日本ユネスコ国内委員会第7回文化・コミュニケーション小委員会 議事録

1.日時

令和5年2月27日(月曜日)16時00分~17時30分

2.場所

オンライン開催

3.出席者

(委員)
井上洋一委員長、佐藤美樹委員長代理、大枝宏之委員、片岡真実委員、川村泰久委員、黒川廣子委員、小浦久子委員、西藤清秀委員、佐野智恵子委員、高橋秀行委員、野間省伸委員、芳賀満委員、蓮生郁代委員、松本千恵子委員、丸尾直彦委員、吉田達哉委員
(関係団体)
臼杵市 佐藤一彦政策監、臼杵市産業観光課食文化創造都市推進室 首藤英樹室長、奈良教育大学ESD・SDGsセンター 中澤静男センター長・教授
(関係省庁)
文化庁文化資源活用課文化遺産国際協力室 守山弘子室長補佐
(事務局)
岡村直子国際統括官(日本ユネスコ国内委員会事務総長)、加藤敬国際統括官付国際交渉分析官(日本ユネスコ国内委員会副事務総長)、白井俊国際統括官付国際戦略企画官(日本ユネスコ国内委員会事務局次長)、八田聡史国際統括官付ユネスコ協力官(日本ユネスコ国内委員会事務総長補佐)、その他関係官

4.議事

【白井国際戦略企画官】  本日は御多忙のところお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。定刻になりましたので会議を開始したいと存じます。
 本日は、前委員長でいらっしゃいました羽田委員が昨年の11月30日付で御退任されましたので、佐藤委員長代理におかれては、冒頭の議事進行をお願いできればと存じます。よろしくお願いいたします。
【佐藤委員長代理】  それでは、まず定足数の確認と事務連絡をお願いしたいと思います。
【八田ユネスコ協力官】  よろしくお願いいたします。現在、出席の委員が14名で全委員18名の過半数ですので、定足数を満たしてございます。また、委員に加えて、議題3で御報告をいただく予定の臼杵市産業観光課食文化創造都市推進室の佐藤様、首藤様、議題4で御報告いただく予定の奈良教育大学の中澤教授に、議題1終了後に御参加いただくほか、文化庁も同席をしてございます。
 さらに、本日は報道関係者の取材及び一般からの傍聴を受け付けておりまして、ユーチューブ配信にて御覧いただける形となっております。
 なお、取材及び傍聴のユーチューブ配信は議題1の終了後からとなります。なお、御出席の委員におかれましては、カメラをオンにしていただきまして、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますよう、お願いいたします。
 また、委員の皆様方には大変お手数をおかけいたしますけれども、御発言いただく際には、お名前を名乗ってから御発言をいただくようお願いいたします。
 よろしくお願いいたします。
【佐藤委員長代理】  ありがとうございました。それでは、ただいまより、第7回文化・コミュニケーション小委員会を開催いたします。
 なお、本委員会の冒頭は人事案件の審議になりますので、非公開とさせていただきます。非公開の部分を除いて、御発言は議事録としてホームページ等に公開されますので、御承知おき願いたいと思います。議事に先立ちまして、事務局の異動があったとのことで、報告をお願いしたいと思います。
【八田ユネスコ協力官】  事務局の異動について御報告させていただきます。本年1月1日付で、私、ユネスコ協力官として八田聡史が着任をいたしました。以上が、事務局の異動となります。どうぞよろしくお願いいたします。
【佐藤委員長代理】  ありがとうございます。
 続きまして、配付資料の説明に入りたいと思います。事務局より説明をお願いします。
【八田ユネスコ協力官】  よろしくお願いいたします。それでは、お手元の議事次第を御覧いただければと思います。本日の議題は、議題の1から5までがございます。1が委員長の選任、2が文化・コミュニケーション分野における主なユネスコ活動について、3がユネスコ創造都市ネットワークについて、4がこれからの時代におけるユネスコ活動の推進について、5がその他となります。
 議題1は人事案件の審議となります。また、議題2と3につきましては報告案件となります。また、議題2から4で、委員の先生方におかれましては意見交換をいただきますようお願いいたします。
 配付資料につきましては、資料の1で文化・コミュニケーション分野における主なユネスコ活動について、資料の2-1から2-3までが、ユネスコ創造都市についての資料となります。資料の3-1については、奈良教育大学、中澤先生の御発表資料となります。また、資料の3-2につきましては、これからの時代におけるユネスコ活動の推進等についてという論点整理の資料となります。
 そのほか、参考資料といたしまして、委員名簿であるとか、ユネスコ活動に関する法律、また、国内委員会の運営規則、公開手続等に関する資料を御準備いたしてございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【佐藤委員長代理】  それでは、議事を始めたいと思います。まず議題1、委員長の選任についてであります。まず、前回会議以降、委員の異動がありましたので、事務局から御報告いたします。
【八田ユネスコ協力官】  配付資料のうちの参考1を御覧いただければと思います。こちら、文化・コミュニケーション小委員会の委員名簿となります。昨年12月1日付で、新たに片岡真実委員、川村泰久委員、黒川廣子委員、道傳愛子委員が、本小委員会の委員に御就任をされました。
 説明は以上となります。
【佐藤委員長代理】  それでは、新たに本委員会に着任されました委員より、一言お願いいたしたいと思います。
 まず、片岡委員からどうぞ。
 それでは、川村委員のほう、お願いします。いらっしゃらないのか、声が聞こえないのか、どっちでしょうか。ちょっと確認できないんですけれども。
【八田ユネスコ協力官】  事務局でございます。川村委員、今在室されておられますので、少々お待ちいただければと思います。
【川村委員】  文化・コミュニケーション小委員会委員に就任いたしました川村泰久です。これまで外務省に在籍、昨年までカナダ大使をしておりました。その前は、国連大使をしておりました。ユネスコとの関係は、42年間の外交活動の中で国連及び途上国・先進国双方の関係者と意見交換する機会を通じて日本がユネスコに対して有しているポジションや貢献などについて、考察を進めてきました。
 このたび、日本ユネスコ国内委員会に参加をさせていただき、微力ながら日本とユネスコをつなぎ、特に国内委員会がどのような役割が果たせるのか、皆様の御指導を仰ぎながらともに考えさせていただければというふうに思います。よろしくお願いいたします。
【佐藤委員長代理】  続きまして、黒川委員、お願いします。
【黒川委員】  東京藝術大学大学美術館の館長をしております、黒川と申します。この美術館には22年間勤めておりまして、その前は11年ほど東京国立博物館におりました。このユネスコにおいて私がどのような役割を果たせるかどうか、ちょっと分からないんですけれども、専門は日本の工芸史でありまして、主に近代を中心としているので、何か微力ながらお役に立てればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【佐藤委員長代理】  ありがとうございます。道傳委員はいらっしゃいますか。
【八田ユネスコ協力官】  事務局でございます。道傳委員は本日御欠席でございます。
【佐藤委員長代理】  すみません。片岡委員はいらっしゃいますか。
【片岡委員】  片岡です。森美術館で館長をしております。よろしくお願いいたします。私も美術館、あるいは現代アートを専門にしておりますが、このユネスコ国内委員会でどういうお役に立てるのかというのを、ちょっと手探りで参加をさせていただこうと思っています。よろしくお願いいたします。
【佐藤委員長代理】  ありがとうございます。続きまして、冒頭でも申し上げましたとおり、昨年11月30日付で羽田正委員が任期満了によって退任されましたため、本委員会の委員長が空席となっております。そこで、新しい委員長を選出していただきたいと存じます。
 事務局から説明をお願いします。
