第33回日本ユネスコ国内委員会自然科学小委員会国際水文学計画(IHP)分科会 議事録

1.日時

令和元年10月23日(水曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省12階 国際課応接室

3.出席者

(委員)
立川康人(主査)、黒田玲子(国内委員)、風間聡、鼎信次郎、河村明、小杉緑子、辻村真貴、春山成子、檜山哲哉【敬称略】
(関係省庁等)
国土交通省、内閣府、国立研究開発法人土木研究所水災害・リスクマネジメント(ICHARM)国際センター
(文部科学省(日本ユネスコ国内委員会事務局))
大山国際統括官、平下文部科学戦略官、大杉国際戦略企画官、秦国際統括官補佐、その他関係官

4.議事録

【立川主査】 では、少し早いですけれども、皆様方お集まりですので、第33回のIHP分科会を開催したいと思います。本日は、御多忙のところお集まりくださいまして、どうもありがとうございます。
事務局は定足数の確認をお願いします。
【秦国際統括官補佐】 本日は、出席の委員が9名で、委員の過半数ですので、定足数を満たしています。
【立川主査】 ありがとうございます。
それでは、ただいまから第33回のIHP分科会を開催します。
本分科会は、日本ユネスコ国内委員会の会議の公開手続第1項に基づき、原則公開することとしております。御発言は議事録としてそのままホームページ等で公開されますので、御承知おきください。
それでは、新委員の紹介、それから会議資料の確認をしたいと思います。よろしくお願いします。
【秦国際統括官補佐】 本日は、座席表、議事次第、委員の名簿、スライドの写しとリーフレットを机上に置かせていただいているところですけれども、基本ペーパーレスの予定でございます。
役職指定の委員の方2名について、異動に伴い変更がありましたところ、御紹介申し上げます。1人目は深見和彦委員で、土木研究所水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM)のグループ長でいらっしゃいます。もう一人目が村瀬勝彦委員で、国土交通省水管理・国土保全局河川計画課国際室長でいらっしゃいます。本日は、あいにくお二方とも御欠席でいらっしゃるんですが、ICHARMからは池田上席研究員、それから、国土交通省からは古本国際河川技術調整官に参加していただいています。
続きまして、事務局の方ですが、昨年10月で国際統括官に大山が着任しております。
【大山国際統括官】 よろしくお願いいたします。
【秦国際統括官補佐】 それから、本年4月1日付で文部科学戦略官の平下が着任しております。
【平下文部科学戦略官】 よろしくお願いします。
【秦国際統括官補佐】 続きまして、国際戦略企画官に大杉が着任しております。
【大杉国際戦略企画官】 大杉です。よろしくお願いいたします。
【秦国際統括官補佐】 以上です。
【立川主査】 どうもありがとうございます。それでは、大山統括官から一言お願いします。
【大山国際統括官】 先生方、おはようございます。本日は、大変お忙しいところ御参集いただきまして、誠にありがとうございます。また、委員の先生方におかれましては、日頃より水分野におけるユネスコでの国際的な取組、あるいはアジア太平洋地域での取組に大変精力的にお取り組みいただいているということも、心より感謝申し上げたいと思います。
こういった水資源管理ですとか水に関わる防災につきましては、さきの台風などのこともございまして、今まで以上に一層皆様の関心が高まっている分野だと考えております。これからも、先生方のお力をお借りいたしまして、日本として様々な貢献ができるように取り組めればと思っております。引き続き御尽力、御協力のほど何とぞよろしくお願い申し上げます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
【立川主査】 どうもありがとうございます。それでは、資料の確認と、紙ではなくてタブレットということで、簡単に使い方をお願いできますでしょうか。
【事務局】 本日の資料の確認からさせていただきます。議事次第に議題がございますけれども、本日は大きく4つ議題がございまして、それに沿って、議題1に対応する資料として資料1-1から資料1-7まで、議題2に対応する資料として資料2-1から資料2-2、議題3に対応する資料として資料3-1から資料3-3、議題4に対応する資料として資料4-1から資料4-2を御用意しております。
資料はタブレット上で見ていただければと思いますけれども、左側にしおりを表示しておりまして、こちらをタッチ、あるいはクリックすることで移動することが可能です。画面を触ってそのまま動かせますので、やりやすい方でやっていただければと思います。会議の途中でもし不具合など生じましたら、事務局の方までお申し付けください。
以上です。
【立川主査】 どうもありがとうございます。それでは、議題1の「前回会議以降の活動報告等について」に入りたいと思います。昨年6月に第23回IHPの政府間理事会が開催されまして、その直前にIHP委員会を開催させていただきました。それ以降、1年ちょっと経っているわけですが、非常にいろいろな動きがありますので、これらの活動について30分程度ですが御報告いただいて、いろいろ御意見を頂ければと思います。
それでは、具体的な報告に入る前に、国内委員会の事務局から前回会議以降の動きを簡単に御説明いただきたいと思います。秦さん、お願いします。
【秦国際統括官補佐】 そうしましたら、資料は細かくは後から御案内差し上げますが、ユネスコのIHPの関係で主な動きとして3点だけ初めに御紹介します。
まず第1点目、IHPの政府間理事会で、IHP国際水文学計画という形になっていますが、その規程の改正の動きがあります。
2点目には、大体10年スパンで戦略計画というのをユネスコのIHPの活動として議論して、決めているわけですけれども、次期の第9期の戦略計画は2022年からということで、その策定準備に昨年から入っています。
3点目は、日本ではICHARMがユネスコのカテゴリー2センターに指定されています。カテゴリー2センターというのは、ユネスコのセンターということで、各国ボランタリーベースで国際的なユネスコの活動としていろいろな国際研究活動を進めていくようなセンターということで、日本の場合は今、日本国政府とユネスコの間で協定を結んだ形で、何年かおきにそれを更新していくという作業があります。今回協定更新のタイミングになっておりまして、昨年来いろいろとユネスコとも協議を重ねてきていて、この秋にようやくユネスコ執行委員会にて更新が決着するタイミングになってきているというところでございます。
ユネスコの本部の方の動きとしては、大きくその3点でございます。
続きまして、今度はユネスコ国内委員会の方の動きとしまして、資料1-1で御紹介させていただきたいと思います。1つは、9月12日に第145回のユネスコ国内委員会の総会を開催したところで、ここで建議と答申というものが審議されまして、まとまっております。
建議の方は、国内委員会は60名ほどのメンバーですけれども、この前の委員会では40名程度に御出席いただいた中で審議いただきましたが、建議は国内委員会の発議ということで、中長期的な観点から我が国のユネスコ活動の方針等についてこういったことをした方がいいということでとりまとめ、関係大臣に提出されるものです。
今回出ています建議のポイントを資料1-1に示させていただいていますが、目的にグローバル化、技術革新等が進むような国際社会で、SDGsだとかいろいろなユネスコの活動に絡めながら、いろいろなステークホルダーを巻き込みながら、積極的な役割を果たしていくような活動が求められるということが建議の内容として出ております。
そこに箇条書きで幾つか書いてありますが、今までESDを日本は先進国として推奨してきていますけれども、SDGs達成に向けてさらなる推進、主導的な役割を担っていくことが必要ということ。また、海の方の関係で、2021年以降に海洋科学の10年というのが提唱されているところですので、それの活動の活性化。それから、加盟国との友好と相互理解促進のためのユネスコ改革は、今ユネスコ本部の方で行われようとしているところがありますので、日本もこれに合わせた活動をしていくべきだということ。また、ユネスコ活動のメリットを生かした地域創生ということにも配慮していきましょう、多文化共生社会の構築をもっと推進していきましょうということが書かれています。
答申の方ですけれども、今年は2年に1度ユネスコ本部で開催されるユネスコ総会という意思決定の最高機関である会議が開かれる年になっております。それに向けて、7月に外務大臣、文部科学大臣の両者から、国内委員会に日本の基本的方針につきまして諮問されています。これに対する答申ということで審議がされておりまして、ポイントに書いてあるとおり、日本の強みを生かしながら、ユネスコにおける議論を先導していく役割が期待されるということで答申が出ております。また、政府代表についても答申が出ております。
次のページから参考でお付けしておりますのが、自然科学分野をまとめた答申の部分の観点で、こちらは国内委員会の自然科学小委員会で持ち回り審議ということでまとめさせていただいたものです。構成的には、まず、1の1のところでユネスコ本部の大きな動き、活動がまとめられており、IHPの話も入っているところです。2ページ目の「我が国の主な活動状況」ということで、2ポツ目のところがIHPの活動で、今まさに申し上げました第9期戦略計画だとか、ICHARMの科学研究、国際活動等について入っています。3ページ以降のところで、今後2年間のユネスコにおける事業に関して日本はどういうスタンスでいたらいいかということをまとめているところです。
細かい説明は難しいので、ご覧いただいて、後から議論の参照にしていただければと思います。
主には以上ですけれども、ここまでのところで何かあればお願いします。
【立川主査】 どうもありがとうございます。どうですか。何か意見を頂けるようでしたらお願いします。
5ページ目のところで、具体的に幾つか挙げていただいていますけれども、下から2つ目の丸の「気候変動の下で災害リスクが激甚化し」というところですが、去年、今年と本当に災害が起こっていて、国交省の方々は今は本当に大忙しな状況だと思いますが、我々日本がこういう会議をして、何とかやっていくかということが直接こういうところへの貢献になると本当に思いますので、これでもいいわけですけれども、こういうチャネルをうまく生かして我が国からも発信していくというのは非常に大事なことだと思います。
ほかにはよろしいでしょうか。ありがとうございます。
それでは、個別の内容に移りたいと思います。資料1-2に移りたいと思います。まず、第23回のIHP政府間理事会について、国内委員会事務局からお願いします。
【秦国際統括官補佐】 資料1-2の1番になりますけれども、第23回の政府間理事会が昨年6月にフランスのパリのユネスコ本部で開催されまして、我が国からは、立川分科会主査を団長に、ICHARMからは小池センター長、池田上席研究員と、私が参加してまいりました。
どんな内容だったか、簡単にポイントだけお話ししたいと思いますが、次の資料1-3につきましても併せてご覧いただきたいと思います。政府間理事会では、最終的には13項目の決議案が採択されていまして、その13項目について簡単に資料1-3に書かせていただいています。
