持続可能な開発のための教育(ESD)に関する2015年ユネスコ/日本ESD賞の公募について

1. 概要

 この賞は、ESDに関するグローバル・アクション・プログラム(GAP)の枠組みの中で、ESD活動に取り組んでいる団体、学校又は個人を表彰するものです。
 ユネスコの第195回執行委員会(2014年)で創設が承認されたもので、ESDに関するユネスコ世界会議 閣僚級会合及び全体のとりまとめ会合(2014年11月10-12日 愛知県名古屋市)で、賞の設置が正式に発表されました。 日本政府の支援を得て、毎年3件の受賞者に各50,000USドルが贈られます。

2.ユネスコへの推薦

 ユネスコ加盟国又はユネスコと正式な協力関係にあるNGOが、推薦案件をユネスコ事務局長に提出します。推薦は、候補者が行うESDに関する特定の事業に着目して行います。日本からは、3件までユネスコに推薦することができます。

3. 選考基準

 ユネスコが選んだ5名から成る審査会が以下の基準により審査を行い、ユネスコ事務局長が3件の受賞を決定します。


ESDが持続可能な開発を支える社会的な変化を促す教育として行われていること。

 ESDは、学習者が学習者自身や社会を変化させ得る知識・技能を身につける教育である。従って、推薦される事業は、学習者に、より公正で、より平和に満ち、より持続可能な世界のために変化をもたらすことを可能にしているべきである。例えば、気候変動に対して行動を起こすこと、人々の消費パターンを変化させること、社会的な起業家精神や持続可能な生活を発展させること、貧困に苦しんでいる人々を支援することが挙げられる。

ESDの実践にあたり、持続可能な開発に関係する社会、経済、環境の三つの分野を一体的に取り扱っていること。

 持続可能な開発は、社会的、経済的、環境的な側面を調和し、一体的に取り組むことを求めている。推薦される事業は、この持続可能な開発の考え方に沿った取組であることが求められる。事業は、三つの側面(社会、経済、環境)に取り組むべきで、学習者が三つの分野が相互依存関係にあることを理解し、それに対応して行動することを手助けしていることが望ましい。

ESDに対する革新的なアプローチを実証していること。

 持続可能な開発は、“従来どおり”の考え方や“そのまま流用できるような”考え方を超えていくことが求められる。推薦される事業はESDに対する革新的な取組を実践すべきで、カバーするテーマや用いる手法、あるいは、学習環境の設定において、革新的なESDへのアプローチを実践していることが求められる。教育以外の領域への接触、新たなパートナーとの協同は、革新の兆候となり得る。

 その他、以下の点が考慮されます。
 ○費用対効果
 ○他の実践者のモデルとなり得るかどうか
 ○GAPの優先行動分野(※)のいずれかに貢献しているかどうか

  ※ESDに関するグローバル・アクション・プログラム(GAP)の五つの優先行動分野
   1.政策の推進       
   2.学習環境及び訓練環境の変革     
   3.教育者及びトレーナーの能力の構築 
   4.ユースの強化及び動員
   5.地域レベルでの持続可能な解決の促進

5. 応募

(1)応募資格

 団体、学校は日本国内に主たる機能(本社等)が所在すること、また、個人は日本国籍を有する者又は日本に永住を許可されている外国人とします。

(2)応募方法

 英語及び日本語の両方のESD賞応募用紙を全て記入してください。その際、応募用紙への参照として、関連する参考資料(例:出版物)を、合計20ページを超えない分量※で添付することが可能です。参考資料は、可能な限り、日本語でも添付してください。
 ※英語の分量で20ページを超えないでください。対応する日本語は20ページを超えても構いません。

 応募する事業は、複数団体(3者まで)による共同事業でも可能です。この場合、応募用紙の「1 団体/個人の情報」欄のうち、「名前」、「団体/個人の種別」、「住所」、「国名」、「ホームページ」、「団体/個人の概要」には、それぞれの団体について記載してください。

(3)提出期限

 平成27年5月15日(金曜日)18時00分必着

(4)提出方法

以下の応募先に電子メール又は郵送等(郵便、宅配便等)にて提出してください。
 〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
 文部科学省国際統括官付ユネスコ第二係
 TEL:03-5253-4111(内線3402) FAX:03-6734-3679
 E-mail:jpnatcom@mext.go.jp
 (メールで御質問される場合は、メールのタイトルを「【問合せ】ユネスコ/日本ESD賞国内公募について」としてください。)

6. 選考及び結果通知

 ESDに関する有識者等を審査員とし、応募書類に基づいてユネスコに推薦する3件(最大)を選考します。選考結果は、5月下旬に被推薦団体・者に対して通知するとともに、被推薦団体・者をホームページに掲載します。

お問合せ先

国際統括官付