【白井国際戦略企画官】  本日お配りしております参考資料の2にも書いてございますけれども、ユネスコ活動に関する法律の施行令第8条第4項という規定がございます。これに基づきまして、本小委員会に所属する委員の互選によって、新委員長を選出いただくということになってございます。
【佐藤委員長代理】  ありがとうございます。そうしますと、どなたか自薦・他薦ございますでしょうか。
 それでは、私からは、井上洋一委員が文化行政に関する御知見も深いので、委員長として適任かと思います。御出席の委員の皆様、いかがでしょうか。同意いただけますでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【佐藤委員長代理】  ありがとうございました。井上委員、お受けいただけますでしょうか。
【井上委員】  奈良国立博物館の井上でございます。こういう大役は、もとより私は非力でございますので、とてもとても役不足ではありますが、御指名ということでありますので、務めさせていただきたいとは思いますが、前委員長の羽田先生のようにはとてもとても行きません。
 私が委員長として、皆さんと一緒にこの委員会を盛り上げていくためには、各委員の先生方の全面的なバックアップ、並びに事務方の皆様の本当に強力な御支援がないと私はこの役を務め上げることはできないと思います。その辺のところをぜひぜひ御了承いただけるのであるならば、お引き受けさせていただきたいと思います。
【佐藤委員長代理】  ありがとうございます。それでは、これから井上委員長、議事の進行をお願いしたいと思います。
 よろしくお願いします。
【井上委員長】  分かりました。ありがとうございました。
 それでは、人事案件が終了いたしましたので、これからは取材、傍聴の方にも入室いただきます。よろしゅうございますでしょうか。
(傍聴者入室)
【井上委員長】  それでは、まず岡村国際統括官より一言御挨拶いただければ幸いでございます。
【岡村国際統括官】  ありがとうございます。国際統括官の岡村でございます。日頃よりユネスコ国内委員会の活動に御協力をいただきまして、誠にありがとうございます。また、本日もお忙しい中、第7回文化・コミュニケーション小委員会の御出席を賜り、誠にありがとうございます。
 今、御紹介がございましたように、昨年の12月1日付で新たに4名の委員の皆様方に、この小委員会の委員として御就任をいただき、井上先生の下での新しい体制の第1回の会議でございます。
 さらに、本日は委員の先生方以外に、ユネスコ活動への若者の参画といった観点から御発表をいただく方々としましては、ユネスコ創造都市ネットワークに加盟しておられる臼杵市の佐藤一彦政策監、同じく臼杵市の産業観光課食文化創造都市推進室の首藤英樹室長、それから、奈良教育大学の中澤静男教授におかれましても、御出席を賜っております。ありがとうございます。
 この文化・コミュニケーション小委員会では、これまでユネスコ創造都市ネットワークの推進などについて精力的に御議論をいただきまして、また、ユネスコへの推進案件に係る審議についても御協力をいただいてきたところでございます。
 さて、昨今、現代では、様々な地球規模課題の発生ですとか、ロシアによるウクライナ侵略などに象徴される権威主義の台頭など、これまで国際社会が大切にしてきた価値観が揺らぎつつございます。そうした中で、ユネスコが掲げる理念を再認識しますとともに、その役割を必要に応じて見直していくということが求められております。
 また、国内におけるユネスコ活動についても、我が国がこれまで以上にユネスコの議論をリードして、そして、そのリードで国際的に貢献していくというような活動をより充実させていくことが期待されております。
 そこで、昨年の秋から、教育、科学、文化・コミュニケーションの各小委員会を含めまして、ユネスコ国内委員会全体でこれからのユネスコの役割ですとか、ユネスコ活動の在り方について、インテンシブに御議論をいただきました。そして、その結果として、昨年の11月末に運営小委員会の下で論点整理をまとめていただきましたが、この論点整理につきましては、昨年12月1日からスタートします、この新たな体制の下で、各小委員会や総会においてもさらに検討を深めていただき、次のアクションにつなげていくことができればというふうに思っております。
 委員の皆様方には、活発な御議論をいただきまして、より現代のニーズに即した活動となりますように、進めていければと思います。どうぞよろしく御協力方、お願い申し上げます。
【井上委員長】  岡村統括官、ありがとうございました。
 それでは、議事に戻ります。議題2、文化・コミュニケーション分野における主なユネスコ活動についてです。昨年12月1日付で委員の異動がありましたので、改めて主な活動について御説明いただきたいと思います。
 それでは、まずは国際統括官付の八田協力官から、全体及びコミュニケーション分野の御説明をお願い申し上げます。
【八田ユネスコ協力官】  ユネスコ協力官の八田でございます。私のほうからは、文化・コミュニケーション分野における主なユネスコ活動についてということで、御説明をさせていただきます。
 資料6ページの「世界の記憶」までの部分を私のほうから御説明をさせていただいて、その後の世界遺産の関係は、また文化庁のほうから別途、御説明をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 委員の先生方には釈迦に説法のことと存じますけれども、2ページを御覧いただければと思います。ユネスコは、諸国民の教育、科学、文化の協力と交流を通じて、国際平和と人類の福祉の促進を目的とした国際連合の専門機関ということになります。1946年11月4日に創設をされまして、日本は1951年7月2日に加盟いたしました。現時点の加盟国・地域数は193か国となってございます。
 特に、文化との関わりという部分で申しますれば、この下の「ユネスコ憲章前文より」というところを御覧いただければと思います。その中の3つ目のパラグラフで、文化の広い普及と正義・自由・平和のための人類の教育とは、人間の尊厳に欠くことのできないものであり、かつ、全ての国民が相互の援助及び相互の関心の精神をもって果さなければならない神聖な義務であるというふうに、憲章でもされている次第でございます。
 その上で1ページ、次のページに参りまして、ユネスコの各分野の取組ということで御紹介をさせていただきます。ユネスコには、教育局、自然科学局、人文・社会科学局、文化局、情報・コミュニケーション局というものが設置をされてございます。
 その中で、この文化・コミュニケーション小委員会に関わるところでございますと、(4)の文化局では、文化多様性条約、無形文化遺産保護条約に関する施策の実施、あるいは、本日、臼杵市様にも御発表いただきます、ユネスコ・クリエイティブシティーズネットワーク事業、また、世界遺産条約に基づく世界文化遺産、及び世界自然遺産の保護といったことを所掌しております。
 また、情報・コミュニケーション局の所掌としては、「世界の記憶」であるとか、報道の自由関係施策の実施といったことになります。
 4ページを御覧いただければと思います。このうち、世界の記憶につきましては、世界的に重要な記録物への認識を高め、保存やアクセスを促進するということを目的とした事業となります。
 ユネスコが1992年にこの事業を開始をいたしまして、登録制度は1995年から実施をされてございます。登録に係る審査は2年に1回で、1か国からの申請は2件以内と国際登録ではされてございます。ユネスコ執行委員会で登録を決定する国際登録のほか、世界の記憶、アジア太平洋地域委員会、MOWCAPというふうに省略されますけれども、このMOWCAPが登録を決定する地域登録がございます。
 具体的にどういったものが対象になるのかということで申しますと、手書きの原稿であるとか、書籍、新聞、ポスターといったもの、また、写真やデジタル記録といったものも対象になり得ます。現時点の登録件数は、国際登録で429件、地域登録で65件となってございます。
 例えば、コペルニクスの傑作「天球の回転について」であるとか、「ベルリンの壁の建設と崩壊と1990年のドイツ最終規定条約」、また、我が国から「御堂関白記」といった案件が登録をされてございます。現時点での我が国からの登録案件は、国際登録7件、地域登録1件となってございます。