一番大きな話が、政府間理事会の規程の改定ということで、冒頭にも申し上げましたけれども、主に変わろうとしている点としては名前です。IHPそのものは変わらないんですけれども、国際水文学計画のInternationalをIntergovernmentalに改名ということが1つあります。これに伴い、何が変わるかというと、実態は余り変わらないでしょうという理解でいます。政府間理事会をきちんと持っている事業計画なので、常に政府間で話しながらやっていくことには変わりないということです。これは、最終的にはユネスコの総会で承認された上で変わっていくという形になります。
また、細かい改定として、ビューローの構成自体は変わらないんですけれども、どう選出するかというタイミングについては変わっていくということが諮られていますので、後ほど立川主査の方からそのお話があるかと思います。
次に、御紹介したいのは、まず、3番に記載のある、大河川のイニシアティブの継続ということで、World Large Riverのプログラムが関係国で進められているというところです。日本は大きくここには関わってきてはないところなんですけれども、何回かある国際会議の中で日本の研究者も発表に伺っているとは聞いています。
それから、大きな動きとしては、6にありますIHPの第9期戦略計画の準備ということと、7番の現在の8期戦略計画の評価というのが併せて進んでいくという時期に来ております。
それから、8番は新たな動きで、SDGsが出てきたというところで、どうIHPとして貢献していくかという議論の中で、IHPが新たな指標として水教育に関する指標というのを設けていけるのではなかろうかということが議論され、そちらに向けて動き始めたということがあります。これは、ユネスコだけではできないので、OECD、WHOといった関係機関と連携しながら指標の開発に取り組んでいくということになっています。
それから、10番目は地盤沈下に関するイニシアティブの設立ということで、こちらの専門家のグループが国際的に共同研究しているという形になっているかと思いますが、日本からも大同大学の先生が積極的に取り組まれているものとなっています。
主には以上です。
【立川主査】 どうもありがとうございます。まず、ここまでについて何かありますでしょうか。
少し補足をさせていただきます。私もIHP政府間理事会に出ておりましたので、細かいですが、資料1-4に現在の規程と規程のどこをどう変えますかというので、左側が現在の規程で、右側の欄が新しい規程となって、対応表がまとめられています。
これはかなり大量なものになるんですけれども、多分4年越しぐらいでずっと議論していて、行ったり来たりして何回もコンサルテーションがあって、ユネスコ代表部の方も何回も足を運んでくださって、各国で集まって、やっとここにたどり着いて、これが前回の昨年6月の政府間理事会のときに一応合意を見て、まだ最終決定ではなくて、来月に40回のユネスコ総会があるので、そこにアジェンダとして出てくるということになります。そこで決まれば最終決定を見るということです。
それで、我々はどれも関係するんですけれども、特に大事なところが、今秦様からもありました1番目のところで、名称がAn Intergovernmental Council of the Intergovernmental Hydrological Programmeとなって、InternationalがIntergovernmentalに変わるというところで、これは相当時間を取って議論がなされました。すいすいと決まったわけではなくて、反対する国もいろいろありまして、賛成する国も両方ありましたが、結局はユネスコ、国連という枠組みの中で、国の政府同士が集まって議論しましょうということで、最終的にここにIHPとしては決着したということでした。
それから、我が国として関係するところで、我々もいろいろ意見を述べておりましたところが、同じ1ページの2の3のところです。To promote diversity and inclusivity, voluntary terms limits of two consecutive mandates are recommended for Members of the Councilということで、今まで日本は1回だけメンバーじゃないときがあったと思いますが、それ以外はずっと基本的に連続して理事国に選出されています。それと同時に、もっと多様性を持つためにいろいろな国が理事国として参加すべきだという意見が上がっていて、これは至極真っ当な話なんですが、そうはいっても、非常に積極的に取り組むところ、そうでないところいろいろありますので、そういうところでいろいろ議論がありました。
これが結論の文章で、基本的には2期連続で理事国になったら、その次はボランタリーということで考えてくださいという文章が入っています。この規定によりますと、日本は前回、2年前に理事国に新たに選出されましたので、今が2年目で、今回は選挙がないのでまた2年ということになって、2回ということは、2回の数え方がどこからかということになりますけれども、その次どうするかということは議論しなければならないかなとは思います。これが変わったところです。
それから、少し変わったところでは、4ページ目の6の1のところです。ビューローメンバーの選挙の仕方が少し変わる予定です。基本的に2年に1回、2年タームでビューローが選ばれるんですけれども、従来は6月にIHP政府間理事会があるときに集まってビューローの選挙をするということでした。そうすると、理事国は約半年前のユネスコ総会で決まることになりますので、ユネスコ総会から次のIHP政府間理事会まで6か月間ずれが発生することになります。理事国メンバーでない方、理事国から外れた方がビューローメンバーとして残っているということも発生することになりますので、その時間差をできるだけなくそうということで、総会が終わった後に速やかにビューローの選挙をするということがここにあります。ですから、今回の第40回のユネスコ総会で規程の改定が承認されますと、そのすぐ後にビューローの選挙に入るという形になります。これは、実質的な動きとしてはそんなに大きな変わりはないんですけれども、選挙の時期がずれるというところがここで言っていることです。
あと幾つかありますが、この辺が特に関係するところかなと思います。
ほかに御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。秦さん、何か追加はありますでしょうか。よろしいですか。
【秦国際統括官補佐】 一応参考までに、参考資料3に今の理事会のメンバーがどうなってるかというのを付けていますので、後ろの方になりますけれども、今主査がおっしゃった理事国のメンバーがどういう状況にあるかというと、資料の1枚目を見ていただければ分かるかと思います。
【立川主査】 事務局に御確認いただいたんですけれども、基本的にどこが次に議長をするというローテーションは規程にはないんですよね。
【秦国際統括官補佐】 規程にはないです。
【立川主査】 規程にはないんですが、いろいろなところが担当しましょうということで、大体地域でローテーションを組んでいまして、次がアラブですか。私、次がアジアの番かなと思っていたんですけれども、御確認いただいたところ、次はアラブ。
【秦国際統括官補佐】 そうですね。IHP政府間理事会の執行部というビューローのところのメンバー国の話かと思いますけれども、理事会の執行部となる議長、副議長の部分というのは、各地域の代表から構成される形式になっています。ユネスコの中では地域は、6地域に分かれていて、日本はアジア太平洋地域ですけれども、アラブ、アフリカの地域、ヨーロッパ、欧米という形で各地域から副議長が出て、議長は重ならないようにどこかの地域から出るという構成になっていまして、現在はアフリカからセネガルの方が議長になっているという状況です。議長について、次はどこになるかというローテーション的な考え方としては、規程にはないんですけれども、慣例として順繰りに回ってきていると聞いています。
【立川主査】 ありがとうございます。前回アジアからは李舜鐸先生が議長でおられて、その前は竹内先生でしたので、次に回ってきたときには我々からもということを考えていかねばならないところだと思っております。
あと、政府間理事会の中で非常に大事なことは、後からも出てきますけれども、IHPの第9期の戦略計画タスクフォースで、鼎先生にタスクフォースに入っていただいているところですけれども、これも随分理事会の中で議論がありました。これについては、また後で時間を取りたいと思います。
では、次に参りたいと思います。次は資料1-5ですね。私から。RSC、IHPの地域運営協議会(RSC)を毎年1回おおむね10月後半から11月に開催しております。今回の分科会を開催していただいたのも、従来は2年に1回、政府間理事会の前に我々の対処方針を決めるということで開催をお願いしていたんですが、RSCも非常に大事な集まりとなりますので、RSCの前にも是非分科会を開催していただけないかということをお願いしまして、今回は大変ありがとうございます。タイミングよく、来週ミャンマーで第27回のRSCを開催します。
ここにありますのは報告ですけれども、昨年中国の上海でRSCを開催しました。このときに集まりまして、特に大事なことは、IHPのRSCの活動の中でずっと河川カタログというものを作ってきていて、アジアのいろいろな河川の状況をお互いに情報共有しましょうということをずっとやってまいりました。約20年間やってきたと思います。できれば、その活動の次につながる新たな、共通でみんなでやっていけるような活動ができないかということをずっと議論しておりまして、いろいろ紆余曲折がありましたが、最終的にCatalogue of Hydrologic Analysis、CHAというものに皆様の合意が出されましたので、このワークショップを昨年やっと実施することができました。
どういうものかといいますと、従来のリバーカタログが河川の情報を集めるということだったんですが、さらにそこから我々の経験を集める、あるいは河川の情報からさらにいろいろ付加価値のある情報を生み出すようなソフトウエアというのもすごく開発されていますので、そういったソフトウエアの紹介をお互い共有するといったことを考えておりまして、昨年はテーマを決めていこうと。まずは、昨年はハザードマップですね。例えば水害ハザードマップは日本でも非常に脚光を浴びていますが、水害ハザードマップ、あるいは浸水想定区域図というのは日本だけじゃなくて各国で作られています。ただ、作られ方もいろいろでして、日本、あるいは韓国のように非常に先進的な技術を使って緻密に作り上げていくというところもあれば、経験によって浸水想定区域図、あるいはハザードマップを作るということも大事ですので、各国によっていろいろな作り方をしておられます。その作り方を共有するということをまず1回目にやろうということで、昨年ワークショップを開催しました。
