(1) |
教科書は、すべての児童生徒が共通して使用する教材であり、学習指導要領に示された内容を確実に定着させるものとなっていることが必要。一方で、新学習指導要領では、児童生徒が共通に学ぶ内容を厳選し、一人一人の理解や習熟の程度に応じ、発展的な学習で力をより伸ばすことが求められている。
このため、教科書の基本的性格等を踏まえて検討した結果、学習指導要領に示されていない「発展的な学習内容」等について、記述上の留意点等一定の条件を設けた上で、教科書に記述することを可能にすることが、多様な教科書を求めていく上で適当。
なお、「発展的な学習内容」等については、各教科書に一律に記述することが求められるものではないこと。 |
(2) |
教科書においては、以下のような考え方に基づき、「発展的な学習内容」等の記述を可能とすることが適当。
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学習指導要領の目標、内容の趣旨を逸脱しないこと |
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児童生徒の心身の発達段階に適応し、負担過重とならないこと |
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主たる学習内容との適切な関連を有すること |
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(3) |
この考え方に基づき、以下の内容について記述を可能とすることが適当。
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学習指導要領で、当該学年等の学習内容とされていない内容(「発展的な学習内容」等自体の詳細な理解や習熟を図る扱いとなっていないこと)
ア |
学習指導要領上、隣接した後の学年等の学習内容とされている内容 |
イ |
学習指導要領上、当該学年等では「扱わない」とされている内容 |
ウ |
学習指導要領上、どの学年等でも扱うこととされていない内容 |
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学習指導要領で、「…程度にとどめる」「…深入りしない」など、扱い方を制限する規定が設けられているものについて、それらの制限を超えた内容 |
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(4) |
「発展的な学習内容」等の記述の際は、以下の点に留意することが必要。
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本文以外での記述とし、他の記述と明確に区別 |
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「発展的な学習内容」等であることを教科書上明示 |
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記述の分量は各教科書全体の中の一定割合以下の適切な分量(義務・高校で分量には差異) |
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(5) |
以上のような「発展的な学習内容」等の記述をすべての学校段階を通じて可能とし、記述上の留意点等を規定するため、検定基準の改正が必要。
なお、学習指導要領において扱う事例数等を規定したものについては、扱いを変えるなどの配慮がなされていれば、「発展的な学習内容」等としてではなく、それらの制限を超えた記述を可能とすることが適当。 |
(6) |
教科書に記述された「発展的な学習内容」等の内容のうち、当該学校段階の学習指導要領上扱うことができない内容については、入学者選抜における学力検査の出題対象としないよう十分留意する必要。 |