日本ユネスコ国内委員会 第157回教育小委員会 議事録

1. 日時

令和8年2月13日(金曜日)15時00分~17時00分

2. 場所

オンライン開催

3. 出席者

(委員)
伊藤委員、井上委員、井本委員、小山田委員、北村委員、木下委員、貞広委員、末吉委員、杉村委員、髙橋委員、成田委員
 
(事務局)
北山事務総長(文部科学省国際統括官)、岩佐副事務総長(同省国際統括官付国際交渉分析官)、小林事務局次長(同省国際統括官付国際戦略企画官)、生田目事務総長補佐(同省国際統括官付国際統括官補佐)、その他関係官

4. 議事

【北村委員長】  こんにちは。本日は御多忙のところお集まりいただき、ありがとうございます。
 定刻になりましたので、事務局は定足数の確認等の事務連絡をお願いいたします。
【生田目国際統括官補佐】  本日は出席の委員が現在8名でございます。委員の過半数で、定足数を満たしております。
 また、本日は報道及び一般からの傍聴を受け付けており、報道関係者からは、NHK、TBSテレビ、読売新聞から取材申込みがございましたので、お知らせいたします。
 取材及び傍聴の皆様は、カメラをオフ、マイクをミュートのままにして傍聴をお願いいたします。カメラ及びマイクがオンになっている方がいらっしゃいました場合は、事務局側の操作でオフにする、もしくは御退出いただくことがありますので、あらかじめ御了承ください。
 御出席の委員におかれましては、カメラをオンにしていただきまして、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。また、御発言いただく際には、お名前を名のってから御発言いただきますようお願いいたします。
【北村委員長】  ありがとうございます。
 それでは、ただいまより第157回教育小委員会を開催いたします。
 本日の議事進行を担当いたします教育小委員会委員長の北村でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日の議事については、全て公開とさせていただきます。御発言は議事録としてホームページ等で公開されますので、御承知おきください。
 また、議事に先立ちまして、前回会議以降、委員の御異動がございましたので、事務局から御報告をお願いします。
【生田目国際統括官補佐】  参考資料1、小委員会委員の名簿を御覧ください。
 昨年12月1日付で、新たに国内委員として就任いただきました4名の方を御紹介いたします。
 井上勝之委員、御都合の関係で15時半頃に御出席予定でございます。
 木下さおり委員、貞広斎子委員、杉村美紀委員でございます。それでは、新たに着任された皆様からお一言ずつ、1分程度で御挨拶をお願いいたします。まず、木下委員からお願いできますでしょうか。
【木下委員】  よろしくお願いします。岐阜県ユネスコ協会の木下さおりと申します。本職は小学校教諭です。私は、高校のときから民間ユネスコ運動に関わっていまして、その後、教員になるという道に進むことになりました。現在も、協会員として、全国の青年たちとの関わりを広げるための青年評議員の活動もしています。
 今回、国内委員という貴重な機会をいただきましたので、この教育小委員会では、これまでの民間ユネスコと連携しながら教育現場で活動してきた実践とか、ユネスコスクールや防災教育、SDGsの教育に関する内容等の現在、そういう内容についての視点からお話しさせていただけたらと思っております。
 至らぬところも多いとはございますが、よろしくお願いいたします。
【生田目国際統括官補佐】  ありがとうございました。
 続きまして、貞広委員、お願いいたします。
【貞広委員】  千葉大学の貞広と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 私は、教育行政学、とりわけ教育政策の資源配分に関わる研究をしております。委員長の北村先生や、後でお話しされる杉村先生とは研究上の交流も持たせていただいているところでございます。公共政策の中でも、資源配分と申し上げたとおり、学校が格差を拡大する場ではなく、むしろ格差を縮小し、社会的公正を実現する場となるにはどのような政策や資源配分が必要かということを研究しておりますので、ユネスコの理念とかなり軌を一にするところでございます。
 どちらかというと勉強させていただく立場かと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
【生田目国際統括官補佐】  ありがとうございました。
 続きまして、杉村委員、どうぞよろしくお願いいたします。
【杉村委員】  皆様、こんにちは。上智大学で現在、学長職を務めております、教育学科の教員の杉村美紀と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 私は、専門が比較教育学、国際教育学で、今、直前に御発言になられました貞広先生、あるいは委員長の北村先生に日頃、学会でも大変お世話になっております。また、日本ユネスコ国内委員会では、以前に教育小委員会で大変お世話になりまして、今回、また御縁あって仲間に入れていただきましたことを大変光栄に思っております。
 ユネスコとは、74年勧告の改訂作業のときに、改定案づくりのところで、国際専門家委員として関わらせていただき、私にとっては大変貴重な機会になりました。また、現在、上智大学はユネスコチェアであり、「人間の尊厳、平和、そしてサステナビリティーのための教育」チェアということで、大学の立場から、この委員会でいろいろ皆様にお教えいただければすごくありがたく思っています。
 また、昨年12月には、ユネスコスクールの全国大会を本学で開催させていただき、国内委員会の皆様、そして、文部科学省の皆様や関係のユネスコの各団体の皆さんのお世話になりまして、重ねてお礼申し上げます。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
【生田目国際統括官補佐】  ありがとうございました。
 それでは、会議に先立ちまして、国際統括官の北山より御挨拶させていただきます。
【北山国際統括官】  国際統括官の北山でございます。委員の皆様におかれましては、お忙しい中に、今年度2回目の教育小委員会に御参加いただきましてありがとうございます。
 今回の教育小委員会は、議題の設定や議事進行をこれまでのものから見直しました。見直しの基本的な考え方は3点あります。まず、ユネスコでの議論と国内での議論をつなげるということ。次に、事務局として、自分たちが進めていきたいことをできるだけ具体的に御提案差し上げること。最後に、委員の皆様にそれぞれの専門性を活かしたインプットをいただくとともに、御協力いただけることを考えていただけるようにするということでございます。見直しに当たり、事務方には相当の負担をかけましたけれども、きちんとやり切ってくれています。
 日本のユネスコ加盟75周年である今年ですけれども、国内のユネスコ活動を横につなぐとともに、その意義を広く発信し、活動の更なる活性化を図りたいと思っています。そして、そのことこそが、不安定な国際秩序の中に新しく就任したエルアナーニー事務局長の下でのユネスコを支えることになると考えております。委員の皆様の御協力をよろしくお願い申し上げます。
【北村委員長】  北山統括官、どうもありがとうございました。
 また、委員の皆様、これまでも非常に活発な議論をしてきていただきましたが、今回、新たに委員に御就任いただきました4名の委員の皆様も、是非それぞれの専門性、今、北山統括官がおっしゃったように、皆様の御経験、御知見を大いにこの委員会での議論に生かしていただければと願っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 また、先ほどからちょっと話が出ていますが、以前からお世話になっている先生方も新たに加わっていただいて、とても心強いなと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、本日の会議の配付資料につきまして、事務局から御説明お願いいたします。
【生田目国際統括官補佐】  本日の配付資料の確認でございます。配付資料として、資料1から6まで、参考資料が1から4までございます。もし、何か足りない等ございましたら、チャット機能等で事務局のほうまで御連絡いただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【北村委員長】  ありがとうございました。
 それでは、議事に移らせていただきます。
 