ほとんどのRSCの参加国、メンバーが参加なされて、十数か国からそれぞれ自分の国ではこんなハザードマップを作っているという報告がありました。その後で、こういうのを発表するだけではなくて、ちゃんとドキュメントとしてまとめて、いろいろな国の人がちゃんとそれを理解して、自分の国の参考になるんだったら参考にして使えるようなドキュメントを作ろうというのがこの趣旨ですので、幸いこの後ドキュメントが出てきまして、来週のミャンマーではボリューム1を何とか発刊することができるようになりました。これについては、この後でまた少し時間があれば御紹介を申し上げたいと思います。
まず、RSCにつきましては、CHAの活動がうまく立ち上がったということが大事なことであると思います。あと、今はインドネシアのスタパさんが議長をしてくださっていますけれども、CHAを基本的な活動に据えてずっと活動をやってまいりまして、来週第2回のCHAワークショップを開催するという形にしております。
RSCについては以上ですね。ここまでで何かございますでしょうか。
【池田ICHARM上席研究員】 すいません。
【立川主査】 お願いします。
【池田ICHARM上席研究員】 第2回ワークショップというのは、来週ミャンマーで開催するということですね。
【立川主査】 そうです。
【池田ICHARM上席研究員】 分かりました。
【立川主査】 後でまたどういうことをやろうとしているか御報告申し上げたいと思います。
【池田ICHARM上席研究員】 ありがとうございます。
【立川主査】 基本的には、今のところジャカルタとも相談しているんですけれども、RSCの前日、あるいは翌日に半日少なくとも時間を取って、CHAのワークショップを開催することができればと思っているところです。
それでは、資料1-3、IHPの第9期につきましては、この後もう少し時間を取って議論したいと思います。
資料1-6に、水・エネルギー・災害研究に関するユネスコチェア、WENDIのレジストレーションフォームといいましょうか、プログラム登録の要覧をそのまま持ってきております。これは、この4月に何とかうまく立ち上げることができまして、京大を中心に小杉先生にも御参画いただいて、分野横断的な水、エネルギーに関する高等教育ということで、農学研究科、エネルギー研究科、工学研究科、あるいは様々な附置研究所をまたいだような横断的なプログラムを作って、学生さんに受講をしてもらって、従来の部局内でとどまっていた教育に関わらず、できるだけ広く水に関する知識を広めてもらいたいという意図のものです。幸い80名ぐらいですかね、予想以上に受講者、履修者が。
【小杉委員】 すごい人気が。
【立川主査】 ハンドリングがなかなか。これ用の事務局があるわけじゃありませんので、手弁当的に非常に汗をかいてくださっているところもあって、何とかやっているという感じで、ガイダンスといいましょうか、こういうのをやりますというのを寶先生がチェアホルダーでやっていただいているんですけれども、非常にたくさんの学生が参りまして、うれしい悲鳴というんですかね、有難いですけれども、本当にたくさんの学生が受講してくれています。非常にうまくいっていると思います。ゼロ単位必修科目というのもあって、ユネスコはもともと何なのかということを知らない学生さんはたくさんいますし、あるいは文科省の中でどういうことをやっているかということも皆さんほとんど知らないので、そういうことを寶先生が資料を作って説明される授業で、共通の授業ですから夜6時以降じゃないと学生は集まることができないんですけれども、かなりたくさん集まりますね。
【黒田委員】 日本人だけ、日本語だけですか。
【立川主査】 いや、全て英語です。
【黒田委員】 英語ですね。
【立川主査】 はい。留学生がすごくたくさん取ってくれているんですけれども。
【黒田委員】 80名のうちのどのぐらいですか。
【立川主査】 60名という感じですかね。7割ぐらいは留学生だと思います。
【黒田委員】 やっぱり。
【立川主査】 はい。我々としましては、大学ですから誰が受講してもらってもいいんですけれども、もっと日本人に受講してほしいという意図もありまして、日本人の学生にも積極的に参加するように。
【黒田委員】 そうですね。ICHARMでもトレーニングをやっていて、あれは本当に日本人じゃない人が対象なので、ここは日本人がたくさん受講してくれるといいなと思っているんですが。
【立川主査】 気持ちは広く誰でもというのが大事ですが、日本人にもたくさん受講してほしいと案内をしているところです。
【黒田委員】 やっぱり英語の壁ですか。
【立川主査】 それだけじゃないような気もしますね。通常のカリキュラムに加えて、アディショナルにこういうことをやりますので、それに対する意欲ということもあると思いますので、日本人の非常に意欲のある学生さんはどんどん取ってくれるんですけれども、海外から来る学生さんは、もしかしたらよりそういうことに関心があるのか。どうもありがとうございます。その辺は意識しているところです。
【黒田委員】 ありがとうございます。質問させていただきました。
【立川主査】 ユネスコチェアもうまく立ち上がりましたので、御報告です。4月にレジストレーションがあって、半期、後期からでも参加することができますので、10月の1週目だったんですかね、レジストレーションを10月にもやっております。10月入学の学生さんが今は少ないのですが、それでも留学生がすごくたくさん来ていると伺いました。
以上がユネスコチェアです。
それでは、続きまして、水分野における国際的な動きにつきまして、国土交通省の古本様から少し御説明いただけるということですので、よろしくお願いします。
【古本国際河川技術調整官】 それでは、資料1-2の2ページの5の「水分野における国際的な動きについて」簡単に御紹介させていただければと思います。
4点ほど紹介させていただければと思いますけれども、1点目が第4回水と災害に関する特別会合ということで、これは今年の6月にニューヨークの国連で開催されております。こちらは、各国からハイレベルの方が参加されておりますけれども、日本からは工藤国土交通大臣政務官から、防災投資の強化の必要性を訴えるとともに、水防災意識社会の再構築等の取組を紹介していただいているところでございます。
それから、2点目が水の国際行動の10年ということで、前回の報告から新しいところとしましては、一番下に「また」と付けていますけれども、昨年11月に国連総会の第2委員会というのが開催されまして、こちらで2023年に包括的中間レビューを実施することが決議されたということと、2021年にも2030年のアジェンダの目標の実施を促進するためのハイレベル会議を実施するということが決まっております。
それから、3点目のブタペスト水サミットにつきましては、3年に1回開催されているものですけれども、ちょうど先週水危機ということをテーマに実施されているところでございます。
それから、最後に4点目が第4回アジア・太平洋水サミットということで、おおむね4年に1回ぐらいのペースで実施されておりますけれども、これが来年日本で開催されるということが決まりました。「持続可能な発展のための水~実践と継承~」というテーマで議論される予定となっております。
簡単ではございますが、以上で報告とさせていただきます。
【立川主査】 ありがとうございます。これにつきまして何かございますでしょうか。
4番目のアジア・太平洋水サミットにつきましては、次週のRSCの会議の中でも、どういうことをされる予定なのかとかいろいろな議論の時間を取る予定です。これは、水局からも誰かいらっしゃるんでしょうか。
【古本国際河川技術調整官】 水局から参加の予定はないと思います。
【立川主査】 水フォーラムの方からは。
【池田ICHARM上席研究員】 アジア・太平洋水フォーラム事務局の方から説明してもらいます。
【立川主査】 分かりました。ありがとうございます。ほかはいかがでしょうか。
じゃあ、引き続きまして、ICHARM関係の動きにつきまして池田様からお願いします。
【池田ICHARM上席研究員】 ありがとうございます。資料1-7でして、資料2の全体の363ページの中の77ページ以降に今回の改定案を付けて、英語しかありませんでして、ざっと状況について口頭で御報告させてもらいたいと思っております。
ICHARMはユネスコのカテゴリー2センターということで2006年に設立されまして、当初はユネスコと日本政府、外務省さんの方で代表して、ユネスコと土木研究所という形で2種類の協定書を作っていたんですけれども、それ以降、2013年にユネスコと日本国政府の協定書に切り替わりまして、本来であれば2019年、今年の7月に協定が切れるという話でしたが、その前から調整なりドラフティングは進めていたんですけれども、ユネスコさんは期限が切れることに対して最近かなり慎重、気を付けていらっしゃるところがありまして、わざわざ前回の執行委員会、エグゼクティブボードで半年間延長し、2020年2月まで現在の協定が有効であるという形で延長してもらっております。
先ほど秦さんの方からも御紹介いただきましたように、最終未確認なんですけれども、先週の金曜日にIHPの担当者の方からメールを頂きまして、無事執行委員会を通過した、承認を得られたということでして、本来であればカテゴリー2センターは新しく設置する場合には総会の承認が必要なんですが、改定であれば今回の執行委員会の承認でもってオーケーという形になっております。
ただ、そこで外務省さんとユネスコ側の見解が分かれているんですが、承認した案でもってこれから外務省さんを経由して内閣法制局で中身の審査をお諮りされて、その審査が終わって閣議了解という運びになろうかと思います。これは一応年内にやってもらいたいという方向でお願いしているんですけれども、無事来年2月の期限が切れる前に一連のサインといいますか、署名が完了すればいいかなと思っております。
ちなみに、今回、カテゴリー2センターの見直しみたいな議論も別途執行委員会でなされておりまして、世界に200ぐらいあるのかな、カテゴリー2センターがいっぱいありまして、中には休眠状態のものもあったりという話があって、そこは整理したいということで、ユネスコのIHPの方でコンサルタントを雇って、いろいろと今後の将来像みたいなものを検討しております。ICHARMの場合は、これにほぼ沿っているんですけれども、現在の改定が承認されれば、6年間現在の協定が有効になります。
ただ、一方で、次回は、ユネスコとホスト政府とホスト機関、私らで言えば土木研究所なんですけれども、その3者協定という形になるように認識しております。これも議論は決着したように聞いているんですけれども、協定の改定の際に、事務費というんですかね、1,000ドル拠出するみたいな話も出てきて、それはおかしいんじゃないかという感じで私らも意見は言っているんですが、今の体制としてそれは承認されつつある状況です。ただ、現在協定の改定とか新設の手続に入っているものは、旧来のやり方で進めていいという話になっておりますので、6年後にそういった形になるかと思います。
