が午前中にありましたけれども、今度はもう規模が全然違うわけでありまして、公立高校全体の七八%がこれは対象になるということでありますから、膨大な個人情報が動くわけであります。
 こうした情報の管理についてお聞かせいただきたい。万一、情報が流出した場合の補償とか、あるいは責任の所在についてもお考えになっておられるでしょうか。
○下村国務大臣 今御指摘があったように、私立学校では既にこれは行っているわけですね。今までの経緯の中で、今の危惧のようなことは現在も起きていないということは承知をしております。しかし、今御指摘のように、公立学校まで広げるということですから、確かに大変な量、数にもなってくるわけでございます。
 その上で、保護者からの所得確認書類の提出に当たっては、封をした封筒で行う、事務所などほかの生徒の目に触れにくいところで行う、学校への郵送で受け付けるなど、生徒、保護者への配慮を最大限行うよう、改めて都道府県に対して指導していきたいと思います。この新制度においても所得確認書類の提出に当たっては、引き続き、生徒が親の収入を意識することにならないよう、都道府県に対して十分な配慮を求めていきたいと思います。

平成25年11月13日 衆議院・文部科学委員会 議事録抜粋

 ●青木愛委員(生活) (略)高校生が授業料の免除を受けるためには、家庭の特殊な事情、内容によっては、その家庭にとっても、家族にとって誰にも知られたくない情報を第三者に開示しなければならない、可視化を要求されるわけであります。それが嫌なら支援を受けることができないということであります。(略)国民の個人情報を保護することに対しては大変配慮が欠落しているなというふうに思っています。(略)そのことについて、下村大臣のご意見をお聞かせいただきたいと思います
○下村国務大臣 (略)所得確認書類の取り扱いに当たっては、これは御指摘のように個人情報を保護しなければならない、当然のことであります。その取り扱いについては、引き続き都道府県に対し、生徒、保護者のプライバシーに十分配慮するよう求めてまいります。

平成25年11月26日 参議院・文教科学委員会 議事録抜粋

●石橋通宏委員(民主) (略)子供たちへの配慮ということで一点確認をさせていただきたいのは、これ、資格申請、資格認定のための書類を子供たちが在学中四回出すことになるわけです。これも衆議院の答弁で、その出し方については配慮するんだということも大臣から答弁をいただいておりますが、一点確認したいのは、この子供たちが提出する書類というのを学校側がどのように扱うのかということについて、きちんとしたプライバシー保護や個人情報保護の観点からの基準、ガイドラインというのもが既にこれまでの経験で設定をされているのかどうか、それをきちんと今後公立学校の運用においても導入してそれをしっかりと運用していただけるのかどうか、そこの確認させてください
○下村国務大臣 (略)その中で、現在、保護者から所得確認書類の提出に当たって、例えば封をした封筒で行う、事務室など他の生徒の目に触れにくいところで行う、学校への郵送で受け付けるなど、生徒、保護者への配慮を最大限行うよう、これは都道府県に対しても、今度は公立学校対象になるわけですから、改めて指導していきたいというふうに思います。
 この新制度において、所得確認書類の提出に当たって、引き続き、御指摘のように生徒の家計の状況に係るプライバシー保護、これについては都道府県に対して十分な配慮を求めてまいりたいと思います

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初等中等教育局修学支援・教材課

(初等中等教育局修学支援・教材課)

-- 登録:平成25年12月 --