<議題1.ユネスコにおける最近の教育分野の動向と今後の取組>
議題1、ユネスコにおける最近の教育分野の動向と今後の取組につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。
【生田目国際統括官補佐】  まず、資料1に沿いまして、ユネスコにおける最近の教育分野の動向と今後の取組について御説明いたします。
 まず、第222回ユネスコ執行委員会の概要の報告でございます。
 ユネスコ執行委員会は、2025年10月にパリのユネスコ本部で開催されました。教育関係の主な議題は、SDG4教育2030の進捗に関する報告でして、こちら、毎回の執行委員会で定例的に報告が行われているものでございます。日本からは、日本の信託基金を通じて様々な支援をしてきていること、及び今後具体的な支援策を紹介しました。
 また、(2)ですが、ユース及び成人の識字戦略の評価について、こちら5年間の識字戦略が終了しまして、また次の5年間延長するという決議が採択されました。我が国からは、日本政府として、SDG4達成に向けた包括的支援を行っていくということを表明するとともに、日本ユネスコ協会連盟が、東南アジア各国で取り組む「世界寺子屋運動」を紹介し、こうした民間の取組を広く認識して、正当に評価していただきたいこと、また、これらはユネスコの識字教育を補完・強化する重要な貢献であるといった旨の発言をいたしました。
 続きまして、第43回ユネスコ総会の結果概要報告でございます。
 ユネスコ総会は2年に1回、全ての加盟国が参加して開催されているもので、2025年10月にウズベキスタンのサマルカンドで開催されました。期間中には、ハーリド・エルアナーニー元エジプト観光・考古大臣が新事務局長に就任しました。また、アメリカの脱退表明後初めての総会となる重要な会議でした。
 我が国からは、増子文部科学事務次官、北山国際統括官、また、加納ユネスコ特命全権大使が政府代表として出席いたしました。増子事務次官による一般政府演説では、まず、ユネスコ創設80周年、日本の加盟75周年という節目に当たり、ユネスコに対して改革の進展を期待したいということ、それから、日本としては、ESDの推進等を今まで強力に推進・支援してきた観点から、平和構築、加盟国間の相互理解の深化に引き続き貢献していきたい旨の意思表明を行いました。
 また、主な、教育関係の議論に関する概要でございます。
 まず、(1)でございますが、ユネスコ事業の予算案の検討が行われました。こちら、ユネスコの総額の予算は決定されましたが、教育局への予算の割当てがまだ決定しないということで、予算の計画自体を次回の執行委員会に移譲することが決まってございます。また、我が国からは、引き続きESDに貢献していく旨、それから世界的な教員不足への問題意識というものに関し、日本としても処遇改善、学校運営体制の充実、働き方改革を一体的に推進していることを紹介させていただきました。
 また、(2)としまして、ILO/ユネスコ教員の地位に関する勧告及びユネスコ高等教育教員の地位に関する勧告の改訂がこの総会で決定されまして、次の総会、2027年に改訂した勧告を採択する事が決まりました。
 この教員の地位に関する勧告、2つの勧告について、改訂のスケジュールは表にお示ししているとおりでございます。最初に専門家グループにより草案の文言の検討が行われまして、2027年の夏から秋にかけて、政府間会議で最終的な議論がされて、採択・決定されます。そして、2027年の秋に開催される総会に報告・採択されることになっております。
 続きまして、ユネスコ/日本ESD賞の授賞式の御報告でございます。
 こちら、2年に1度実施しているものでございますが、2025年の実施サイクルにおきましては、ベナン、ブラジル、パナマの3団体が受賞し、昨年11月20日にパリのユネスコ本部で授賞式が開催されました。今回は世界から120件の応募がございまして、2016年と並んで過去最多の応募件数でした。受賞式には、日比谷潤子日本ユネスコ国内委員会会長に御参加いただきまして、受賞団体の皆様に賞金5万ドルを授与いたしました。
 また、過去のESD賞の受賞団体を世界地図に落とし込み記載しております。オレンジ色のところが今年の受賞団体になります。
 続きまして、我が国からユネスコに対して拠出し、教育分野で推進している事業の概要です。
 まず、一つ目が、ESD for 2030の推進事業ということで、ESDを世界的に推進する事業を行っています。また、2つ目は、2023年ユネスコ教育勧告ガイドブックの作成事業を実施しております。こちらは、対象者別にガイドブックを作成することで、6月頃に完成予定です。また、次がアジア太平洋地域のSDG4推進事業としまして、こちらもSDG4の包括的な推進ということで貢献をしております。そして、先ほど御紹介いたしましたユネスコ/日本ESD賞の実施につきましても、我が国の拠出金で実施しております。
 以上が事務局からの御説明になります。
【北村委員長】  ありがとうございました。
 それでは、ただいまの事務局からの御報告について、御意見、御質問がある方は挙手ボタンでお知らせください。
 幾つか大事なことがありましたけれども、ILO/ユネスコ教員の地位に関する勧告も、是非日本からもしっかりとインプットしていただけるといいかなというふうに思います。各国の事情がきちんと反映されることが大事かなと思います。
 ほか、いかがでしょうか。
 杉村委員、お願いいたします。
【杉村委員】  最初に発言をお許しいただいて恐縮でございます。
 ESDについては、引き続き日本がESD賞を含めて非常に積極的に貢献いただいており、本当にすばらしいことと思い感謝申し上げたいと思います。
 ユネスコはESDのロードマップというのを2020年に作っておりますが、その時のユネスコの会議に行かせていただいた時も、日本のESD賞は非常に評価が高く、こうした推進が世界のESDの動きを引っ張っていくということを感じました。SDGsも、2030を目標年に、そろそろその後のことが今議論になっているかと思いますが、そうした中で、世界の情勢も大きく動く中で日本のポジショニングと、それから日本のこれまでの貢献を生かした力強い支援が進められれば、本当にすばらしいことと思います。
 すみません、最初に発言させていただきました。ありがとうございます。
【北村委員長】  杉村委員、ありがとうございます。本当におっしゃっていただいたとおりだと思います。
 ESD賞、事務局でも随分工夫をしてくださって、民間から少しファンドレイズされて、ある種の広報戦略の一環としてパーティーを開いたりとか、ここに関わっていらっしゃる方々の認知度が非常に高くて、今、御指摘いただいたようにbeyond SDGsに向けて、ESDをしっかりとどう位置づけていくか、ユネスコの中で議論する上でも、日本のプレゼンスもしっかり出しながら議論に更に参加していく、その一環になっているのではないかなと思いますので、御指摘のように、是非これからもしっかりと貢献していければと思っております。ありがとうございます。
 ほかの委員、いかがでしょうか。
 井本委員、お願いします。
【井本委員】  1点質問と、あと1点、委員の皆さんに御紹介をと思ったんですけども、1点質問は、今のユネスコ執行委員会の御報告に関して、SDG4への取組というのが毎回報告されますということで出ていましたけれども、ユネスコを通してのSDG4への取組というのは当然、日本はやっているわけですが、それだけではなくて、日本はODAを使ってSDG4に貢献する事業というのをすごくたくさんやっていて、そういうODAでやっているようなことと、ユネスコでの活動というのを、日本政府としてパッケージで見せて、うまくアピールしていく必要があると思います。また、教育分野というのは、ODAの中でも比較的予算が削られやすい分野なので、SDG4に対する日本政府のコミットメントとして、ODAにおいても教育分野を重視していくということを、日本政府全体としてコーディネートして、うまくアピールしていくことが重要ではないかなと考えています。そういったことを文部科学省さんのほうでどういうふうにアピールしていらっしゃるのかというのを参考までに伺えたらと思います。
 もう一つ御紹介したいのは、新しく事務局長になられましたハーリド・エルアナーニー事務局長ですけれども、エジプトで観光・考古大臣をされていて、実は日本がODAでエジプトを非常に強力に支援している、大エジプト博物館というプロジェクトがありまして、昨年の秋に開館したのですけども、こちらのエジプト側のトップとして、もう長年にわたり日本と協力をしてきて、大変日本のこともよく御存じです。我々も一緒にプロジェクトを様々な困難を乗り越えてやってきた人ですので、ユネスコにおいても、非常にいい環境を日本と作って協力していける、新しいいい事務局長じゃないかなというふうに期待しておりますということを委員の皆さんにも御紹介させていただきます。
 以上です。
【北村委員長】  どうもありがとうございます。エルアナーニー新事務局について、貴重な情報、ありがとうございます。是非よい連携が日本としても取れていくといいですよね。
 SDG4への日本の貢献について、事務局のほうから御説明お願いできますか。
【生田目国際統括官補佐】  失礼いたします。
 様々な形でSDG4の推進に取り組んでいることについては、確かに執行委員会等で、日本の取組を包括的に御紹介することをこれからもう少し意識して発信していきたいと思いました。貴重な御意見をいただきましてありがとうございます。
【北村委員長】  どうもありがとうございます。井本委員、よろしいですか。
 是非、先ほどの御説明の中では、識字のように、なかなかほかの国は手が回らなくて、一番難しいところに日本はしっかり支援しているというのはとてもよいアピールだと思うのですが、同時に、SDG4の一丁目一番地みたいなところにもしっかり、特にODAを通して、先ほど井本委員が御指摘のように、日本はかなり貢献していますので、是非そのアピールをしていただければなと思います。ありがとうございます。
 ほか、いかがでしょうか。
 もし何か質問や意見があれば、後ほどでも結構ですので、議題は次に進めさせていただきます。
 