あとは、協定の中身について、活動内容とか体制には大きな変更はないんですけれども、1つは、ガバニングボードといって、内外の代表者、ユネスコの事務局長とか関係する機関として例えばISDR(国連国際防災戦略)とかIHPの議長、あるいは国交省さんの技監に入ってもらって、2年に1回ICHARMの活動について審議を行ってもらう場があったんですが、それを毎年開催するようにという話になったということです。そういった意味では、事務的な手間が増えるということと、もう一つは、設立当初からそもそも認識の違いということがあるんですけれども、どうしてもセンター長をユネスコが指名して、活動計画をユネスコが承認するという話に持っていきたがってはいるんですが、私らは土木研究所の中の一組織でございますので、そういった意味では、土木研究所のセンター長は理事長が任命するような形を取らせてもらわないと、なかなかうまくいかないんじゃないかなと思っていまして、そのあたりは設立当初からの構造的な問題ではあるんですけれども、そういったものがございます。
今回も引き続き従来のやり方でやらせていただきたいということで、改定案を作成したところでございます。法制局審査が終わって、そこで修正があった場合はどうなるかというのも若干怖いところではあるんですけれども、いずれにしても、来年2月に無事署名ができればいいかなと思っております。
以上でございます。
【立川主査】 どうもありがとうございます。来年2月にうまく進んでいったときに、その後は何年間というのは。
【池田ICHARM上席研究員】 6年間です。
【立川主査】 6年間ですか。
【池田ICHARM上席研究員】 はい。
【立川主査】 どうもありがとうございました。前回会議以降の活動報告で、こちらで準備しておりますのは以上ですが、ほかに追加で御報告いただくようなことはございますでしょうか。
それでは、議題2「IHP第9期戦略計画の策定にかかる検討状況について」に移りたいと思います。現在、IHP第8期の戦略計画があって、それを基に様々な活動がなされているところですが、次の2022年以降の8年間のIHPの戦略計画のドラフト作業が今進んでいるところです。現時点で、0次ドラフトというのがあって、その後改定されたドラフトも何回か出てきまして、これからアジア地域からこういう情報に対してどうインプットを返していくかということについて、御意見を頂ければと思います。
まず、委員の皆様から御意見を頂く前に、戦略計画案のドラフトを行うタスクフォースに鼎委員に御参加いただいております。これは、若手という定義はないんですけれども、基本的に各リージョンから1人若手が集まって、まずドラフトを作成してくださいという依頼がありまして、これはレゾリューションで前回のIntergovernmental Councilで決まったところで、その後に鼎委員にお願いしまして御快諾いただきまして、実際にパリにも足を運んでいただきまして、いろいろな作業をお願いしているところでございます。
それでは、鼎委員から現時点の状況を御報告いただけますでしょうか。
【鼎委員】 資料で言うと資料2-1が日本語で、資料2-2が英語ということで、日本語版をふだん見てないので、どなたかが訳してくださったりしたのかなと思っておりますが、1月にまず2日間タスクフォース6名がユネスコ本部に集まりまして、0次ドラフトといいますか、1ページから2ページ程度の、結果的に6個枠組みというかフレームワークというか項目があって、その6個はおおよそそのときに出ていたと思いますが、その6個もさらに3つのメーンと3つの横串、クロスカッティング的なものですが、キーワードだけが羅列されている、0次ドラフトといっても本当にキーワードしかないようなものが1月の段階でできて、半年前のこの委員会は私、欠席でしたけれども、多分そのときに皆様方にもご覧いただけたのではないかと思います。
それに対して、1月から4月ぐらいの間に立川先生、あるいはICHARMをはじめ関係各位に原稿が回って、コメントをくださいというので、世界各国からコメントを頂きまして、先ほど過去のスケジュール的なところにありましたように、4月24日と25日にまたパリの本部に集まりまして、各方面から頂いた意見と0次のやつを見て、正直申しますと、6人のタスクフォースは4月24日、25日に集まって何をするのか、実は集まった日の朝まで何も言われてないという、国際的な動きはそんなものかなというところだったんですが、結局大ざっぱに言うと、それぞれの項目についてキーワードではなくて、二、三ページずつちゃんとした文章を書くのが君たちの仕事だと言われまして、4月24日の朝から6個の項目に関して英語の文章をそれぞれ二、三ページずつ書き出すんですが、みんなネイティブというわけでもありませんし、あと、会議で文章を書くというのもなかなか進まないもので、結局2日間では終わりはせずに、何となく文章の一部とどういうことを入れるべきかというのができた段階で、残りは宿題ということになりました。
実は、議事録に残るようなところで余りこういうことまで言ってもあれなのかもしれませんが、25日の夕方に解散して、26日までに書いてねと。6人で6項目で、私は実はその日の夜に空港に行って、夜中の便の飛行機で飛んで、翌朝成田か羽田か忘れましたけれども着いたら、もうこっちは夕方というので、私は飛行機の中で二、三ページの英文を書きましたという。どう計算しても飛行機の中以外時間がないというような状況で、ただ、別にそれで完成したわけじゃなくて、お互いに見せ合って、コンサルタントといっても大変経験のある方が2名と、事務局の方とかがその後しばらく見たり直したりして、5月か6月の段階でまた立川先生なりICHARMなり、あるいは文部科学省関係各位に、これで言う資料2-2の英語になるんだと思うんですけれども、意見はございますかというので回ってきたんだと思います。
中身の話をする前に、現在のスケジュール的なことを申しますと、多分御意見を出される機会はまだあるのかもしれませんし、ユネスコの事務局から皆さんにどういう感じで行っているか私も細かく覚えてはいないんですが、我々のタスクフォース側の作業としては、11月の半ばまでに今来ている意見と現時点でのファーストドラフトというのを合わせて、今までに来ている意見を基に改定、改良しなさいというのがありまして、1か月もないぐらいですが、11月の半ばまでにそれぞれの担当の場所を直しなさいというのが来ているという状況になります。
それで、6項目で1項目二、三ページというので、十数ページから20ページないぐらいの英語のドラフトが資料2-2にあろうかと思います。資料2-1の日本語の方を見ていただいてもどちらでもいいんですが、3つのメインの項目(主要項目)みたいなものがA、B、Cとありまして、それ以外にクロスカッティングが3つあるんですが、どっちがメインという言い方をするのもよろしくないのかもしれませんが、縦に通っている方は本当は最初は現在、過去、将来みたいな感じで我々タスクフォースの中では何となく話をして、書き出したというか、1月の時点でキーワードをやり出したんですが、結局いろいろなキーワードも入ってきますし、いろいろな方の意見も途中でどんどん入ってくるので、今残っているのを見て、これが元は現在、過去、将来だったとお分かりになる方も少ないのかもしれません。
最初の項目の現在というのは、データ、情報みたいなものがどうしてもお互い透明性を欠いてなかなか得られないというものに関して何とかしようと。過去は、過去から現在、将来まで入るんですけれども、それこそ気候変動の話とか気候変動以外の土地利用の変化とかも含めて、ある意味過去にやってしまって、なおかつ我々の社会は過去を引きずっているので、そういったもので、余りよろしくないというか、環境悪化的ないろいろなものが世の中で起きているので、そういったものに対処しましょうみたいなことで、3つ目は、そういった中で、将来へ向けてIntegrated water resources managementのような、水管理に関して統合的にいろいろ対処して、よりよくしていこうというのでA、B、Cという形でやっております。
横串の方は、たしかガバナンスと教育とICT的なハイテク系と申しますか、そういうものを3つクロスカッティングというので準備して、6個になったのは、よほどどなたかがが裏で隠れて狙ってやったのでなければ、少なくとも議論している方としてはたまたまなんですが、担当というかタスクフォースは6人いたので、6個に分けて作業するとやりやすいという部分もあって、結果的にうまく作業できているところもございますが、最初から人数に合わせて6個にしようという話があったわけではございません。
そういう感じで、ピラーA、B、Cという3つのメインストリームとクロスカッティングのガバナンス、エデュケーション、ICTみたいな感じで、二、三ページで現時点では英文を作りました。何度かいろいろな形で御意見を受けて、修正してという形で、多分フォーマットもAとBとCでもクロスカッティングでもそろっていないとか、実はまだまだ大変見苦しいところがありまして、そのあたりもまだまだ調整がされて、写真や絵、図も入ったりしてよりバージョンアップするんだと思うんですが、我々としてはとりあえず11月の半ばぐらいまでに文章を直しなさいというので、そうすると、もう一回関係各位に回るのかもしれません。
次に我々が集まってという時期は、IHPのビューローが変わるタイミングなのか私は分からないんですが、そういうビューローの変わりとか年度というか、そういったものの変わりの期限とかいろいろあって、1月か2月ぐらいにやりたいんだけれども、できるかどうかいろいろなスケジュールがあるから難しい、よく分からないみたいなことを4月に集まったときには言われて、当初の予定としては1月、2月ぐらいに集まって、最後にもう一回議論して、さらに宿題も抱えてという形だと思うんですが、具体的な日にちを指定されているわけではありません。
おおよそこのような状況になります。
【立川主査】 どうもありがとうございます。鼎先生にこのように御尽力いただきまして、本当にどうもありがとうございます。
全体のストラクチャーは、各地域から1人の方が出て、こういったドラフトを作っていただいて、それに対していろいろなインプットとか意見を言うグループというのが実はその上に1個ありまして、それが各リージョンで大体五、六名のメンバーで構成されています。それに私も入っておりまして、アジアの地域だと中国のIHPの代表のユー教授、河海大学の教授ですけれども、その方が入っていて、アジアからは鼎委員が委員として出ているので、私よりも違う国の人が取りまとめ役になった方がいいので、アジアとしては河海大学のユー教授が取りまとめをして、アジアの我々の意見を集約するということになっています。
一回5月だったか6月だったか、ユー教授の方から、これのもう一つ前だったかもしれませんが、意見を是非出してほしいということで、私も意見を出させていただきました。その後でこれをお作りいただいて、これは今国内委員会から委員の皆様方にも回っているところだと思います。たしか10月末日でしたか、もしも御意見を頂けるようでしたらお願いしますということで、これを取りまとめて、最終的にユネスコの方に返す期限が11月末となっていたかと思います。鼎先生の意見とちょっとずれていますけれども。
【鼎委員】 じゃあ、一旦直して、それを受けて、もう一回直しなさいというのが来るということでしょうね。
【立川主査】 どうでしょうかね。アジアからのインプットということを議論する時間を来週のミャンマーのRSCの中で半日間取っていまして、それはユー教授がリーダーシップを取って、日本からの意見もありますけれども、そうじゃないアジアからの意見というのも並行して、独立して出ても別に悪くないので、アジア地域からの意見を取りまとめる場で来週議論したいということです。その場にもこの資料を持っていって、いろいろな議論がなされると思います。
