第74回日本ユネスコ国内委員会科学小委員会政府間海洋学委員会(IOC)分科会議事録

 

 1.日時

令和5年6月7日(金曜日)15時00分~17時00分

2.場所

オンライン開催

3.出席者

(委員)

道田主査(国内委員会委員)、河野委員(国内委員会委員)、安藤委員、川合委員、神田委員、齊藤委員、須賀委員、中田委員、西村委員、藤田委員、牧野委員、升本委員、安中委員

(文部科学省(事務局))

岡村事務総長(文部科学省国際統括官)、匂坂副事務総長(同省国際統括官付国際交渉分析官)、白井事務局次長(同省国際統括官付国際戦略企画官)、小野事務総長補佐(同省国際統括官付国際統括官補佐)、その他関係官

4.議事録

【道田主査】  それでは、時間になりましたので、これより第74回IOC分科会を開催いたします。
本日は御多忙のところお集まりいただきまして、ありがとうございます。定刻になりましたので、始めます。事務局、定足数の確認をお願いいたします。
【小野国際統括官補佐】  事務局、小野です。失礼いたします。本日は出席の委員が現在のところ9名で、委員の過半数を満たしておりますので、定足数を満たしております。なお、本日は一般傍聴及び報道関係者の取材を受け付けておりまして、共同通信社の方が取材されますので、予めお知らせいたします。また、国土交通省、海上保安庁、気象庁、環境省、文部科学省海洋地球課等の関係省庁及びJAMSTEC(国立研究開発法人海洋研究開発機構)からもオンラインで参加いただいております。
【道田主査】  ありがとうございます。
それでは、ただいまから第74回IOC分科会を開催いたします。なお、海上保安庁の藤田海洋情報部長が入られましたので、10人になっていると思いますので、御確認ください。
 それでは、本日の議事のうち議題の3及び4に関しましては、事前にお伝えしておりますとおり、非公開とさせていただきます。非公開の部分を除いて、御発言は議事録としてそのままホームページ等で公開されますので、御承知おきください。
 それではまず、前回第73回以降、委員及び事務局の交代がございましたので、事務局から御紹介をお願いいたします。
【小野国際統括官補佐】  事務局です。配付資料の参考1、通し番号で119ページを御覧ください。令和5年1月以降、委員が新たに1名、野村竜一委員が着任されております。なお、野村委員は本日、御欠席でございます。以上です。
【道田主査】  それでは、続いて事務局の交代について、事務局からよろしくお願いします。
【小野国際統括官補佐】  失礼します。事務局の異動を御報告させていただきます。
本年4月1日より、文科省国際統括官付国際交渉分析官、日本ユネスコ国内委員会副事務総長として匂坂克久、続きましてユネスコ第三係長として鶴岡泰二郎、そして私、小野ですが、文科省国際統括官補佐、ユネスコ国内委員会事務総長補佐として着任させていただいております。以上になります。
【道田主査】  ありがとうございます。
それでは開会に際しまして、匂坂国際交渉分析官から一言、御挨拶をお願いいたします。
【匂坂国際交渉分析官】  国際交渉分析官の匂坂が御挨拶させていただきます。
 本日は、IOC分科会委員及び関係省庁の皆様におかれましては、御多忙の中、本分科会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。6月21日からパリのユネスコ本部で開催される第32回IOC総会では、本年で3年目を迎える国連海洋科学の10年の進捗状況や今後の見通しについて報告があるとともに、IOCの国連海洋科学の10年の実施に向けた今後の活動について議論するなど、様々な議題が予定されております。そこで、本日の分科会では、この1年間のIOCに関する活動と、持続可能な開発のための国連海洋科学の10年の動向を振り返った後、IOC総会に参加するに当たっての対処方針について御議論いただく予定です。
 また、先月のユネスコ執行委員会では、IOCの中核事業の強化及び国連海洋科学の10年に関する調整等のために必要となる予算を確保するため、IOCの通常予算の増額について、本年11月のユネスコ総会で議論されることになりました。文部科学省としても、IOCへの拠出金を通じて、引き続きIOCの活動をしっかりと支援していく所存です。本件につきましては、日本ユネスコ国内委員会事務局として国際統括官付が、また海洋科学の推進の観点から海洋地球課がサポートさせていただきます。今後とも皆様の御協力をいただきますと幸いです。本日はどうぞ、よろしくお願いいたします。
【道田主査】  匂坂分析官、どうもありがとうございました。
 続きまして、文部科学省海洋地球課の戸谷企画官から一言、御挨拶をお願いいたします。
【戸谷深海地球探査企画官】  文部科学省研究開発局海洋地球課深海地球探査企画官の戸谷でございます。四方を海に囲まれた我が国として、海洋科学技術の推進は必要不可欠であり、海洋地球課としてそのような観点からIOCの活動に貢献してまいります。引き続き、皆様の御支援と御協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
【道田主査】  戸谷企画官、ありがとうございました。
 それでは、事務局から本日の会議の配付資料の確認をお願いいたします。
【小野国際統括官補佐】  本日、PDFで一式をお配りさせていただいておりますので、落丁等はないかと思います。万が一、もし届いてないという方がいらっしゃいましたら、挙手又はチャット機能でお知らせいただければと思います。以上です。
【道田主査】  ありがとうございます。
 
