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資料2 第26回人間と生物圏(MAB)計画国際調整理事会の結果概要

日程 2014(平成26)年6月10日から13日まで
場所 ヨンショーピン(スウェーデン)

出席者
(政府代表団)
松田裕之  横浜国立大学大学院環境情報研究院教授(団長)
野田孝夫  文部科学省国際統括官付ユネスコ協力官 
(アドバイザー)
増沢武弘   静岡大学理学部特任教授

参加理事国
アルジェリア、エジプト、ブルキナファソ、チリ、コートジボアール、エストニア、フランス、ドイツ、ガーナ、ハイチ、ハンガリー、イスラエル、日本、カザフスタン、ケニア、ルクセンブルグ、マレーシア、メキシコ、韓国、セントビンセント・グレナディーン、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、タイ、ウクライナ、イギリス、タンザニア

主な議題の結果

○議長、副議長、ラポラトゥールの選出
 新役員を、以下のとおり選出した。
議 長:メキシコ(Mr. Sergio Guevara Sada)
副議長:イギリス(Mr. Martin Priceをラポラトゥールとする。)、ウクライナ、ガーナ、カザフスタン、エジプト

○各国国内委員会による活動報告/地域的・テーマ別MABのネットワーク
 Future Earthより、その取組や理念についての説明があった後、多数の国から、活動報告が行われた。なお、日本はハードコピーの配布も行った。
 日本からの報告内容は以下のとおり。

  • 平成25年10月25日~26日に、福島県只見町において、第一回日本ユネスコエコパークネットワーク会議を開催。
  • 本年1月17日、三重県大台町において、「大台ヶ原・大峯山ユネスコエコパーク保全活用推進協議会設立総会」を開催。
  • 本年1月27日、石川県白山市において、白山ユネスコエコパーク協議会が設立され、第1回会合を開催。
  • また、ネットワーク会合について、これまでもユネスコジャカルタ事務所への日本信託基金を通じてSeaBRnetへの協力を行い、本年は専門家の派遣を行った。その他のネットワーク会合(EABRN、世界島嶼会議)にも参加しており、今後もネットワーク会合を通じた情報・知見の交換によるBRの発展を図りたい。
  • 日本は本年11月にESDに関する世界会議を招致する予定であり、BRとESDの連携に努めている。綾BRでは、最近2件のユネスコスクールが承認された。
  • 日本はサステナビリティ・サイエンスを推進しており、MABにおいても、これを通じた支援の可能性を追求している。

○MABと世界BRネットワーク(WNBR)(リオ+20以降及び次期(2014-2021)中期戦略)
 理事会から、会議文書(次期戦略を準備するために必要な工程や協議過程、及び事前に各国から寄せられた意見を羅列したゼロ・ドラフト)について説明があった。
 日本を含む多数の国からコメントがあった。
 日本からは、次期戦略に反映されるべきものとして、以下の発言を行った。

  • グローバル・イシューに対応するためには、サステナビリティ・サイエンスの手法を積極的に取り入れるべき。
  • 世界BRネットワーク(WNBR)を活性化するべきであり、各BR間の交流を促進するため、ウエブ上のBRディレクトリーに掲載された各BRの運営主体のコンタクト先を活用することを促す等行ってはどうか。
  • 自治体による政策とBRの関係を整合的なものとすること。
  • 国の主導ではなく、自治体・住民のイニシアティブによるBR活動の推進が重要。
  • 二次的な自然環境について、今後、情報を収集し、検討をしていく必要がある。
  • BRの透明性を高め、BR間の情報交換を容易にするための情報技術の活用は有効である。
  • BRとユネスコスクールの取組を結びつけることが重要。
  • BR、世界遺産、ジオパーク間の連携については、3者の相違点について共通の理解を持っておくことが必要。

 各国のコメントのうち、注目すべきものは以下のとおり。

  • 次期戦略には、定期レビュー、ブランド化とネットワーク、国境をまたぐ協力を含めるべき(仏)。
  • タイムフレームを、2014-2021ではなく、2015-2015とすべき(ハンガリー)。
  • MABと世界ネットワークのビジビリティを高めることが重要。また、持続可能な発展のための研究が奨励されるべき(韓国)。
  • 簡略な戦略と詳細アクションプランに分割すべき(英、スウェーデン)。
  • 次期戦略はユネスコの中期計画に沿ったものとすべき。また、強い研究面の要素と活発な研究者に関する情報とネットワークの必要性を強調(英)。
  • 焦点を絞るべきであり、持続可能な発展や気候変動は不要である(イスラエル)。
  • 戦略を実現する資金的課題の解決を検討する必要がある(セントビンセント・グレナディーン)。
  • BRへの技術的支援が必要(アルジェリア)。

 これらのコメントを受け、事務局は、戦略とアクション・プラン(又はマニュアル)を別に作成することに同意した。
 今後の予定としては、ビューローと6人の専門家から成るワーキンググループを設置して次期戦略を検討し、次回理事会で採択することとなった。具体的には、1.事務局が今次理事会の議論、MAP評価結果をもとに、より簡略なドラフトを作成しワーキンググループに送付、2.10月~11月にワーキンググループを開始し1次ドラフトを作成、3.1次ドラフトを各国に送付し意見を求める、4.2015年の理事会で採択、ということで進めることとなった。

○新規BR及び拡張/修正BRの提案
 候補地ごとに、BR国際諮問委員会の勧告をもとに、ビューローが作成した提案が報告され、審議が行われた。日本から推薦していた、新規2件(南アルプス、只見)及び拡張1件(志賀高原)については、いずれも登録が承認された。
 今次理事会で、13の新規BRが承認され、三つの既存BRが自主的に登録を取り下げた。結果として、BRの総数は、631地域(119か国)となった。
 諮問委員会の勧告とビューローの提案が不一致となっていることや、候補地によって同様の条件でも承認となる案件や延期となる案件があることに議論の多くが費やされた。議論の中で、諮問委員会の勧告とビューローの提案が異なる場合は事前に当事国に通報がなされるべきこと、そのためには、ビューローによる評価を理事会の前に行っておくべきこと等が提案された。
 なお、志賀高原については、諮問委員会の承認勧告と異なり、ビューローから延期の提案がなされた(核心地域が緩衝地域又は移行地域に囲まれていない部分があること、管理計画の提出が必要なことの指摘が付されていた)。これに対し、日本より、緩衝地域又は移行地域に囲まれていない部分も国立公園であり、実質的に核心地域は保護されていることを主張した。これに対し、韓国、ケニア、英、マレーシア、ハンガリー、セントビンセント・グレナディーンから日本をサポートするコメントがあり、コンセンサスにより拡張登録は承認となった。
(ゾーニングや管理計画の不備については、おおむね厳しい評価がなされる傾向が見受けられることから、今後の新規・拡張申請に当たっては留意が必要と考えられる。)

○BRに関する定期報告及び勧告のフォローアップ
 ラポラトゥールより、本年3月に開催された国際諮問委員会による個々のBRの定期報告に関する勧告とビューローの提案が説明された。BRとしての基準を満たしていないと判断されたBRについては、2015年9月末日までに基準を満たしている旨の報告を提出することとされた。(基準を満たしていないとされたBRは、定期報告88件のうち48件。勧告のフォローアップ41件のうち18件。)
 なお、今回は日本のBRは対象に入っていない。ただし、今回、ゾーニング等の不備により基準を満たしていないとされたBRも多かったことから、日本としても今後、遺漏のないよう対応していく必要があると考えられる。

以上

お問合せ先

国際統括官付