<議題2.国内のユネスコ関連教育事業の動向と今後の取組>
 それでは、議題2、国内のユネスコ関連教育事業の動向と今後の取組に移ります。
 こちらも事務局から御説明をお願いいたします。
【小林国際戦略企画官】  それでは、資料2に基づきまして、国内のユネスコ関連教育事業の動向と、事務局として検討しております、今後の取組方策案について御説明いたします。
 まず、今年度、文部科学省が実施した取組について御報告をいたします。
 1点目は、ユネスコスクール全国大会の開催です。先ほど杉村委員からも御紹介をいただきましたとおり、昨年12月6日、上智大学において「ユネスコスクールの目指す教育と学び――2023年ユネスコ教育勧告から考える――」をテーマに、全国大会を開催いたしました。参加者は、加盟校の教職員を含む教育関係者399名でした。基調講演では、2022年にユネスコの教育勧告の改訂に関する国際委員として、改訂原案の作成に携わっていただいた杉村委員に御登壇いただきまして、教員や生徒を交えたパネルディスカッションでは、勧告の精神が日々の学びとどうつながっているかについて議論が活発に交わされました。午後には、全国10校によるポスターセッションと教育勧告、国際交流、AIとESDなど、5つのテーマに分かれた分科会を実施いたしました。
 2点目です。ESDやユネスコ教育勧告の国内普及に向けた取組を推進しております。ユネスコ未来共創プラットフォーム事業の一環として、ここにあるとおり、2つの事業を実施しました。
 一つ目は、聖心女子大学に委託させていただいての教材開発になります。ユネスコ教育勧告の普及を目的に、カード型教材やリーフレットを作成しまして、全国大会の分科会でも活用されました。来年度は、教員研修動画やシンポジウムの開催も予定されています。
 2つ目は、岡山大学へ委託する形で、気候変動教育の教員研修プログラムのモデル開発を実施しております。アジア太平洋13か国の教員養成機関と連携しまして、研修プログラムを開発・実施したり、ガイドの作成や国内のユネスコスクールへの普及を進めてまいります。
 3点目は、ユネスコスクール地方セミナーの開催です。ユネスコスクールの理念や活動への理解を深めること及びネットワークを強化することを目的に、福岡教育大学、岡山大学、東北大学に御協力をいただきまして、3か所で開催をいたしました。各回とも、JICA様や各地のジオパーク推進協議会様などの団体と連携をしまして、実践事例の共有や交流を行いました。
 4点目は、ユネスコ関連資源の可視化と活用になります。スライドに表示しておりますのが、日本のユネスコ加盟75周年を記念して作成いたしました、国内のユネスコ登録事業が一目で分かる記念ポスターでございます。今後、このポスターを全国の自治体やユネスコ活動関連団体、その他関係の皆様に配布を予定しておりまして、また、電子データを特設サイトからもダウンロードいただいて、印刷、活用が可能となっております。また、各地域の学校においても、地域学習や探究活動などに御活用いただきたいと考えております。
 以上が、今年度実施した主な取組、進捗でございます。
 続きまして、これらの取組を踏まえた上で、今後の方策(案)について、事務局として2点御提案しております。
 1点目は、ユネスコ関連資源を生かした学びの促進になります。地域にあるユネスコ関連資源を全国の学校で教育活動に取り入れて、持続可能な社会づくりに貢献できるように、今後、各自治体や団体が既に作成している教材や好事例などをポータルサイトに集約して、教育関係の皆様が活用しやすい形で提供していくことを検討しております。
 2点目は、ユネスコの取組の国内展開です。ESDや教育勧告などの最新動向を分かりやすく国内に還元していくことが極めて重要です。このため、ユネスコ/日本ESD賞の受賞校が、例えば日本の学校と連携して学びを深めたり、また、2023年ユネスコ教育勧告に関する教材をウェブサイトで公開したり、さらには、教員研修動画の作成やシンポジウムの開催などの取組を進めてまいります。
 以上が、今年度の主な取組と今後の方策(案)でございます。ユネスコの理念を生かした教育の推進に向けて、委員の皆様、関係の皆様と連携して、引き続き取り組んでいければと考えております。この後、委員や有識者の皆様からの御発表を踏まえながら、方策(案)について、更に深めるための御意見・アドバイスをいただけましたら幸いです。
 以上でございます。
【北村委員長】  ありがとうございます。
 非常に活発な取組が国内でもいろいろ展開されておりますが、そうした中でも、積極的な取組をされている方々の具体的な事例を是非委員の皆様にも知っていただければと思いまして、本日4名の方から事例発表をしていただきたいと思っております。今の事務局からの御説明を含めて、全ての発表の後にまとめて質疑応答の時間を設けさせていただきますので、大変恐縮ですが、御質問や御意見をメモしておいていただいて、後ほどまとめて皆様の御意見、御質問をいただきたいと思いますので、御理解をお願いいたします。
 それでは、最初に、企業との連携による学校の支援事例ということで、日本ユネスコ協会連盟教育支援部部長代行、仁藤様から御発表お願いできればと思います。
【仁藤部長代行】  ありがとうございます。日本ユネスコ協会連盟教育支援部の仁藤と申します。
 これより、企業と連携をしました、学校の教員を対象とした当連盟の事業、アクサユネスコ協会減災教育プログラムを紹介したいと思います。
 まずは、本プログラムの立ち上げの経緯についてお話をしたいと思います。
 2011年に起こりました東日本大震災に当たり、私ども日本ユネスコ協会連盟は、被災地への教育支援活動といたしまして、主に被災したお子さんたちへの奨学金給付事業を実施してまいりました。その支援活動を続ける中で、当時から御支援いただいていたアクサ生命保険株式会社様より、奨学金以外の支援もできないかとお話を頂戴いたしまして、防災・減災の専門家の方々に相談をいたしました。その中で、この大震災の経験や教訓を今後、全国で起こり得る自然災害に備えるために、東北の方々だけではなく、日本全国の人々につなげていくことも大事であると。そして、いざというときに、自他の命を守る減災教育の重要性が高まっていくという観点から、2014年より本プログラムを開始することになりました。
 右の表にまとめてございますが、東日本大震災以降、これだけの激甚災害が実際に起こっております。従来の避難訓練や机上の学習ではない、実効性のある減災教育が必要となっております。
 本プログラムの狙いでございます。学校での減災教育を改善・発展させ、災害時に地域の拠点となる学校の減災力向上を目指す。これは子供たちが自然災害について主体的に学び、考え、行動する力を育成し、さらに、学校と地域が連携をして、減災教育を通じて持続可能な社会の実現を目指すということとしています。
 続いて、本プログラムの体制についてでございます。まず、スライドの左、このプログラムの構築には、東日本大震災当時、被災地である宮城県気仙沼市の学校現場と教育行政で実際に復興に御尽力された及川幸彦氏、現在は奈良教育大学の先生でございますけれども、及川先生にプログラムコーディネーターとして指揮を執っていただいております。そして、研修協力として、被災地の教育委員会や被災地の学校、そして、防災・減災のNPOや専門家の方々に御協力を頂戴しております。運営資金はアクサ生命様から協力いただき、プログラムの運営事務局を私ども日本ユネスコ協会連盟が担っているといった連携の下、実施をしております。
 続いてプログラムの内容でございます。まず、防災教育に意欲的に取り組む学校に対しまして、活動資金として10万円の助成金を支給しております。そして、助成校の先生方への研修会を実施しています。研修先は、宮城県気仙沼市――気仙沼市は、東日本大震災の経験を基に、先進的な防災教育を展開されており、また、被災地で一番早く学校を再開した市でもございます。被災地である気仙沼にて2泊3日、被災地の現状視察や教育現場の訪問、防災の授業を視察したりディスカッションを行いながら、気仙沼市の取組から防災・減災を学ぶことを目的としております。そして、助成校の活動報告会、また、一般の方向けに減災フォーラムも開催しております。
 以上の3つがセットとなったプログラムです。今年も日本各地から31校の助成校が参加いたしました。31校への助成金と気仙沼市への教育研修会の旅費、そして東京で実施をした活動報告会及びフォーラムに関する費用は、全てアクサ生命様より御支援いただいております。
 ここからは、助成校の取組について、小学校と中学校から1校ずつ御紹介いたします。
 まず、北海道の豊浦小学校の取組でございます。こちらは、テーマを「命の安心・安全」とした火山噴火における減災教育、こちらは4年生を対象とした取組でございます。近隣の有珠火山の噴火について、子供たちが理解をし、噴火という災害時に安全な行動を取れるよう、有珠山の地域住民の一人として減災の意識を高めることを狙いとしています。
 実践内容は、まず、子供たちに有珠火山に関するアンケートを取りまして課題を設定、課題解決に向け、地域の専門家や体験によって有珠山の理解を深め、身を守るための地域の取組について学びました。まずは専門家の方からこの有珠山について学ぶ、そして、地元の有珠山火山マイスター、下段の青いシャツを着た男性がそうなのですけれども、火山マイスターから、これまでの噴火の記録を学ぶ、そして右上にございますが、役場の防災担当部局からは、町のハザードマップや屋外スピーカーからの避難案内について説明を受けたり、避難した際にすぐに組み立てられる段ボールベッド作りなどを体験したり、そして有珠山ロープウェイに乗りまして、乗り場に設置してある避難シェルターや地震観測装置などについて知るといった校外学習を行いました。肌で感じた学びの後は、次はアウトプットということで、学んだ内容を、全校児童はもちろん保護者ですとか地域住民へ報告、また、有珠山近くの洞爺湖ですとか昭和新山を訪れている観光客にもPRを行いました。そして、同じ年度の助成校であります神奈川県の学校とオンラインで活動報告を行ったりしました。
 取組の成果としましては、噴火への対策だけではなく、火山から生まれた恵み、地域の財産を守るために、自分たちにできることを考え、減災の意識だけではなく、自分たちの住む地域を理解することにもつながりました。
 続いて2つ目の事例でございます。こちらは中学校といたしまして、新潟県の内野中学校です。「誰もが幸せになれる未来社会の創り方」をテーマといたしまして、外部機関とも連携し、専門的知見を活用しながら探究活動を行いました。防災・減災教育は、知識の習得で終わりがちですが、内野中学校では、生徒が防災を自分事として捉えることを目標にしております。課題を生徒自ら設定し、探究し、発表する力を育てることを大事にし、3年間継続的に学んでおります。教員だけでは限界がございますので、専門機関との連携を必須とし、課題設定段階から外部と協働し、定期的なミーティングを行うという体制を整えました。そして、防災・減災を多角的に捉えるために、以下、4つの分野を設定しております。
 国際理解の分野では、新潟大学の留学生と連携をいたしまして、防災に関するインタビューを実施し、異文化理解だけではなく、英語力も同時に育つということでございます。そして下の段、ものづくりの分野では、新潟大学工学部や企業と連携をいたしまして、耐震性が強い家を造るための施策ですとか実験を実施しながら探究を進めました。
 続いては、まちづくりです。地元行政、商業施設、防災士への取材を行い、情報を集め、どういったまちづくりがよいかアイデアを出し合いました。能登半島地震の被災地でのフィールドワークも行っていました。そして、下段、4つ目が動物ということで、水族館や動物保護団体と連携をいたしまして、災害時の動物保護や生態系への影響など、命の視点から防災を考えました。防災は、人間だけの問題ではない、そう気づくことで視野が大きく広がりました。
 では最後に、これまでの実績でございます。2014年から毎年実施してまいりましたアクサユネスコ協会減災教育プログラム、今年度まで助成校数は307校、そして、参加した教員は395名、そして、助成校での活動に参加をしました児童や生徒、地域住民は、延べ10万人以上となります。今後も日本全国の学校にこの減災教育プログラムを届けてまいりたいと思っております。
 私からの報告は以上でございます。ありがとうございました。
【北村委員長】  仁藤様、どうもありがとうございました。企業との連携によるとても優れた学校への支援事例だなというふうにお伺いしておりました。ありがとうございました。
 それでは、続きまして、ユネスコスクールにおける世界遺産学習に関する事例ということで、奈良教育大学附属中学校、有馬教頭から御発表お願いいたします。
 有馬先生、お願いいたします。
【有馬教頭】  こんにちは。奈良教育大学附属中学校で教頭をしております有馬と申します。本日は発表の機会をいただきまして、ありがとうございました。画面共有をさせていただきます。
 「古都奈良の文化財」を活用した探究型地域フィールドワークというタイトルで発表させていただきます。
 本校は奈良県、世界文化遺産、古都奈良の文化財の近くにあります。古都奈良の文化財とは、東大寺、興福寺、春日大社、春日山原始林、元興寺、薬師寺、唐招提寺、平城宮跡の古代の日本の文化を支える8つの建造物と、中国や朝鮮半島との交流を経て発展した8世紀の日本文化を伝える類いまれな景観と信仰の継続が評価された世界遺産となっております。奈良県の北部に位置しておりまして、本校と非常に近い立地にございます。
 附属中学校から5キロ圏内に、東大寺、春日山原始林などが存在しておりますので、世界遺産に囲まれた地域に本校が立地しているというところがお分かりいただけるかなと思います。こちらのほうは、本校のグラウンドからドローンを飛ばして、風景を録画したものです。南側に奈良盆地がざっと見えるかなと思います。左側を少しずつ回転していきますと、この山々が見えているところが春日山原始林になります。ちょうど芝生の斜面が見えてきますけども、こちらのほうが若草山、山焼きをするところです。その下に東大寺がございます。見えている山々が、春日山原始林ということで、本校は少し高台にあるのですが、このような景色が見えるような環境にあるということで御理解いただけたらと思います。世界遺産学習をするにはもう最高のロケーションかと思われます。
 本校には、1968年から伝統的な教育目標がございまして、そちらのほうにESDの理念を入れて、ESDと探究学習を2つ柱にしながら進めております。特に近年は、ウェルビーイングとESDという形で教育研究を行いまして、今年はウェルビーイングと、オーセンティックな学びということをキーワードに研究を進めているところです。
 こちらが、本校の総合的な学習の年間計画になっております。3年間で探究を学んでいくというようなカリキュラムをつくらせていただいております。世界遺産学習を行う上で、1年生の最初の頃に、ちょっと特徴的な授業を入れさせていただいておりますので紹介をさせていただきます。
 こちらのほうは、ランドスケープ講座という名前で呼んでおります。世界遺産を訪れたり寺社を訪れても、ある程度の知識を持ってないと、ただ古いものを見ただけに終わってしまったり、子供たちが見過ごすということが起こり得ますので、地元奈良がなぜ愛されるのかとか、魅力がどこにあるのか、それを写真とか景色からどのように知ることができるだろうかということで、奈良県立大学の井原縁先生にお願いしまして、ランドスケープ講座を開かせていただいています。奈良のたくさんの写真の中から、自分の気に入った奈良を選ばせて、ディスカッションをしてもらっています。子供たちなりの奈良らしさというものを見つけることが可能になっています。これは子供たちにもやってもらっているのですけども、奈良公園の特徴を調べてもらっています。奈良公園の特徴といいますと、ディアラインということで、鹿が食べるラインのところは草が生えていなかったり、芝生がきれいに刈り込まれてしまったり、鹿が食べたおかげで芝がきれいになっているというところです。奈良らしい景色というのがだんだんと子供たちも分かってくるような学習になっています。先日はちょうど雪も降りまして、このような景色になっておりました。
 本校のもう一つ特徴的な学びで、1・2年生合同奈良めぐりを紹介させていただきます。こちらは、1、2年生の教員が2人ペアになりまして、探究的な学習コースを考えています。コーディネーター役1名が調整をしながら、7つのコースを運営しております。これが2023年度のコースです。今7年目ぐらいに、なるのですけども、毎年半分ぐらいは新しいコースを作っています。
 一つ、Aコースを紹介させていただきます。Aコースは、「奈良と伎楽」というテーマでコースを作っております。伎楽というのはなかなかなじみがないかなと思うのですけど、奈良に伝わっている無言劇です。このような仮面をつけて舞を踊る。雅楽というのは音楽が流れるようなものです。これに対する事前学習を生徒たちは行っています。このときは、藤森神社の方に来ていただいたり、天理大学の方から教えていただいたり、実際に伎楽面を作ったりということをさせていただいております。事前学習で学んだことをもって、当日の学習に臨んでいます。当日は、春日大社と奈良県立美術館を訪れました。これは、子供たちが作っているスライドを見ていただいているのですけども、県立美術館では、奈良仮面芸能というのをやっておりましたので、非常にいい学習ができたかなと思いますし、春日大社では、舞楽というものがだんだんと継承者がいなくなっている問題について学ぶことができました。子供たちは実際にそういうことを経験することによって、奈良の文化もずっと続いていくものではないということを知ったかなと思っています。
 2025年のコースも、アップデートしたコースと新しく作ったコースが半分ぐらいということになっております。一つ、コース紹介させていただきます。春日山原始林コースです。
 春日山原始林を使ったコースというのは、結構何度もさせていただいているのですけども、この年は、二酸化炭素をどれだけ固定しているかということを中心に学習を進めていただきました。当日の風景がこのようになっております。春日山原始林に存在する木を調べさせてもらって、どれほど二酸化炭素を固定しているかということを理科的、数学的な見地で計算をして学んでいくというコースでした。
 時間のほうが来ましたので、ちょっと飛ばさせてもらいます。
 ここ7年間でやってきたコースをざっと書かせていただきまして、赤字が、世界遺産に関わるコースかなと思っています。必ずしも世界遺産という縛りではございませんので、そうではないコースもありますけども、世界遺産に関連するコースがやはり地域的に多くなっていることが分かるかと思っております。
 時間の関係で飛ばさせてもらいます。
 文部科学省の方のほうから、どういったサポートがあったかということを報告してほしいと言われました。3年間ユネスコスクールSDGsアシストプロジェクトを受けましたので、かなり助けていただくことができましたし、他校との交流もさせていただくことができました。
 