<議題1 IOC分科会関係活動報告について>
【道田主査】  それでは、議事次第に従いまして、会議に入ります。まず、議題1、IOC分科会関係活動報告についてに入ります。本議題では、前回の会議が開催された昨年5月以降、これまでのユネスコ本部等での主な動きの報告と国内での取組について、情報共有することといたします。報告及び説明、それぞれ1~2分程度でお願いいたします。また、それぞれの活動に関する御質問は、全ての御報告を受けた上で、最後にまとめてお伺いしたいというふうに思います。
 それではまず、資料1のトップページを御覧ください。まず、私のほうから一つ目、昨年の6月の第55回IOC執行理事会、久しぶりの対面の会合でございました。私をはじめ、ここに掲げられておりますような方々の参加がありました。コロナ明け直後ということで、各国、加盟国の参加人数に制限がかかりまして、このような陣容になっています。通常10名程度の参加をしているところですけれども、この会議は4人です。併せて、ICG/PTWS(Intergovernmental Coordination Group for the Pacific Tsunami Warning and Mitigation System:太平洋津波警戒・減災システムのための政府間調整グループ)議長として気象庁の西前様、及びIOC/WESTPAC(IOC Sub-Commission for Western Pacific:IOC西太平洋地域小委員会)から安藤健太郎共同議長が参加されています。
 主な議題はそこに書いてあるとおりですけれども、後ほど議論になります第32回IOC総会でも引き続き議論なりますような、国連海洋科学10年の進捗でありますとか、あるいは中央インド洋地域委員会の小委員会への格上げの課題、それから国家管轄権内における海洋観測等々にについて議論がありました。執行理事会、久しぶりでありましたけれども、対面会合の良さというのはやはりありまして、議場外含めて、いろいろな関係国との意見交換も十分できたかなというふうに思っております。私からは以上です。
 続きまして、次の資料につきまして、持続可能な開発目標SDG14に関しまして、環境省、お願いいたします。
【長谷海洋プラスチック汚染対策室室長補佐】  これは私からでよろしいでしょうか。海洋プラスチック汚染対策の長谷と申します。
6月27日から7月1日に、書いてあるとおりでございますけれども、こちら第2回ということで開催されました。こちら読み上げることはいたしませんが、コメントとしまして、海洋環境保全が各国において重要なイシューであるということを改めて実感いたしました。資源循環とか気候変動対策、生物多様性の保全という課題にも、海洋環境というのは本当にリンクしているのだという実感を新たにしたところでございます。適切な施策の実施に科学的な知見というのがやはり不可欠だというところ、この点、一緒に出張いただいた政務からも御発言いただくとともに、研究者のコミュニティーの方々ですとかインドネシア政府主催のオフィシャルイベントの方にも登壇をさせていただいて、こちらから発信をさせていただいたところです。以上となります。
【道田主査】  長谷室長補佐、どうもありがとうございました。
 続きまして第3番目、IOC/WESTPAC諮問グループ会合につきまして、これは安藤委員、よろしくお願いします。
【安藤委員】  安藤でございます。3ページ目の頭にありますが、IOC/WESTPACというのはIOCの地域小委員会の一つでありますが、西太平洋を対象としております。この諮問のグループ会合が、コロナ禍のためなかなか対面で開催できませんでしたが、昨年の10月26日から28日、プーケットにて開催されました。参加者はそこに書いてあるとおりでございます。この会合では、後ほどもう一度説明しますが、第14回のWESTPACの政府間会合の準備について、主に議論いたしました。以上です。
【道田主査】  安藤委員、ありがとうございました。
 続きまして、次の項、GEBCO(General Bathymetric Chart of the Oceans:大洋水深総図)指導委員会につきまして、海上保安庁、お願いいたします。
【藤田委員】  海上保安庁の藤田でございます。よろしくお願いいたします。GEBCOの指導委員会でございますけれども、ここにありますように、昨年の10月31日から11月1日、英国のサウサンプトンで、ハイブリッド形式で行われております。GEBCOというのは、そこにもありますが、世界の海底地形図の作成を目的としたIOCとIHO(International Hydrographic Organization:国際水路機関)の共同プロジェクトなんですけれども、海上保安庁としてはむしろこのIHOというところに関わりが深うございます。
