教委135-1-2 平成29年3月31日公示 新学習指導要領等における持続可能な社会づくりに関連する主な記載(抜粋)

【前文(幼・小・中)】

 これからの学校(幼稚園)には、・・・一人一人の生徒(幼児・児童)が、・・・自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値ある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるようにする・・・ことが求められる。このために必要な教育の在り方を具体化するのが、各学校(幼稚園)において教育の内容等を組織的かつ計画的に組み立てた教育課程である。

【総則(小・中)】

第1 小学校(中学校)教育の基本と教育課程の役割

3 2の(1)から(3)までに掲げる事項の実現を図り、豊かな創造性を備え持続可能な社会の創り手となることが期待される児童に、生きる力を育むことを目指すに当たっては、学校教育全体並びに各教科、道徳科、…総合的な学習の時間及び特別活動…の指導を通して、どのような資質・能力の育成を目指すのかを明確にしながら、教育活動の充実を図るものとする。

【社会(中)】

第2 各分野の目標及び内容

[地理的分野]
B 世界の様々な地域 
  (2)世界の諸地域
  (内容の取扱い)(4)イ(イ) 取り上げる地球的課題については・・・持続可能な社会づくりを考える上で効果的であるという観点から設定すること。

C 日本の様々な地域
  (3)日本の諸地域
  (内容の取扱い)(5)ウ(ウ) 地域の考察に当たっては・・・地域の持続可能な社会づくりを踏まえた視点に留意すること。

  (4)地域の在り方
    イ(ア)地域の在り方を、地域の結び付きや地域の変容、持続可能性などに着目し・・・

[公民的分野]
D 私たちと国際社会の諸課題
  (1)世界平和と人類の福祉の増大:対立と合意、効率と公正、協調、持続可能性などに着目して・・・次の事項を身に付けることができるよう指導する
    ア(ア)世界平和の実現と人類の福祉の増大のためには、国際協調の観点から、国家間の相互の主権の尊重と協力、各国民の相互理解と協力及び国際連合をはじめとする国際機構などの役割が大切であることを理解すること。その際、領土(領海、領空を含む。)、国家主権、国際連合の働きなど基本的な事項について理解すること。
    ア(イ)地球環境、資源・エネルギー、貧困などの課題の解決のために経済的、技術的な協力などが大切であることを理解すること。
 (内容の取扱い)(5)ア(ア) 「国際連合をはじめとする国際機構などの役割」については、国際連合における持続可能な開発のための取組についても触れること。

  (2)よりよい社会を目指して:持続可能な社会を形成することに向けて・・・課題を探究する活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。

【理科(中)】

第2 各分野の目標及び内容

[第1分野]
(7)科学技術と人間
(イ)自然環境の保全と科学技術の利用
 (内容)自然環境の保全と科学技術の利用の在り方について科学的に考察することを通して、持続可能な社会をつくることが重要であることを認識すること。

[第2分野]
(7)自然と人間
(イ)自然環境の保全と科学技術の利用
 (内容)自然環境の保全と科学技術の利用の在り方について科学的に考察することを通して、持続可能な社会をつくることが重要であることを認識すること。

【家庭(小)】

第2 各学年の内容

[第5学年及び第6学年]
A 家族・家庭生活
(1)自分の成長と家族・家庭生活
 ア 自分の成長を自覚し、家庭生活と家族の大切さや家庭生活が家族の協力によって営まれていることに気付くこと。
 (内容の取扱い)(1)ア 日常生活における様々な問題について、家族や地域の人々との協力、健康・快適・安全、持続可能な社会の構築等を視点として考え、解決に向けて工夫することが大切であることに気付かせるようにすること。

C 消費生活・環境
次の(1)及び(2)の項目について、課題をもって、持続可能な社会の構築に向けて身近な消費生活と環境を考え、工夫する活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
  (1)物や金銭の使い方と買物
  (2)環境に配慮した生活

【技術・家庭(中)】

第1 目標

 生活の営みに係る見方・考え方や技術の見方・考え方を働かせ、生活や技術に関する実践的・体験的な活動を通して、よりよい生活の実現や持続可能な社会の構築に向けて、生活を工夫し創造する資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(3)よりよい生活の実現や持続可能な社会の構築に向けて、生活を工夫し創造しようとする実践的な態度を養う。

第2 各分野の目標及び内容

[技術分野]
(目標)技術の見方・考え方を働かせ、ものづくりなどの技術に関する実践的・体験的な活動を通して、技術によってよりよい生活や持続可能な社会を構築する資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(3)よりよい生活の実現や持続可能な社会の構築に向けて、適切かつ誠実に技術を工夫し創造しようとする実践的な態度を養う。

[家庭分野]
A 家族・家庭生活
(1)自分の成長と家族・家庭生活
  ア 自分の成長と家族や家庭生活との関わりが分かり、家族・家庭の基本的な機能について理解するとともに、家族や地域の人々と協力・協働して家庭生活を営む必要があることに気付くこと。
  (内容の取扱い)(2)ア (1)のアについては、・・・家族・家庭や地域における様々な問題について、協力・協働、健康・快適・安全、生活文化の継承、持続可能な社会の構築等を視点として考え、解決に向けて工夫することが大切であることに気付かせるようにすること。

C 消費生活・環境
次の(1)から(3)までの項目について、課題をもって、持続可能な社会の構築に向けて考え、工夫する活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
(1)金銭の管理と購入
(2)消費者の権利と責任
(3)消費生活・環境についての課題と実践

第3 指導計画の作成と内容の取扱い

 1  指導計画の作成に当たっては、次の事項に配慮するものとする。
 (4)各項目及び各項目に示す事項については、相互に有機的な関連を図り、総合的に展開されるよう適切な題材を設定して計画を作成すること。その際、生徒や学校、地域の実態を的確に捉え、指導の効果を高めるようにすること。また、小学校における学習を踏まえるとともに、高等学校における学習を見据え、他教科等との関連を明確にして系統的・発展的に指導ができるようにすること。さらに、持続可能な開発のための教育を推進する視点から他教科等との連携も図ること。

【特別の教科 道徳(小)】

第3 指導計画の作成と内容の取扱い

2 第2の内容の指導に当たっては、次の事項に配慮するものとする。
(6)児童の発達の段階や特性等を考慮し、第2に示す内容との関連を踏まえつつ、情報モラルに関する指導を充実すること。また、児童の発達の段階や特性等を考慮し、例えば、社会の持続可能な発展などの現代的な課題の取扱いにも留意し、身近な社会的課題を自分との関係において考え、それらの解決に寄与しようとする意欲や態度を育てるよう努めること。なお、多様な見方や考え方のできる事柄について、特定の見方や考え方に偏った指導を行うことのないようにすること。

【特別の教科 道徳(中)】
第3 指導計画の作成と内容の取扱い
2 第2の内容の指導に当たっては、次の事項に配慮するものとする。
(6)生徒の発達の段階や特性等を考慮し、第2に示す内容との関連を踏まえつつ、情報モラルに関する指導を充実すること。また、例えば、科学技術の発展と生命倫理との関係や社会の持続可能な発展などの現代的な課題の取扱いにも留意し、身近な社会的課題を自分との関係において考え、その解決に向けて取り組もうとする意欲や態度を育てるよう努めること。なお,多様な見方や考え方のできる事柄について、特定の見方や考え方に偏った指導を行うことのないようにすること。

お問合せ先

国際統括官付