今、鼎委員から御説明いただきましたが、これにつきまして国内委員会の皆さんと顔を合わせて何か御意見を頂く場は多分この場しかないので、特に御意見を頂けるようでしたらありがたいですが、いかがでしょうか。檜山委員、お願いします。
【檜山委員】 まず、意見交換する前に、先ほどの議題1にも関わると思うんですけれども、第8期はあと2年残していますが、第8期の戦略計画の評価がどう反映されるのかなというのを質問させていただきたいんですが、いかがでしょうか。
【立川主査】 多分評価とこれはパラレルで進むと思います。
【檜山委員】 独立ですか。
【立川主査】 独立です。評価は、第9期の計画が立ち上がってから、8期はどういう成果が出たのかという議論がしばらくなされると思います。8期が立ち上がったときも、たしか最初の数年はずっと7期はどういう結果が出たのかということをやっていたんですよ。ですので、もちろん大事なことですけれども、パラレルにしないと時間的に間に合わないので、今やっていることに意見を返すというところは、とりあえず我々は8期でこうだったので、こうしたらどうですかと今言うような形かなと思います。
【檜山委員】 私からの意見になりますが、第8期のテーマ2とテーマ5に「変化する環境における地下水」とか「生態水文学、持続可能な世界のための技術」というのがありますので、ウォーターマネジメントの方に向かっていく上で非常に重要な基礎情報を得るような活動も是非残していただきたいと思います。
【立川主査】 第8期のテーマは、この中に資料は入っていましたっけ。どこかにあったような気がするんだけどな。
【檜山委員】 先ほど頂いた資料2-1の3枚目にあります。
【立川主査】 そうですね。3枚目にありますね。今の檜山委員からの御質問ですが、鼎委員が集まったときにそのような議論はあったんでしょうか。
【鼎委員】 実情というか実態というかを御説明しますと、集まったタスクフォースは私も含めて第8期が何であるかをちゃんと知らないような人たちが集まって、でも、我々も最低限のこと、そういうのはあるぐらいはもちろん知っていてというふうに質問したら、IHPの事務局側から、若い皆さんのアイデアで、過去にとらわれずに、前回のフォーマットとかにも全くとらわれずに、好きにおやりなさいと言われたというのが一つの側面ですね。
もう一つ別の側面としては、集まった人の専門、あるいは事務局側で結構コミットしてくださっている方、コンサルタントの方も全分野が必ずしもそろっているわけでないので、そうすると、単語レベルで例えばグラウンドウォーターが実は割と少なめ、あるいはすぽっと抜けているというのは、何の悪気もなく、集まった人の専門性で限界があるので、非常に強く、短く、シンプルにこれを忘れているという意見を出していただけると、それが入るかもしれない。
もう一つは、8期に関しては、同時に今中間評価みたいなのが進んでいて、4月に行ったときもたしか裏でそれをやっているので、事務局の方が忙しいんだよみたいな感じだったような気がするので、多分タスクフォースの方からではなくて、コンサルタントなり事務局側が8期を受けてのいろいろなことを9期に入れるというところはやられるんじゃないかなというので、タスクフォースはどちらかというとフレッシュな感じで、余り周りの意見に惑わされずに、自由に書いてくれみたいな感じでやってきている部分はあります。
【立川主査】 その方がいいですよね。余りそこまで言われると何もできなくなっちゃうし、何も知らずにやるというのが。
【鼎委員】 各方面からの御意見は、8期のときにこうだったとか、これまでのこういうのを踏まえた上で、こういうことを書きなさいというコメントが来るので、そういう形でどんどん入ってくると思います。逆に、周りからくださる意見は、そういうこれまでの経緯、あるいはいろいろな構造とかに従ったような御意見がどうしても多いので、そういう意味で、タスクフォースは今の新しい世の中の流れとか科学的ないろいろなものに関して入れる役割というところなのかなと思います。
【立川主査】 地下水は、今の災害を見ていても、上水道はなかなか水が復帰しないところがあって、今先生も言っているところですけれども、緊急的な対応として地下水を使えないかということが日本でもすごく大事な課題ですよね。
【辻村委員】 今8期と9期を初めて並べてちゃんと見ていましたけれども、8期はテーマの各項目は比較的バランスよく、万遍なくやっているのに対して、9期は当初それの反省からもう少しテーマ横断的な視点とそれを支えるいくつかのテーマという視点の整理がされていると思います。またテーマについても、トピックを並べているというよりは、トピック間に共通するようなプログラムをうまく総合しているなという印象があります。
そういう意味では、8期と9期というのはそういう対比のようなところはあるのかなという一方で、確かに地下水等といった今日的な問題をどこまで入れるかというのは非常に重要な問題なので、そこも踏まえて検討した方がいいのかなという気がしました。
【立川主査】 私は、全体の枠組みは従来の8期よりも分かりやすいといいましょうか、何が足りないからどうしましょう、例えばデータが十分にない、その後に、科学的な知見を生かしてできるだけもっといい決定をしましょう、将来へとすごくストーリーがいいので、是非こういう形の中に個々のいろいろな要素技術があればインプットを頂いて、日本語に訳していただいていますけれども、A、B、Cのこういうことをしていけば、こういうことも入った方がいいんじゃないという提案をしていって、最終的にはお任せということになるかと思いますが、特にこう入れてくれというんだったら、多分今のこの時期にやらないと、この後ではなかなか難しくなるんじゃないかなという気がいたしますので、今の鼎委員のお話ですと、多分若手の方が集まるとしたらもう一回ぐらいですね。
【鼎委員】 もう一回ぐらい。当初から3回ということだったので。
【立川主査】 そうしますと、そのときに顔を合わせてこれを入れよう、入れないなんていう検討があるとしたら、ここは大事なタイミングかなと思いますね。
【池田ICHARM上席研究員】 すいません、いいですか。
【立川主査】 お願いします。
【池田ICHARM上席研究員】 先ほど主査の方から、来週のRegional Steering Committeeで時間を取って議論をするというのは、初日の9時から10時、1時間ですね。
【立川主査】 そうです。1時間なんですけれども。
【池田ICHARM上席研究員】 厳しいですね。分かりました。ICHARMの方では、もちろん国内委員会経由で、資料2-1の3ページ目にスケジュールがありまして、全体の83枚目のところで、2019年12月に、カテゴリー2センターは国連水ファミリーに入っていますので、そちらからの意見集約ということですけれども、一応10月末をめどにICHARMの中で、今私も一通り読ませていただいて、うちのセンター長預かりでどういったコメントをするかということを検討させていただいております。
その中で、もともと私らICHARMはもちろん水災害を取り扱っているんですけれども、先ほども日本ユネスコ国内委員会の答申でありましたように、日本の強みをどのようにインプットしていくかというところで、教育だとか技術力だとか幾つかあると思うんですが、私もこの仕事をやっていまして、日本の際立っているところは防災力だと思うんですよね。もちろん災害が多いというのもありますし、アメリカは世界の保安官で日本は世界の消防士であるという話はよく言われるんですけれども、そういった意味では、先ほど鼎委員ともお話しさせていただいたんですが、今回読ませていただいた中では、水災害だとか防災といった取組が薄いと思っていまして、私らこの10年来ずっと防災をやっている者からすれば、SDGsの中でも余り水災害について取り扱っていただいていないというのがあって、もともとヨーロッパ発祥の枠組みの中では、なかなか水災害というのはなくて、むしろ環境だとか灌漑だとか統合的な水資源管理の方に頭が行っちゃいがちなんですけれども、先ほど主査がおっしゃったように、気候変動の問題もあって、一方では、ヨーロッパやアメリカでも水災害が頻発しつつある中で、私らとしては水分野をポリティカルアジェンダのトップクラス、高いレベルで扱ってもらえるようにサミットを企画したりとか、先ほど古本調整官からお話がありましたように、国連で水災害の特別セッションをやって、水災害対策の重要性、投資原則とかに対して首脳級にインプットできるような取組を進めておりますので、そういった形で私らも意見は申し上げさせていただきたいと思っております。
【立川主査】 どうもありがとうございます。今池田様から御指摘のあったところは、文科省も今国内委員会として意見集約しようとしているところですけれども、それ以外のチャンネルで出していただけるということでよろしいでしょうか。
【池田ICHARM上席研究員】 10月末までに取りまとめたいと思っておりますので。
【秦国際統括官補佐】 お願いします。
【立川主査】 複数のいろいろなところから同じ意見が出るというのも非常によろしいかと思いますので、チャンネルがあったら是非お願いします。
【池田ICHARM上席研究員】 ありがとうございます。
【立川主査】 あと、来週火曜日の午前中にアジアの意見を取りまとめるのは1時間ぐらいしかありません。アジアの中で何か共通した意見を取りまとめるというのが出てくれば、アジアとしても意見を出そうという協議のスタンスになろうかと思いますので、基本的には国内委員会でどんどん意見を出していけばと思います。また、来週の火曜日は池田さんもいらっしゃいますか。
【池田ICHARM上席研究員】 はい。火、水といます。
【立川主査】 ですので、そのときに例えばICHARMとしてこういう意見を出していこうとしているので、アジアの各国の人も同じようにこの意見を出したらどうかとかいうことを議論する機会になろうかと思います。ですので、基本的にはここの場で我が国としてどういう意見を出していくかということが一番大事だと思います。
ありがとうございます。特に水災害、防災、それから気候変動というところは、文科省の方でまとめてくださっています答申とも非常に符合するところですので、是非こういったところで意見を出して、取り入れられるようになればとは思います。例えばの話、地下水の水資源は、ニュースを見ていて、本当にそうなったらいいなと思いますね。
【辻村委員】 そこはおっしゃるとおりで、今、東京大の沖大幹先生のプロジェクトでも一生懸命やっておられるところではあるので、災害時の地下水利用のシステム化ということについては本当に重要な課題だと思います。一方で、電源がストップすることによってポンプが使えず地下水が取れなくなってしまうところも多いので、そこの難しさというのは地下水そのものの問題であると同時に、インフラの問題でもあるというところはあのプログラムでも指摘はされていました。
【立川主査】 今ICHARM、それから水局からも参加いただいておりまして、防災、それから水資源の方も当然のことながら関連しているところで、実際に行政として担当してくださっている方もここにいらっしゃいますので、地下水の水資源、それから防災、減災は是非盛り込んでいくような方向で各方面から御意見をお願いできればと思います。
