【進学・就職編】

Q 法曹コースに入ると、必ず法科大学院に行けるのですか。

   A 法曹コースを修了することのほか、法科大学院の入学者選抜に合格する必要があります。
   なお、法曹コースを設置する大学と「法曹養成連携協定」を締結している法科大学院では、入学者選抜において、法曹コース修了予定者を対象とした特別選抜を実施しています。入学者選抜の詳細は各法科大学院のHPなどでご確認ください。
 

Q 法曹コースに入らないと、法科大学院には進学できないのですか。

   A 法曹コースに入らなくても、一般選抜を受験することで、法科大学院に進学することは可能です。
   その場合には、法学部などで法律を学習した上で法学既修者として法科大学院に進学する方法(法学既修者コース)と、法律を学習したことがない法学未修者として法科大学院に進学する方法(法学未修者コース)があります。
 

Q 法学未修者として法科大学院に進学するのと法学既修者として進学するのは何が違うのですか(法学未修者コースと法学既修者コースの違い)。

   A 法科大学院には、法学未修者コース(3年)と法学既修者コース(2年)があります。
法学未修者コースは、法律の学習をしたことがない人などを対象とする3年間のコースです。1年目は法曹を目指すにあたって必要となる基礎的な法律知識や能力などを修得から開始し、その後、理論と実務の掛橋となる教育を行っていきます。
    法学既修者コースは、法律の基礎知識を修得している人を対象とする2年間のコースです。理論と実務の掛橋となるような教育を行っていきます。
    法学未修者コースの2年目と法学既修者コースの1年目が合流し、一緒に学修していくことになります。

 

Q 法曹コースから法科大学院への進学にあたって、試験は行われますか。

   A 法曹コースと協定を結んだ法科大学院(連携法科大学院)は、法曹コース修了者を対象として特別選抜を実施します。特別選抜には、1. 「5年一貫型教育選抜」と2. 「開放型選抜」とがあります。

     1. 「5年一貫型教育選抜」
     協定先の法曹コースとの教育課程の連続性を重視し、法曹コースの成績、面接など、法科大学院が適当と認める資料(選抜資料)により選抜する方法です。この選抜方法では、法律科目の論文式試験は課さないものとされています。
     2. 「開放型選抜」
     法曹コースの成績、面接、法律科目の論文式試験など、法科大学院が適当と認める資料により選抜する方法です。
 
   上記選抜資料以外に、どのようなものを選抜資料とするかは各法科大学院が定めることとなっておりますので、各法科大学院にご確認ください。
    なお、当該法科大学院と協定関係にある法曹コース以外の法曹コース修了予定者も、2. 「開放型選抜」の対象となる場合があります。
 
   また、上記のほかに、法曹コース修了予定者以外の方と同様に一般選抜を受験することも可能です。
 

Q 法曹コースと連携する法科大学院以外の法科大学院にも進学できるのですか?

   A 法曹コース修了後に、連携先以外の法科大学院に進学することも可能です。
   連携先以外の法科大学院に進学する場合は、法曹コース修了予定者のための特別選抜(開放型選抜)に出願することができないこともありますので、進学を希望する法科大学院に確認してください。
   なお、その場合でも一般選抜を受験し、志望する法科大学院に進学することは可能です。
 

Q 法曹コースに入った後にほかにやりたいことが見つかった場合、どうすればよいですか。

   A 法曹コースで学ぶ中で、ほかにやりたいことが見つかった場合は、法曹コースでの学びを活かして、法曹以外の分野に挑戦していくことも可能です。
 

Q 法科大学院に行っても、司法試験に合格できるか不安です。(司法試験は難しいイメージがあります。)

    A 令和元年の司法試験において、法学既修者コース修了直後の司法試験合格率は、56%に達しています。また、法科大学院(既修者コース)修了生の修了後5年以内での司法試験合格率は、約70%となっており、多くの学生が成果を出しています。
   法曹コースと法科大学院の5年間の法曹を目指した学修で、その合格率は更に高まることが期待されています。
   多くの先輩たちも同様に不安を抱きながらも司法試験に挑んで、法曹という社会正義を実現する職業に就いています。
 

Q 司法試験に受かっても裁判官や検察官になれず、弁護士事務所にも就職できない人が多くいると聞いたのですが、本当ですか?

   A 平成25年に司法修習を終えた方のうち5.6%の方が、司法修習終了後4か月経過した時点で弁護士登録をしていなかったという調査結果がありました。
しかし、平成30年に司法修習を終えた方については、その割合は2.6%に低減しています。
   また、これらの割合に含まれる方々には、企業、官庁、研究職に就業しており、弁護士登録が不要であるという方も複数含まれており、実際に就業できていない方の割合を示しているわけではありません。
     「弁護士未登録者数の推移」 http://www.moj.go.jp/content/001298485.pdf
 

Q 法曹の活躍の場が広がっていると聞きましたが、どのようなフィールドで活躍しているのですか?

   A 例えば、企業や官庁など多くのフィールドで法曹が活躍しています。その一部を動画でご紹介していますので、動画サイトをチェックしてみてください。


 

Q 法曹資格を取得しなかった場合の就職先にはどのようなものがありますか?

    A 法曹資格を取得しなくても、公務員、民間企業の法務部、法学の研究者などのさまざまな分野で、法科大学院で習得した思考や専門的な知識を活用して活躍している先輩が多数います。