資料4  「上野三碑(こうずけさんぴ)」、「朝鮮通信使に関する記録」のユネスコ「世界の記憶」への登録について

「上野(こうずけ)三碑(さんぴ)」、「朝鮮通信使に関する記録」のユネスコ「世界の記憶」への登録について

第13回ユネスコ「世界の記憶」国際諮問委員会(IAC)*の審議を経て、ユネスコ事務局長決定により、平成29年10月31日、「上野(こうずけ)三碑(さんぴ)」及び「朝鮮通信使に関する記録」が、ユネスコ「世界の記憶」として登録。
* 文書保存の専門家14名で構成されるユネスコ「世界の記憶」事業全体の企画・実施を担う諮問機関。
平成29年10月24日(火曜日)から10月27日(金曜日)までパリ(フランス)にて開催。
 
登録物件概要


1.上野三碑(こうずけさんぴ)
○申請者:上野三碑世界記憶遺産登録推進協議会
○概要:古代から近世まで上野国(こうずけのくに)と呼ばれた群馬県地域の南西部に、近接して所在する山上碑(やまのうえひ)(681年)・多胡碑(たごひ)(711年頃)・金井沢碑(かないざわひ)(726年)の三つの古代石碑。

【参考】これまでの経緯
平成27年3月 日本ユネスコ国内委員会において、国内公募を開始。
平成27年9月 日本ユネスコ国内委員会において、「上野三碑」(申請者:上野三碑世界記憶遺産登録推進協議会)及び「杉原リスト」(申請者:岐阜県八百津町(やおつちょう))を、ユネスコ「世界の記憶」へ推薦することを決定。
平成29年10月 第13回ユネスコ「世界の記憶」国際諮問委員会(IAC)の審議を経てユネスコ事務局長が決定(審議内容は非公表)。


2.朝鮮通信使に関する記録-17世紀から19世紀の日韓間の平和構築と文化交流の歴史
○申請者:NPO法人朝鮮通信使縁地連絡協議会(日本)、財団法人釜山文化財団(韓国)
○概要:1607年から1811年までの間に、日本の江戸幕府の招請により12回、朝鮮国から日本国へ派遣された外交使節団に関する資料。日本と韓国に所在する外交記録、旅程の記録、文化交流の記録などの計333点で構成(うち、日本所在資料は209点)。

【参考】これまでの経緯
平成28年3月 申請者からユネスコ事務局の情報コミュニケーション局へ申請書を提出。
(複数国にまたがる共同提案として、国内公募を経ずに申請者からユネスコ事務局に直接申請)
平成29年10月 第13回ユネスコ「世界の記憶」国際諮問委員会(IAC)の審議を経てユネスコ事務局長が決定(審議内容は非公表)。

ユネスコ「世界の記憶」 (国際登録)について

1.概要:
世界的に重要な記録物への認識を高め、保存やアクセスを促進することを目的とし、ユネスコの事業として1992年に開始された。審査は2年に1回で、1か国からの申請は2件以内とされている(複数国にまたがる共同提案は、この2件には含まれない)。


2.目的: 
 ・世界的に重要な記憶遺産の保存を最も相応しい技術を用いて促進すること
 ・重要な記憶遺産になるべく多くの人がアクセスできるようにすること
 ・加盟国における記憶遺産の存在及び重要性への認識を高めること


3.対象:
手書き原稿、書籍、新聞、ポスター、図画、地図、音楽、フィルム、写真等


4.登録状況:42件登録(2017年10月現在)
(登録例)
・人権宣言(フランス)(2003年)
・ゲーテの直筆文学作品、日記、手紙等(ドイツ)(2001年)
・存する世界最古のコーラン(ウズベキスタン)(1997年)
・ リグヴェーダ(インド)(2007年)


5.ユネスコにおいて日本関連とされている物件:
 ・ 2011年5月登録 「山本作兵衛炭坑記録画・記録文書」
  ・2013年6月登録 「御堂関白記」、「慶長遣欧使節関係資料」
  ・2015年10月登録 「舞鶴への生還」、「東寺百合文書」
  ・2017年10月登録 「上野三碑」、「朝鮮通信使に関する記録」

お問合せ先

国際統括官付