 その後ろの方で、本委員会ではというところがありますけれども、特にそこにありますSeabed2030という言葉がございますが、これは日本財団が支援して、全世界の海底地形図をある精度で作ろうという、そういう野心的なプロジェクトでございまして、これが今ホットイシューとなってございます。GEBCO指導委員会というのは、全体のマネージをするような会議でございます。そこにありますように、今後の方針等を議論され、次回は今年の秋に開催予定ということでございます。以上でございます。
【道田主査】  藤田委員、どうもありがとうございました。
 それでは第5番目、第4回IOC能力開発に関する専門家会合につきまして、文部科学省海洋地球課の戸谷企画官、よろしくお願いします。
【戸谷深海地球探査企画官】  文部科学省海洋地球課の戸谷でございます。第4回IOC能力開発に係る専門会合につきまして、御報告します。昨年11月25日、IOC能力開発に係る第4回専門家会合はパリのユネスコ本部にて、ハイブリッドで開催されました。戸谷が専門家グループに登録されております。それで、オンラインで出席いたしました。今次会合では、IOC能力開発戦略の実施におけるグローバルプログラム及び地域プログラムとの連携、IOC能力開発戦略の見直しの進捗、IOC能力開発専門家グループ、アウトリーチワーキンググループの進捗、同専門化グループの再編成について議論されました。以上です。
【道田主査】  戸谷企画官、ありがとうございました。
 次の項目、第6番目、世界海洋評価につきまして、私から簡単に御説明申し上げます。World Ocean Assessment(世界海洋評価)、サードサイクルですね、第3版を、2025年を目途に刊行しようということで、国連本部のDOALOS(Division for Ocean Affairs and the Law of the Sea:海事・海洋法課)が事務局になって動いております。私は、アジア地域の専門家グループの一員として、全世界中二十数名いる中の一員として、私がメンバーとして入っています。ここに掲げてありますのは、地域のワークショップというのを様々なところで開いておりますが、この地域では昨年の12月にインドネシアのブリトン島で対面開催されました。
 これらの地域ワークショップにおける議論を踏まえて、今後執筆作業等に徐々に入っていくという段階に入っています。なお、専門家会合の本会議につきましては、昨年の5月以降対面になりまして、直近では今年の2月にニューヨークで開催されています。これから作業を加速化してまいりますが、専門家として私が参画するとともに、本文の執筆者陣の、これから選定が始まりますので、もし専門家の方々に話が行った場合は、ぜひ御協力をお願いしたいということでございます。
 続きまして7項目、IOC/UNESCO津波及びその他潮位関連災害警戒・減災システム作業部会(TOWS-WG: Working group on Tsunamis and Other Hazards Related to Sea-Level Warning and Mitigation Systems)第16回会議につきまして、気象庁、よろしくお願いします。
【西前調査官】  気象庁地震津波監視課の西前と申します。私はこのTOWS-WG第16回会合に、PTWS、太平洋津波警戒・減災システムの議長として参加しましたので、私から報告させていただきます。TOWS-WGはユネスコの下にある津波警戒・減災システムの政府間調整グループ、四つありますが、その四つの代表他メンバーが集まって、津波、その他潮位関連の災害、減災に関して議論する会合です。3月2日から3日にパリのユネスコで開催されまして、PTWSの議長である私と地震津波課の監視課国際地震津波情報調整官が、次の項目にあります運営委員会に参加するために、参加しております。
 この会合の下にタスクチームが二つありまして、津波センター運用タスクチームと津波災害予防タスクチームの二つのタスクチーム会合が、16回会合に先立って開催されています。この津波センター運用タスクチームの議長が私でして、そっちの議長として参加しました。津波センター運営タスクチーム会合では、最近話題になっていますトンガの噴火によって発生しました火山性の津波とか、あと気象津波に関する警報発表手順に多くの時間が費やされています。