 大切にしているのは本物から学ぶということ、自分で学ぶリアルな課題と子供たちが出会うことを大切にしています。そして、やはり自分が当事者として知るということが大事だと思っています。あとは、先生方の力量アップということも欠かせないと思っておりますので、先生方のサポートをさせていただいております。
 すみません、ちょっと延長してしまって、以上にします。ありがとうございました。
【北村委員長】  ありがとうございます。とても興味深い、地域の資源をとてもよく活用された実践だなと思いながら拝聴させていただきました。ありがとうございます。お時間を十分に確保できず申し訳ございません。ありがとうございました。
 次に、糸魚川ジオパーク大使でもいらっしゃる伊藤委員から、ジオパークと教育について御発表をお願いいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
【伊藤委員】  よろしくお願いいたします。伊藤聡子と申します。今日は途中参加になりまして、慌ただしくて大変申し訳ありません。
 私のほうからは、糸魚川ユネスコ世界ジオパーク、それを生かした学習の推進と人づくりということでお話をさせていただきたいと思います。お願いします。
 まず、ユネスコ世界ジオパークとはどういうものなのかといいますと、世界遺産と大きく違うのは、世界遺産は、世界でここだけのものに対して保護をしていく、そして開発を禁止するというものですけれども、世界ジオパークは、価値のある大地の遺産、そして文化、伝統に基づくものをしっかりと保護しながら活用もしていこうというもので、教育科学の普及、地域振興などを目的に、持続可能な開発のみ可能となっております。つまり、大地と自然、人々とのつながりを学んで、地球を丸ごと楽しむ場所であるということです。
 糸魚川は、2009年に日本で初めて世界ジオパークに認定されまして、2018年に再認定され、セカンドステージということで現在は、防災・教育、そして保護・保全、地域振興という3本柱で、人材育成と持続可能なまちづくりを主に重点に置いて頑張っているところです。
 ジオパーク学習については、0歳から18歳までの子供の一貫教育方針ということで、地域を巻き込み、家庭も巻き込みながら体験学習、そして、リサーチなどを通して、糸魚川というこの地域への愛着の高まり、そしてグローバルな視点、そして課題を解決して、持続可能なまちづくりを実現していこうということで、まさにESDの実践の場となっております。
 そもそも糸魚川ジオパークとはどういう価値のあるものなのかということですけれども、日本列島の成り立ちに大変深く関わっておりまして、そもそも日本列島は、最初はアジア大陸の一部でした。そこが地殻変動によって離れまして、そして、3番目、バキッと中間で折れたところに、海底火山とか、それから砂などが堆積したことによって現在の日本列島の形になっているのですが、北アメリカプレートとユーラシアプレートのちょうど境目が糸魚川―静岡構造線ということになっているんです。
 この境目が露出している、プレートの境目を見ることができるのは、世界で糸魚川だけということです。御覧いただいて分かるとおり、地質が全く違っておりまして、実際に今、プレートがぶつかっているという状況も体感することができます。そして、ヒスイの産地として有名で、国内唯一ヒスイが出るところなのですけれども、これもふだんは地球の奥深くにあるので、とても地上に上ってくるものではないのですが、地殻変動があるからこそここでヒスイが取れると。そして、明星山という、ちょっと白い山で、ロッククライミングの名所なのですが、これは石灰石で、フォッサマグナができたときに海底から隆起したものなのですが、頂上付近からは、アンモナイトなど海の化石なども出てきて、ここが実は海の底だったということも体感できます。ここの頂上付近で取れる盆栽の真柏というのは大変趣深いということで、高値で取引されるものでもあります。そして、右側の砂岩・泥岩互層という、線になっていますけれども、この線があるところが巨大海底地震の跡ということで、何回もこういうものを繰り返しているということが実際に目で見える、こういうサイトが幾つも糸魚川にはあるということです。
 地域の中で点在している資源というのが、実は線でつながるということを見ることができます。例えば、今のヒスイですけれども、実は昭和になるまで存在することが確認できなかったのです。ところが、実際に昭和になって発見されて、その後に長者ヶ原遺跡という地域の遺跡があるのですが、そこにヒスイを加工した加工場みたいなものが発見されまして、古代から、縄文時代からヒスイを地域資源として加工して、そして、これを強みにしていたのだということが分かります。もうちょっと時代が後になると、古事記の中に、地元の奴奈川姫という姫を大国主命が出雲から嫁にもらいに来たという伝説があったりするんですけれども、これも、当時出雲と実際に交易があり、実際に出雲大社本殿裏の遺跡から糸魚川のヒスイの勾玉が出土していたことを考えると、古代の権力者の象徴として欲しがったヒスイの価値というものも垣間見ることができるということです。
 それからもう一つ、非常に魚の種類が豊富でおいしいところであるのですけれども、これも地殻変動によって一気に隆起しているので、海岸から数十メートル行っただけで、ものすごく深く海が落ちるんです。ドロップオフになる。そうすると、深海魚も取れるし、浅瀬で取れるおいしいお魚もあるし、ちょうど海流もぶつかるので、北海道の毛ガニも取れれば、九州のクエも取れるという、非常に豊かな漁場になっています。そして、こういう海産物とか海の塩などを街道沿いで内陸に運んでいたのですけれども、その街道というのも、断層を活用した塩の道というのができておりまして、これは、上杉謙信が武田信玄と戦っているときに、まさにこの道を通って敵に塩を送るということをしたと。これがことわざにも残っているということは非常に感慨深いなというところでもあります。
 そして、一気に海岸からせり上がる、ぶつかって山になっているところですので、昔は通るのに大変な難所だったのです。海岸沿いを親子で歩いていると子供が波にさらわれるというので、親知らずという、こういう地名がついているのですが、これがあったために、東西の文化の行き来がなかなか難しかった。だから、ここを境にして文化の分かれ目になっているというところがあるのです。例えばお雑煮の餅も、西は丸だけれども東は角とか、ポリタンクの色も、赤と青で違うとか、それから電気の周波数も、60キロヘルツ、50キロヘルツで違うと。もういろいろ探せば、たくさんの東西の文化の差というのがここで生まれています。地球の動きによって人間の活動が制限され、そして文化が生まれたという、こういう例でもあります。
 続いてお願いします。ジオパークの教育の効果ということでは、今言ったように、「なぜ?」というものが身近にたくさんあるのです。例えばここは真ん丸のナスが育つところなのですけど、なぜ真ん丸にナスが育つのだろうとか、なぜヒスイはここしか取れないのだろう、そして、酒蔵も5つあるのですけど、全部味が違う。温泉もすぐ見えるところにあるのに、全部泉質が違うとか、非常に特徴的なのです。それは何が原因なのだろうか、仮説を立ててみる、そして観察をしてみる、模型なんかを使いながら因果関係を探って説明していく。つまり、探究学習とかSTEM教育の基礎がこれによって培われるということになります。
 そして、多面的なものの見方というのも育てることができる。例えば、断層もあるし地震もあったり、地滑りが起きやすいところですので、本当に災害も多いし、火山活動などもあります。でもこれがあることで、例えば地すべりは地面が段状に滑ってくるので、それを利用して段々畑、棚田ができて、非常においしいお米が取れたりとか、湧き水なんかをもたらしてくれるので、おいしいワサビとか日本酒ができたりとか、そして地滑りで土壌をかき混ぜてくれて、そして、水はけと保湿の両立ができるので、ナスは普通は縦方向にしか水分が行かなくて長くなるのですが、ここは両方に水分が行くので真ん丸になるとか、そういうことが科学的に分析されるのです。温泉の恵みがあるのも活火山のおかげ。つまり危険も恵みも隣り合わせにあることによって、それをうまく折り合いをつけながら、感謝しながら今まで生きてきた歴史があるということを学ぶことができるということです。
 そして、防災リテラシーの向上にも取り組むことができます。2016年に、皆様も糸魚川の大火が御記憶にあるかと思うのですけれども、これもプレートとプレートのぶつかり合いで山が急激に高くなっているところの、その谷間を強い風が吹き下ろすという、そういう風が吹くときがあるんです。そのときにたまたま火事が発生してしまったことで、町中が焼けてしまったということがあります。ですので、自然の制御というのはできないのですけれども、理解をして、この地域はどういう地域なんだということを理解して備えることができると。そして、技術や知恵でしっかりと折り合いがつけられる。ただただ恐怖におののくだけではなくて、しっかりと冷静な判断で防災力を身につけることができるということです。
 そして、今、御説明したようなことはもっともっとたくさんあるのですけれども、副読本などもオリジナルで作っていて、そして給食なども、地元のジオパークの恵みをしっかりと頂くというようなことで食育もしっかりしています。
 毎年11月頃、それぞれの学校で行われたジオパークの学習交流会というのがありまして、日頃の学習の成果を発表します。そうすると、違う地域のジオパークの様子というのを知ることができて、学びにもつながるということで、私が参加したときには、先ほどの丸ナスをどうやってプロデュースしてほかの地域に売っていくかみたいなことも話し合われていて、これはすごくいいなというふうに思いながら見ております。
 グローバルな視野も育成できております。香港ジオパークとの連携・交流もできていまして、2025年でトータル13回交流が図られています。
 韓国のハンタンガンジオパークとも交流をしておりますし、台湾のジオパークとも交流をしているということで、糸魚川のヒスイが台湾黄金博物館で展示されたというようなこともあって、なかなか東京にいてもこれだけの世界と交流するというのは難しいと思うのですけれども、ジオパークのおかげでこういう人たちと交流ができるというのは一つ誇りにつながっていると思います。
