情報科学を活用した地震調査研究プロジェクト(STAR-Eプロジェクト)

研究課題④(研究代表者:防災科学技術研究所 久保久彦)

地震データの不完全性に対応した地震活動およびそれにともなう揺れの準リアルタイム時空間予測に関する研究開発

研究概要

これまでに膨大な地震データが観測・蓄積されてきましたが、複雑な自然現象を限られた資源で観測している以上、地震データは本質的に不完全であり、それに基づく予測には限界が生じます。本研究課題では、情報科学の知見を地震観測データおよび地震学・地震工学のドメイン知と組み合わせ、地震データの不完全性を打破する形での要素技術の研究開発を行うとともに、それらをつなげた予測アプローチの確立を図ることで、大地震直後の地震活動およびそれに伴う揺れの準リアルタイム時空間予測の実現を目指します。

本研究課題が実現を目指す二つの予測アプローチ



極値統計解析に基づく地震動そのものを用いた揺れの強さの予測の流れ



ガウス過程回帰を用いたデータ同化による地震動の空間補間のイメージ



実施体制図

■代表機関:防災科学技術研究所

研究代表者:

久保久彦(地震津波火山ネットワークセンター・主任研究員)

研究参加者:

汐見勝彦(地震津波火山ネットワークセンター・総括主任研究員)
澤﨑郁(地震津波火山ネットワークセンター・特別研究員)

■分担機関:山梨大学

研究分担者:

宮本崇(工学部土木環境工学科 スマート社会基盤創造研究ユニット 地域防災・マネジメント研究センター・准教授)

■協力機関

研究協力者:

尾形良彦(統計数理研究所・名誉教授)
近江崇宏
山口佳樹(筑波大学・システム情報系情報工学域・准教授)
八谷大岳(和歌山大学・大学院システム工学研究科・講師)

■テクニカルアドバイザー:

鷲尾隆(大阪大学・産業科学研究所・教授 )



研究代表者メッセージ

  • 研究代表者メッセージ
  • わが国は世界でも有数の災害大国であり、これまでに幾度となく甚大な被害を受けてきました。このような地震被害を少しでも減らすためには各種の予測技術を確立・アップデートしていく必要がありますが、我々は大地震が発生した後の地震活動の推移予測問題およびそれに伴う地震動の予測問題に取り組みます。地震学や地震工学の若手が本研究課題の中心となっており、統計学や機械学習などの最新の知見を吸収しつつ、果敢に挑戦していきたいと思います。 

    防災科学技術研究所 久保久彦


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