附属資料6 ユネスコスクールについて(ユネスコスクールナショナルコーディネーター用ガイドより抜粋)

I.メンバーシップ

1.参加資格

ユネスコスクールネットワークのメンバーシップは、すべての国公立または私立の学校および国当局によって承認されている教員研修機関に門戸を開いています。幼児教育、初等教育、中等教育、技術・職業教育または教員研修を行う公式・非公式の機関共に参加資格があります。

2.基準

主なメンバーシップの基準は、以下を通じてユネスコの価値、理想および活動を推進するために学校のリーダーシップおよびコミュニティによって為される自発的な約束です。

a. 革新的で参加型の方法論とアプローチの使用
b. すべての生徒のための安全で、持続可能な、非暴力の、包括的で、効果的な学習環境の提供
c. 国内外の学校との交流

約束のこのような側面は申請過程で評価されます。またメンバーは以下に挙げるメンバーシップの要件を満たすことを約束しなければなりません。

3.要件

メンバーはユネスコの価値と原則を支持し、メンバーシップの地位を示し、維持するために一連の責務を十分に果たさなければなりません。その責務は、ユネスコスクールネットワークの運営・管理の品質を確保し、メンバーが使命と目的を達成してネットワークに貢献することを保証するためにユネスコによって設定された最低基準であり、以下のようなものです。

a. 年間活動計画を予想される成果の説明と共にナショナルコーディネーターに提出する。
b. 与えられたテンプレートを用いて年間レポートをナショナルコーディネーターに提出する。
c. 毎学年度、ユネスコによるグローバルまたは地域のプロジェクト、コンテストまたはキャンペーン、またはナショナルコーディネーターによる関連する国の活動に、少なくとも1回は参加する。
d. OTA上のユネスコスクールネットワーク・カレンダーから選択した国連デーを少なくとも2日、全学校コミュニティの参加を伴って祝う。
e. ナショナルコーディネーターにより指示または提供されたやり方で、学校にユネスコスクールネットワーク・メンバーシップの外部向け表示を掲示する。
f. (PTA、ポスター、学校ウェブサイト等を通じて)学校コミュニティにユネスコスクールネットワーク・メンバーシップについて知らせる。
g. 毎年最低2回、必要に応じてナショナルコーディネーター、他のメンバーまたはパートナーの支援を受けて、OTA上の自分たちの学校の情報を更新する(連絡先データ、学校統計および活動)。

国内の状況に応じて、ナショナルコーディネーターは国際コーディネーターに相談の上、メンバーシップの要件を追加する場合があります。

4.承認プロセス

ユネスコスクールネットワークに加盟したい学校はOTAのオンラインで申請しなければなりません。承認プロセスの詳細は図2および付属資料5(メンバーシップ承認のためのOTAワークフロー)に示しています。オンライン上で申請や手続きを行うのが技術的に困難な場合は例外的に要望に応じて郵便による申請ができるよう、国際コーディネーターが印刷されたフォームをナショナルコーディネーターに提供することが可能です。学校が支払うべき申請料、メンバーシップ料は発生しません。

5.チャレンジ期間

メンバーシップの候補校は、参加意思の表明(図2のステップ1)または申請書をナショナルコーディネーターに提出(ステップ3)した後、少なくとも1年間のチャレンジ期間が推奨されています。ユネスコによる全体的なガイドラインの範囲内で、各国はそれぞれ独自の事前選別およびチャレンジプロセスを考案することができます。

6.承認

メンバーシップは、ナショナルコーディネーターからの推薦に基づいてユネスコのみが許諾および承認を行います(図2のステップ5)。ユネスコはメンバーシップの電子承認書を当該学校およびナショナルコーディネーターに送付します。また、ユネスコは署名入りの承認書の原本をナショナルコーディネーターに送付、ナショナルコーディネーターから新メンバーに渡されます。承認されると、学校はグローバル・ユネスコスクールネットワークの名簿に記載され、ユネスコからOTA使用のためのログインIDとマニュアルを受領します。ユネスコから正式に承認された学校のみがユネスコスクールネットワーク・メンバーと呼ばれます。

 7.期間

メンバーシップには3年から5年の定められた期間があり、その範囲内でナショナルコーディネーターが柔軟に決定します。メンバーシップは必要な条件が満たされれば同期間更新が可能です。その主な検証方法は年間メンバーレポートであり、ナショナルコーディネーターが訪問、あるいはその他のモニタリングや評価方法によってこれを補完することができます。ユネスコも品質確保のために、選択的モニタリングを実施する場合があります。

II.活動及びプロジェクト

1.活動の種類

ユネスコスクールネットワークの活動およびプロジェクトは、国際コーディネーター、ナショナルコーディネーター、ユネスコ現地事務所および機関またはメンバー校自身が策定できます。メンバーは実施したいユネスコスクールネットワークの活動およびプロジェクトを選択できますが、毎年最低1回は国際コーディネーターによる活動、またはナショナルコーディネーターによって提案された関連の国内活動に貢献しなければなりません。一部の特定の国内または国際プロジェクトには選別プロセスがある場合もあります。大半のキャンペーン活動は全メンバー参加可能です。

2.テーマ別重点事項

ユネスコスクールネットワークはその使命と目的に沿って、経時的に様々に変化し得るグローバルおよび国内の目標の達成に貢献します。持続可能な開発目標(SDG)アジェンダに照らして、また特にSDG4-教育2030において、ユネスコスクールネットワークのテーマ別活動分野には以下のようなものがあります。

a. 地球市民および平和と非暴力の文化、
b. 持続可能な開発および持続可能なライフスタイル、および
c. 異文化学習および文化の多様性と文化遺産の尊重

ユネスコ加盟国によって採択された決定を考慮し、国際コーディネーターは事務局の関連ユニットと協力して、特定のテーマについてのグローバルまたは地域のユネスコスクールネットワークプロジェクトを策定します。

3.国際デーの祝賀行事

国際コーディネーターが選んだ国際デーの祝賀行事は、ユネスコの価値と優先事項について教え、学習するのに良い出発点です。メンバーが見学する国際デーを選べるカレンダーはOTA上で入手可能です。必要に応じてユネスコは見学のための特定のリソース、教材および提案を提供します。国際デーの祝賀行事は学校全体が関わるべきで、可能であればさらに広いコミュニティをターゲットにする取り組みとすることが望まれます。
 

お問合せ先

国際統括官付