 ジオパークを活用した教育活動の効果ということですが、今申し上げたように、地域に対する愛着、誇りというものを生み出します。自分たちの身近にある普通のもの、風景に対して、これはこういう意味があるのだ、そしてこんな見方ができるのだということで、見え方が全く変わってくる。そして、大地と寄り添って生きてきた、その先人たちの知恵に対しても尊敬の気持ちが生まれます。その中で、世代間を超えた地域愛が育まれていきます。交流にもつながっていきます。おじいちゃんおばあちゃんからお話を聞く、すると子供が興味を持って聞いてくれることで、大人もまた興味を持って、自分たちの地域に誇りが生まれて、地域全体で糸魚川の地域資源について語れるようになると。そうすると、観光の在り方も変わってきます。光は刺激とか消費というのに重きが置かれる部分もあるのですけれども、そうではなくて、ともに学んで理解して共感していくと。課題を解決するために取り組んできたことに対しての尊敬も生まれる。こういう中で、ファンがついて、そして交流人口が増加してくると、IターンとかUターンとか、人も増えていく、そして持続可能な地域につながっていくということになるかと思います。
 実際に郷土愛と地域の魅力というアンケートを取ってみますと、中学生が非常に上がってきているのも、ジオパーク教育のおかげだというふうに思います。糸魚川に住み続けたいですかという問いに対しても上がってきているというところがあります。
 地域に対する関心ということでも、全国平均に比べて、地域の行事に参加するとか、自然の中で遊び、自然を観察してきたとか、それから地域をよくするために何かしてみたいと思うと答えている割合が糸魚川は多くなっています。ジオパークという地域資源があることによって、それが非常に大きなESDにつながっているという例につながるかなと思いますので、是非皆さんも、教育、観光ということでこちらのほうに来ていただければいいなと思っております。
 以上です。ありがとうございました。
【北村委員長】  伊藤委員、どうもありがとうございます。非常に魅力的な取組ですし、以前のこの委員会の議論でも、総会でも、ジオパークをより積極的に活用するという議論がありましたけど、まさにすばらしい事例をいただき、ありがとうございました。
【伊藤委員】  ありがとうございます。
【北村委員長】  伊藤委員、ありがとうございました。
 それでは、最後になりますが、中央教育審議会の副会長も務めていらっしゃる貞広委員から、学習指導要領改訂に関する議論の動向や、2023年ユネスコ教育勧告やESDの理念の反映状況について、御発表をお願いいたします。
 貞広委員、どうぞよろしくお願いいたします。
【貞広委員】  こちらこそよろしくお願いいたします。
 私、本日7分でというふうに承っておりますので、少しスライドもはしょりながらお話をさせていただきます。
 改めまして、千葉大学の貞広と申します。目下、中央教育審議会におきまして、次期学習指導要領改訂に向けた議論がなされております。私は、その改訂を議論している部会、教育課程企画特別部会の部会長を拝命しております。そこで本日は、それら関係部会等での議論も紹介しながら、ユネスコが推進しているESD、2023年ユネスコ教育勧告との関係について意見を述べさせていただきます。
 御報告の前に、まず、日本の子供たちの現在地につきまして、本日は数値で表現される学力という点に限定して確認をさせていただきます。
 現行の学習指導要領では、主体的・対話的で深い学びによる授業改善を求めていますけれども、国内の学習状況調査からは、主体的・対話的で深い学びに取り組んだと考える児童生徒ほど、各教科の正答率や挑戦心、自己有用感、幸福感が高く、自分で学び方を工夫していること、さらに、家庭の状況、いわゆる家庭の社会経済的背景が低い児童生徒でも、こうした主体的・対話的で深い学びに取り組んだ子供たちは、家庭の状況が高い、社会的経済的背景が高い子供たちで取り組めていない児童生徒よりも各教科の正答率が高いということも示されています。日本の先生方の授業改善は、子供の学びを着実に下支えしてくださっているということが分かります。
 国際学力調査を見ましても、皆様、御案内のことかと思いますけれども、我が国の15歳時点での学力は、長期トレンドを見ますと変動もあるのですけれども、例えば直近の調査の結果を見ましても、調査が実施された3分野全てで、学力到達度はトップレベルであると、水準が非常に高いということが言えます。
 更に注目するべきは、ちょっと小さくて見にくくて申し訳ないのですけれども、格差の問題、到達度のばらつき、これがすごく小さいということです。残念ながら、社会経済的な家庭の背景が高いほど得点が高いという傾向は、日本もOECDの平均も各国状況も同じではあるのですけれども、日本は、こうした家庭の経済的社会的文化的背景による得点差が小さい国の一つとして評価をされています。名指しするのも恐縮なのですけれども、シンガポールなども、やはり数学の水準得点などはすごく高いのですけれども、こうした家庭の社会経済的文化的背景による格差が大きい傾向があります。日本のように、水準が高く格差が小さいという組合せは国際的にも珍しく、社会的な公正を実現している国の一つであると言えると思います。
 次、お願いします。こちらのスライドは、まさに委員の皆様には釈迦に説法でございますけれども、教育に関する勧告の概要をまとめていただいている資料でございます。赤囲みにしました、ローマ数字4のところに指導原則が掲げられております。先ほど自己紹介のところで、私、教育政策の研究者ですというふうに申し上げました。特に学校教育はこちらの指導原則に書かれているような教育を実現し、社会的公正に資するにはどのような制度や資源配分が望ましいかという研究しておりますので、これらの原則には私自身深く賛同するところでございます。目下の学習指導要領の改訂議論におきましても、こうした原則の考え方は強く意識されると考えています。
 こちらが今、議論されているものの模式図のようなものです。子供たちの確かな資質・能力の育成に資する主体的・対話的で深い学びを今以上に着実に実装するということ、上の1です。子供たちの多様性を包摂し、こうした在り方を持続可能にする観点から枠組みを検討しています。多様性の包摂ということがここまで明確に示されたのは、恐らく学習指導要領の改訂の歴史の中でも初めてだと思います。これらの一体的な推進によって、生涯にわたって主体的に学び続ける学習者を育成し、多様な他者と協働しながら、自らの人生をかじ取りすることができる民主的で持続可能な社会の創り手を育むことが大きな方向性とされています。
 少し具体的にお示ししたのがこちらの図でございます。各教科と特別活動、道徳の学びと、左側にあります総合的、探究的な学びを往還させつつ、発達段階に応じて深い学びを実現していく全体のデザインということで議論をしているところでございます。
 さらに、多様な子供の学びをより包摂していくということで、1階、2階と書いてある、まず1階の部分を見ていただきますと、これは通常学級での教育課程に調整授業時数を設定するというものです。各学校が目の前の子供を対象として、より工夫ができるように、各学校の裁量の空間を広げる仕掛けです。具体的には、調整授業時数というのが真ん中辺りに設定されていますけれども、標準時間、年間授業時数の1,015時間のおおむね1割程度以上想定して、既存教科に上乗せしたり、新教科を創設したり、子供たちの学習や先生方の研修に使えるような裁量的な時間等に振り分けることができる制度として検討されているものでございます。とりわけ既存教科の創出においては、先ほど来、御報告をいただいているような探究的な学びと往還しつつ、教育に関する勧告の指導原則を直接的に反映したカリキュラムの開発も期待されるところです。
 同時に2階というところを御覧いただきますと、全ての子供の包摂点を高め、学びの質を担保する観点から、不登校児童生徒や特定分野に特異な才能のある児童生徒を対象とした特別なカリキュラムの導入も想定され、包括的かつ公正な質の高い教育を意識した議論がされているところでございます。
 これらの議論から、教育勧告の指導原則との関係性を見ると、原則の要素につきましては、学習指導要領の基本的な考え方や方向性にちりばめられています。今後は更に各教科にちりばめられていくということでありますけれども、両方がかなり軌を一にした思想で作り上げられているということが見てとれるかと思います。とりわけ包摂性、社会的公正の実現、主体的学習者の育成という点からは、学校の機能を今後更に強化する議論がなされているという点は注目していただいて良いと思っているところでございます。
 以上でございます。
【北村委員長】  どうもありがとうございます。非常に限られた時間ではありましたが、今の御議論のポイントを非常に分かりやすく御説明いただきました。また、特にユネスコ教育勧告とかなり方向性を一にしているということで、我々としても非常に参考になる御説明をしていただいたかと思います。ありがとうございました。
 本日、4名の方から御発表いただきました。御質問に移る前に、今回新たに委員に着任された井上委員が今、入室されていますので、申し訳ありません、自己紹介をお願いできますでしょうか。
【井上委員】  よろしくお願いいたします。
 御紹介いただきました公文教育研究会の井上と申します。初めまして、よろしくお願いいたします。
 多分公文としてこういう場に参画させていただくのも初めてだというふうに思っております。公文というのは、どこかで皆さんもお聞き及びのことが多いかと思うのですけれども、世界で、自学自習を通じて、基礎学力と、それから自分で学ぶ力というものを提供する公文式教育法というものを愚直に68年間、普及し続けておりまして、今現在、60か国を超える国で350万を超える方々に公文式学習法で学んでいただいております。最近の10年間ぐらいは、特に官民連携というところもかなり進んでおりまして、様々な国で、その国の政府の方々と一緒にプロジェクトをさせていただいたり、あるいは北村先生とも御一緒ですけども、文部科学省さんのEDU-Port、こちらの施策にも積極的に関わらせていただいたりしております。私自身も、バングラデシュとかネパールとかモンゴルとか、様々な国の政府の方々と一緒にお仕事をさせていただいておりまして、そういった御縁から、今回もこの場に参画をさせていただいたかなと思っております。
 民間企業ではありますけれども、いろんな国の教育インフラというところには貢献できているというふうに感じておりますし、もっと皆さんと協力できると感じておりますので、是非これからよろしくお願いできればと思います。よろしくお願いします。
 以上です。
【北村委員長】  どうもありがとうございます。非常に幅広い御経験と御知見をお持ちですので、是非この委員会でも御教示いただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
 それでは、今から25分弱ぐらいですか、少し時間がございます。ここから質疑応答に入りたいと思います。
 まず、4名の方から御発表いただきましたので、まず4名の方の御発表について、御質問があればそれを賜った上で、その後、4名の方の発表も踏まえて、先ほどの事務局提案に対して御意見がある方はお伺いしたいと思います。まず、4名の方の御発表について何か御質問があれば、是非お願いいたします。あるいはコメントでも結構ですが、いかがでしょうか。