 5ページを御覧いただければと思います。直近の動きといたしましては、2021年7月にユネスコが国際登録に係る公募を開始してございます。その上で、2年前、2021年の11月に、「①浄土宗大本山増上寺三大蔵」と「②智証大師円珍関係文書典籍」、この2件につきまして、11月末にユネスコに申請をしてございます。その上で、2023年に登録の可否が決定されるという予定となってございます。
 また、地域登録に関する動きといたしましては、2022年の2月、つまり昨年2月に、MOWCAPがアジア太平洋地域の地域登録に係る公募を開始いたしましたけれども、我が国でその年の2月から4月のこの期間に、国内の申請受付を実施いたしましたが、国内申請案件はゼロ件で、我が国からは特段の推薦は行っていないという状況になります。
 説明は以上となります。
【井上委員長】  ありがとうございました。それでは、続きまして、世界遺産、無形文化遺産について、文化庁の文化資源活用課の守山補佐から御説明をお願いいたします。
 守山さん、よろしくお願いいたします。
【守山補佐】  ありがとうございます。文化庁の守山でございます。よろしくお願いいたします。
 私のほうから、世界遺産、それから無形文化遺産につきまして、最新の動きについて御報告をさせていただきます。
 まず、世界文化遺産でございます。今、資料に出ておりますとおり、「佐渡島の金山」を現在、世界遺産に申請中でございます。内容としましては、ここにありますとおり、西三川砂金山、相川鶴子金銀山、主として江戸時代における手工業による金生産を対象としまして、それに関連する遺構を推薦すると。これまでの国内委員会でも御報告させていただきましたとおり、昨年、1度推薦書を提出いたしまして、その後、ユネスコの指摘事項等を踏まえて、推薦書を改訂の上、本年1月、ユネスコに改めて推薦書の正式版を提出しております。
 この後の審査のスケジュールといたしましては、来年の夏頃に開催が見込まれます世界遺産委員会において、世界遺産への登録が審議されると。それまでの間に、現地調査等を含め、ユネスコのほうでの審査等が行われるという予定になっております。
 続きまして、無形文化遺産に関しましては、昨年の11月30日、提案しておりました風流踊が無形文化遺産代表一覧表に登録されました。こちらは、ここにありますとおり、日本全国41件の様々な民俗芸能で、「風流踊」とここに書かれておりますとおり、趣向を凝らした衣装、それからおはやしに合わせて踊るといった、共通の特徴を持つ41件の民俗芸能の踊りを「風流踊」というコンセプトでユネスコに提案したものでございます。
 こちらは、昨年の11月終わりから12月にかけてモロッコにおいて開催されました、無形文化遺産保護条約の政府間委員会におきまして、登録が決定されております。
 最近の動きにつきましては、以上でございます。よろしくお願いいたします。
【井上委員長】  守山補佐、ありがとうございました。
 なお、本件に関する質疑応答につきましては、議題4の際に併せて行わせていただきます。御了解のほどお願いいたします。
 それでは、続きまして、議題3、ユネスコ創造都市ネットワーク事業についてでございます。まず、ユネスコ創造都市ネットワーク事業の概要につきまして、国際統括官付の八田協力官から、御説明をお願い申し上げます。
【八田ユネスコ協力官】  よろしくお願いいたします。ユネスコ創造都市ネットワークについて、御説明をさせていただきます。この事業は、ユネスコの事業として2004年に創設をされた事業でございます。クリエイティビティを核として都市間の国際的な連携によって、地域の創造産業の発展を図っていき、また、その都市の持続可能性の開発を目指すものという形になります。
 加盟都市の間でネットワークが形成されてございますので、そのネットワークを活用して、いろいろな都市の間で知識や経験の交流、あるいは人材育成、プログラム協力などを行っていく事業となってございます。
 今の加盟都市が80か国の246都市ございます。この申請や登録でございますけれども、分野が7つ設定をされてございます。文学、映画、音楽、クラフト&フォークアート、デザイン、メディアアート、食文化と。こういった形で、いずれかの分野の中で登録する形になります。
 国内の加盟都市は、以下のこの資料に載せております10の都市になります。神戸市様が2008年に、一番最初に我が国の創造都市に登録をされまして、最後、直近ですと臼杵市様が加入をされております。
 その上で、2.の加盟申請について御説明させていただきます。こちら、2年に1度、ユネスコが公募を実施いたします。この取組は国内の基礎自治体が直接ユネスコに申請を行うものという形になります。
 一方で、国やユネスコ国内委員会との関わりについては、3ポツを御覧いただければと思います。ユネスコの定める手続によって、申請都市がユネスコ事務局に申請書を提出する際に国内委員会の承認状(Endorsement letter)を添付するという形に、前回のプロセスの際にはなってございました。
 2年に1度公募ということで、かつ、前回が2021年でしたので、また、今後プロセスが動き出すということになろうかと思いますけれども、現段階でどういった要件で進んでいくかについては、ユネスコからは示されていない状況になります。
 その上で、2ポツに戻らせていただきます。1か国から申請できるのは、異なる2つの分野において最大2件までとなってございます。また、スケジュール感で申しますと、前回は4月初旬に公募を開始し、6月30日にユネスコの公募を締め切って、10月29日に結果を公表してございます。
 次のページで、前回の申請・審査スケジュールを参考までにお付けしております。4月初旬にユネスコが公募を開始した後に、ワーキンググループを国内委員会の文化・コミュニケーション小委員会に設置し、その後、国内の公募を開始し、ユネスコ国内委員会における審査を行った上で、6月29日に申請都市に承認状を送付し、申請都市が6月30日に申請書を提出したと。その後、10月29日、ユネスコから結果が公表されたというのが前回の一連のプロセスとなります。
 今回、どういった形でプロセスが示されていくかというのは、まだユネスコから情報が示されていない状況でございますので、ここでは参考までに御紹介させていただければと思います。
 以上が、ユネスコ創造都市ネットワークに関する資料2-1の御説明となります。よろしくお願いいたします。
【井上委員長】  ありがとうございました。続きまして、今の御説明にありましたとおり、2021年にこのユネスコ創造都市ネットワークに加盟されました臼杵市の方に、ユネスコスクールをはじめとする学校教育の連携に係る取組状況について、臼杵市産業観光課食文化創造都市推進室の佐藤様と首藤様から、御報告をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【首藤室長】  皆さん、こんにちは。
【佐藤政策監】  こんにちは、臼杵市の食文化創造都市担当の政策監をしております佐藤と申します。本日は、こういう機会をいただきまして、ありがとうございます。
【首藤室長】  食文化創造都市推進室長の首藤です。どうぞよろしくお願いします。私から、ユネスコスクールをはじめとする学校教育の連携に係る取組状況について、報告いたします。
 まず、臼杵市の場所なんですが、大分県の県庁所在地、大分市の隣にございます。東側になります。人口3.6万人、面積291平方キロメートルでございます。主な主要産業といたしましては醸造業、それから農業、造船業となっております。
 臼杵の食文化で、我々、ずっとアピールしているところは、まず先ほど申し上げた醸造です。みそ、しょうゆ、お酒というところもございます。それから、郷土料理につきましては、質素倹約の郷土料理というふうに言われております。こちら黄飯、クチナシの実で黄色く染めた御飯になります。それから魚の中落ちとかを利用した、きらすまめしといったところです。それから、有機農業、土づくりからこだわってつくっております有機野菜等をPRしているところでございます。
 今回、学校の件について御報告します。市内には小学校が13校、中学校が5校、高校が2校ございます。市町村合併で合併したこちらが野津地域というところになりまして、こちらが臼杵地域になります。ほとんどが臼杵地域のほうに学校がございます。臼杵高等学校は、ユネスコスクールに加盟しておりまして、古くからユネスコ部が活躍しているところです。