ほかはいかがでしょうか。
【辻村委員】 よろしいですか。
【立川主査】 お願いします。
【辻村委員】 関連するかどうかはわからないのですが、水循環基本計画の2020年の見直しが今内閣官房水循環政策本部事務局を中心に行われており、立川先生も委員になってやっていらっしゃいますが、タイミング的に合っているのかどうかは別として、水循環基本計画の2020年の見直しの中でも、国際的な取組というのは項目にきちんと入っている一方で、こういうことをやっていますという紹介にとどまっている部分も多いので、水循環基本計画の作り自体をIHPの9期を意識してやっていくことで、自然と日本の水循環基本計画そのものの取組がIHPの9期に貢献できるという作りの方が本来はいいとは思うんです。
その観点からいくと、今回も水循環基本計画に国家レジリエンス、防災関係の項目がきちんと入っていますし、最先端テクノロジーをきちんとやっていきましょうということも見直しの中に入っていましたので、それはIHPの取組にもつながっていくことではあるので、水循環基本計画の見直しの中にIHPの取組が反映されるように努力していくことは必要ではないかと思いました。
【立川主査】 ありがとうございます。ほかはいかがでしょうか。河村委員、お願いします。
【河村委員】 全然本質的ではないんですけれども、どうでもいいんですが、日本語の方がパルテノン神殿みたいに見えないというのがちょっと気になりました。
【黒田委員】 説明が横書きで、横に広がっているからよ。
【河村委員】 英語の方はうまくいっているなと。
【鼎委員】 この図はどうなんですかね。結構本体の方も急いで作ったので、また変わるかもしれません。
【河村委員】 いや、こっちはいい感じかな、格好いいなと。これはそのように見えなかったので。
【鼎委員】 和風建築なんじゃないですか。
【河村委員】 和風建築なんですか。なるほど。了解です。
【立川主査】 じゃあ、時間も限られていますけれども、水資源に関するところとか地下水のこととか、キーワードレベルでもいいと思いますので、是非檜山委員、辻村委員からインプットをお願いできませんでしょうか。それから、防災、減災、気候変動については私も何かインプットしたいと思いますが、ICHARMの池田様からも是非インプットをお願いできればと思います。
【池田ICHARM上席研究員】 私の意見は、そちらで委員の方々にシェアされるんですよね。
【立川主査】 お願いします。ちょっと厳しい日程かと思いますが、基本的には10月末日までという形で。もうちょっと大丈夫だと思いますけれども。
【鼎委員】 すいません、1ついいですか。
【立川主査】 お願いします。
【鼎委員】 インプットしていただく際に、何となく全体にフラッド(flood)が足りないみたいなのだと、ふと忘れられる気がして、このチャプターとかこのパラグラフにこういうフラッドのこういう側面を入れたらどうかみたいな、フラッドフォーキャスティング(flood forcasting)を忘れているよとか、ハザードマップを忘れているよみたいな、グラウンドウォーターもそうですけれども、そうすると、結局我々は十何ページのドキュメントのそれぞれにワードの機能でここにどこからこんなコメントがあった、じゃあ変えなきゃみたいな感じになるので、繰り返しでもいいと思うので、個別の場所にコメントを出されると、より反映されやすくなる気がいたします。
【立川主査】 そうですね。具体的には、ワードのファイルが……、回っているのはPDFでしたっけ、ワードでしたっけ。
【鼎委員】 PDFだと。
【立川主査】 PDFだったんですかね。直接そこに張り付ける形の方が、受ける側としても分かりやすいですよね。一体どこのことを言っているのか分からないということになると思いますので、時間が限られていますけれども、そういう形で事務局の方に返していただいて、それを取りまとめる形で返すことができればと思いますが、そんな形でよろしいでしょうか。どうもありがとうございます。じゃあ、第9期については、鼎委員に大変お世話になっておりますが、皆様方からもどうぞ御協力をよろしくお願いしたいと思います。どうもありがとうございます。
それでは、次の議題に移りたいと思います。「第27回アジア太平洋地域運営委員会(IHP-RSC)への対応について」ということで、これは私の方から少し話題提供させていただきたいと思います。
資料3-1です。来週ミャンマーのネピドーで第27回のIHP-RSCを開催いたします。これは、御参加いただく予定なのは、この中では私と池田委員の二人ですかね。多分そうですね。あとは、神戸大学の小林さん、それから寶先生は途中から来てくださると伺っています。
【池田ICHARM上席研究員】 佐山先生は。
【立川主査】 佐山さんは、今回は別の用務で来られないです。それから、水フォーラムの方が何名かいらっしゃるということですね。
【池田ICHARM上席研究員】 朝山さん。
【立川主査】 朝山さんですかね。日本からの参加はそうなるかと思います。
全体のスケジュールとしましては、次の2枚目にあるところで、初日に1時間ぐらいしかありませんが、先ほどのIHPの第9期の計画に関して河海大学のユー教授を中心に議論するところです。
その次に、午前中に、少し後で申し上げますが、Catalogue of Hydrologic Analysis、CHAのディスカッションを行います。これは、昨年第1回の会議をやりまして、ハザードマッピングでまとめようということで、5か国がドキュメントを出してくれました。その編集作業を神戸大の小林さんを中心にずっとやっておりまして、第1巻が今PDF版はできていまして、来週現地で、限られたバージョンになりますけれども、ジャカルタオフィスで印刷して持ってきてくれますので、それを基にどういう情報を共有できたのかということを初日の午前の2番目のセッションでやると同時に、第2巻はどう考えていくのかということを議論いたします。
それから、午後は、ミャンマーのDMH(気象水文局)が主催して、特にミャンマーのいろいろな水災害についてワークショップをしたいということで、ミャンマー側にお任せしているところです。
2日目にRSCを開催しまして、基本的には初日に例えばCHAでこういうことをやろうという意見が皆さんから出たとしたら、ちゃんとそれをオーソライズして、皆さんでやりましょうねということを決めるのが2日目の大事なことですし、あとは、様々なレポート、各国のナットコム(ユネスコ国内委員会)からの報告、それからSEAP(IHP東南アジア地域運営委員会)の報告、それから特に先ほど紹介がありました規程の改定とか次のビューローの選挙について議論するのが2日目ということになります。基本的にはそういった日程で進めることになります。
それで、資料3-2ですが、CHAのワークショップの第1回はこういうことをやりましたというレポートがあって、そのときに、このような取りまとめをしましょうということを去年は大分議論いたしました。
その結果としてできてきているものが資料3-3です。ロゴとかもここ数日毎日ジャカルタオフィスとやりとりしていまして、最終的にユネスコと右側に日本の国旗が入って、ユネスコIHPのロゴとJFIT(日本信託基金)のロゴが入ることになります。これは、小林さんが編集に非常に尽力してくださいました。昨年のワークショップで大体十四、五か国でしたか、各国のハザードマッピングはどう作っているのかという発表をずっとしまして、その後にこれを是非取りまとめようというふうに議論を持っていって、フォーマットとかもちゃんと決めて、今年の5月末ぐらいでしたでしょうか、ドキュメントの締切りにして、その後編集作業をして、やっと文書として出来上がったというものです。
今回は5か国で、それぞれの国でどんな作り方をしているかという紹介が入っています。ですので、CHAのワークショップでは、それぞれどのようなハザードマッピングにしているのかということを、大体各国5分程度以内で発表をお願いしているところです。ほかの今回原稿を出してくれなかった国の人たちにも、こうやっていろいろ情報をシェアすることが大事だということを理解してもらって、次のテーマ決めを議論してというスケジュールを考える予定です。それはドキュメントのドラフトのものですけれども、100ページぐらいありますので、CHAの第1回のものができましたというところがそこに入っているところです。
これにつきまして、第1回は、各国でどういうことにみんな関心を持ってくれるのかということを1年ぐらい議論しましたかね。最終的には、各国ともまずはFlood Hazard Mappingというのが第8期の戦略計画ともツインドするところなので、これでみんなやりましょうということになって、日本からもハザードマッピングのドキュメントを我々で作成して提出いたしました。
今一番大事なのは、次のテーマはどういうことだったらみんな乗ってくれるかなというのを来週議論するんですが、日本としてはどういう目玉だったらいいものを出していけるというのがあるかということについて、少し御意見を頂ければと思います。昨年議論した中では、まずハザードマッピングにしようという意見はすごくありまして、それはよかったんですけれども、次のテーマというので、いろいろな国からは、渇水、水がないことに対して技術を共有するようなことを是非したいという意見がかなり多かったです。一方で、日本では幸い渇水はずっとありませんので、例えば文章としてまとめるとしたら、どうして日本で渇水が余りなくなってきたのかということが非常にいいネタだと思うんですけれども、例えばどういうネタだったらこの中でコントリビューションしていただけるかという観点で少し御意見を頂ければと思います。
昨年のハザードマッピングにつきましては、私と佐山さんと小林さんで分担して、少し手伝ってもらって、水局の方にも、特に関西中心ですけれども、淀川の河川、あるいは近畿地整の方に資料をたくさんお願いしまして、あと、それを実際に自治体におろしてハザードマッピングという形にしていますので、周辺自治体にも資料を頂いて、ドキュメントを取りまとめました。是非我々日本で主導的に動いて、第2巻を出していきたいと思っているんですが、どういうテーマだったら日本を一番光って見せることができるし、各国もきっとテーマを出してくるだろうというものとして、何か御意見を頂けるようだったらありがたいです。
テーマ決めが大事なので、来週行ってすぐは決まらなくて、数か月タスクフォースを作って議論して、来年はこのテーマでやりましょうという形にきっとなるとは思うんですね。少し頭出しでもできればと思いますので、もしも委員の皆様から何か御意見を頂ければ有難いです。自分がやろうと思ってなくても結構ですので、自分勝手にこんなテーマはいいんじゃないというふうな。
【河村委員】 過去の実際の渇水は、農業用水とか河川流量の調節だとかいろいろあるんですよね。昭和63年、平成6年かな、過去には実際に水制限がよくありましたけれども、それ以降はそんな大々的なのは余りないんですが、過去から現在に至るまで減ってきたのか増えてきたのかとか、あと、実際に給水制限をやった以外にも、小さな渇水があるはずですよね。水資源白書を見ると、この流域でこんなことをやったという、余り目に見えない渇水もあるはずですから、そういう頻度が今、日本ではそんなになくなったというのであれば、その事実を見せてほしいんですけれども、ほかの各国ではどうなんですか。最初に各国での渇水の事実というのを知りたいかなと。