 火山噴火による津波発生とか非地震性津波を検知するためには、航空路火山灰情報センターと連携が重要である。また気象津波の警戒に関しては、気象水文機関が担っている国が多いので、WMO(World Meteorological Organization:世界気象機関)との連携と役割分担が必要であるということが大きなところとして、TOWS-WGに出席したWMOを含めて共有されております。気象庁からは火山噴火が発生したときの気象庁の津波警報発表手順とか、我が国の津波フラッグにおける取組などについて報告を行っております。以上です。
【道田主査】  ありがとうございます。
【西前調査官】  すみません、もう一つ大事なことが。次のパラグラフで、前回のIOC総会で認証されました国連海洋科学の10年津波プログラム実施計画案が科学委員会で策定され、このTOWS-WGで承認されて、次回の第32回IOC総会において承認のために諮られる予定になっております。以上です。
【道田主査】  ありがとうございます。
 それでは続けて、これは関連ですけれども、PTWSについて、これも西前調査官でよろしいでしょうか。お願いいたします。
【西前調査官】  私から報告します。先ほどの第16回会合に引き続いて、PTWSの運営委員会が3月6日から9日に開かれました。同じメンバーが出席しておりまして、私がPTWS議長として議事進行を行っております。会合では各津波情報センターからの報告及び作業部会、タスクチームからの報告が行われた他、フンガトンガ、トンガの次の噴火による津波に備えたPTWC、太平洋津波警報センターからの情報提供、あと津波レディプログラム認証を受けるコミュニティーを増やすための取組なんかが議論されております。また、9月に次回会合がトンガで開催されます。今年の9月にICG/PTWS第30回の会合がされて、準備状況の報告や議論案が議論されたほかに、この同会合の開催に合わせて火山性の津波に焦点を当てたワークショップを、国際測地学・地球物理学連合津波委員会と合同で開催することも、この運営委員会で決定されております。以上です。
【道田主査】  ありがとうございます。
 それでは続きまして、国連海洋科学の10年津波プログラム、先ほどちょっと話題になりましたが、これにつきまして気象庁、お願いします。
【西前調査官】  こちらについても私、西前から報告させていただきます。先ほどTOWS-WGで実施計画案が承認されて、第32回IOC総会に諮られる予定であると申し上げましたが、この津波プログラムの実施計画を策定するために科学委員会が設立されて、その委員会に気象庁気象研究所の林地震津波研究部の第4研究室長が委員として参加して、日本から貢献しております。一昨年含めて3回の会合で実施計画の草案が完成して、TOWSワーキング委員会に提出されて、第32回のIOC会合で諮られる運びとなりました。以上でございます。ありがとうございました。
【道田主査】  ありがとうございました。
 それでは続けて、次はback to backで開かれた二つの会合、第2回国際海洋データ会議と27回のIODE(International Oceanographic Data and Information Exchange:国際海洋データ・情報交換)に関しまして、海上保安庁、よろしくお願いします。
【藤田委員】  今御紹介あったように、back to backで二つの会合が行われておりまして、ここにパリのユネスコ本部で今年の3月20日から21日、次のIODEの会議は3月22日から24日というふうに行われております。これには道田先生含め、当庁からJODC(Japan Oceanographic Data Center:日本海洋データセンター)の小森課長他が出席をしております。
 第2回国際海洋データ会議につきましては、海洋データに関する情報管理の将来の方向性について議論するということでございますけれども、2日間のセッションで海洋情報へのメタデータの付与の重要性、関係機関間や分野間の横断的な連携に向けたデータの調和(Data harmonization)を進めるべきであるということが強調されたということでございます。
 続けてIODEの会議につきましては、日程は先ほど申し上げたとおりでございますが、ナショナルデータセンターとして海上保安庁の中にあるJODCが務めてございます。会議では、このIODEにおけるプロジェクト等の活動やキャパシティビルディングに関する報告が行われました。それからIOCデータポリシーの改定に関する議論などが行われております。次回は、2025年にコロンビアで開催される予定でございます。以上です。
【道田主査】  藤田委員、どうもありがとうございました。
 それでは、続きのIOC-FAO有害藻類に係る政府間パネル(IPHAB:Intergovernmental Panel on Harmful Algal Blooms)の第16回会合につきまして、こちらは海洋地球課でよろしいでしょうか、お願いします。