 こちら、推進協議会の体制図になります。教育機関につきましても、海洋科学高校さんと臼杵高校に参画してもらっております。なお、アドバイザーとして、別府にございます立命館アジア太平洋大学というところと別府大学というところに、適時アドバイスをいただいているところです。
 次世代を対象にしたプロジェクトを幾つかやっておりますので報告させていただきます。まず就学前、学校に入る前につきましては、スローフードアカデミーという取組をしております。小中学校につきましては、郷土料理教室などを行っております。高校生以上になりますと、創造都市の取組に参画してくださいという形で行っているところです。
 先ほど申し上げた、臼杵高校ユネスコ部につきましては、これまで減災・防災、寄附、募金活動とか、そういったところに取り組んでいたところなんですけれども、ユネスコ創造都市ネットワークに臼杵市が加盟したことを契機に、文化というところも一緒になってやっていってもらっているところです。
 今後は、ジェンダー平等だとか、平和だとか、そういったところも含めて取り組んでほしいなというふうに思っております。
 では、それぞれを説明します。まず就学前につきましては、スローフード日本というところ、日本スローフード協会というところと連携して勉強会を開いております。保育士、栄養士、料理人、農家など、ほとんどが小さな子供を対象にした、こども園や幼稚園の先生方になります。
 サステナブルな食生活を考えていきたいとか、子供に何を食べさせるかどうか日々考えているといったことで参加してくださっております。
 こちら、アカデミー、最後の会で行ったものなんですけれども、では、自分たちが実際何をするのか、今後どんなことに取り組んでいきたいかというのをアクションシートというものにまとめております。具体的には、子供たちが園で育てた野菜を保護者にも食べてもらうだとか、スローフードの情報共有と発信をして、もっと保護者にも周知していきたいだとか。生産者としては、有機野菜がどのようにつくられているかを発信していきたいといった、実際の取組を目指している受講者も多くいます。
 こちら、小中学校で地元の農産物を給食に提供しているのを増やしていきましょうという、市の取組になります。目的としては、子供たちの健全な育成とともに、子供たちへの農業に対する理解や地元への愛着を養うことを目的としております。なかなか自然が相手のものなので、農産物というのは一概に右肩上がりにはいかないんですけれども、昨年度から主なジャガイモ、ニンジン等々の保存とか、そういったところを工夫しながら、ほんまもん農産物といって、化学肥料や化学合成農薬を使わない農産物、これはかなり使用率が増えているところです。
 こちら、体験ツアーです、中学生を対象に有機農業の農家さんだとか、臼杵市で夢堆肥という完熟堆肥をつくっておりますので、そちらの工場の視察をしているところです。
 こちら、今年から行っている小中学校を対象にした郷土料理教室です。多くのところに市内料理人と、食生活改善推進協議会の協力の下、行っているところです。子供たちに料理人になりたいというような子も、結構おりました。
 また、こういった黄飯とかは給食でも出しているんですけれども、これは実はクチナシの実で染めているんですけれども、子供たち、卵で作っているのかと思っていたとか、そういったようなお話もありました。
 高校生です。県立臼杵高等学校、全校生徒数541人というところなんですけれども、古くからユネスコ部をつくっております。すみません、高校自体も分からなくて、創部は記録はなくて、千九百年のどこかという古い歴史だそうです。ユネスコスクールには2017年に加盟しております。ユネスコ部の部員は、現在、3学年で41人ということです。
 ユネスコ部に、まず食文化創造都市臼杵って、こういうところですよというような講座を開いた後に、様々な取組に参画してくださいということでお声がけしております。こちら、春のうすき食文化フェスというイベントになります。協力してもらって、そこの売上げの一部を彼ら、彼女らが社会福祉協議会のほうに寄附をしています。シンポジウムでは、司会の進行とか、一緒につくっております。
 これがシンポジウムです。臼杵の食の魅力だとか、サステナブルな取組というところのパネルディスカッション等を行いました。高校の生徒さんも聴講をしたり、司会にも携わってくれました。
 こちらは映画祭です。こちらも、司会進行のほうとか、当日は有機野菜の販売とかもしましたので、その手伝いをしてもらいました。
 大分県の事業で、東アジア文化都市2022大分県という事業がありまして、その中では韓国の料理を研究してもらって、また新しいものを考えてくださいということで、それを考えてもらって、コンテストで選ばれたものは、臼杵市内の飲食店で販売しましょうということで、これが第1位のメレンゲクッキー、これが第2位のホットクになります。韓国で流行しているスイーツを、臼杵の食材を使って作ったものです。
 臼杵市内だけではなくて、大分市の料理コンテストにも出てPRしてくれています。臼杵の食文化をPRしようと出場してくれました。これはその際の、新聞記事の彼女らのコメントです。
 それから、同じ食文化創造都市の鶴岡との連携も図っております。鶴岡市さんの商工会議所青年部さんが主催したミーティングのほうに参加して、プレゼンをしてくれました。翌日の祭りのほうでも、販売の促進をしていただきました。
 こちら、もう一校の海洋科学高校です。少し小規模校になります、105人といったところです。今コロナでちょっと行われていないんですが、地域の人を対象に魚のさばき方サービスとかも行っています。地元の食材を使った缶詰の開発というのも行ってくれております。
 これは昨年度、全国で準グランプリに選ばれたものです。優秀賞に選ばれたものです。スパイシーブダイ。ブダイが海で悪さをするので、それを食べるものにしています。今年は創造都市に認定したので、みそを使ってくださいということで、みそを使ったもので、やはり準グランプリを獲得しています。
 こちらは、自然環境回復のための試験をやっているところです。
 食育のイベントにも、彼らは参加してくれました。郷土料理教室に参加してくれているところです。両校の連携というのも図っておりまして、ストーリーブックというものをつくっています。これの取材を受けてもらっているところです。臼杵高校さんと、海洋科学高校さん、それぞれの取組というのを対談方式でやっています。
 ここまでが高校との連携、教育機関との連携になるんですが、1つ、大分県ユネスコ協会さんとの連携も進めなければいけないと思っております。ただ、これまでのところ、あまり進んでおりません。連盟さんと協議を先日行って、今後こういったことをしようというところで、まずは今力を入れている書き損じはがきの回収運動というものを、市の職員も、食文化関連の行事等でも回収を協力しましょう、一緒にやりましょうというふうに進めることといたしました。
 それから、来年度行う事業につきましては、県内のほかの高校のユネスコ部の参画も図りたいというふうに思っています。具体的には、年度末、来年の3月に行う大きな祭りで、研究発表等をしていただければいいかなというふうに思っております。
 それから最後です。別府にありますAPUアジア太平洋大学、こちらのサステイナビリティ観光学部というのがこの春できますので、そちらとも今後、連携を図っていかなければならないというふうに思っております。
 以上、駆け足ですが、臼杵からの報告になります。よろしくお願いします。
【井上委員長】  佐藤さん、首藤さん、どうもありがとうございました。
 なお、このユネスコ創造都市ネットワーク事業につきましては、来年度中にユネスコからの公募が始まります。公募プロセスについて、国際統括官付の八田協力官から説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
【八田ユネスコ協力官】  よろしくお願いいたします。先ほど、私のほうからも御説明させていただいたとおり、今の段階では、まだユネスコからは具体的な審査スケジュールや内容は示されていない状況でございます。今回は、この配付資料2-3の通り、前回、こういった形でワーキンググループを設置していたことを御説明させていただければと思います。
