資料2-3 ユネスコ中期戦略等に係るアンケートへの回答状況の報告

ユネスコ中期戦略(41C/4)、予算(41C/5)に関するアンケートへの回答状況の報告

1.総論について

・ユネスコが担うべきミッション(=教育や文化を通じて国際平和・安定に貢献すること)をしっかりと維持する。その中で、コロナ危機への対応を含む新しい課題にも対応できるよう、時宜に応じた既存のリソースの組み換えを機動的に行う。
・上記のユネスコのミッションを達成するためには、政治的対立が教育や文化の取組に負の影響をもたらした過去の反省にも立って、恣意的な政治性をできる限り排除し、科学的かつ客観性の高い専門家の知見を結集することに注力することが望ましい。

2.各論について

(1)教育
 コロナ危機を経験して学んだのは、こうした危機の影響を受けやすい脆弱な存在である市民や児童に適切な教育や文化を提供するには、提供する側が強くなくてはならないということ。このため、コロナ危機を乗り越え未来を切り拓く力を学習者に育むにも、教育者や文化発信者への能力構築支援が重要。
こうした観点からも、ユネスコがSDG4のリード機関としての役割を着実に果たす中で、「持続可能な社会の創り手」としての能力を育成するESDの継続的な充実を期待。ユネスコスクールなどの基盤を活用し、若者や教員同士の交流を促していく役割も期待。

(2)自然科学・人文社会科学
 事務局長の優先分野でもあるAIについて、「人間中心」の考え方に立脚した勧告策定と実施に期待。ユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)については、「国連海洋科学の10年」をきっかけに、多様なセクターや国連コミュニティ全体を巻き込んだ展開を期待。

(3)文化
 世界遺産や無形文化遺産において、日本が知見を有する遺産の保全・修復をはじめとする協力活動の促進を期待。

(4)コミュニケーション・情報
 世界の記憶については、加盟国の関与を含む制度改善の必要性に言及しつつ、記録物の保護保全という本来の事業の目的が達成されるよう期待。

(5)アフリカ
 昨年8月のTICAD7における議論などとも連携させつつ、特に日本が重視する「人材育成」の充実に期待。

(6)ジェンダー
 理数科教育など、日本が貢献できる分野とのつながりを重視。

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