【戸谷深海地球探査企画官】  海洋地球課の戸谷から御報告申し上げます。本年3月27日から29日に有害藻類に係る政府間パネル(IPHAB)第16回会合がイタリア、ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて対面で開催され、我が国からは、岩滝光儀東京大学アジア生物資源環境研究センター准教授、またIOC/WESTPAC-HABプロジェクトを代表して脇田和美IOC分科会調査委員が出席されました。IPHABは1995年の第3回会合以来、FAOが共同スポンサーに復帰したことを受けまして、IOC-FAO-IPHABとして再始動いたしました。
 今次会合では各タスクチームの活動の進捗状況や今後の進め方を確認するとともに、国連海洋科学の10年に対する貢献について議論が実施されました。また、次期議長としてPhilippe Hess氏(フランス)、副議長としてMaggie Broadwater氏(米国)が選出されました。第16回会合での議論を踏まえ、現在、IPHUBは国連海洋科学の10年のアクションの公募にプログラムのカテゴリーで「The Harmful Algal Bloom Solutions Programme」を提案する方向で調整を進めています。本プログラムでは地域ごとにコンタクトポイントを設置することになっており、西太平洋地域は脇田IOC分科会調査委員が担当することになっております。以上です。
【道田主査】  戸谷企画官、ありがとうございます。
 この議題の最後の項です。IOC/WESTPACの第14回政府間会合につきまして、まず私から一言申し上げて、その後、安藤委員にお願いいたします。
 久しぶりに対面で開かれまして、インドネシアのジャカルタで開催されています。BRIN(Badan Riset dan Inovasi Nasional:インドネシア国家研究イノベーション庁)というちょっと前に新しくできたインドネシアの新しい政府組織、そこがホストをしました。私自身は国連海洋科学の10年の国内委員会のフォーラムというサイドイベントとして、韓国のYoung-Ho Lee氏と共に、私とYoung-Ho Lee氏とでオーガナイズするというようなことで、立場もありました。政府の代表としては私が代表でしたけれども、そのほか多数の方々が日本から参加しています。
 それでは安藤委員、中身について御説明お願いいたします。
【安藤委員】  ありがとうございます。安藤でございます。この会合は、先ほど道田主査が発言されていましたとおり、インドネシアのBRINで、久々の対面で開催されています。この中で、二つ目のパラですけれども、WESTPAC事業の進捗状況、それから予算の確認が行われたほか、新規ワーキンググループ、それから地域研修研究センターの設立に関する検討が行われまして、最終的には四つの新規ワーキンググループが設立、それから一つの地域研修研究センターが設立されました。現在合計、プログラム、プロジェクト、ワーキンググループ、それから地域研修研究センター、全部合わせまして29になる事業が行われることになりました。
 その後、国連海洋科学の10年に関連しまして、政府間会合参加国による政府高級実務者級ラウンドテーブルが開催されまして、成果文書「ジャカルタ宣言」が採択されております。そういう形で3日間の会合が無事に終わりましたが、時期といいますか、もう既に今期ですけれども、2023年から2025年、私はWESTPACの議長として務めることになりました。これは第2期目になります。それから、新たに副議長としてマレーシアのAileen Tan氏、彼女は第1副議長で2期目です。それから第2副議長としてインドネシアのFadli Syamsudin氏、彼は1期目となりますが、それぞれ選出されました。
 最後に、2年後になりますが、東京において第15回のWESTPACの政府間会合が開催されることとなりました。以上でございます。
【道田主査】  安藤委員、ありがとうございました。
 関連の活動としては、持続可能な開発のための国連海洋開発の10年の国内委員会等の動きがありますが、これにつきましては別途、次の議題が用意されておりますので、そちらで情報共有させていただくということにいたします。
 それでは、これまでの全部で13個の報告をいただいたところですけれども、何か委員の皆様方から追加の御報告や、あるいは御質問はございますでしょうか。もしありましたら挙手ボタンを押して、私が指名しますので、その後、御発言ください。なお、発言の前にはお名前をおっしゃっていただくよう、御協力をお願いいたします。何かありますでしょうか。
 大丈夫そうですかね。それでは皆様方、御報告、ありがとうございました。
 