 昨年の4月21日付で、文化・コミュニケーション小委員会の下に、新規加盟申請に係る選考ワーキンググループが設置をされてございました。その趣旨といたしましては、我が国からユネスコに推薦する候補案件の選定のために、このワーキンググループを設置をするというもので、審議事項としては、推薦案件の選定や調査などについて審議をすることになってございました。
 ワーキンググループの組織や任期につきましては記載のとおりでございます。その上で、選考関連情報の開示公開等については、ワーキンググループは審査の円滑な観点から非公開とする。また、我が国からユネスコへ推薦する申請案件は、決定後、文科省のホームページにおいて公開するものとするとなっていた次第でございます。
 繰り返しになってしまいますけれども、現段階ではユネスコから来年度の建付けや、審査スケジュール等々は示されてございませんので、参考ではございますけれども、前回の事例として御紹介をさせていただきます。
 私からの御説明は以上となります。
【井上委員長】  ありがとうございました。なお、本件に関する質疑応答につきましても、議題4の際に行わせていただきたいと存じます。
 それでは、続きまして、議題4、これからの時代におけるユネスコ活動の推進についてに移りたいと思います。これからは、お時間の許す限り意見交換をいただきたい案件がございます。
 まずは、ユネスコの文化的な活動とユネスコスクールの連携について、本日は奈良教育大学の中澤静男教授より、御報告をお願いしたいと思います。
 中澤先生、短い時間ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
【中澤教授】  皆さん、こんにちは。奈良教育大学の中澤です。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、自己紹介をさせてください。私は2007年段階で奈良市の教育委員会の指導主事をしていましたが、そのとき奈良教育大学に、ユネスコスクールの担当官であったニーデルマイヤーさんが来られて、東アジアのワークショップが開催されました。そこでの話というのが、ボルガ川プロジェクトというESDに関する御講演でした。そのことにすごく感銘を受け、これからの教育は競争から、共創・協働へということなんだと理解しました。ESDのことを勉強し現在に至っています。
 奈良の地ですので、歴史文化遺産を通したESDをテーマに研究しました。古都奈良の文化財は1,300年間受け継がれています。1,300年間現役です。そこには、持続可能な社会づくりの何かヒントがあるはずだと、そう思って研究をしてきました。
 それを基に今大学の授業、あるいは、もう一つ、奈良SDGs学び旅というものを展開しているということを、今日、御紹介させていただきます。
 私は、文化というものを通じて、大学で、また、修学旅行で奈良にやってくる小・中・高等学校の学生さんに対して平和で持続可能な社会のつくり手を育てたいと取り組んでいます。特に修学旅行で来られた生徒・学生の方々には、奈良で学んで終わりではなくて、実はここでの学びを生かして、全国各地で文化を通じた平和な、持続可能な社会づくりの担い手になってほしいなと思って、取り組んでおります。
 大学の授業においては、この2つの授業を実施しています。そこで学生に伝えていることは、SDGsの達成には4つの要件が必須であることです。1つ目が、国際協力、2つ目は技術革新、3つ目が新しいシステムの導入です。
 これらは、行政や、大企業がトップダウン的に進めていくものです。でも、本当に世の中を変えようと思ったら、何よりも大事なのはSDGsが大切だということを理解して、参加・協力する多数の市民が必要だということです。これが4つ目の要件です。そしてそれを教育するのがESDなんだという、ボトムアップ型の社会の変革ということの重要性を伝えています。
 次に修学旅行生を対象としたESDです。奈良には今も大体年間20万人の修学旅行生がやってきます。今までは、物見遊山的な奈良観光だったと思いますが奈良でSDGsを学び行動の変革を促すものをつくっていこうと思って取り組んでいます。
 今、東大寺コースと、奈良町コースと、奈良公園・春日山コース、この3つのコースをつくっています。
 例えば東大寺の大仏様ですけれども、奈良に来た学校で東大寺の大仏様を見に行かない学校というのは、まずありません。大仏様というのは、何のために造ったのかという、ここが大事です。752年に出来上がります。でも、その前はどういう時代だったかということです。
 「続日本紀」によると、近年、天候が不順だったり、地震がしばしば起こったりするという記述があちらこちらに見えます。つまり、非常に天候不順で、飢饉に直結しているという時代だったんです。
 気候に関する古文書を見ると、奈良時代は高温で乾燥していたというのが分かります。
 聖武天皇より、盧舎那仏造顕の詔が743年に発せられます。そこに大仏様を造る目的が明確に書かれています。それは、乾坤相泰らかにしていただくために大仏様をつくるとあります。乾坤というのは天と地です。だから、天が安らか、地が安らかというのは、SDGsの言葉で言うと、13番の気候変動、11番の防災、そして2番の飢餓の撲滅に当たります。
 もう一つの目的が、動植、ことごとく栄えんことを欲す。これは、SDGsでいえば14番、15番にあたります。
 もう一つ、奈良時代の人たちが困っていたことがあります。
 それは、天然痘の流行です。これはSDGsの目標の3にも関係ありますね。
 聖武天皇がこういう願いをもって廬舎那仏建立の詔を出したことは立派です。でも、もっと大切なのは、260万人の国民がボランティアで手伝っているということです多くの人が手伝ったことで、ブルドーザーもクレーンもない時代なのに、あの大仏様が出来上がった。
 これは、持続可能な社会というのはなかなか実現するのは難しいかもしれませんが、みんなが参加・協力したら可能なんだという、そういうメッセージを与えてくれていると思っています。
 オンラインによる事前学習、あるいは修学旅行当日、大学に来てくれた修学旅行生に対して、大学教員がSDGsの講義をします。その後、小グループに分かれて、ガイドの引率の下、現地見学に向かうという形になっています。
 このガイドができる学生を育てようとしています。さっき臼杵市さんのところにもユネスコクラブがあるという御発表がありましたが、本学にもユネスコクラブがあり、今98人が所属しています。この98人に、SDGsを踏まえた奈良ガイドができるように、練習している最中です。
 講義の最後には、東大寺の大仏様の前に行ったときに、ぼんやりしていたらだめですよ。奈良時代の人は、すこしでもよい社会にするために参加、協力していました。今、本当に持続可能な社会づくりが必要な時代なんだけれども、君たちは何をするつもりなのかということを必ず問うようにしています。
 そして、大仏様の前に行くまでに自分がやりたいことを明確にして、心の中で大仏様に宣言するという形をとっております。
 これが、2022年度の4月から11月までの実績です。小学校は少ないですけれども、中学校は16校で1958人、高等学校は10校で658人がまなんでくれています。
 新しい取組といたしましては、奈良ユネスコ協会連盟のユネスコ青年部と本学のユネスコクラブが一緒に様々な活動を展開しております。
 この3月11日にも合同キャンプを実施します。
 これからの展望といたしまして、2025年に大阪関西万博が開催されます。そこのコンセプトはSDGsだと聞いています。奈良だけではなくて、近畿地方各地でこのSDGs学び旅というのができないかなと思っています。2025年に修学旅行に来る学校は必ず万博に来ます。その万博で、自分たちの取組を発表し、他の学校と交流するとか、そういうふうなことができたらなと思っています。
 以上です。どうもありがとうございました。
【井上委員長】  中澤先生、端的におまとめいただきまして、ありがとうございました。
 それでは、続きまして、これからの時代におけるユネスコ活動の推進について、事務局から御説明をお願いいたします。
【白井国際戦略企画官】  それでは、資料の3-2を御覧ください。こちら、冒頭、岡村統括官から御挨拶申し上げましたけれども、昨年11月にこのユネスコ国内委員会の運営小委員会で取りまとめいただいた論点整理になります。簡単に御説明申し上げます。
