大学における主なESDに関する教育・研究の状況について

1. ESD に関する教育・研究センター

1. 北海道教育大学-ESD 推進センター

・ 平成20年設置決定。
・ センター長含め8名からなるセンター員、研究員、客員研究員で構成。
・ ESDについての調査・研究、持続可能な社会実現を目指す教員や地域活動人材の育成支援、地域と連携したESD活動の推進を目的とする。
・ ESDについての調査研究、研究紀要の発行、ESDや環境教育についての文書等の収集、シンポジウム等の事業を実施。

2. 北海道大学-AUA Model

・ AUA(Alternative University Appraisal)は、ESDに積極的に取り組むアジア-太平洋地域の大学を、従来の大学評価とは異なった観点から評価し、大学によるESD活動をさらに深化そして拡大させるための共同体(Learning Community)を作る取組。
・ 平成21年度から事業実施し、ESDに取り組む大学が自己評価を行うためのモデル(AUA Model)を作成。

3. 岩手大学-「π字型」環境人材育成プログラム

・ 平成18~20年度は、文部科学省現代GP採択事業として「学びの銀河」プロジェクトを実施した。
・ 平成21~23年度は、環境省「環境人材育成のための大学教育プログラム開発」採択事業として「ISO14001と産学官民連携を活用した「π字型」環境人材育成プログラム」を実施した。
・ 平成24年度から大学独自プログラムとして実施している。

4. 筑波大学-国際農学ESD関連プログラム

・ 「食料・環境・生物資源利用の分野で国際的に活躍できる人材の育成」を目指す活動。 昭和54年から継続してきたUNESCO APEID 事業の経験を踏まえて、 平成20年度からAg-ESD(国際農学ESD)として新たに展開。
・ 大学間交流締結校との大学院生・若手研究者のトレーニング・プログラムの実施、大学院科目に『農学ESDインターンシップ』の開設、アフガニスタンの復興支援の協力等の事業を実施。

5. 奈良教育大学-持続発展・文化遺産教育研究センター

・ 平成23年度設立。人権・市民性教育、文化遺産教育及び文化多様性教育に関わる理論的、実践的又は学際的研究を行うとともに、その研究成果を応用し、持続発展・文化遺産教育のテーマのもと、高度の教育実践力を有する教員及び広義の教育者の養成に寄与すること及び留学生の支援並びに国際交流協定大学等との交流・連携の推進を目的とする。
・世界遺産学習やESDに関する公開講座、研究フォーラム等を開催している。

6. 岡山大学-ESDユネスコチェアと人材養成コース

・ 平成19 年に「ユネスコチェア:持続可能な開発のための研究と教育」の認定を受け高等教育機関としての立場から地域のESD活動に対する専門的助言や環境分野での国際連携を行っている。
・ 平成20年度には、文部科学省組織的な大学院教育改革推進プログラムが採択され、大学院環境学研究科にESDを基盤とする人材養成コースを設置した。

7. 愛媛大学-アジア・アフリカ交流センター

・ 平成21年度設立。センターの活動の一つの柱としてESDの国際展開とESDを通じた国際連携を促進。
・ アジア・アフリカ地域の高等教育と連携しながら、ESDカリキュラムの開発、ESDの促進に貢献する教育研究スタッフの能力開発を推進。

8. 北九州市立大学

・ 副専攻「環境ESDプログラム」を実施。
・ 平成24年度「大学間連携共同教育推進事業」の一環として九州歯科大学、九州共立大学、九州女子大学、西日本工業大学、九州国際大学、産業医科大学、西南女学院大学と共同で「まちなかESDセンター」を設立し、地域再生のための拠点とする。
・ 地域再生の核となる大学づくりを推進するため、北九州環境未来都市における地域(社会・産業・行政)と大学が連携した取組。

9. 立教大学-ESD研究所

・ 平成19~23年度はESD研究センター、平成24年度からESD研究所に改組。
・ ESD教育システムの具体的研究と教育企画および教育者の人材養成システムを研究開発するとともに、国内外のネットワークや産公学連携を強化しながらESDの実践研究を行い、ESD を実質的に機能させる「人づくり」及び「地域づくり」の創出を達成して、社会の発展に寄与することを目的としている。
・ ESD に関する調査および研究、ESD 教育プログラム及びESD 指導者養成プログラムの開発・実践等に取り組んでいる。

10. 中部大学-国際ESDセンター

・ 平成21年設立。平成19年に認定された中部ESD拠点の幹事機関として、中部大学でのESD活動を本格的に始動させた。
・ ESD 学生、研究、地域、国際連携に関した活動に取り組んでいる。

11. 同志社大学-ユネスコチェア

・ 平成24年に「ユネスコチェア:紛争後社会における持続可能な人間の安全保障と人材育成」の認定を受けた。
・ パートナー機関との共催で、国際セミナー・シンポジウムの開催等を通じて、紛争後社会における平和構築に貢献するための人材を育成する。

 (出典:各大学のホームページ、機関紙等)

2. ESD関連事業の実施

1. 東京海洋大学-江戸前ESD協議会

・ 東京湾の持続的利用のための仕組み作りの基盤構築を目的に、平成18年発足。
・ 東京湾に関わる教職員と学生有志によるつながりをもって、サイエンスカフェ、海洋環境教育プログラム、ワークショップ等を開催。

2. 金沢大学-ESD入門コース

・ 平成20年度からESD入門コース「地球環境と持続可能な社会づくり」を開始し、また、ESD関連科目を強化する等、大学における環境教育・ESDの体系化・可視化に取り組んでいる。
・ 平成23年度からは「環境・ESDリテラシー」に関する特別プログラムを開設し、修了者には学長による認定証を授与。
・ 平成23年度からは、日中韓等の大学間交流を通じた高度専門職業人育成事業として「環境・エコ技術特別コ―ス」を創設。英語のみで修了可能な大学院博士前期課程「環境・ESD英語コース」を試行的に開始。
・ 石川県に20存在する高等教育機関のESDに関する連携を強化するため、環境・ESDに関する共通教材作りを進めており、ICTを活用し授業を共有。

3. 神戸大学-ESDコース

・ 文部科学省現代GPプロジェクトとして平成20年度から開始、平成21年度終了。
・ 発達科学部、文学部、経済学部、農学部、国際文化学部、工学部の6学部に所属する学生が履修対象であり、修了には14単位以上を習得しなければならない。
・ 各学部がアクション・リサーチ等を共通の手法としながら各学部間及び学内外の組織と連携して、持続可能な社会作りに資する人材を養成することを目的とする。

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