 もし、特に質問がなければ、もう全体討議ということで、先ほどの4名の方の御発表も含めて、事務局のほうで御説明いただいたユネスコ関連資源やユネスコにおける取組を国内の教育で生かしていくための方策(案)に対して、御意見等いただければと思います。いかがでしょうか。全体として少し議論もできればと思いますので、御意見がおありの方は是非挙手ボタンでお知らせください。
 成田委員、お願いいたします。
【成田委員】  ありがとうございます。成田和憲でございます。
 全体の話ということで、今回のユネスコ加盟75周年の特設サイトですとかポスター、非常にすばらしく、日本地図上で国内のユネスコ登録事業が分かりやすく掲載されていて、視覚的にも大変見やすく、ユネスコ活動の広がりと多様性が一目で分かるすばらしい構成だと思いました。
 その上で1点、可能であれば、地域ユネスコ協会、全国267協会の掲載も御検討いただければと思っております。より一層、意義深いものになるのではないかなというふうに考えています。私自身渋谷ユネスコ協会というところで活動しておりまして、日々、地域での活動をしており、ユネスコの普及に取り組んでおります。また、渋谷区のユネスコスクールを訪問したり、校内発表に参加させていただいたりということで、地域の学校と連携しながらしておる、こういったつながりが、ユネスコの理念を実践する土台であって、草間の平和活動につながるということを考えております。登録事業だけではなくて、それを支える地域のユネスコ協会の存在も含めたユネスコ全体の一体感ということで、可視化されればいいのではないかなと考えておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
 ありがとうございます。
【北村委員長】  貴重な御意見、ありがとうございます。どのような組織が関わっているかを可視化していく、とても大切なことだと思います。これは事務局のほうで検討していければと思いますので。貴重な御意見、ありがとうございます。
 では続きまして、杉村委員、願いいたします。
【杉村委員】  2度目の発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。先ほど御報告いただきましたユネスコスクール全国大会については、昨年12月に本学で開催させていただきましたので、改めてお礼申し上げます。
 特に皆様に共有させていただきたいのは、今回のユネスコスクール全国大会のトピックは、「ユネスコスクールの目指す教育と学び」ということで、「2023年ユネスコ教育勧告から考える」という大きなテーマでしたけども、それこそ、先ほど申し上げたとおり、文部科学省の皆様はもちろん、大会を支えてくださったユネスコ・アジア文化センター(ACCU)の皆様や、それから今も御発表がありました各地域のユネスコ協会や日本ユネスコ協会連盟の方々、そして学校の先生方、さらにすばらしかったのは、生徒さんがたくさん参加してくださって、実践等も共有してくださいました。私も参加させていただいたのですが、パネルディスカッションは、まさに勧告を単に理念として捉えるのではなくて、どのようにして現場で支えていくかということを皆さんで議論できたことがとても印象深く、お礼申し上げます。
 その意味では、今日も先ほど御紹介のあった、聖心女子大学の永田先生たちが作っていらっしゃるユネスコ教育勧告を学ぶカード型教材の「わたしたちがつくる平和・人権・持続可能な開発」のように、そうした具体的な教材作りもとてもよかったかなと思います。国際理解教育学会の先生方も大変活躍されて、大会を盛り上げてくださいました。ありがとうございました。
 それから、2つ目は、先ほど聞かせていただいた4つの実践ですが、本当に日本らしいすばらしい実践ばかりだと思いました。ジオパーク、エコパークはもちろんですし、古都奈良の文化財を生かしたもの、防災・減災など、ESDが単に環境学習だけではなく、ここには平和構築とか多文化共生なんかも入ってきますけれども、そうした日本らしい実践が蓄積されていることに改めて感銘を受けました。
 もう一点だけ、これはコメントですが、是非今後、こうしたすばらしい実践を、国内だけではなくて海外にも発信することを心がけていけるといいのではないかと強く思います。海外との交流においては、英語、あるいは英語以外の外国語を使って発信することが必要になってまいりますけれども、そういったときに、ユネスコスクールとつながりのある大学ネットワークASPUnivNetなどをうまく活用して、世界のESD活動をしていらっしゃる学校ともつながることができればと思いました。そのときに、さきほど貞広先生が発表してくださいましたように、日本の学習指導要領で、今、深い学びというのを強調されていますけども、学習者の中心に合う主体的なESD活動ということを強く発信できればと思いましたので、コメントをさせていただきます。ありがとうございます。
【北村委員長】  どうも貴重な御意見ありがとうございます。今、最後に御指摘いただいた、日本らしい実践を海外に発信するというのは非常に大事なことだと思いますし、言及くださったASPUnivNetもそうですし、あるいは先ほど井上委員がちょっと言及してくださった文部科学省が行っているEDU-Portなどもそうですが、様々な事業などを通して、是非海外に発信していただきたいですし、これはやはり最初に国際統括官がおっしゃっていたユネスコでの議論と国内の議論をしっかりとつなげるという意味では、どちらかが特別なわけではなくて、お互いに外の議論をしっかり中にも持ってくる、また、日本での議論も外にしっかり発信していくということが大事だと思いますし、聖心女子大学の永田先生たちがやられているような取組なども、国際的にもっと発信する価値があるものもたくさん国内にありますし、先ほどの事例も本当にすばらしいものでしたし、その辺り、しっかりと国内委員会としても検討していきたいなと思います。
 本当にありがとうございます。貴重な御意見ありがとうございます。
 小山田委員、お願いいたします。
【小山田委員】  御説明ありがとうございました。特に4つの事例は、主体的に様々なことをお考えになって推進されているということで、国内だけではなくて海外にも広めていくのも良いと思いました。
 その上で少し感じましたことを率直に幾つか申し上げたいと思います。先ほどの貞広先生の資料の6ページ目、これは文科省・外務省がユネスコの教育勧告をまとめたものですが、これをもう1度映し出していただけませんでしょうか。ありがとうございます。
 2023年に50年ぶりにユネスコが教育勧告を改めて出したということで、これは今の、まさにウクライナとかガザとか、あるいはトランプ現象とか、そういうものに通じる、かなり踏み込んだ教育勧告だと私は思っています。しっかりした内容で、ここにその主な項目が書かれていますけど、今回まさに指導原則のところで、14項目を皆さんどうやってしっかり推進していくのか、どう自分事としてやっていくのか等を含めて、教育勧告を広く普及させていくことが、まさに事務局のお考えだと思うのですけど、一方で、この勧告全体を見ますと、特にこの目的とすることは何かとか、勧告の及ぶ範囲はどうかとか、更に、指導原則の下には行動分野というのがありまして、これは、やはり勧告を実践する枠組みをしっかり作りましょうというのが、この教育勧告のポイントだと私は思います。したがって、各当事者が、民間も含めていろいろ自発的にやることは大事なのですが、本当にこれを実践するためには、教育政策や教育制度のあり方や、先ほどお話がありました学習要領、あるいは先生への研修とか支援のあり方、そういうものをどのように見直していくかという視点が私は大事だと思うのです。
 先ほど、指導要領の改訂と軌を一にしたとお話ありましたけど、もともとそういう問題意識があってどんどん進めていくのはいいのですけれども、逆にこの教育勧告を受けて、事務局の方々はこれをどうされようとしているのか。この下の記載に国内状況とありますけれども、ここでの記載では、今現在、既に様々なことを理念に則って取り組んでいるとあり、ここにプラスアルファしていく、即ち、教育政策とか先生への研修など教育勧告を踏まえていろいろなことを見直していくということがあまり書かれてないのですけど、こうした点について今、事務局の方はどう考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。ユネスコの勧告についてはその国内対応を1年間のうちにしかるべきところに報告する義務があり、日本ですとそれは国会になると思うのですけど、その辺が今、どう位置づけられているのか、これが一つです。
 もう一つは、去年、日本ユネスコ協会連盟でやっているU-Smileについてご説明し、地域が協働して包括的な教育支援を行うことの必要性を申し上げましたが、今、日本も含めて、世界的にも相対的貧困による教育格差や体験格差が非常に広がりを見せています。これは日本だけではありませんで、今回の、まさに2023年教育勧告が強く提起している、全ての人を対象にした包摂的で質の高い教育の提供や学校現場だけに限らない地域等における様々な担い手による一体的な取組の重要性など、非常に大事なメッセージが含まれています。今、9人に1人、200万人以上の子どもたちが非常に苦しい家庭環境の下でやっていて、体験格差、学習格差も広がっている。それについても、その格差をどう縮めていくのか、もう少し踏み込んだお考えが示されてもいいのではないかと思います。私はこの格差自体が今、平和であるとか人権であるとか環境であるとか、しっかりした学びを全ての子に提供できていないということが非常に問題であると感じていますので、その辺に対する事務局の方々のお考えを是非お聞きしたいと思います。以上です。
【北村委員長】  ありがとうございます。今、2点、勧告をいかに日本として普及していくかの事務局としての考えに関する御質問と、日本で今、広がっている教育格差、世界的にはLearning Povertyなんていう概念が非常に重要な概念として掲げられていますが、こういった課題に関してどういうふうに考えるのかというところ。
 それでは、今の小山田委員の御質問はとても大切な、本質的な御質問だと思いますので、ただ、同じような観点とか、またそれに加えて、更に事務局に対してお聞きになりたいということもあるかもしれないと思いますので、ほかの委員からも少し御質問、御意見を幾つか頂戴した上で、事務局のほうから、統括官から御回答いただければと思います。
 小山田委員、よろしいでしょうか、そういった形で。
【小山田委員】  はい、結構です。よろしくお願いいたします。
【北村委員長】  ありがとうございます。
 それでは、続いて、末吉委員、よろしくお願いいたします。
