日本ユネスコ国内委員会文化活動小委員会 ユネスコ「世界の記憶」選考委員会 委員長所見

 「世界の記憶」は、世界の人々が共有する記憶を記録したものとして、人間社会における思索の展開、発見、成果を表象し、過去から現在及び未来に引き継がれるものであるとともに、その保存を最も相応しい技術を用いて促進し、なるべく多くの人がアクセスできるようにすることにより、各加盟国において当該記録物件の存在及び重要性の認識を高めることを目的としている。

 「世界の記憶」アジア太平洋地域委員会(MOWCAP)が実施する「世界の記憶(Memory of the World)」(地域登録)については、日本ユネスコ国内委員会(文化活動小委員会ユネスコ「世界の記憶」選考委員会)からMOWCAPに推薦する物件を選定するため、候補物件を公募した。

 本選考委員会は、申請のあった3件について、公募に応じて申請のあった資料に基づいて審査を行った。はじめに、全ての申請に携わった関係者の熱意と努力に敬意を表したい。

選考委員会は、本事業の目的・趣旨を踏まえつつ、世界的重要性、唯一性・代替不可能性、完全性、真正性等の選考基準に照らし合わせて、多角的な観点から厳正な審査を行った。総合的に評価した結果、日本ユネスコ国内委員会として推薦すべき物件がないとの判断に至った。

本選考委員会としては、本事業が、ユネスコが目指す教育、科学、文化の協力による国際平和と人類共通の福祉の促進に貢献するものとなるよう引き続き尽力してまいりたい。

平成29年7月28日
日本ユネスコ国内委員会文化活動小委員会
ユネスコ「世界の記憶」選考委員会 
委員長  島谷 弘幸

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