 まず、1ページの上のところですけれども、新しい時代におけるユネスコの理念と役割という記述がございます。申し上げるまでもなく、ウクライナの問題をはじめとした戦争であったりとか、またコロナの問題であるとか、いろいろな状況が生じてございます。そういった中で、ユネスコはどんな理念、ユネスコの理念である平和や持続可能な社会の構築に、教育・科学・文化を通じて貢献していくことについて再認識するとともに、また、これからの新しい時代におけるユネスコの役割がどういうものなのかについて、検討していく必要があるのではないかということで、論点整理をしていただいてございます。
 1ページの中段以降が主に国内のユネスコ活動をどうするのかというところです。時代に即したユネスコ活動の方向性というふうにありまして、3つ論点を掲げてございます。1つ目が、「①新しい価値、ルールの提案と議論の牽引とともに日本の積極的・効果的な貢献」と書いてございます。
 例えば、ESDに関してですけれども、日本から提案をして、ユネスコの議論について大きくそれをリードするようなこともございました。こうしたことを、これからも積極的、効果的に貢献を行っていく。また、そのためにはどんな分野、どんなことをやるかということについて検討していく必要があるのではないか。
 また、議論の厚さを深めるためにも、次世代国内ユネスコ委員会、今18歳から30歳までの若手の方を次世代ユネスコ国内委員会委員として入っていただきまして、議論をいただいていますけれども、そういった若者の声をどうやって生かしていったらいいのか。
 それから、その後ですけれども、ユネスコの事務局、邦人職員の方であったりとか、いろいろな会議体において、日本人の研究者の先生が御参加されたりというようなこともございます。そういったところにおける日本のプレゼンスの向上について検討していくためにはどうしたらいいのか。
 また、特に若者について、最近の国際会議ですと、若者が参加をして意見を述べるという機会が増えております。ただ、一方で、日本からどんな若者方に参加していただくかについても考えなきゃいけないという点がございます。
 それから「②多様な主体によるグローバル及びローカルなネットワークの重層化等を通じた地域の活性化」という論点でございます。若者も含めてですけれども、多様な主体、年代が関わっていくことで、活動内容を充実させていくということ。それから国内外、国内でも、先ほど臼杵市様、また中澤先生の御説明でございましたけれども、いろいろな主体が関わってきているということがございますけれども、同時に、今、国外も含めて、どういうふうにこれからネットワークの強化を進めていくのかといったことも論点としてございます。
 それから、先ほどの話にもかぶりますけれども、若者の方々が、例えばユネスコでいろいろな経験を積んで、その経験を地域に持って帰るとか、そういったことについても何か検討はできないのかという点もございます。また、ほかにも、例えば企業との連携の仕方、こういったところも1つ論点になるのかなと思っております。
 最後の「③ユネスコ活動に関する広報・普及戦略の強化・発信の支援」という論点です。現在、いろいろなユネスコの活動に関わられている主体をつなぐための場として、ユネスコ未来共創プラットフォーム事業というものを、文部科学省で行ってございます。そこでポータルサイトをつくっていて、いろいろな主体が関わり合える機会を設けておりますけれども、これから、それも活用しながら、より分かりやすいような広報戦略を考えていったらどうか。
 特に若者の方であるとか、あるいは分野、地域年代等に応じたターゲティング、こういったことも含めながら検討して、日本の活動を国内外に効果的にアピールしたらどうかということについて、御提言、論点整理のまとめをいただいているところでございます。
 こちらからは以上でございます。
【井上委員長】  ありがとうございました。それでは、これからは17時25分をめどといたしまして、短い時間ではございますけれども自由に意見交換をいただく時間を設けたいと思っております。御意見、御質問のある方は、挙手ボタンを押していただきますようお願いいたします。議題2、3、4の順で御発言をいただければと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 なお、指名は事務局からお願いいたします。
 それでは、まずは、議題の2、文化・コミュニケーション分野における主なユネスコ活動について、御発言をお願いできればと思います。いかがでございましょうか。どなたかいらっしゃいますでしょうか。
 まずは、それでは、芳賀委員のほうからお願いいたします。
【芳賀委員】  1つだけ、MOWCAPへの申請が日本からはゼロ件でした。これを増やすようにしていただきたいと思います。
 以上です。
【井上委員長】  ありがとうございます。
 引き続きまして、川村委員、お願いいたします。
【川村委員】  「これからの時代におけるユネスコ活動の推進等について」という論点整理の中にも入っているので、少し重複してしまうかもしれません。今後の文化・コミュニケーション分野における活動については、冒頭に岡村国際統括官の方からお話がありましたように、ロシアによるウクライナの侵略と、その結果生じている文化遺産の破壊等という危機的な状況をどう救っていくのかということが現在のユネスコにとっては喫緊の課題であり、そのユネスコを支える日本の貢献が問われていると思います。
 ウクライナの危機の対応が最重要課題というのはユネスコに限らず、国連の機関全てについて言えることではあります。
ユネスコは、本年1月、ウクライナのオデッサ歴史地区を危機遺産に指定し、また日本政府も、50万ドルの対ユネスコ追加支援を決定するなどリーダーシップを発揮しています。
 本年は日本がG7の議長国ということもありますので、文化遺産の保護等で指導力を示していくことが重要だと痛感をしている次第です。
翻ってこの文化・コミュニケーション小委員会としてもウクライナでの文化遺産の破壊状況やこれに対するユネスコの役割と貢献、そして日本政府の協力が目下の最重要課題であるという視点をもって定点観測的に議論をしていただいてはどうかなと思っております。
【井上委員長】  川村委員、貴重な御意見、ありがとうございました。
 それでは、ほかの委員の方々から何か御意見ございますでしょうか。
【八田ユネスコ協力官】  松本委員、挙手されております。
【井上委員長】  では、松本委員、よろしくお願いいたします。
【松本委員】  高崎ユネスコ協会の松本と申します。民間のユネスコ協会の一員として、一昨年の12月からこちらのほうには御厄介になっているんですけれども、地域の民間ユネスコ協会の重要性ということを改めて非常に痛感したということを、ちょっとお話ししたくて手を挙げました。
 昨年11月21、22日に、京王プラザホテルで「世界の記憶」30周年として、東京で第3回ユネスコ「世界の記憶」グローバル・ポリシー・フォーラムが行われまして、私、参加しました。というのは、国内委員では文化・コミュニケーション小委員会委員だけ招待されていたので、せっかくですから、こんな機会はまずないと思って参加させていただきました。
 世界中から美術館館長やら、図書館館長やら、科学者、政治家などが集まって、危機に瀕する記録遺産のよりよい保存に係る国際協力の強化をテーマに、文化財をどのように守るかを考えたんです。だから、ウクライナという紛争ということも関わっていることなんです。
 AIの進歩で日本の大学教授から、古文書でも解読不可能と思われる文字を解読できるまでになり、デジタル化と一般の公開がこれから進むのではないかという発表があり、オンラインで世界からも大変関心を呼び、私もとても興味を持ちました。
 また、別にウルグアイの代表からは、うちはハリケーンもないし、洪水もないし、地震も、火山も、戦争もないし、世界一安全だから、保管するもの、文化財を移動させてはどうかという発言もありました。
 では、災害や紛争の危機からいかにして文化財を守るのか。2021年、ベルギーでは雨による洪水で、250以上の文化財が影響を受けました。雨の影響をこれまで受けたことがなかったので、被害が甚大だったのです。例えば、ヨーロッパでは地下室に物を置くかもしれません。これでは、洪水の際は一発でやられてしまいます。これは、日本の経験が生かせることだと思うのです。