【立川主査】 実際は、たまたまなんですかね。
【古本国際河川技術調整官】 平成6年のときの大渇水以降は、それほど大きいものはないんですが、小さい渇水は時々あり、私が昨年所属していた河川事務所でもありましたが、渇水対策連絡協議会、あるいは、その下のレベルの会議が開かれたりするなどしていますので、渇水が起きていない、というわけではありません。
【河村委員】 水資源白書にも、近年は渇水が頻発とかよく書いてありますよね。それは余り実感がないので、そういうレベルの渇水は実はあるというのを皆さんで共有した方がいい。ないのではなくて、実はあるんだよというような。
【池田ICHARM上席研究員】 なくはないんですよね。
【河村委員】 なくはないんですよね。
【池田ICHARM上席研究員】 ただ、インフラが大分整ってきましたので、そういうことでは、目に見える渇水は。ただ、もともと水が不足ぎみなところは慢性的に不足していますし、一方で、台風が来て一晩でダムが満杯になったということもあるんですけれども。
すいません、じゃあ、ついでであれなんですけれども、私の方からテーマを。CHAというのは、今年度作成されて出版されるような形なんですね。また今後3年間ということですか。
【立川主査】 おおむね考えているスケジュールは、2年に1ボリューム出したいと考えているんですね。2年でという意図は、前回、この2年間はインドネシアのスタパさんという人がチェアをやってきたんですけれども、その下にタスクフォースを作って、チェアの下でちゃんとみんな情報をシェアしましょうという形にしたんですよね。2年間で、昨年のRSCのときはハザードマップをやりましょうと発表会をしたわけですよね。その前に、まずテーマ決めをして、これで各国で発表してくださいと言うと、結構みんな手を挙げて一生懸命発表してくださいます。その内容を基に、これはドキュメント資料ですというのをもっと繰り返していったらどうかなと思っていまして。
【池田ICHARM上席研究員】 ちなみに、次期チェアはどこになりそうですか。次回の議長は。
【立川主査】 まだ何とも分かりませんが、希望されているのは中国です。
【池田ICHARM上席研究員】 中国。分かりました。そうすると、すいません、ついでに、テーマとして渇水を取り扱うのもいいんですけれども、今後2年間とか中国のことを考えた場合に、1つは気候変動というのは大きな各国の関心事になるのかなと思って。
【立川主査】 なるほど。ありがとうございます。
【池田ICHARM上席研究員】 気候変動のアダプテーションをいろいろと、日本も国交省さんの方で最近政策変更しようとした場合、雨量1.1倍とか、それをカバーする横串の話であれば、多分ガバナンスとか統合的水資源管理とか、もちろん気候変動も渇水に響きますので、そういったところは一つのキーワードかなと私自身は思ったんです。
【立川主査】 気候変動。そうですね。ありがとうございます。
【河村委員】 自然の場合もありますけれども、需要が気候変動で増えるのか減るのか分からないんですが、少なくとも水需要は結構減っていますよね。工業用水も効率がよくなって余りというのもありますし、生活用水もだんだん減ってきていて、需要の方という観点もありますので、需要が本当に増えるかどうかというのもありますが、今のアダプテーションの場合だと、実際の自然現象の方を結構強く言っていますので、需要の方もあると思うんですね。
【池田ICHARM上席研究員】 気候変動も加味した統合的な水資源管理の在り方みたいな感じですね。そういった意味では、制度、法律、技術といったかなり大くくりに。
【河村委員】 そんな大くくりに最初からバッとできないと思っていたので。
【立川主査】 昨年も、ハザードマッピングをやりましょうとなった後で、余り何も決めずに自由に書いてくださいだと、書く側もなかなか書きにくいと思いますし、出てきた側もそれを最初にフィットするのは非常に大変なので、最低限これは入れてくださいという基本的なテーブルを決めたんですよ。もちろん各国の事情が違いますので、外してもらうというのは構わないし、もしもほかにあれば入れてもらってもいいけれども、基本的にはこれでいきましょうというのを議論しましたので、気候変動ということに着目したら、その中でもう少し絞って考えていくことにするといいかなと今伺っていて思いました。気候変動は確かにいいテーマですので、気候変動の中で何にフォーカスするかというのをもうちょっとフォーカスさせていいような感じがいたします。
お願いします。
【辻村委員】 気候変動に関連して、先ほども出てきていた内閣府のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)の沖先生のテーマは、災害時だけではなくて、災害時及び危機的渇水時における地下水利用システムの開発に関するもので、、平成6年の渇水時の状況を再現できるようなモデリングをやっていらして、そういう状況下において関東平野等をターゲットにどこまでだったら使えて、どこまで以上使うとまずい状況になるかということも念頭にモデリングをされているところではあります。それが1つ。
あとは、渇水とはまたちょっと違いますけれども、国内の先生方でも乾燥、半乾燥域の比較的クリティカルなところで種々の水資源調査をやっておられる方は大勢いるように承知していますので、そういった渇水という文脈、常に渇水に対して脆弱なそれぞれの地域の調査結果は、日本からの独自性ではないですけれども、科学的なアウトカムとしては出せるのかなという気はいたしました。
【立川主査】 なるほど。河川カタログのときと大きく変えたのは、河川カタログは一体誰が書いているか分からないので、余り業績に挙げることができないんですよね。何とか淀川の情報を作って、それに対してすごく汗を流してくださった役所の方、大学の方もいらっしゃるんですけれども、なかなかオーサー(著者名)が入ってないので、それではみんなやる気が起こらないだろうということで、基本的にはレポート、あるいは論文という形で今回もちゃんとオーサーシップといいましょうか、誰が書いていて、基本的にはユネスコの正式なドキュメントにしてもらうということを考えていますので、ちゃんと業績の中に挙がるような形でコントリビュートしてもらうという形にしていますので、例えば今、辻村先生がおっしゃったような、これにフィットするような形だったら、余り時間を掛けないような形で今やっておられることをまとめていただいて、投稿いただくというふうになったらというのがもう一つの別の意図でした。
それは各国の人もかなり言っていて、国によっては、テーマが決まるとそれを右から左に実際にデータハンドリングができる行政の部署に渡して、結果だけ上がってくるという形もあるんですけれども、それですとできる国、できない国とかいろいろありまして、特に大学に限らず、国研の研究者の方々もコントリビュートしやすいような形というのは意識して、そのような形に変えたところです。
気候変動、渇水、地下水利用、たくさんインプットありがとうございます。ほかはいかがでしょうか。お願いします。
【春山委員】 ICHARMの小池先生なんかが随分防災のことを一生懸命やっておられて、ごく最近出てきたものでは、防災プラットフォームの概念を学術会議でもISC(国際学術会議)のレポートなんかでも入れるようになってきていたんだと思うんですけれども、多分求めているのは日本国内の防災プラットフォームだけじゃなくて、水関連災害なんかに非常に脅かされるような地域においても、同じように防災プラットフォームが出来上がっていくことが好ましいと考えて、それを出されているとは思います。
各国でどの程度防災に関わる部局が総合して、ネットワーキング化して被災地域に情報を伝達し得るのかというものは、日本はあるんでしょうけれども、それぞれの国において多分必ずしもまとまってはいないだろうから、被災者を少なくするといったことも含めると、防災プラットフォームみたいなものをそれぞれ今後発展させてもらうということを踏まえて書いてもらうのはどうなんでしょうね。今までの話と全然違ってすいません。
【立川主査】 これもどうもありがとうございます。防災プラットフォームについては、ICHARMの方で本当に積極的に例えばフィリピンとかインドネシアに入って手助けをやっておられますよね。こういうことが各国独自にいろいろ挙がってくるかどうかというところは少し議論して、挙がってくるようでしたら一つの非常にいいテーマだと思いますね。
【池田ICHARM上席研究員】 ありがとうございました。春山先生にもいろいろとお世話になって、幾つか動きがありまして、後ほど御紹介させていただく時間があればと思うんですけれども、ICHARMがやっているのは、IFI(国際洪水イニシアチブ)でそれぞれ特定の国をターゲットにやっているのが1つと、それを全ての地域に広げようという、そこまで大それた構想を持っているわけではなくて、逆に、マンパワーを考えたら今がぎりぎりかなという。
もう一つは、春山先生も御議論に入っていただいております日本学術会議の防災減災連携研究ハブみたいなものを日本主導で作っていこうという動きがございまして、それについては、まさにいろいろな論文だとかデータといったものを一元的に閲覧なり利用できるような、オンライン・シンセシス・システムを作ろうかなという方向で今動いています。寶先生にもいろいろと御尽力いただいていまして、それはまだ構想段階ですので、具体的どう進められるかというところ。
最後に、これが一番明らかなんですけれども、JICAの方でナショナルプラットフォームというのを提案しているんですよね。2015年の仙台の防災世界会議で、今後の目標として各国で防災に関するナショナルプラットフォーム。これは別に洪水、水災害だけではなくて、多分地震だとかそういったもの。それを構築しようということを今JICAさんの方で進められているので、そことどういうすみ分けができるかというのはあるのかなと。もちろん春山委員がおっしゃったように、連携なりネットワーク化するというのは非常に大事だと思いますので、そこは各国からの意見、どう御関心を持たれているかというところだと。
【立川主査】 どうもありがとうございます。じゃあ、このテーマについては、来週議論する時間がありますので、こういうのを出して、我々もコントリビュートする方向で考えたいと思います。基本的なスケジュールは、今考えていますのは、来週議論して、新しいチェアも決まりますので、その下でテーマ決めのタスクフォースを立ち上げて、来年の2月、3月ぐらいまでにテーマを決めて、こういうのでまず各国で情報をシェアしましょうという発表会というかCHAのワークショップを、来年のRSCはハノイでやることがほぼ決まっていますけれども、そこでやることにして、そのときにテーブル・オブ・コンテンツもちゃんと決めて、その次の年度にドキュメントとしてまとめるというスケジュールをおおむね想定していて、今ジャカルタオフィスと相談しています。
