2019年ユネスコ/日本ESD賞受賞者の発表について

このたび、2019年「ユネスコ/日本ESD賞」の受賞者について、下記のとおり決定した旨、ユネスコ本部から発表されましたので、お知らせします。

【ユネスコ/日本ESD賞】

世界中のESDの実践者にとってより良い取組に挑戦する動機付けと、優れた取組を世界中に広めることを目的として、2015年に日本政府の財政支援によりユネスコに創設されたもの。

期間:「ESDに関するグローバル・アクション・プログラム(GAP)」が実施される2015年-2019年の5年間
奨励金:1件当たり5万米ドル
受賞対象:GAPの5つの優先行動分野(1. 政策支援:Policy support、2. 機関包括型アプローチ:Whole-institution approaches、3. 教育者:Educators、4. ユース:Youth、5. 地域コミュニティ:Local communities)のうち、1つ以上の分野で活発に関与している個人又は団体
公募・選考:ユネスコ加盟国又はユネスコNGOの推薦(最大3件まで)に基づき、外部有識者からなる審査会による選考を経て、ユネスコ事務局長が決定
選考基準:
1. ESDが持続可能な開発を支える変容をもたらす教育として行われており、個人及び社会の変化につながっていること
2. 持続可能な開発に関係する社会、経済、環境の三つの側面を統合的に取り扱っていること
3. ESDに対するイノベーティブなアプローチを実証していること

【選考結果】

ユネスコ加盟国のうちの63か国、及びユネスコと公式パートナー関係にある10機関からユネスコ本部に推薦された、合計115件の候補案件の中から、国際審査の結果、次の3件が2019年の受賞団体として決定。授賞式は、第40回ユネスコ総会期間中の2019年11月15日(金曜日)に、パリのユネスコ本部にて開催。

・Camphill Community Trust(ボツワナ)
  公教育において習熟できなかった知的・発達障害を持つ若者のために、地域社会に根ざした「生活と仕事のための統合学習プログラム」を提供する学校を運営。環境、社会、経済の統合体験を通じて、同プログラムが、特別支援を要する学習者の個性、社会的発達、地域社会で必要な技能を伸ばすとともに、樹木・作物植付及び収穫技能を含む早期プログラムに参加することを支援。

・Sustainable Amazon Foundation(ブラジル)
  「遠隔地のアマゾン・コミュニティにおける持続可能な開発のための適切な教育」により、森林での収入源創造、環境保護、生活の質に焦点を当てた想像的プロジェクトを実施。「切るより立つ価値のある森林にする」ことを目標に、同プロジェクトが、能力開発と草の根支援を通じて、581か所の遠隔コミュニティで行われている。アマゾンの9か所の保存・サステナビリティセンターが、実施される持続可能な開発のための取組の効果を及ぼすプラットフォームとして活動。

・Free and Hanseatic City of Hamburg(ドイツ)
  広範囲にわたるプロジェクト、教材、緑化行事から成る、「ハンブルクはサステナビリティを学んでいる-ESDを通じて気候変動と闘う」という大規模プログラムを実施。事例として、同プログラムが、幼稚園での教育的気候プロジェクトや学校教育及びノンフォーマル教育を支援するとともに、大学での気候卓越拠点を形成。広範な関係者が関わることで、サステナビリティを教育のあらゆる部門に調和させ、市全体での教育的実践に変えることが同プログラムの目的。

参考:ユネスコウェブサイト


<担当>
文部科学省国際統括官付
国際統括官補佐  植村 正樹(内線2595)
ユネスコ第二係長 田中 洋美(内線3402)
電話:03-5253-4111(代表)、03-6734-3402(直通)
FAX:03-6734-3679

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国際統括官付