 自国の災害時や紛争時にどう対応したかを、常識だと思われている部分までネットワークで伝え合うといいのではないかと思いました。また、日本では、京都か奈良の美術館館長から、たしか藤原道長の日記が代々災害や戦争時には持って逃げる人が決まっているとのお話がありました。また、我が群馬の上野三碑も第二次世界大戦後、駐留軍のアメリカ兵から守るために、近所の人たちが多胡碑を土に埋めたと言います。地域の民間ユネスコが、地方公共団体と良好な関係があれば、地元で何かができるんじゃないかなという思いを強くしました。
 実は、この文化・コミュニケーション小委員会、民間ユネスコ協会からこのフォーラムに参加する機会を与えてくださったのが、パリ本部勤務の田村謙治さんでした。知り合いになったのは、ランチで日本人がいないテーブルを探して座ったんですけれども、そこで英語の会話から急にフランス語になって、私、全然訳が分からなくなったので、隣にたまたま座った日本人の男性と話をしたんですけれども、それが田村さんでした。
 フランスのパリ本部にいて、このフォーラムの中心となった人物で、つまり自分が民間のユネスコの協会から人を招待したいということで提案されたのだと聞きました。日本というところは地域のつながりが、本当におせっかいなほど強いところなので、実はそれが災害のとき役に立つのではないか、そういうことを田村さんもお感じになってのことだと思います。
 ですから、民間ユネスコ協会が行政や国と手を取り合うことで、多分、いきなり災害が来たときに、一番近い人たちが文化財を守ることができる。特に「世界の記憶」というものは有形ではありませんので。有形というのは、建物とか、教会とか、そういうものではないので、直ちに穴を掘って埋めるということさえできます。ということからも、行政と、それから国からと、また、私たち民間の側からでも中央のこういうフォーラムに参加させていただくことは、とても大事だということを感じた次第です。
 国際的なネットワークと、民間ユネスコ協会を含んだ手の取り合い方、つながり方を考えていただく時期ではないかと思いました。
 以上です。
【井上委員長】  松本委員、ありがとうございました。地域、民間ユネスコ協会の活動の在り方、そして、その重要性についてお示しいただいたわけです。ありがとうございました。
 ほかはいかがでしょうか。もしなければ、時間の関係もございますので、次の議題に移らせていただきますが、よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、次の議題3の臼杵市及び文科省からの説明につきまして、御発言をお願いいたします。
【八田ユネスコ協力官】 佐藤先生、お願いいたします。
【佐藤委員長代理】  ありがとうございます。日本ユネスコ協会の佐藤です。先ほどありました臼杵市の発表のような、今後が期待できる充実した事例の発表があって、大変驚いております。
 それと、民間のユネスコ協会として、壁を1つ取り除けたのかなというふうに考えております。
 まず、環境整備について、大幅な改善をしていただいたと思っております。これは事務局はじめ、本当に御努力いただきましてありがとうございます。文科省のホームページにユネスコ創造都市ネットワークのミッションの日本語版が明示されまして、ユネスコが目指している使命が明快になりました。同じく、制度の解説とか、選考基準にこのミッションの内容が大幅に織り込まれて、今後は各地方都市に経済振興策だけだと誤解されるようなことがなくなるというふうに理解しております。
 続きまして、推進主体の地方都市と、民間ユネスコ協会とのコミュニケーションの問題であります。ユネスコの意義の認識が小さいような都市にあっては、民間ユネスコ協会にとって行政機構というのは、やはり敷居が高いことも現実であります。今回、臼杵市や、前回の旭川市の新規の事例は、国内委員会の事務局の御配慮もあって、盛り上がりを見せていると思います。ぜひ、これを機に大分県ユネスコ協会も、推進団体のメンバーに参加させていただきたいというふうに思います。
 今後は、既存の創造都市や新規の申請都市にも文科省のほうからも御指導いただいて、未来共創プラットフォームなどを通じた成功事例の発信によって、民間ユネスコ協会が推進に参画できるよう期待しております。
 なお、現地の具体策は、現地の創造力と活力を生かせるよう配慮して、現場のニーズを聞いていくことが重要だというふうに考えております。
 どうぞよろしくお願いします。
【井上委員長】  佐藤委員、ありがとうございました。臼杵市の活動を通じて、民間ユネスコ協会の活動の重要性をお示しいただいたわけでございます。
 ほかの方は。
【八田ユネスコ協力官】  順に小浦委員で、その後、蓮生委員、芳賀委員という形でお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。
【小浦委員】  小浦です。よろしいでしょうか。神戸のデザイン都市について、いろいろ神戸市の人ともお話をしていたんですけれども、やはり、今御指摘があったように、地域のユネスコ協会との関係がなかなかうまくとれていないということがわかり、連携の取り組みを始めるとのことでした。
 UCCNの活動を介して海外都市との協働によるプログラムの展開を模索するところではやはりどこか経済政策的なところも強かったとは思うんですが、実際神戸で動いているクリエイティブシティの活動は、子供たちの創造力を広げ社会とのつながりを生み出し、地域の多様な人や場所等の資源をクリエイティブにつないで地域課題に自律的に取り組むというのが非常に大きなKITTOのプログラムでは、成果が出ていると思います。
 そういったことがうまくクリエイティブシティの活動として、今日は臼杵市のお話を聞きましたけれども、情報交流がうまくできると、それぞれの都市がどんなことをして、どんな可能性があるのかというのが広がるんじゃないかなと感じたというのが、1つです。確かにその機会はあるとは聞いておりますけれども、何かまだうまく社会的にも情報交流ができていないような気がします。
 それから、先ほど、これからの世代におけるユネスコ活動の推進等についてというところの中で、多様な主体によるグローバル及びローカルなネットワークの重層化ということが指摘されていて、そういうこととも、このクリエイティブシティネットワークの在り方はすごく関わってくることではないかと思います。
 海外のクリエイティブシティとのネットワークづくりを通じた活動の成果、ほかの海外のクリエイティブシティとのネットワークを強化していくことによって、どのような協力や協働の可能性がこれまで生み出されてきたのかとか、少し教えて頂ければと思いました。
 ローカルとグローバルをつなぐという意味においても、このクリエイティブシティズネットワークの役割は重要なんじゃないかなと感じた次第です。
【井上委員長】  小浦委員、ありがとうございました。創造都市ネットワークの在り方、及び都市間におけるより活発な情報交流の必要性を御指摘くださいました。ありがとうございました。
 続きまして。
【蓮生委員】  現在、阪大におります蓮生と申します。もともとユネスコのパリ本部で10年近く国際公務員として勤務しておりました。どうぞよろしくお願いいたします。
 今日、クリエイティブシティズネットワークに関係しては、ぜひ、3点申し上げたいことがございます。まず1点目として、クリエイティブシティズネットワークのこのプログラムの一般的な認知度を、これからはさらに向上させていく必要があるのではないかと思っております。現在、日本国内では、昨年までの皆さんの取組の成果として、創造都市ネットワーク日本、CCNJというプラットフォームが文化庁の下につくられております。このホームページを見る限りでは、創造都市の普及活動のいわゆる普及推進活動を担うというふうにされておりまして、恐らく創造都市ネットワークの広報活動のプラットフォームとなることが期待されているのではないかと思います。
