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2 世界一流の人材養成に向けた教育研究環境の再生−第2次国立大学等施設緊急整備5か年計画−

 国立大学等の施設は,世界一流の優れた人材の養成と創造的・先端的な研究開発を推進するための重要な基盤です。
 国立大学等施設については,平成13年に策定した「国立大学等施設緊急整備5か年計画」において優先的に取り組んできた狭あい解消整備などの実施により,教育研究環境の充実向上を進めてきました。その結果,教育研究の進展,先端技術を取得した研究者の養成,新技術の開発などにおいて一定の効果が現れてきています。一方で,多くの既存施設は,改善が進まず一層老朽化が進み,次世代を担う学生や若手研究者等の多くにとって,教育研究環境が必ずしも十分でないという課題を生じています。
 このような状況を踏まえ,文部科学省では,平成18年3月に閣議決定された第3期科学技術基本計画を受け,18年度〜22年度の5年間で緊急に整備すべき施設を盛り込んだ「第2次国立大学等施設緊急整備5か年計画」(注)を18年4月に策定し,国立大学等施設の重点的・計画的な整備を進めています。
 本計画では,老朽化した施設の再生を最重要課題としています。この老朽施設の再生と併せて施設の狭あい化の解消を進めることで,優れた人材の養成の基盤となる施設や,世界水準の先端的な研究等を行う卓越した研究拠点などの再生を目指すこととしています。また,国立大学等において整備が必要な面積約1,000万平方メートル(平成17年度末時点)のうち約540万平方メートルをこの計画の整備目標としています。
 さらに,施設の整備と併せて,国立大学等が取り組む施設マネジメント(参照:本章第3節1(3))や新たな整備手法による整備などのシステム改革を,一層進めることとしています。

第2次国立大学等施設緊急整備5か年計画(平成18〜22年度)

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