<議題2 「持続可能な開発のための国連海洋科学の10年」について>
【道田主査】  それでは、続きまして次の議題、先ほど申し上げましたけれども、持続可能な開発のための国連海洋科学の10年につきましてに移ります。資料の2-1や2-2に基づいて、私から簡単に御報告を申し上げます。
 持続可能な開発のための国連海洋科学の10年は皆様御案内のとおりでありますけれども、2021年に国内委員会が発足して3年目を迎えているということで、直近の会合は今年の2月に開催をいたしました。それで、国内委員会の機能としては情報共有、関連の方の情報共有であるとか、それから日本としてまとまった形で何かを国連海洋科学の10年にインプットするときのプラットフォームということでもありますし、あるいは先ほどのWESTPACの報告にありましたように、各国の国内委員会、decadeに関する国内委員会の横のつながりということがある場合には、この日本の国内委員会が対応するというふうになろうかと思います。
 細部にわたった資料を用意しましたが、次のページをめくっていただきまして、今年の2月22日のオンライン会合、第4回の国連海洋科学の10年国内委員会でございましたけれども、そこに参りましての議事、基本的に情報交換をいたしましたということで、幾つかポイントを絞って御説明、かいつまんで御説明いたしますけれども、一つ目は新たにエンドースされたプロジェクトの一つとして、SynObs(Synergistic Observing Network for Ocean Prediction)につきまして、日本からは中核となって参画されている気象研究所の藤井氏から現状について御報告を頂いたり、後ろの方に資料がついておりますので適宜御覧くださいということです。それからこの項目でいきますと2-2、私のところ、東京大学大気海洋研究所で開催したシンポジウムについての結果概要について、原田尚美先生から御紹介いただいております。
 原田先生は、御承知と思いますけれども、昨年の6月に大気海洋研究所に教授としてJAMSTECから着任されておりますけれども、彼女がこの国連海洋科学のシンポジウムを今年の2月に、原田先生の主導で行われております。若手も含めて多数の次世代を担う研究者も含めて、どんな活動があり得るのかということ、大気海洋科学のコミュニティーをどう海洋科学の10年に貢献できるかという趣旨でシンポジウムが行われています。
 それから、そのほか付いております資料といたしましては、JAMSTECの安藤委員からWESTPACの活動について、特に国連海洋科学の10年の間連ということですとCSK-2ですね、黒潮及び周辺海域の共同調査、その2回目というのを、これはdecadeのエンドースドプログラムになっておりますけれども、それの状況についての御報告がありました。
 さらに議題でいきますと、関連動向等に入っていますが4-1ですね、海洋の未来イニシアチブの動きについて、海洋地球課長から御紹介いただきました。
 資料、一つ御説明しなかったのがありますが、英文のNDC(国連海洋科学の10年国内委員会) Manualというのが付いておりますけれども、これは定期的に、大体1か月か2か月に1回ぐらいオンラインで開かれている各国国内委員会のフォーカルポイント、具体的には私になっているんですけれども、日本からは私ですが、オンライン会合で、ここ何回か議論になっていたのがNDCは一体何をするところだということの共通理解のためにマニュアルを作ろうという話になって、そのドラフトが出来て、ほぼ完成していると承知しておりますけれども、こういうものがリリースされて、新たに今後、国連海洋科学の10年国内委員会を作る国にとっては参考になる文書だということでもありますし、既に出来ている国についても参照文書になるということでございます。私からの報告は以上でございます。
 この国内委員会の活動及び研究会につきましては、私だけじゃなくて今日御出席の委員の皆様の中にも多数御協力いただいているところでございますので、もし補足とか情報共有などありましたら、この場でよろしくお願いいたします。
 よろしいですかね。特段御発言がないようでしたら、ここまでで国連海洋科学の10年日本国内委員会の活動状況に関する議題を終わりということに致したいと思います。ありがとうございました。
 それでは続いて議題の3、本日の本題と言ってもいいかもしれませんけれども、第32回IOC総会の対処方針についてに入りたいと思います。この議題は、冒頭お伝えしましたとおりでございますが非公開となっておりますので、傍聴の方へのYouTube配信はここで終了とさせていただきますので、事務局の方はYouTube配信の終了をよろしくお願いいたします。

(傍聴者等退席)

<議題3 第32回政府間海洋学委員会(IOC)総会等の対処方針等について>
令和5年6月21日から6月30日にかけて開催される第32回IOC総会等について、我が国の対処方針案等の審議を行った。

── 了 ──

 

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