 ただ、実際の活動をこのホームページで見る限りでは、地方自治体を対象とした広報活動というのがメインとなっているようでございます。さらに多様な主体、NGOだけでなく、国民の方を含めてですけれども、より一般の方を巻き込むような形の多様な主体に対する広報活動を活発化させていくことをしないと、このプログラムの一般的な認知度というものはどうしても上がらないのではないかと懸念しております。
 もちろん、まず初めに足場として、CCNJ、創造都市ネットワークジャパン、日本というものをまず第一歩としてつくられたという、これを整備なさったというこの努力、取組に対しては非常に敬意を表するものですけれども、これを足場として、また次の第一歩、次の第二歩目にぜひ進んでいっていただきたいなというふうに期待するものです。
 次に、第2点目ですが、このように広報的な活動というものも重要ではございますが、一方で、ここぞという自治体には、こちらのほうから何らかの形でアプローチするという姿勢も、これからは必要となっていくのではないかというふうに感じております。これまでは、今まで委員として、この登録活動に何らかの形で選定等、関わらせていただいた者といたしましては、手を挙げた自治体であれば、こちらとしては、特に2件以下であれば、取りあえず精いっぱい登録されるよう、委員会としてはサポートするということが、この委員会の基本的な姿勢であったと思います。
 ただ、それは非常に受け身の姿勢でありまして、これをこのまま続けていいのかという疑問は感じております。と申しますのも、偶然本プログラムに、首長、あるいは自治体の職員の方が国際交流に非常に興味を持ってくださっていて、手を挙げてくださった、いわゆるまちおこしの起爆剤にしたいというインセンティブがあって。というのも、それは非常に好ましいんですけれども、同時に日本を代表するようなものであってほしいとも思います。
 なので、こちら側からのアプローチというものも、今後はある一定の時点では、検討していくべきではないかというふうに考えております。
 次、最後の第3の点ですが、それと関連しまして、現在、UCCN、クリエイティブシティズネットワークには7つ分野がございます。日本では、文学の分野での創造都市ネットワークの加盟がまだございません。文学の分野、日本はもともと古くから、歴史的に見ても非常にその分野の実力があるわけですから、ぜひ、次回の登録においては、文学の分野の登録も何らかの形で後押しできるようなことができればいいなというふうに思っております。
 以上です。
【井上委員長】  蓮生委員、ありがとうございました。とても貴重な論点、3点をいただきました。これらを重要な課題として、この委員会でも考えていくべきだと思っております。
 あと、このほか、芳賀委員と丸尾委員から手が挙がっておりますが、時間的な関係もございます。端的に御意見、よろしくお願いします。
【芳賀委員】  小浦委員の、創造都市ネットワークは国外にも出よ、というご意見に賛成です。具体的には、臼杵市がアジア太平洋の発酵文化を主導してほしいと思います。たんぱく質というのは、特にアジア太平洋地域では腐敗する、もたない、持続性がないです。しかしこれを逆手にとった、おいしい腐敗というのがすなわち発酵であって、これはまさにSDGsを体現しています。
 先ほどの臼杵市の活動はすばらしいので、ぜひ臼杵市が大学とともに、これからのアジア太平洋地域の発酵文化に関わる活動を主導していただきたいと思います。
 以上です。
【井上委員長】  ありがとうございます。貴重な御意見、ありがとうございます。
 それでは、丸尾委員、お願いできますでしょうか。
【丸尾委員】  すみません、一遍挙手したのを、また下ろしていたんです、時間がちょっとないなと思っていて。今日、臼杵さんのほうは事前に私たち協会とも話を十分重ねてくる中で、具体的にお互いのネットワークというか、活動を提案してもらえて、とてもうれしく思っています。
 大分県ユネスコ協会連盟の中心が高校現場、高校なんです。2校あるんですけれども、三重総合と臼杵高校の2つの学校は、露木賞とか、藤山賞、こういったのを取ってきている、非常に伝統があります。ですので、そういった学校との、これから連携がとれるといいと思っております。
 1つ、先ほど佐藤日ユ協会長様がおっしゃったように、推進団体のところの組織表の中に、臼杵さんには申し訳ないですけれども、何か入れていただく形をとっていただくと、またPRになっていいかなと思っていますので、ぜひ御検討いただければありがたいです。
 以上です、すみません。今日はありがとうございました。
【井上委員長】  時間がないところ、すみません、ありがとうございます。
 それで、今までの議題2、そして議題3の意見交換というのはここで打ち切らせていただければと思います。
 この後、本来であれば中澤先生に御発表いただきました内容、あるいは文科省からの御説明に対しての皆さんからの御発言をいただきたいと思っていたところでございますけれども、皆さんの活発な御発言があった関係で、我々が予定している時間よりも少し押してございます。
 それで、途中で議論が途絶えるのもまずいなというふうに思いますので、大変恐縮ではございますけれども、議題4に関しましてはメールでの意見を募りたいと思いますが、事務局、それでよろしゅうございますでしょうか。
 ありがとうございます。皆さん、すみませんが、その旨御了承方、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、ありがとうございました。そして、また、この本議題の御意見につきましては、今後、運営小委員会国内委員会総会にも報告させていただきますので、その旨御了承いただければと思います。
 そして、今日、貴重なお時間を割いていただきまして、御発表いただきました臼杵市の佐藤様、そして首藤様、そして中澤先生に一言ずつ、短い時間でございますけれども、御意見いただければと思います。
 まずは、いかがでしょう、臼杵市さん。
【首藤室長】  今日は報告を聞いていただき、ありがとうございました。いろいろなところを巻き込むことが、まずは大切かなと思っています。そして、その巻き込んだ人たちが自ら活動していくことが大切かと思っていますので、地道ながらいろいろなことをやっていきたいなと思っております。
 それから、丸尾先生、次回協議会の総会でぜひ参画をお願いするかと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
【丸尾委員】  分かりました。ありがとうございます。
【井上委員長】  それでは、中澤先生、一言だけになってしまいますが。
【中澤教授】  皆さん、どうもありがとうございました。本学で学んでいる学生は、多くが学校の教員になります。なので、今の間にESDの大切さみたいなことをしっかり学んでいただいて、全国各地へ散っていきますから、そこでまた活躍してほしいなと思っています。また、どうぞよろしくお願いいたします。
【井上委員長】  ありがとうございます。こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、もう一つ、最後に議題5が残っているのでございますけれども、今申しましたように終了時間がもう間近でございます。ただ、これだけはこの場で言っておきたいというふうに思われる委員の方がいらっしゃれば、御発言をお願いできればと思います。いかがでございましょうか。
 よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、最後に事務局から連絡事項をお願い申し上げます。
【八田ユネスコ協力官】  本日、様々、活発な御議論をいただきまして、ありがとうございました。次回のユネスコ国内委員会の総会について御報告を申し上げます。3月6日の15時から17時で開催予定となりますので、御報告をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
【井上委員長】  以上でよろしいですか。ありがとうございました。
 それでは、これで本日の文化・コミュニケーション小委員会を閉会いたします。本日は皆様、御多忙の折、御出席いただきまして、誠にありがとうございました。引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。

―― 了 ――

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