【末吉委員】  御指名ありがとうございます。エシカル協会の末吉です。今、ちょうど小山田委員からも、次期学習指導要領と、それからユネスコ教育勧告について御意見ありましたので、私もその観点から意見を申し上げたいと思います。
 貞広委員からも学習指導要領の御説明があり、大変ありがたかったのですけれども、論点整理にあった3つの基本的な考え方というのは、いずれもユネスコ教育勧告の指導原則からキーワードを導くことができるのではないかと考えています。同勧告の14の指導原則と親和性がすごく高いなと。論点整理の基本を支える国際的な了解事項と言えると思います。
 資料2にも出てきましたし、杉村委員からもご発言のあったカード型教材についてですが、私も何度か体験に行かせていただいて、常に手元にカード型教材を持ち歩いておりいろいろと学んでいる最中です。ユネスコ教育勧告をこの教材に出てくるキーワードに紐づけて具体的に意見を申し上げたいと思うのですが、まず、一つ目の主体的・対話的で深い学びですけれども、これについては、ダイアログであり、深い学びはトランスフォーメーションだと思います。対話を通じた知を構築していくというのはナレッジクリエーションですよね。対話はもちろんのことですけれども、変容ですとか、あるいは知の共同創造をナショナルカリキュラムに明記している国はほとんどないかもしれませんが、未来志向の重要なキーワードになり得るのではないかと考えます。最近刊行されたユネスコ教育勧告の実施ガイドというものがあると思いますけれども、こちらには変容的教育のキーワードとして、学習者が自分自身の未来の主人公になるということが重要だと指摘されていて、ヒントになるキーワードかもしれません。
 2つ目の多様性の包摂のところですけれども、これはまさに、ジェンダー、インクルーシブ、ダイバーシティーが重なって、ジェンダーの平等と多様性の尊重ということだと思いますけれども、つまりは少数派の子供ですとか若者が、取り残されることなく、知の共同創造に参画をしていくことができて、学びの環境づくりをしていくということが重要になるのではないかなと思っています。ほかにも、実施ガイドにも強調されている文化の多様性、あるいは平和の文化という表現も、現代社会の動向を考えれば、次期学習指導要領の重要な強調点になるのではないかなと思います。
 最後に3つ目ですけれども、実現可能性の確保ということで、教師と子供、両者の余白の創出についてですが、ここでのキーワード「余白」を活かすのは、勧告の中で主張されているウェルビーイングであり、コンヴィヴィアルではないかと。ウェルビーイングもコンヴィヴィアルも、自らの権利を行使できている状態があってこそ実現するのではと思っているので、各生徒が権利を持つ者、ライツホルダーとして社会をよりよくしていきたいと思ったら、自分はその力になり得るんだという実感ですよね、自己効力感というものを学校生活で持ってもらえるということがこれから特に重要になってくるのではないかと思います。そういう意味でも、学習指導要領の総則などの箇所に、子供の権利を明記して、学校全体で生徒の本格的な参加を重要視する方向を打ち出してもいいのではないかと考えています。
 高止まりする生徒の自殺率ですとか、あるいは、いじめ問題や不登校の問題を考えても、権利をきちんと学校で教えていくということは避けては通れないのではないかなと思いますし、あとは、こども家庭庁のこども大綱にも、子どもの権利条約が明記されているので、同様に、次期学習指導要領にも子供の権利を反映させていくということは、指導要領全体が未来志向、未来の方向に向かっていくということを示せるのでしょうか。国際的なトレンドも踏まえ、かつ国内の政策と合致する表現が次期指導要領にあってもいいのではないかと、そのように考えております。
 すみません、少し長くなりましたが、私からは以上です。ありがとうございます。
【北村委員長】  ありがとうございます。非常に重要な御意見ありがとうございます。ある面、先ほどの小山田委員の御質問に対する、ある種の方向性を御示唆いただいた部分と、御提言ということで、子供の権利をしっかり提示するとか、その辺り非常に大事な御指摘をありがとうございました。
 それでは、木下委員が手を挙げてくださっているので、木下委員にお願いして、時間の関係もありますので、1度ここで質疑応答を切りたいと思います。
 木下委員、お願いいたします。
【木下委員】  お願いします。木下です。
 私は、実際に現場で今、教員として働く中で、次期学習指導要領についての話というのはすごくそのとおりだなと思いました。実際に主体的・対話的な学びというのがまず必要だし、そこに更に個別最適な学びというのは、かなり現場でも必要な力になってくるなという中で、多様性の部分で、なかなか集団で生きにくい子たちがいたりというところで、かなりこういうところに対して話が進んでいるというのはすごいなと今日、聞かせていただいて思いました。
 実際に私、ユネスコのアクサ減災教育にユネスコ協会との協働枠で教員として参加をさせていただきました。これは地域のユ協と協力するということで、実際に自分が今の職場を離れても、地域ユ協が地域に根づいていくということが一番の目的な部分だと思うので、こういうところで、地域ユ協と現場が関わりを持っていくきっかけにこのプログラムが何年も継続しているというところに価値があるのかなと思いました。もっと私たちも民間としてどんどん関わっていかないといけないし、現場はどんどん変わっていくので、変わっていく学校の中で、継続的に持続可能にやっていけるということが非常に重要なのかなと思いました。
 ありがとうございます。
【北村委員長】  ありがとうございます。現場からの非常に重要な視点を御教授いただきありがとうございます。
 これもある意味、小山田委員が御提示くださった問題に関して、もちろん小山田委員は文部科学省として政策や制度など、どういった仕組みを作るのかというところを御質問くださったわけですけれども、同時に、それを作っても、今度はそれが現場でどう動くかと考えたときに、今、御指摘いただいたような学校と地域、地域の中でもユ協であるとか、あるいは民間企業であるとか、地域と学校がどう連携してそれをしっかり現場で具体化していくのか、ここがないと、幾ら政策制度ができても動きませんので、現場の今、重要性を御指摘くださったかなというふうに感じております。
 それでは、木下委員、ありがとうございました。まだ、御意見、御質問もあるかもしれませんが、ちょっと時間の関係もございますので、北山国際統括官のほうから少し御回答願いますでしょう。
【北山国際統括官】  ありがとうございました。
 ユネスコ教育勧告を受けて日本の何を変えるのかという件についてでございますけれども、勧告を日本として受け入れたというときに、制度上はもう全て担保されているという立場でその勧告を受け入れているということがあるわけでございます。勧告については、各国が非常に喧々諤々の議論をして、こういう形で全体としてまとまったというものでございまして、この会議を1週間開催したのですけれども、それでもまとまらず、更に1週間ほど特別なセッションをやってまとまったというようなことがあったように記憶しています。
 そういうふうに制度上は担保されているわけでありまして、かつ、我が国も幾つかの論点でユネスコ各国を主導するような論点を出して、それらが勧告にも盛り込まれ、今、ユネスコの加盟国全体が受け入れられるような形での勧告を作ったということでございます。どういう形で日本の教育を変えていくのかということについては、先ほど御紹介がありましたようなカード型教材を使った先生方の教育方法の進化を促すとか、そういうような取組を行っていくことになるのかなと考えております。
 あと、子供の貧困の問題等について、教育勧告の包摂というところに出てくるのかもしれないですけれども、ユネスコ各国、更に格差が激しい国などもあろうかと思いますけれども、そういったところも含めてこの勧告が出されているということになりますので、その中で日本の子供たちの教育格差、貧困の問題というのは、日本政府として取り組んでいくことであって、これはユネスコを頼りにするよりも、日本国内でしっかりと取り組んでいったほうがいい課題かなというふうに思っております。なので、ユネスコの問題と日本国内の問題をつなぐというのは、ユネスコが上にあって、上のほうから日本に対して何かを言ってきているというよりは、日本がユネスコで起きる議論にも貢献しながら、車の両輪のように教育をよりよくしていくことを考えていくことなのかなと思っております。
 そういう意味でも、先ほど貞広先生から御紹介いただきましたけれども、指導要領の中で、この教育勧告の内容というのは既にいろいろな形で取り込まれているということになりますので、それを研修会だとか様々な教材開発などを行うことを通じて広めていくということを行っていきたいなと思っております。
 以上です。
【北村委員長】  どうもありがとうございます。
 今おっしゃられたように、ユネスコ、日本が別に上下であるわけではないので、しっかりと勧告を踏まえつつ、日本の中での議論もしっかりと行いながら、それを政策制度にしっかりと落とし込みつつ、指導要領も、新指導要領ができれば終わりではなく、そこから現場にどう下りていって、そこで現場でしっかり実践されるかというところまでを含めて我々が考えていくことが大事だと思いますので、国内委員会としても、ユネスコの理念というものを大切にしつつも、そこからいかに具体的な議論や活動、そういったものに落とし込んでいけるかということが大事かなということを改めて今日の御議論を拝聴しながら感じました。これで結論が出たということではないと思います。小山田委員から御提起いただいた問題意識というのを我々、これからも持ちながら議論を継続していくことが大事じゃないかなと感じております。
 また、先ほどの事務局からの説明に関して、個人的に思ったことを一つだけ付け加えさせていただきますと、今後やっていく中でポータルサイトを整備していくなんていうこともお話しされていましたが、先ほど成田委員も、いかに可視化していくかということをおっしゃっていましたけれども、やはりどういう活動が誰によって行われているのかというのをこれからしっかりと可視化して、これは常にユネスコ国内委員会の、教育のみならず全ての小委員会でも課題に上がっていると思いますが、いかに可視化していくかというのが大きな課題ですので、今日も幾つかとてもすばらしい事例を御紹介いただきましたが、こういったものをしっかりポータル等に掲載しながら国内でも発信していく。また、先ほど杉村委員が御提案くださったように、しっかりとそれを国際的にも発信していく、こういったことも取り組んでいくことが大事だなと改めて思いました。
 すみません、時間が押してしまっておりますので、先ほど申し上げましたように、これが議論の終わりということではなく、問題意識は継続して持ち続けながら、今後も皆様と議論を積み重ねられればと思いますので、次の議題に移ることをお許しください。
 