このドキュメントなんですが、もちろん最終的にはホームページに掲載するんですけれども、IHP-WINSとグーグルとかで入れていただいたらすぐ出てきますので、そこにもアップロードする予定です。河川カタログを今IHP-WINSに上げています。これは、国内委員会事務局にも随分といろいろやり方を教えていただいて、やっとアップロードできたんですけれども、幾つかの手続がありますが、アップロードするとユネスコのIHPの中のIHP-WINSというデーターサーバーの中にドキュメントを上げることができますので、ビジビリティーがちょっと高まるということにはなろうかと思います。今河川カタログは1巻から6巻まで全部上げました。CHAのドキュメントもまとまれば、順次そこにも上げていきたいと思います。
それから、CHAのすごく分かりやすいホームページをユネスコジャカルタで作っていただいていまして、暫定のアドレスは資料の中に入っていますでしょうか。入ってないですかね。じゃあ、私からお送りします。河川カタログを含めて、背景に地図が出てきて、クリックしたらそこからいろいろな情報に飛ぶようなことが簡単にできますので、河川カタログも120河川ですか、あるいは東南アジアのグーグルの地図が出てきて、そこにリンクを張ってあって、そこをクリックするとすぐ河川の情報が見られるというツールもユネスコジャカルタで作ってくれています。そういうコンテンツをどんどん日本からも発信して、今既にあるものもそういうところに出していけるといいかなと思います。
以上が、RSCに関して次にやろうとしていることです。特に我々としましては、CHAのコンテンツ作りについてCHAの次のところで議論を深めて、また皆様にフィードバックしたいと思いますので、その場合には御協力いただければと思います。どうぞよろしくお願いします。
それでは、議題4の「IHPトレーニングコースについて」を少し議論したいと思います。今回は、名古屋大学でも開催していただきますし、また、京都大学でもトレーニングを開催する方向で、2大学でそれぞれ開催されるところです。まず、資料がありますでしょうか、檜山委員から紹介をよろしくお願いします。
【檜山委員】 資料4-1をご覧ください。資料4-1が名古屋大学開催分のIHPトレーニングコースのリーフレット、資料4-2が京都大学さんのリーフレットということになっています。資料4-1で、私、実は既にIHPがIntergovernmentalになったのだと勘違いしておりまして、一番上はInternationalではなくIntergovernmentalになっております。
【立川主査】 いや、既になりますので大丈夫です。
【檜山委員】 大丈夫ですか。では、先取りということでよろしくお願いいたします。
我々は、テーマとして「Changing Global Water Cycle and the Regional Responses」ということで、大きな意味での地球規模の水循環変動、特に気候変動に関わるようなトレーニングコースを開催したいと思っております。11月27日から12月6日まで10日間ということになっております。
開催主体は名古屋大学の宇宙地球環境研究所、真ん中のロゴにISEEとありますが、それが英語のロゴになります。それと、大学院の環境学研究科の2部局で開催したいと思っています。京都大学の防災研さんにも共催として入っていただいています。
予算は、手弁当ということで、名古屋大学の予算で、100万円弱で開催するということになります。ということで、研修生も非常に小規模なんですが10名弱既にお申込みいただいて、入国の準備等を進めております。
テーマに関しましては、次のページにございますが、Objectivesのところで、ユネスコの第8期計画のテーマ1とテーマ5に沿ったトレーニングコースを行います。私がメーンコンビーナーをさせていただきまして、名古屋大学の宇宙地球環境研究所の篠田太郎准教授にサブコンビーナーをしていただきます。
レクチャーは8つです。非常に基礎科学的なレクチャーが多くなっております。主に極域です。私が北極、シベリア域の水循環と気候変動の話をしますし、別の方は人が余り住んでいないところで恐縮ですが南極の水循環の話をしますし、あとは、第3のポールとしてネパール、ヒマラヤ域の水循環、そして雪氷災害ということのレクチャーもいたします。
プラクティス、エクササイズとしては4つございまして、主に大気再解析データの使い方、衛星リモートセンシングデータの使い方をエクササイズ1、2で行います。そして、ネパール、ヒマラヤ域を念頭に置いた山岳氷河の水収支、マスバランスのモデルに関するエクササイズを藤田先生にやっていただくということになります。あとは、ラボ実験で実際にラボに入っていただいて、同位体分析なんかをやっていただくということになっています。
既にスケジュールも決まっておりまして、最後の5ページ目に書いてあります。初日の27日にオープニングセレモニーと自己紹介を行って、レクチャー1、エクササイズ1を行う。ウェルカムパーティーを2日目に行う。土日は少し余裕を持ってフリーの時間を設けまして、最後の12月6日にエクササイズ4をやった後に、受講生からのレポート、プレゼンテーションをやっていただいて、閉会式、フェアウェルパーティということを考えております。
簡単ですが以上です。
【立川主査】 どうもありがとうございます。引き続きまして、京都大学の方ですが、その後ろにチラシを入れております。もうちょっと詳しい、今と同じようなプログラム、デリバリープランといいましょうか、それを含めて今ホームページに既に載っているところで、12月3日から12月12日、若干重なっちゃっているところもあるんですけれども、京都大学の防災研究所の方でお世話いただいています。
こちらも手弁当で、それぞれいろいろな予算をかき集めて開催しますので、私、総額、具体的な金額は把握していませんけれども、多分100万円程度じゃないかなと思います。いろいろなリソースを使って、私が関連するところではミャンマーから2名の招聘が既に決まっているところで、その手続は済んでいます。あと、それプラス京都大学の学生が数多く参加しますし、他大学の学生ももしも可能であれば受講することは全く問題ないコースです。WENDIの一環としても、IHPのトレーニングコースは非常に大事なコースとして位置付けていまして、たくさんの学生が参加してくれる状況です。この中でも、座学、演習、現地での見学というのを含めて約2週間進めているということです。
以上が内容ですが、少しここで議論しておいた方がよいかと思いますのは、メールで何回もやりとりしましたが、細かいところで言えば、回数をどうカウントするかとか、日程の重なりぐあいですね。12月とか11月だったのは、もともとジャカルタオフィスからサポートする、予算が出る場合に、多分11月ぐらいじゃないと間に合わないので、こういう時期になっていたと思うんですが、今は全く独自予算でやっていますので、必ずしもこの時期にとらわれる必要もないと思われますので、名古屋大学と京都大学は非常に積極的であるということは非常によいことですので、日をずらしたり、内容はそれぞれ得意なところでやればよろしいかと思いますが、このあたりについて檜山先生、いかがでしょうか。御意見がありましたら、私、京都大学に持ち帰って議論を進めたいと思いますが。
【檜山委員】 既にジャカルタオフィスからのお金は来ていないので、本当に我々が手弁当でやるということなので、時期に関してもフレキシブルに考えてよろしいかと思うんですが、一応過去の経緯からすると、名古屋大学、京都大学が交互にやるというのが記憶にありまして、2018年は京都大学さんでやっていただいたということで、昨年のこの会議で2019年は名古屋大学で実施するということになっていました。ということで、名古屋大学側としては、2年に1回トレーニングコースをやるようなつもりで今のところはおります。今年の京都大学さんのオーガナイザーは角先生ですね。
【立川主査】 そうです。
【檜山委員】 角先生にお聞きしたところ、京都大学さんは毎年行うということなので、回数をどうしたらいいでしょうというところが一つ議論の焦点だと思います。
あとは、手弁当ですから、時期は本当にフレキシブルに考えていいと思うんですが、学生さんのことを考えると、ひょっとしたらサマースクールのような形で夏休みにやった方がいいかもしれないという気がいたします。
【立川主査】 ありがとうございます。例えばサマースクール、ウインタースクールという形もあるかもしれませんし、京都大学の方も、これはIHPのトレーニングコースではあるんですけれども、WENDIの科目の一つとしても位置付けておりますので、そうしますと、2年に1回だと受講できたりできなかったりという学生がいるかもしれませんので、この際毎年やろうと考えまして、毎年ということにしました。じゃあ、今年はこういう形で進めますが、次年度以降どういう形にするか早い段階で打ち合わせしながら、是非進めたいと思います。
あと、事務局の方から少しコメントいただいていますのは、海外から見たときに、2つやる年は2つやっていることがはっきり分かるようなことの方が混乱がないのではないかと。2つやっているんだけれども、実はちゃんとタイトルを見てなくて、似たような表紙でもありますので、どちらがということがないような工夫も大事じゃないかということでした。IHPのホームページは私が手作りでやっているので、余り格好いいやつじゃないんですけれども、混乱がないようにと思って2つ書いているんですが、お互いチラシを作る上でも、この期間は京都大学でやっています、あるいは京都大学のチラシにはこの期間名古屋大学でやっていますみたいなこともいいのではないかというサジェスチョンを事務局の方から頂いております。是非来年度以降そういう形も考えてやろうかなと思います。
トレーニングコースについては、今このような状況です。2大学でやっていただいて大変有難いですね。どうもありがとうございます。特にTCについて何か御意見はございますでしょうか。今回頂いた資料を適当に抜粋して、来週のRSCでは名古屋大学、京都大学でこういうTCをやるということは宣伝といいましょうか、アナウンスはしてまいりたいと思います。
それでは、ここまで参りました。あとまだ10分程度ありますが、その他として何かございましたら、よろしくお願いいたします。あるいは、参考資料等も頂いておりますが、これを用いて何か説明を頂けるようでしたら、よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。

それでは、本日はどうもありがとうございました。少し宿題をお願いしておりますが、第9期に対するインプットを具体的にPDFファイルに書き込んでいただいて、是非事務局の方にお返しくださいますようにお願いします。
それから、来年のスケジュールですが、政府間理事会の日程が6月の予定と聞いております。是非水局からも御参加いただければと思いますので、村瀬様に日程をお伝えくださいますようにお願いします。それから、先生方も、予算が確保できるかどうか今は何とも言えないところですが、複数で参加することができればと思いますので、是非スケジュールを頭に置いていただければと思います。
RSCはまだ日程が決まっていませんけれども、ベトナムでやることは決まっております。ハノイかホーチミンかどちらか分かりませんが、恐らく水文気象局のあるハノイじゃないかなと思います。日程が決まりましたら御連絡申し上げます。
本日はこれで閉会したいと思います。本日は、御多忙の中御出席くださいまして、どうもありがとうございました。

── 了 ──

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