 
<議題3.その他>
 次の議題がその他になるのですが、こちら事務局から御説明をお願いいたします。
【小林国際戦略企画官】  ありがとうございます。事務局より、資料6に基づいて、ユネスコ加盟75周年記念事業の進捗状況を簡単に御報告いたします。この資料は、1月23日に文部科学省が報道発表したものでして、これに基づいて御説明いたします。
 現在までの主な進捗としまして、(1)のとおり、まず、特設サイトを開設しまして、75周年に関する情報や記念イベントのカレンダーや関連資料を掲載しております。
 次に、(2)のとおり、記念ロゴマークについては、12月に関係団体による投票を経て決定しまして、現在、関係の団体において広く活用を開始いただいています。ロゴマークの使用申請も特設サイトを通じて受け付けておりますので、皆様、それぞれの立場においてもロゴマークの御活用をいただけますと大変幸いです。
 続いて(3)のとおり、記念フォーラムの開催に向けて準備を進めておりまして、ユネスコ本部からの代表者をお招きして、国内のユネスコ登録事業関係者などが一堂に会する場として、日本のこれまでの歩みと今後の展望を共有する予定です。日時が決まり次第、国内委員会委員の皆様にも御案内を差し上げます。
 さらに(4)のとおり、全国のユネスコ関連団体からの記念イベント情報も順次掲載しております。
 最後に、先ほど御紹介しましたが、記念ポスターを制作して、今後、関係の皆様に配布をしていきます。加えて若年層にも魅力的なものとなるような75周年の記念動画の作成や、日本のユネスコ登録事業を観光と学びの観点から紹介する旅行雑誌の制作も進行中でして、完成次第、順次御紹介してまいります。
 これらの取組を通じて、国民の皆様にとって、ユネスコが分かりやすく、身近に感じられるものとなるように、日本のユネスコ活動の成果を多様な媒体で発信してまいります。引き続き、御支援のほどよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
【北村委員長】  ありがとうございます。
 ただいまの事務局からの御説明について、御意見、御質問等がある方は挙手ボタンでお知らせください。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 いまだにユネスコとユニセフの区別がつかない方も国内は多いですし、非常にメモリアルな年になりますので、分かりやすく身近にというのはとても大切だと思いますので、是非、積極的に発信していっていただければと思いますし、委員の皆様も、それぞれのチャンネルを通して是非、こういった取組が行われるということ発信していただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 あと、先ほど一つ言い忘れたのですけど、我々がこうやっている議論というのも、もちろん文部科学省を通してでもそうですが、貞広先生のように、実際に学習指導要領の改訂に関わられている委員のように、是非実際の学習指導要領の改訂の議論にも、こういったユネスコの議論もインプットとして入れていっていただけると非常にありがたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、本日、用意いたしました議論は以上となります。私の不手際で少し時間が押したり、まだ本当はもっとお話し合いたいという委員の方もいらっしゃると思いますが、本日につきましては以上とさせていただきます。事務局から何かございますでしょうか。
【生田目国際統括官補佐】  本日はお忙しい中、御出席いただきましてありがとうございました。
 今後の予定ですが、本日の議論については、3月11日開催予定の第158回日本ユネスコ国内委員会総会において、北村委員長より御報告いただく予定です。
 また、委員の皆様には、会議終了後に御案内事項がございますので、そのまま少しお待ちいただければと思います。
【北村委員長】  ありがとうございました。
 3月11日の総会、対面で御出席いただける委員の方もいらっしゃいますし、オンライン参加の方もいらっしゃると思いますが、3月11日に、また皆様とお目にかかれますことを楽しみにしております。
 それでは、これで本日の教育小委員会を閉会とさせていただきます。本日もまた非常に活発で、実り多い議論をさせていただきました。何度も繰り返しになって大変恐縮ですが、問題意識を常に持ち続けながら、これで議論終了ではなく、更に活発に議論を積み重ねていければと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
 傍聴の方々も、御参加いただきまして、どうもありがとうございました。
 それでは、これにて教育小委員会を閉会とさせていただきます。

―― 了 ――

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